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東海地方を縦横無尽、全国各地に神出鬼没の取材・執筆・編集事務所@岐阜西濃(ex-三河知立)より、買って読んだ本のことでも書いてそれに写真を付けてみるシリーズ。

ヨンダホ0562~追跡者たち

追跡者たち 上・下
デオン・メイヤー/ハヤカワ文庫

追跡者たち(上) 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕
デオン・メイヤー
早川書房
2013-06-21

追跡者たち(下) 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕
デオン・メイヤー
早川書房
2013-06-21


 我が家の本棚には三十数年かけて蓄積された千冊超の文庫本があるが(→●□)、中には読んだ覚えのないものもチョイチョイ混じっている。本書はその一冊。発行年がつい最近の2013年なのだが、読んだ覚えがないというか買った記憶もない。上下巻のうちなぜか上巻だけしかないので、買ってはみたけれどなんとなく読む気になれないまま放置してしまったと思われる。
 ちょうど買い置きの小説が切れたところで、書店へ本漁りに行くのも面倒くさいからと試しに読んでみたところ、意外に面白そうではないか。
 それならばとAmazonで下巻を注文したのだが、たかだか七年前の出版物だというのにもう絶版になってしまったのか、中古しか売っていない。しかもその値段が驚くことに1円!そして送料が350円ほど。原価が税抜き1000円のところ、351円で手に入ってしまった。
 結果的に安く読めたのはありがたいが、海外文庫のサイクルの早さ、出品者の意図がよくわからない価格設定、そして、そもそも最近の海外文庫の高額化はどうなのよ?等々、いろいろ考えさせられた。

 本書は、南アフリカの作家による南アフリカの謀略サスペンスという、あまりお目にかかったことのないタイプの小説。南アのアンダーグラウンド世界、人種問題、イスラムテロ、動物保護、警察など様々な要素が詰め込まれており、なんというか、面白いけどちょっと詰め込みすぎな気も。あと、南アの諜報機関PIAの描かれ方が少し気になった。こんな頼りなげな諜報機関はヤバい…。

20200701-1
本書の舞台。
(愛知県知多郡南知多町師崎 2020.02.10)
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ヨンダホ0561~サガレン

サガレン 樺太/サハリン 境界を旅する
梯久美子/KADOKAWA



 2018年のサハリン紀行。前編はサハリンを縦断する夜行急行乗車ルポ+辺境の町探訪記+廃線跡探索で面白かった。後編は大正時代に樺太を旅した宮沢賢治の足跡を辿る旅で、宮沢賢治に関心のない自分にはイマイチ。賢治ファンなら面白いのでは。

20200628-1
ロシア名だとコルサコフ駅。
(三重県熊野市・紀勢本線大泊駅 2009.08.19)
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ヨンダホ0560~カササギ殺人事件

カササギ殺人事件 上・下
アンソニー・ホロヴィッツ/創元推理文庫

カササギ殺人事件 上 (創元推理文庫)
アンソニー・ホロヴィッツ
東京創元社
2018-09-28

カササギ殺人事件 下 (創元推理文庫)
アンソニー・ホロヴィッツ
東京創元社
2018-09-28


 5月初旬に出た「バーナード嬢曰く。」5巻に出ていたので買ってみた。ド嬢に触発されて読んだ本はこれで8冊目(●□●□●□●□●□●□●□)。
 マンガでは、長谷川さんから本書の下巻を渡された遠藤君が読み始めて「えっ」「ええっ!?」と驚くのだが、自分もそのとおりになった。超絶凄いアイデアの小説だ。
 ただ一点だけ気になったのは、アラン・コンウェイが盗作したというくだり。その箇所って、筋にどう関係していたのかよくわからないのだが。単に読者をミスリードするためのものなのか、それとも私が知らない古典ミステリーのオマージュなのだろうか。ミステリーでこういう引っ掛かる箇所に出くわすと、自分がとてつもなくアホに思えてしまう…。

20200620-1
本作はアガサ・クリスティへのオマージュということで、私が読んだクリスティの三十数年前の新潮文庫版。内容は全然記憶になく、一応読んだけれどポワロはイマイチ性に合わなかったことだけを覚えている。僕はホームズの方が好き。



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ヨンダホ0559~ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
ブレイディみかこ/新潮社
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
ブレイディみかこ
新潮社
2019-06-21


 少し前から書店の目立つところによく並んでおり、著者名とカバーだけ見て知らない女性芸人本か(ブルゾンちえみ的な…)新人女性漫画家のコミックエッセイと思い込んでいたが、全然そういう内容ではなかった。イギリスの地方都市に住む日英ハーフの中学生が、学校生活の中で多様性と超格差社会イギリスの現実をマイノリティの立場で体験したことを、ライターである母親(著者)がエッセイにしたもの。すごく面白い。
 小学生のうちから多様性を考えさせたいと思っても、うちの子が通うような田舎の学校ではなかなか体験しようにもできないし、親としてもうまく説明できるかどうか自信がない。うちの9歳児がもう少し大きくなったら読ませたいと思う。
 人種的多様性を体感できる学校と言えば、前在住地である知立市のある小学校が、在日外国人の子供が多くて日本人の方が少ないという話を聞いている。米英とは社会環境が異なるし、本書に書かれているようなあからさまな差別的言動はないと思うが、どういう感じなのか興味を覚える。この著者のように、そこの保護者がどなたかレポートを書いてくれないものか。

20200617-1
数か国出身の子が通う、多様性に富んだ小学校。
(愛知県岡崎市・城南小学校 2018.10.27)
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ヨンダホ0558~白人ナショナリズム

白人ナショナリズム アメリカを揺るがす「文化的反動」
渡辺靖/中公新書



 多様化を受け入れられない人がアメリカには昔からたくさんいることを教えてくれる本。白人至上主義者には、おおむね単一人種国家とみなされている日本にシンパシーを覚える人もいる、というような記述もあり、気持ちの悪いことだ。
 この本を読んだ直後、ミネソタ州で警官によるジョージ・フロイドさんの暴行死事件が報じられた。こういう事件が一向になくならないアメリカの闇は深く、無力感が募る。

20200616-1
コロナの余波で閑散としていた鶴舞公園で、隣接する某施設への取材前に本書を読みふけった。爽やかな大型都市公園での読書は実に心地よい時間だったが、内容は重いという…。
(愛知県名古屋市昭和区・鶴舞公園 2020.05.28)
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