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2019年10月07日

F1トップチームの2019年 2020年 2021年各マシン開発の取り組み、さらにレッドブルは鈴鹿で優位に立てるか:F1技術解説

How the top teams are juggling 2019, 2020 and 2021 car development

ヴァルテリ・ボタス(メルセデス)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ):2019年F1ロシアGP

チームは、現在のマシンの開発と、2020年マシンの製造と、2021年新規約の研究に対するリソースについて優先順位をつけているが、何を優先しているのだろうか...

メルセデスの場合、今年のチャンピオンシップは事実上彼らが手にしているので、W10の開発パーツは最近減少している。マシンの最新の大幅アップデートは、5戦前のホッケンハイムだった。

トト・ヴォルフはソチで「そういう予定だった」と述べた。

「来年のことも考えながら、リソースを正しい方法で管理しなければならない。その点については非常に慎重に考慮している」

対照的に、メルセデスよりも問題があった2019年マシンを持っているフェラーリは、2020年の規約が変わらないこともあり、開発プログラムを推進し、シンガポールで導入した空力学的アップグレードで大きく進歩した。

ソチでは、このアップデートしたパッケージが、メルセデスを抑えてポール・ポジションを獲得し、レースでもメルセデスよりも速そうに見えた。ただし、VSC(バーチャル・セーフティカー)の影響を受けた結果には、これが反映されなかった。これらはすべて、F1における開発スピードを浮き彫りにしている。つまり、常に改善していなければ、わずか数戦でこれまで圧勝していたマシンが抜かれてしまうのである。

同様に、シーズン半ば近くになってやっと本物の競争力をつけたレッドブルは、空力学的開発を進めており、シンガポールでは短時間試したもののレースでは使わなかった新しいバージボードの配置を搭載した。

メルセデスは、新しいフロント・サスペンション・ヒーブ・スプリングで、2021年に備えている。これは、垂直サスペンションの剛性をコントロールする
メルセデスは、新しいフロント・サスペンション・ヒーブ・スプリングで、2021年に備えている。これは、垂直サスペンションの剛性をコントロールする。

現在、メルセデスのばね定数(スプリングレート)は油圧で管理されているが、これが禁止される可能性に備えている
現在、メルセデスのばね定数(スプリングレート)は油圧で管理されているが、これが禁止される可能性に備えている。

メルセデスは、2021年の新時代に入る前に慣れるため、2020年もこの新システムを使い続けるかもしれない
メルセデスは、2021年の新時代に入る前に慣れるため、2020年もこの新システムを使い続けるかもしれない。

しかし、メルセデスがシンガポールとソチで搭載した、空力学的以外の新しい部品は、2021年に予想されている油圧サスペンション禁止に、ほぼ確実に関連している。新部品は、フロント・サスペンション・ヒーブ・スプリングの別バージョンだった。

F1マシンのヒーブ・スプリングは、サスペンションの垂直剛性をコントロールする。過去数年間、メルセデスでは、ばね定数は油圧でコントロールされていた。内部バルブが、ひとつのチャンバーから別のチャンバーへ移動する油の流速を決めることで、剛性をコントロールするのだ。しかし、レッドブルの例に倣い、新部品のばね定数は、皿ばねによって決定される。これは円錐形のばね(円錐ばね)で、パッケージしやすいので通常のコイルばねよりもよく利用されている。

2021年には、油圧サスペンション・エレメントが禁止されるとみられている。そのため、メルセデスが、将来の禁止導入前に微妙な違いを理解するために、2020年シーズンを利用して、代替システムを調整したいと考えるのは当然だろう。

鈴鹿でも、W10に細かい開発パーツが搭載されるとみられているが、ヒーブ・スプリングのように、彼らは将来に焦点を合わせている。トト・ヴォルフは「研究してみたい細かいことがある」と認めた。「しかし、夏まで頑張って達成したような大躍進ではない」

レッドブルが現在使用している円錐形の皿ばねは、パッケージしやすい
レッドブルが現在使用している円錐形の皿ばねは、パッケージしやすい。

レッドブルRB15では内部ワッシャーがばね定数をコントロールするが、これが基準になるかもしれない
レッドブルRB15では内部ワッシャーがばね定数をコントロールするが、これが基準になるかもしれない。

レッドブルのバージボードのアップグレードは、今シーズンとても集中していたが、基本的にノーズ下ガイドベーンの後縁とバージボードの前縁の隙間を開くことで構成されている。

これまではこの隙間は小さく、このエリアのノーズ下の気流の大半を直接アンダーフロアに導くようになっていた。バージボードの前縁を削ることで隙間を大きくすると、その隙間を流れる気流が増えて、より強力なアウトウォッシュが生成する。バージボードのベース上にミニ・ベーンが並んでいるので、その気流を導いている場所がわかる。

レッドブルは、新しいバージボードをシンガポールで短時間テストしたあとロシアのレースで使った
レッドブルは、新しいバージボードをシンガポールで短時間テストしたあとロシアのレースで使った。

アンダーフロアの気流は、そこに高速で導かれた空気と、周囲の空気との圧力差から、直接ダウンフォースを生じる。アウトウォッシュ気流は、回転するフロントホイールの周囲に供給された乱れた気流が、ディフューザーでアンダーボディから出てきた気流と出会う途中で、ボディ側面を流れてきた気流と干渉しないようにすることで、間接的にダウンフォースを生成する。

アンダーフロアとアウトウォッシュの間には常にトレードオフがある。気流には大きなエネルギーがあるので、それを一ヶ所に導けば、他の場所のパワーを奪う。エアロダイナミシストは、最も効果的なトレードオフを見つけるために、常にボディ表面を慎重に操作している。

レッドブルは、ホンダの「スペック4」エンジンの燃料アップグレードと合わせたこの最新の微調整が、ホンダの自社サーキット、鈴鹿でのチャンスを最大限にすることを期待しているだろう。レッドブルは、大きく改善したフェラーリや、鈴鹿の特徴である長い高速コーナーを得意にしてきたメルセデスよりも優位に立てるだろうか?

フェラーリSF90 技術解説
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レッドブル・ホンダRB15 技術解説

-Source: The Official Formula 1 Website



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