マルカドブックス

東海地方を縦横無尽、全国各地に神出鬼没の取材・執筆・編集事務所@西三河より、買って読んだ本のことでも書いてそれに写真を付けてみるシリーズ。

ヨンダホ0429~辺境中国

辺境中国 新疆、チベット、雲南、東北部を行く
デイヴィッド・アイマー/白水社



 中国の辺境ばかりを巡って少数民族の現状を探ったルポ。翻訳もの特有の読みづらさと自分の多忙が重なり、読了するのに三ヶ月もかかってしまった。これだけ時間をかけると、本当に中国辺境をさまよい続けて抜け出せなくなったような感覚である。
 共産党の漢化政策の凄まじさが窺えるシビアな内容なのだが、ベテランジャーナリストなのに目的地が辺境すぎて行程がほぼ若者バックパッカーのようだったり、新疆で出会った北京生まれの漢族女性とベッドを共にしたことをさらっと文章に混ぜ込んでみたり、ゴールデントライアングルで要人のパーティーに行ったら覚醒剤でもてなされて参っちゃったヨとか、旅そのものはなんだかんだ言いながら楽しかったっぽい。

20180805-1
著者が訪れた土地のひとつに、チベット西部のサガ県というのが出てきた。
(佐賀県鹿島市・肥前浜駅 2001.12.09)

ヨンダホ0428~東京近郊スペクタクルさんぽ

東京近郊スペクタクルさんぽ
宮田珠己/新潮社



 東京近郊でスペクタクル感のあるところを散歩する、という内容の面白い本である(タイトルのまんま)。

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本書に「スペクタクルな工場の光景を満喫できる鉄道」として登場する岳南鉄道の、スペクタクル感あふれるのスポットの一例。
(静岡県富士市・岳南鉄道本吉原駅 2009.02.17)

ヨンダホ0427~海女のまち相差

海女のまち 相差
鳥羽商工会議所

20180713-1
2012-03-01/¥200

 6月上旬、とある雑誌の取材で鳥羽市の南のほうにある相差(おうさつ)という漁村の民宿の取材に行き、その際に立ち寄った「相差海女文化資料館」で購入。
 相差は「海女が日本で一番大勢住んでいる町」とかで、約100人の海女がいるという。取材先の女将も元海女だし、関西から嫁いできた若女将は新人海女として来月デビューするとのこと。「近所のママ友たちと一緒に始めるんです」と言うから驚いた。また、女将の話では、昔は相差に男海女…と表記するとわけがわからないが、男海人というのもおり、曾祖父がそうだったという。
 そこまで聞くとぜひ海女が漁をしているところも見てみたい。しかしこの時は雨が激しく降ってて海も荒れ模様。海女漁どころか漁船も出漁せず、漁師をやっている宿の若旦那が水揚げしているところを漁港で撮ってこいという編集からのミッションすらこなせなかったのであった。う~ん。
 この冊子の撮影担当は、三重を拠点に活動する写真家の松原さん(→●□)。

20180713-2
ついてねえ…。
(三重県鳥羽市相差町 2018.06.06)

ヨンダホ0426~小湊鐵道100年史

小湊鐵道100年史
小湊鉄道株式会社


20180712-1
2017-12-30/¥400

 小湊鐵道は房総半島の真ん中に広がる田園と丘陵の中をヨタヨタ走るローカル線で、平成も終わろうとしているのにまだこんな味わい深いローカル線が残っているとは!と感嘆せずにはいられない素晴らしい鉄道だ。先のGWに千葉在住の義両親宅へ行った際に家族レジャーでその小湊鐵道を見物に行ったのだが、そのとき立ち寄った上総牛久駅で7歳の息子にサウンドトレイン(プラレールみたいなミニチュア車輛)を買ってやり、自分用のおみやげにはこの冊子を購入した。
 100周年記念誌なのでてっきり開通100周年かと思ったら、本誌記載の年表によると会社としての開業(大正6年/1917)から100周年の記念として制作されたようで、発行時点では五井-里見間の開通から90年ちょっとらしい。
 それにしても、歴史と会社概要をおおまかに把握できる冊子をたった400円で販売するとは、実にいい仕事をする会社だ。単なる沿線観光ガイドよりもこういう冊子の方がマニアには嬉しいし、むしろ昨今の客はこういうものを求めているのではないか。他の鉄道会社でも作ってほしい。あるいは、地元の養老鉄道あたりが私に作らせてくれないものか…。

20180712-2
列車内からこちらを見ているのは、サウンドトレインを手にご満悦の7歳児。この日乗ったのは妻子と義母だけで、私は車を回送するため列車を追いかけただけで終わった…。
(千葉県市原市・上総牛久駅 2018.05.03)

ヨンダホ0425~日本の気配

日本の気配
武田砂鉄/晶文社



 ABEやJMTの横暴がまかり通ってしまう現代日本の気持ち悪い感じ、その気持ち悪い感じの醸成に一役買ってしまうメディアのいやな感じを、いろいろな面から考察した本である。論調の面白さは別にしての、結局、気持ち悪さを打開する決定打は今のところ見つかっておらずモヤモヤが続くのが日本の現況で、にんともかんとも、にんにんでござる(Ⓒ忍者ハットリくん)という気持ちにさせられる。
 気持ち悪い感じといえば、ヤフーニュースにくっついている気持ち悪いコメント欄をなんとかしてほしい。

20180710-1
10年以上前からこんな感じですから…。
(靖国神社 2007.03.02)
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