フリー走行に向けたF1マシンの準備 - ペースをつかむ、最後のカウントダウン:F1インサイダーズ・ガイド
The insider’s guide to… Preparing a car through practice

ペースをつかむ
2回目のセッションが始まる頃、焦点は完全にレース週末に移っている。チームは通常、FP1のデータとデブリーフで示唆されたセットアップ・オプションをセッションの序盤で試す。セッションの中盤までに、進むべき方向性について明確な考えを持ちたい。セッションの後半は、シミュレーション走行に専念する傾向がある。まず予選シミュレーションを行い、その後マシンに燃料を満載して、最後の30〜35分間ドライバーはレース・スティントのシミュレーションに専念する。
走行を終えるたびに、ドライバーはエンジニアと協力してセットアップを微調整する。
ランド・ノリスは「最初のフィードバックのあと、ウィルは仕事を進める。僕の言ったことを分析し、その後メカニックと話して、次の走行までの変更を説明する」と語る。
「彼がその作業をして、僕の周りでマシンが修正されている間、僕はいろいろな周回のデータを重ね書きしたプリントアウトを見ている。彼は、何がうまくいったか、僕が改善できるところはどこかを指摘してくれる」

最後のカウントダウン
金曜夜、クルーはいつもマシンを分解して再び組み立てる。レース用のギアボックスとパワーユニットが取りつけられ、余分なウェイトが外される。データ分析は夜まで続き、テスト・ドライバーがシミュレータ作業を命じられることもしばしばあるので、さらなるセットアップ変更もあり得る。実際のところ、ドライバーが金曜午後にマシンに満足していると述べたとしても、必ず試すべきことが他に何かあるものだ。
アンドリュー・ジャーヴィスは「ドライバーがマシンは素晴らしいと言ったとしても、マシンは酷いと言ったときと全く同じ仕事をする。我々は常にパフォーマンスを見つけようとしている」と語る。
ランド・ノリスも「走行を終えて戻ってきて、タイヤを交換するだけで何もしないで、また走りたいと思う日もあるだろう。でも、何が違うことを試すよう簡単に説得される。マシンがどういう走りをしているかはわかっているが、彼らはあらゆる情報を持っているし、エンジニアリング科学がそれを支えている」
「重要なのは最終結果だ。最後のFP3(フリー走行3回目)では、マシンに見合った順位で終え、予選に向けた調整は微々たるものにしたい。ディファレンシャルを少し開くとか、フロント・ウィングに穴を開けるとか、車高を1ミリ高くするとかかもしれない。マシンの感触を変えるのではなく、もう少しだけ自信が持てるようにするのだ」
最大の希望は、ベースラインのマシンが予想通り機能し、チームが細かい点を微調整できたフリー走行セッションを通じてスムーズに準備をして予選に臨み、レースでは最大限のパフォーマンスを引き出す、あるいはそれに近いことができることである。レース後は、好成績の喜ぶか、逃したものに失望するかである。そして、その感情は閉じ込めて、チームは次のレースに向けてまた準備を始める。なぜなら、チャレンジとセットアップは、全く違うものになるからである。
フリー走行に向けたF1マシンの準備-Source: The Official Formula 1 Website
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markzu at 11:42│Comments(0)│F1を支える人々
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