May 02, 2007

4−30―07 ピカソとブラック

7e7a89a9.gif去年12月から取り組んでいた本が出来上がった。
Picasso Braque and Early Film in Cubism。

1900年初頭、初めての映画(動画)がパリで民衆に公開される。人は初めてフィルムに記録された動く芸術、娯楽、そして世界各国の風景をパリにいながら体験し始めた。その頃、パリで親友だったピカソとブラックは映画が大好きだったらしい。劇場の暗闇の中、四角いスクリーンの中で動く映像、そのイメージは彼等がその頃生み出そうとしていた「キュビズム」に大きな影響を与えた――――という、全く新しい説を唱えた展覧会のカタログ。

いろんな人の思惑と夢、現実が入り交じって、作っている時はけんかごしだったこともあるけれど、とりあえず表紙だけは私達二人のアイデアがとおった。

キューレターの発想から十年、研究構想に六年かけた展覧会の内容を、四ヶ月で本に閉じ込める。この時間でこの内容、よくできたもんだと、自分に「おつかれさま」。こういう企画をやっている時は、大学生だった頃よりも真剣に勉強している自分を見つける。

しかし六年の間、何人もの人間が関わって、アメリカ、ヨーロッパをリサーチしたいろいろな資料や発見、その構想を裏付ける世界中から借りてきたイメージが、厚さ2センチの布張りの本に入ってしまう。

「本」とはすごいものだと、改めて感動したりする。

Picasso Braque and Early Film in Cubism
~June 23, 2007

@PaceWidenstein
32 East 57th Street 2nd Floor
NY NY 10021


martiniflats1118 at 14:50 │Comments(3)TrackBack(0)この記事をクリップ! NY/アート/デザイン 

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この記事へのコメント

1. Posted by y_and_r_d    May 05, 2007 20:10
すごく面白いアイデアですね。
ピカソというと絵画の流れの中でしか語られないので
同時代の他のジャンルとの関連を考えてみるのは新鮮だと思います。
ところで、このブログのリンクをいただいていってもよろしいでしょうか。
自宅PCの故障でブックマークが無くなって探すのに苦労をしたので・・・。
2. Posted by martiniflats    May 06, 2007 00:43
y_and_r_d さん

いつもコメントありがとうございます。
モノが動くフィルムを初めて見る時代。自分の街、国しか知らなかったパリの人がアフリカの人、風景を見て驚く時代。今、インターネットで世界中のモノと人がふつうにつながっている時代に気づく、たった百年前の出来事です。

リンクフリーです。よろしくお願いします。
3. Posted by kenshi    June 27, 2007 21:50
お久しぶりです。
MYと田舎の行き来は気分転換だけではなくて、イマジネーションにもいいでしょ?
しかし面白い仕事してますね〜、カタログの表紙!一番はじめに目に飛び込んできました。
妻の祖父は1901年生まれで画家になろうと東京に出て来たのですが、生活の為に映画の背景師という仕事について、戦前から戦後サイレントからトーキーになって黄金期を迎える映画の美術監督の第一人者になった「久保一雄」という人です。その祖父が尊敬して師と慕っていたのが「川口軌外」と言って1920年代後半にパリに渡って、多くに日本人画家が印象派しか眼中に無かった時、キュビズムに感動して日本にキュビズムをいち早く紹介した画家です。この二人の展覧会を昨年企画して、ある画廊で実現しました。ピカソが映画にハマっていた!なんて面白い切り口で、リアルなんでしよう!初コメントが長くなってしまいました、ごめん。

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