3日ほど心が折れてました。何事もなかったように17日目。

BUTTER!!!(1) (アフタヌーンKC)
BUTTER!!!(1) (アフタヌーンKC)



高校生の社交ダンス部が舞台のマンガ。部活動ものだけど比重は部活動そのものよりも、部活動をとおして変わっていく部員たちにフォーカスがあたっている。

主人公はダンス部部員の6人。もともと二人だけの部活だったが、新しく四人の新入生を迎えるところからはじまる。
ネクラでオタク、運動ダルイ、真面目ダサい、頑張るとか寒いとか口にして、そういうことが恥ずかしいと思っている端場敬弘。
ヒップホップダンスと勘違いして社交ダンス部に入ってしまった明るく元気で思ったことはすぐ口に出てしまう荻野目夏。
容姿端麗、人当たりが良く人を選ばず仲良くできる(端場曰くリア充)の掛井涼。
長い髪、眼鏡、猫背で高い身長を隠すように縮こまる柘植百合子。
そんな一年を迎えるのが、
一見怖くどこまで本気かはかりかねるような二宮和美と、メガネで気の弱そうな部長の高岡始。

デコボコどころか気持ちも考えもバラバラな六人が、できることから少しづつ自分を変えようとしていく。

読んでいて気持ちいいのは、こういうジャンルものだと、そのジャンル、今回でいえばダンスを始めることで、あるていどご都合的に、環境が自動的に悩みを解決していってしまうことがあるんだけど、このマンガはあくまで自分達が自分の意思で、前向きに、解決しようという意識をもってはじめの一歩を踏み出すことで、はじめて解決していくことがきちっと描かれていること。

登場人物たちは表層的なキャラクターからは想像しづらいそれぞれの個人的な悩み、失敗したら恥ずかしいとか、知らないことをやるのは怖いとか、頑張るのは面倒臭いとか、自分を通すのは疲れるとか、そういったネガティブな感情をもっていて、そういうのをきちんと一人一人にスポットをあててくれるので、六人が六人ともキャラクターが立っていって読んでいて楽しい。

あ、これも完結してないです。