オタク女医の婚活

オタク×女医×アラサー。 次なる課題は結婚と判断しました。

2018/08


(つづき)

なんと偶然にも、Sさんは私の医局の提携病院の中の1つで働いていらっしゃる方でした。
(つまり数年内に私も行く可能性がある病院だということ)


恐ろしい偶然。


そういえば、私の友人もネットで医師とマッチングしたら親同士が知り合いだったそうです。
同職者婚活あるある?
ちなみに現在進行形で会ってるそうなので上手くいっている様子(´艸`*)



驚きの共通点があったので、割とすぐに、今度Sさんが関東に来た時に会いましょうという話になりました。
お話をしていてそれほど気が合うという印象は実はなかったので、婚活的にはあまり期待できない気がしていましたが、今回こんな出会いがあったのですからお誘いを断る理由はありませんでした。




Sさんは土日には関東の病院でバイトをしているらしく、その帰りに東京駅の近くの肉バルで夕食をとることになりました。

予約してくださったお店に行ってみると、凄くお洒落なお店。
記念日デートにはぴったりの雰囲気で、中には行きつけらしいお客さんが店長さんとにこやかに話しているところでした。席に着くと、コースの案内が用意してあり、コースを予約してくださったことがわかりました。

男性としては完璧すぎるセッティングでしたが、(私自身は恋愛関係に発展する可能性は少ないと思って臨んでいたので)相手が少なからずデート対応に値する女性を想像しているに違いないことが伝わってきて、Sさんが来る前からかなり気が重くなりました。
どうか、期待を裏切ることになったとしても楽しくお話しできる時間でありますように、頑張ってセッティングして後悔されませんように、とぐるぐる考えていました。



しばらく店内で待っていると、Sさんが少し遅れて入ってきました。



ああ、思った以上に垢ぬけたタイプのひとだった。

まずった。

ネットでお会いした方のお話です。


〇Sさん

30代前半
一重瞼の清潔そうな顔立ちで好きなタイプ
外科医師
収入1500万円前後
遠方在住



もなぜかマッチングしました。
こんなハイスペックで結婚には困らなそうな人がなぜマッチングサイトに?と思いましたが、プロフィールをみてみると、交友関係を広げたいというのもある様子。
なるほど、それなら私も同じです、とマッチングさせていただきました。

ちなみにこの方、関東には住んでいらっしゃらないようで、外勤のために遠方の県から関東に来ているのだとか。


お互いに外科医、しかも同じ分野ということが分かっていたので、医師のお約束のやり取りよろしく、出身大学から情報を交換していると、、、



「私は今〇〇で働いています」


「俺も今年からがんセンターに出向中です」


「………」



待て待て。
彼の住んでいる県にがんセンターは1コしかないぞ。。。



「……〇〇先生って、わかりますか?」


「今1番仲良くしてますよ!Mさん知り合いですか!?」


「……同じ医局の先輩です……」



医者の世界狭い。

なんと偶然にも、Sさんは私の医局の提携病院の中の1つで働いていらっしゃる方でした。

間が空いてしまいましたが、前回の続きです。



ちょっとオタクのパーティーでマッチングできたNさんと、夕食をとることになりました。


私が男性と付き合うときに1番気になるのは、仕事を好きかどうか、好きなものを語れるかどうか。
オタクの出会いでも漫画一辺倒にするつもりは一切ありません。
Nさんはパーティーのトークタイムでも珍しく漫画やアニメの話はほとんどなく、なぜか受験時代の話や仕事の話をできていたので、何となく自分と合うんじゃないかという印象が初めからありました。

というか、今までお会いした人とは頭抜けて印象が違った気がします。。。
とはいえ、ビビっとくるとかそういう経験は数十年生きてきて一切したことがないので、別にそういうものではないとは思いますが。。。



NさんはSEさんで、プログラミングが好きだそうです。
プログラミングに興味をもったきっかけは学生時代のゲームとのこと。今はゲームとは全く違う分野でプログラミングをしているそうですが、自分に合っているそうで、仕事の話をする様子はとても楽しそうで素敵な印象を受けました。
色々話しているうちに、〇〇理論(もう忘れた)とかいう話になって、数学の問題のような議論になりましたが、数
学落第生の私はちんぷんかんぷん。

「何ですか?それ、どうやって証明するんですか?」

と聞いたら、レストランの紙ナプキンに図式を描いて説明してくれました。その瞬間は分かった気分になりましたが、こうして文章にしている今一切思い出せない。。。どれだけポンコツなんだ私のあたま。。。

婚活女性のマジョリティーには引かれるかもしれないですが、、私はマニアックな話も熱く説明しようとしてくれる人に1番きゅんときます。

Nさんは私の職業欄や収入は全く見ていなかったらしく、職業を伝えたら少しびっくりされました。
条件の良い結婚相手を探すのだったらそれは重要な情報でしょうに、と言ったら、婚活1日目だったそうでそんなことまで考えていなかったそうです。
婚活というと条件ばかりに目が行きがちですが、なんだか普通の雰囲気で、今までの婚活や合コンを振り返ってみても、初めて気を遣わずにお話ができた方だった気がします。



良い出会いだったきがするので、ちょっと前向きに色々と進めていけたらなと思っています。

閑話休題。

コメントで、ニュースになっている一件についてどう思っているかという質問がありましたので、婚活の隙間話に書いてみようと思います。とはいえコメンテーターでも何でもないですし、端的に自分の感じたことをつらつら話す程度なので、関心のないかたは読み飛ばしてくださいね。




ニュースの内容は、ある医大が女子と3浪以上は20点減点になるようなことをしていた、というものでした。
ニュースを知ったのは実際に何点減点されているか分からなかった時点のものでしたが、正直私自身は“ふーん”という感じでした。私の同期の女医も総じて大した感想も持っていなかったように思います。


皆口をそろえて、


『今更だよね』


と。




医学部を受験することを考えて対策を練ったことのある人であれば分かると思いますが、合格者の割合をみれば、学校によって浪人生に不利な学校、女子に不利な学校は一目瞭然です。
医学部受験は、浪人生、女性には不利につくられていることが多いというのは常識でした。
ただしそれが一次試験の点数ですでに引かれているのか、2次試験の面接でマイナス点がつくのかは知りませんが。



本当に公明正大にバイアスをかけたければ、そして公正だと信じて受験をして女性・浪人生の気持ちを考えれば、男女の定員制をもうけるべきだったかもしれませんが、今回の報道自体は私達女医の気持ちを揺さぶるものではなかったのではないかと思います。





そして、女性より男性をとりたいという考え方について。


女性蔑視だ、女性の働きをサポートできない社会に問題がある。という意見は今後の社会の流れとしては大切なものだと思います。そして今後の制度改善においてはそういう考えの元整えられていくべきだと思っています。

実際に医師国家試験の合格率は女性が良く、女性の勤勉さが数字として出ています。そして、医療がより生活と密接な関係をもつようになった現在、家事や介護に関わる機会の多い女性がより活躍できる医療が増えていると思います。私個人としては、医療は女性の性質を生かす現場であり、女性が活躍できる仕事だと捉えられていくべきだと思います。



しかし、だ。


実際に女医として、そのうえ外科として数年働いてきて、現場の仕組みが整っていないので女性が男性同様に働き続けることの難しさを実感することもとても多いです。


妊娠、出産をする女医は少なからず他の職員の仕事を増やします。

医師は少なく、すぐどこからか調達できるものではないので、1人働けなくなったらそれをカバーするのは今までも働いていた内部の医師(男性医師と独身女医とか)です。当直ができなくなったら誰かの当直が増えます。

だから女医は自分が出産するタイミングは数か月単位で調整しようする人が多いです。来年は医局に帰る年だから、このタイミングで産休に入れば…みたいな。授かりものと言われる妊娠を、受精する月や年を狙ってやらなければいけないって一体……。

そこまでしても、悲しいことに、女性が職場で妊娠の報告をしても『おめでとう』とは言われません。私の同期が教授と医局長に妊娠の報告をしたら、「で、仕事はそうするつもり?」「旦那でも親でも使えるものは使って、早く復帰してね」としか言われなかったそうです。

女性の妊娠ってどんな仕事でもそうなのかな?




出産後もしかり。

子育てしながら、独身のときのように、朝7時から夜10時以降や夜中の呼び出しに対応とかできないと思います。旦那さんや両親のフルパワーの応援を得ながら頑張れるかもしれませんが、それも社会に助けられているのではなく、自分の周囲の人の力を借りているのですから恵まれた人ができることです。




現実としてはこのような感じなので、私たち女医は、


「女医は結婚したら終わりだ」


と言われても、ぐっと堪えるしかありません。
だってやったことないからできるかわからないし、実際に仕事を負担してもらっているのを見ている。



そして、女性より男性をとらなければ仕事が回らなくなるという現場の意図もわかってしまうのです。

許されるなら出産するギリギリまで頑張りたいし、早く復帰して手術も沢山したい。けど、ぎりぎりまで頑張った女医の切迫早産、多いです。当直も育児も頑張ってやっている私の先輩は、月に2-3度は高熱が出るでるそうです。




理想を言うならば、制度や社会に助けてもらって、誰にも負担をかけず、精いっぱい働き続けたい。だって使命感と情熱をもってこの仕事に就いているのは男性と同じです。
しかし、現実はそうではありません。



“必要悪”という言い方は酷いと思いますが、男性医師の十二分の努力で女性医師が出産している現実がある以上、ただ非難することなんてとてもできないというのが、女性医師の気持ちではないでしょうか。




長くて詰まらない文になってしまった!
申し訳ない!!婚活ブログだというのに!(笑)

このパーティーでは、1回目のトークタイムの後に中間結果の集計と発表があります。


私は上記2人を指名して提出。


返ってくるのは、相性とライバル数、自分を指名してくれた人、の一覧です。

幸い希望した2人は私のことを1位指名してくれたようで、相性は90%以上。Nさんはライバル数が多く、人気1位なようでした。やはり1人オタクじゃないコミュ力高めな雰囲気を出していたからでしょうか。




2回目のトークタイムはその2人どちらを希望しようか迷いながら話しました。

Sさんはやっぱり話しやすく色々なアニメや漫画の話ができました。
Nさんは2回目に話したときは漫画以外の趣味の話がメインで、多趣味で自分から話題を提供できるコミュニケーション能力の高さが魅力的でした。


中間集計の結果を信じれば、どちらを選んでもマッチングできる可能性が高いかもと勘繰りつつ、初めてお話しした時に不思議としっくりきたのでNさんを第1希望にすることにしました。
幸い2回目のお話でもちゃんとお話しできたようで、Nさんとマッチングすることができました。

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