2009年04月29日
皆さんのご相談にお答えします:ケース7
今回いただいたのは「財形住宅貯蓄」、いわゆる住宅財形についてのご相談です。
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知人から頭金を貯めるなら「財形住宅貯蓄」がいいと聞きました。なんでも非課税のものもあり、低金利なのだとか。財形住宅貯蓄について、申し込み方法や種類、メリットなどを教えてください。
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住宅を購入する際に「財形住宅貯蓄」(住宅財形)を利用される方は多いと思います。財形制度は、住宅財形の他にも特に用途を決めない「一般財形貯蓄」や老後のための「財形年金貯蓄」といったものもあります。「財形住宅貯蓄」は誰でも利用できるものではなく、まずはお勤めされている会社でその制度が導入されているかどうか調べる必要があります。もし無い場合は総務などで導入できないか掛け合う必要がありますが、たいていの場合企業側と取引金融機関での契約なので導入してくれることが多いでしょう。
「財形住宅貯蓄」を利用するためには、契約締結時に55歳未満の勤労者であること、事業主を通じて勤労者の賃金から天引きで預け入れをすること、5年以上の期間にわたって、定期的に積立を行うといった要件があります。
「財形貯蓄制度」のメリットの一つは、毎月天引きで積立をされるということでしょう。天引きはあらかじめお給料から積立分を引かれるということなので、途中で辞めることも、今月は苦しいからといった言い訳が通じません。
そして、一度に多額の現金を用意するのはなかなか難しいことですが、積立であれば時間を味方にすることによってまとまったお金を用意することができます。「家を買いたい!」といった目標を持ったならまずはこのような制度を利用すると頭金などが貯めやすくなります。
では、他のメリットを見てみましょう。「財形住宅貯蓄」はその名の通り、住宅貯蓄とついていますから、住宅を購入したいもしくは増改築したいといった用途に使う場合にメリットが出てきます。
積み立てた元金に対して利子が支払われますが、通常この利子に対して20%の税金が引かれます。しかし、住宅取得といった用途に使う場合は元本550万円までの利子に対する税金が非課税扱いとなるのです。ただし、用途以外にお金を払い出す場合は、5年間に遡って課税されることになります。
また、「財形住宅貯蓄」を行っている人は「財形住宅融資」という住宅ローンを利用することもできます。4月28日現在の金利は5年間固定金利で1.64%です。申し込む場合は、勤務先の福利厚生担当部署もしくは総務へ問い合わせてみると良いでしょう。
なお転職した場合は、退職後2年以内に転職先の事業主を通じて申し出ることによって、従前の契約を転職先で継続することができますので、転職したからと言ってはじめからやりなおしではないので、ご安心を。
効率よく積立をして、上手に制度を利用して、お得に住宅を取得しましょう。
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この記事へのコメント
まったく知らないことばかりです。
なんでもっと告知してくれないのかなぁ〜
とくにここ
↓
元本550万円までの利子に対する税金が非課税扱い
びっくりデス
まるやまさんのブログは本当に
勉強になります。
楽しみにしています


自営だと財形貯蓄に代わるものって
何かあるでしょうか?
たしか、会社が金利を上乗せしてくれて
いたと思います。
退職時に、解約しました。
その際に、思っていた金額より
少なかったと記憶しています。
その時は課税されて少なかったですね。
今回、お話を伺ってようやく納得したました。
転職の際にはそういう所もポイントに探したいと思いました。
マイホーム購入なんて夢のような話ですが、
できることから気にしていこうと思います。