2020年07月01日
令和2年度弁理士試験の実施日程について
受験生の方々はすでに確認されていると思いますが、ご参考まで。
この日程を見ていると、それぞれ例年より4カ月後ろにずれている感じのようですね。
今後の新型コロナウイルス感染症の状況によっては、さらに延期する場合等があるようなので、こまめに確認しておくようにしましょう。
条件はみんな同じなので、ご健闘をお祈りします。
「令和2年度弁理士試験の実施日程について
※受験票の発送は8月下旬頃を予定しております。」
https://www.jpo.go.jp/news/benrishi/shiken-nittei_0629.html
コロナ禍収束後の知財業界~弁理士の日記念ブログ企画2020~
今年は30名くらいの方が執筆されるようなので、興味ある方は上記リンクから他の方の記事も読んでみてください。
今年のお題は、タイトルのとおり、「コロナ禍収束後の知財業界」です。
何となく日常が戻りつつある状況ではありますが、新規感染者も増えたり減ったりしていて、まだ収束後の知財業界がどのようになるか見通せない感じだと思います。
知財業界は、製造業等の他の業界が元気であってこそ仕事を頂けるため、今回の新型コロナ禍が収束したとしてもその後の製造業等の景況に影響されることは考えておいた方がよいと思っています。
2008年のリーマンショックのときにあった時間差での仕事の減少はまだ記憶に新しいところです。
しかし、ネガティブな話だけではなく、「必要は発明の母」と言われるように、コロナ禍の影響で、感染予防等のため様々なアイテムがいろんな会社から生み出されていますし、在宅ワークなどの働き方が定着していけばそれに伴って新たなシステムの開発も進んでいくと思われます。
世の中の情勢が変わればそれに応じて新しいアイデアが創出されていくので、知財業界の全体を見渡せば業績低迷で出願が減る分野もあれば、逆に新規需要で出願が増える分野もあり、それなりの仕事量はあるのではないでしょうか。
むしろ、事務所や企業の区別なく、この業界で生計を立てるものとして、変化を感じ取れるように、自分が携わっている技術分野での各社の開発動向などを知るためにニュースなどでこまめに情報収集したりして、開発者と意見交換できるように、より柔軟な対応力を身に着けたいですよね。
また、生き馬の目を抜くような模倣品の横行も十分に考えられるところ、警告案件の仕事も増えそうですので、その準備もしておきたいです。
街中での生活は感染リスクもあるし仕事もまぁそれなりに頑張ってきたからこれを機に下野して、自給自足の田舎暮らしも・・・なんて思わなくもないですが、所詮はないものねだりの現実逃避なので、地に足を付けて頑張っていくしかないですよね。
まぁ、所詮なるようにしかならないのだから、ある程度落ち着いたらせめて日常を忘れて日がな一日のんびりとしにキャンプでも行きたいですね。
2020年04月28日
進歩性違反の拒絶理由に対して真っ向勝負
新型コロナ禍の影響下、不慣れなテレワークも含め粛々と業務をしておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
このような細々とやってるブログでも楽しみにしてくださっている方がおられることを知り、怠惰な自分を恥じての久しぶりの更新です。
さて、先日、twitterで、
「進歩性違反の拒絶理由に対して意見書のみで特許査定に。毎回上手くいくわけではないけど、審査基準や判例を踏まえて違和感がある論理付けには容赦しない。拒絶査定を出そうもんなら審判に上げるゾ( `ー´)ノゴルァ感が滲み出ていたからなぁ。自慢ではなく盲目的な応答への警鐘です。実践あるのみ。」
と呟いてみたところ、思いのほか反響があったことから、twitterでは多少茶化して書いてますが、エッセンスの部分を徒然なるままに。
とある機械系の特許出願に対して、複数の先行文献を引用された進歩性違反のみを拒絶理由とする通知書を頂戴したところ、引用例1は本件特許出願と同じ技術分野だが相違点があるので、審査官はその相違点を埋めるべく引用例2を引っ張ってきている。
確かに、その相違点について、引用例2にしっかりがっつり記載されている...
でも、下位の請求項の中には拒絶理由を発見しないことも指摘されている。
ここで代理人として、いろいろ考える。
その下位の請求項の特定事項を請求項1で限定してしまえば、おそらく特許査定。
でも、よくよく読むと、引用例2は本件特許出願や引用例1と技術分野がいささか異なっており、論理付けが多少甘く、またその相違点が周知技術とまで言えるかは不明。
とすると、これまでの経験から、今回は補正せずに請求項1で闘うことはできそう。
分割出願の必要性は審査結果を見てからでも遅くはない。
仮に拒絶査定をくらったとしても、不服審判に持ち込めば勝機はありそう。
いっそのこと、このまま応答せず拒絶査定を貰って不服審判を請求してもよいかも。
クライアントに連絡を入れると、先に送付していた拒絶理由通知書に目を通しておられ、審査官の仰る通りとなかなか弱気な返答。
とはいえ、特許査定が示唆されている発明特定事項について確認すると、限定することには消極的。
ということで、クライアントには、勝算はあるが不服審判に縺れ込むかもしれいないなどのデメリットもきちんと説明したうえで、手続補正書は提出せず意見書のみで、いろいろつらつらネチネチ書いて応答したところ、無事特許査定を頂戴したということです。
日本の審査官は優秀で、確かに「仰る通りでございますorz」となることが多いのですが、中間処理のペースがなかなか厳しい昨今の事情もあるので勇み足案件もあるところ、たまには今回のように上手くいくケースもあります。
日本の審査官が優秀であるがゆえに、拒絶理由通知書を見ると意見書のみの真っ向勝負はなかなか難しいと思いがちですが、逆に優秀であるからこそ、きちんと論拠を示し論理立てて説明すれば今回の例のように分かってもらえることもあります。
twitter上では安易な補正内容をごり押しし闘わない特許事務所に対して不満を持たれる企業の方もおられるようです。
弁理士の先生方には、代理人というお立場で、効率重視の妥協した中間「処理」に陥りっていないかを今一度顧みる機会として頂ければ幸いです。
また、企業の知財部の方々には、遠慮せず弁理士にプレッシャーをかける契機として捉えて頂ければ幸いです。大丈夫です、ほとんどの代理人弁理士は打てば響きますから。
自分への戒めも込めて。
ということを140字でまとめると、冒頭のtweetとなります。
( `・д・)っ)))))) ナンデヤネンッ!!
2020年02月14日
ヘッドハンティング?!
さて、この知財業界で10年ほど生きてますが、初めてヘッドハンティングのご連絡を頂きました。
エージェントに登録も何もお願いしていないのに、いきなり何故自分に?
詐欺的な何かかな?
と、思うものの、いろいろと調べてみるとどうやら実在する人材紹介会社のようだし、内容もとても全うであることも踏まえるとどうやら本物のような感じ。
現段階では詳細は分からないものの、どうやら知財実務者をご所望されているところがあるようで、複数の人に声を掛けているのではないかと思われます。
そもそも、自分がそれに見合う人材かという疑問もありますがw
まぁ、ヘッドハンティングなんてヤリ手商社マンとかの別世界の話かなと思ってましたが、知財業界でもあるんですね。
ヘッドハンターを使ってまで知財実務を経験している弁理士が欲しいというのは、転職市場にそのような人材が乏しいということでしょうし、また、それなりの経験を積んだ側から考えると転職後にどのようなことが期待されているかはおおよそ予想できます。
経験が浅いときなら「ヘッドハンティングの声が掛かった!!」と浮かれていたかもしれませんが、それなりの経験を積み重ねて知財実務の酸いも甘いもある程度わかってくると、まぁここでは書けない色んなこともあり極めて冷静に受け止められるわけです。
まぁ某サイトを使ってある程度絞りつつも手当たり次第に連絡してきているでしょうし、実際は「ヘッドハンティング」という名のアームハンティングでしょうし...
何となく推測できるもののヘッドハンターはどうやって自分にたどり着いたのか、純粋に興味があるので、接触してもよいかもしれませんね(みんなどうしてるんだろ?)。
この業界は広いようで案外狭いこともあり、また、タイミングなども考えると、おそらくあそこかなというおおよその心当たりはあり、答え合わせしたい気もします(条件提示であっさりなびいたりして...まぁ、それはないかw)。
いやぁ、ある程度読めてしまう自分が哀しい...
さて続きがあるのかないのか、自分自身まだ何にも分からない...