はじめに

January 01, 2000

はじめにー1999年

1999年の11月、私たち夫婦はNYマンハッタンから北西に2時間の場所にあるNY州 Sullivan countyに6エーカー(約24276m2/7344坪)の土地を購入しました。

それ以前に私たちは好景気に沸く90年代のNYマンハッタンで、家を購入しようと3年間にわたって物件を探していました。しかし、不動産は私たちがついていけないほどふつふつと高騰しており、法外なお値段とそのアパートの狭さを見続けた結果、夫婦二人、マンハッタンでの暮らしそのものに疑問を持つようになりました。


刺激的なNY、いいんだけどね…。でも疲れない?
肩肘はって生きてくにも限界あるよね?
これをいつまで続けるの?


これからのふたりの人生。暮らしと仕事、そして遠かれ早かれやってくる老後の生活。自分の生き方自体が問題となって浮き上がってきたときに、友人のカントリーハウスに招かれる機会があり、マンハッタンで精一杯働いて、週末は田舎で質素に休息を取る彼らの生活に徐々に惹かれていきました。それからの1年間、私たちは趣味であったキャンプと友人達のカントリーハウスでの居候を繰り返し、自分たちの生活に合った家、土地を探して、NY近郊の田舎巡りを続けました。

19世紀に建てられたビクトリアンスタイル、古いファームハウスから5−60年代に開発された別荘地、果てしなく続くなんにもない広大な土地…、私たちの予算内で可能性があるもの、ないものも含め、約100の物件を見学し、どう暮らしたいかを考えてみました。

結局、私たちが最後の最後に選んだ物件は小さな湖付き家なし、 雑木林の分譲地でした。それは、皮肉にも私たちが1年前、一番最初に見せてもらった土地でした。

「こんな湖付きの土地、夢みたいだよね〜」
と言っていた土地を買ってしまいました。

ふたりとも、人生で初めて家を建てます。
それも木を倒して、井戸掘って、電気通して…と恐ろしい未知なる過程がその前に控えています。もちろん、全てその分野のプロにお任せするわけですが、それでも何から始めていいのやらもわかりません。

何とかなるやろ…と田舎の家建築計画は2003年に始まりました。
これは私たちの初めての田舎での家作りゲームの日記です。


martiniflats1118 at 05:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)