将棋の神様がファンのストレス、何よりも三浦が受けた傷を回復させる機会をこの一戦にもたらしたのではないか

―――せんす(「せんすぶろぐ」主催者)

「将棋A級順位戦:三浦、渡辺に快勝」(せんすぶろぐ 2018.3.3)より
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 二〇一八年三月二日の「将棋界のいちばん長い日」は歴史に残る記念日となった。
 六者プレーオフの珍事もさることながら、なんといっても、「三浦弘行 vs 渡辺明」の一戦で三浦が渡辺に引導を渡したことが痛快この上ない。

 結果、渡辺明はA級から陥落。
 三浦はこの白星でA級を死守した。

 二〇一六年秋のあの愚劣な冤罪事件、その加害者を被害者が斬り捨てたのだ。
 「快哉を叫ぶ」とは正にこのことだろう。
 あるブログではこの快事をこう綴っている。

 「将棋の神様がファンのストレス、何よりも三浦が受けた傷を回復させる機会をこの一戦にもたらしたのではないか」

 「将棋A級順位戦:三浦、渡辺に快勝」(せんすぶろぐ 2018.3.3)より

 然り、この間のファンのストレスたるや相当なもので、「世紀の人権侵害事件を引き起こした渡辺明・久保利明・橋本崇載らに何のペナルティーも無いのはおかしいではないか!」という声が渦巻いていたのである。

 無実のものが挑戦権を剥奪され出場停止を食らったのに、加害者連中は罪を問われることなくのうのうと将棋を指している。
 この大矛盾がファンのストレスなのだ。
 本来ならば渡辺にタイトル剥奪とか出場停止の処分を下すべきなのに、連盟には全くその気が無い。
 よって、人々は、そういう鬱憤のはけ口としてこんなことを望んでいた。

 渡辺の竜王位失冠。
 渡辺のA級陥落。
 渡辺の棋王位失冠。

 これはもはや「神頼み」にも似たものだったが、この三点セットのうちの二つまでが今回達成されたわけで、渡辺の陥落を「将棋界でいちばん目出度い日」などと喜ぶ輩(やから)もいるが、その気持も十分に分かるのである。

 ただ、この「三浦弘行 vs 渡辺明」のA級最終戦は、神が、「三浦が受けた傷を回復させる機会をこの一戦にもたらした」のかもしれないが、神様は白星まで恵んではくれない。神が与え給うた絶好の機会をものにしたのは三浦の執念であり魂であり実力に違いない。

 三浦弘行、実にあっぱれであった。