フリー走行に向けたF1マシンの準備 - ベースライン:F1インサイダーズ・ガイド
The insider’s guide to… Preparing a car through practice

ランド・ノリスのレース・エンジニア、ウィル・ジョゼフは「最高のマシンをどのようにつくるのかは、サーキットに向かう前に決めている」と語る。
「なぜなら、現時点では規約が比較的安定しているので、昨年のマシンを出発点にする」
「過去数戦から学んだことや、今年すでに訪れた同様のサーキットから得た知識も加わり、そこが出発点になる。特定のコンディションで走れば、マシンはもっとよい挙動をするかもしれない。その場合、我々はそのマシンが特に恩恵を受ける方向に向けて、特定のサーキットで調子がよくなるような妥協をするだろう」
シーズン中テストの機会が少ないので、ベースライン・マシンのテストのために、ドライバーがシミュレータで1日過ごす必要がある。エンジニアはシミュレータ設備の重要性はビデオゲームとは比べ物にならないと主張する。

ランド・ノリス、ウィル・ジョゼフに感謝の(似顔絵入り)ヘルメットをプレゼント
ランド・ノリスは「基本的なところから始める」と語る。
「まず、ウィルとジャーヴ(アンドリュー・ジャーヴィス、ノリスの元パフォーマンス・エンジニア)と僕との会話で1日が始まる。僕らは週末に向けた最初のアイデアを出し、それから次第に深く掘り下げていく。前のレースを振り返り、たぶんガレージの向こう側にいるカルロス(カルロス・サインツ・ジュニア)と何が違ったのかを調べ、計画を立てる。そのあとは、シミュレータで6〜7時間過ごして、方向性を決める」
「いつもは、スピードに慣れるために数周走り、そのあと本格的なA/Bテストをする。つまりベースラインと、例えば違うダウンフォース・レベル、あるいはロールの硬さの変更、マシンのアップグレード・パーツのテストを切り替える」
「僕らはカルロスやシミュレータ・ドライバーが有用だと判断したことを試してみる。シミュレータでそれをするメリットは、数秒間で変更できるからだ。ガレージではリア・ウィングやアンチロール・バーを交換するのに20分かかるかもしれない。僕らはベースライン、変更、ベースライン、変更と、1日が終わるまで、あるいは追い出されるまで繰り返すんだ。本当に簡単なことだよ」
フリー走行に向けたF1マシンの準備
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