ラブロマ 新装版 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)
ラブロマ 新装版 2 (ゲッサン少年サンデーコミックス)
高校生の男女が付き合う話、というと身も蓋もないのだけど、そういう話。
恋愛ドラマというと主人公たちが環境の差とか誤解とかをときつつ、周りの登場人物を傷つけたり傷つけられたりしながら、関係を築き上げるというのがふつー思い浮かべる構造だと思う。
このマンガはそういう構造の場合、一番ドラマチックにかけるはずのそういった出会いとか告白とかの重要なイベントは一話目でさらっと終わらしてしまう。その時点で恋愛ドラマで盛り上がりのピークは終わってしまうので普通だったらこのあとは化試合的なエピソード挟みつつ数年後的に強制的に時間軸飛ばしたりするか、バスっと切り上げてしまうかして、その後もいろいろあった(ある)けどめでたしめでたし、としてしまうところが、むしろこのマンガではそのいろいろあったことが主眼になっている。その普通だったら盛り上がらない部分こそ面白いと思わせる力がある。
劇的なエピソードとかストーリーは読み手側への影響も与えやすくて、わかりやすく感動的だったり面白くしたりできるけど、そういうのはファストフード感覚というかスナック感覚というか、目一杯塩振っとけばやめらんないでしょ、みたいな安直な感があって、さらにそしてそんな話がさあ泣けほら泣けと言わんばかりに溢れかえっているのでもうお腹いっぱい、という人にちょうどいいと思います。
ちなみにこのマンガ講談社から出ていてすでに完結しているけど、最近ゲッサンで新連載をはじめた関係で小学館から新装版として刊行が始まってるので買うときはご注意を。新装版は内容は同じで1ページだけ書き下ろしがついてます
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