2011年05月

いわしのほっかぶり(駅弁) ~釧路・大宮そごう“初夏の大北海道うまいもの市”~

345

 「15年ぶりに供養したぞ!義理を果たした」
 15年くらい前、女と北海道旅行した。札幌、小樽、釧路、厚岸 …。
 札幌では鮨、ジンギスカン、ラーメン、アイスクリーム。小樽で海鮮居酒屋、カニ弁当。池田に立ち寄りステーキとワイン。釧路は毛ガニ、タラバガニ、花咲ガニ、鮨、焼きすぎでイマイチの元祖炉端焼き、チョーうまいイクラ醤油漬け。夏ガキで有名な厚岸にカキと北国縞えびを食いに行った。
 来る日も来る日も朝昼晩、食べに食べた。うまいモンばかり沢山食った。
 釧路に“いわしのほっかぶりずし”って面白い駅弁発見。
 〆たイワシの握り鮨に塩漬け(塩揉み?)の薄い大根が載っている。頬っかぶりの図だからこのネーミング。
 厚岸でカキ三昧のあとカキ弁当を買い、釧路に戻ってほっかぶりずしを買った。
 胃袋の容量は限られている。欲張って色々食ったせいで腹一杯だ。カキ弁当を少ししか食えない。
 ほっかぶりは全く手をつけられず「申し訳ない」と思いながら、フタを開けて見ただけ。断腸の思いで全部棄てた。
 可哀想なことをした。一つでも食べてやればよかった。海で生まれたイワシ、畑で育った大根、田んぼで大きくなった米。特にイワシに済まないと思った。
 そんな憐れな駅弁は永らく忘れていた。だが数年に一度は思い出した。いつか食わなきゃ、と思っていた。
 そして今日、大宮そごう“初夏の大北海道うまいもの市”。
 お馴染み森のイカめしを買おうと決めていた。HPで展示会場マップを見る。
 「あっ!」“いわしほっかぶり”の文字が数年ぶりに網膜を射抜いた。あの時棄てたほっかぶりを供養できる。絶対買うぞ。
 闘志はメラメラと炎上した。早く大宮に行かなきゃ。売り切れる前に買わなきゃ。居ても立ってもいられない気持だ。
 小さいイワシ握り8貫で990円。駅弁にしては高い。
 久々の古奈屋。期待が大きすぎたせいかカレーうどんがイマイチに感じる。
 駅弁2つを持ち新幹線に乗った。
 15年ぶりの対面。ほっかぶりずし。ついに逢えたと感激しつつ激写。大根がフィルターになって鮨がぼやけている。撮影向きではない。
 食った! 酢が弱い。イワシの〆も、酢メシも。
 キュッと頬が収縮するくらい酸っぱいのがイイ。駅弁ならなおさらだ。キリッとしてないシャリ。インパクトなし。
 15年前のほっかぶりずし。手をつけずに棄てた罪悪感。
 ついにぬぐい去ることが出来た。15年間も罪の意識に呵まれる味ではなかったが、あの時葬った“ほっかぶりずし”をようやく供養することが出来たのだ。

 ヨカッタ。肩の荷を大きく下ろすことが出来た。(2009.4.24)

たらの芽とあぶらげの煮びたし(マサ料理)

058

 ~~~たらの芽12個のハカマを取り、十文字に包丁を入れる。
 塩茹で2分(えぐみ取り)、水にとる。
 調味料は、だしカップ2、醤油・酒・砂糖各大さじ1.5。
 あぶらげ4枚を切り、やさしくゆっくり包み込むように煮る。豆腐と同じで沸騰はダメ。
 たらの芽投入、落とし蓋、10分煮る。冷ます。火入れ、最後に醤油大さじ1/2(香りづけ)。
 たらの芽にあぶらげの旨味を含ませる。
 “煮ない時間が煮物を作る”名言。
 煮物は火を止めて冷めていく時、味が入るのだ。~~~
                        by 4/2 NHKきょうの料理(田村隆)

オトナの味
 タラの芽の天ぷらはサイコーにうまい。フキノトウ、ウドと春には必ずやる。
 そのタラの芽を煮びたすとは青天の霹靂。
 田村隆“ぶり(鮭)大根”がうまかったのでこれもメモし、いつかやってやろうと思った。
 あっ、時季のモノだ。すぐしなきゃ。ずっと食いたかった鶏唐揚げより先だ。鶏は逃げないから。
 そうやっていつも後回しにされる可哀想な鶏ちゃん。鶏釜飯もそんなワケで食えずにいる。TV放送3日後に決行。
  途中のつまみ食い。
 Oh!何とほろ苦い!天ぷらじゃ感じなかった“大人の味”全開。うめぇ~。
 完成したらほろ苦さ薄れる。
 うんと旨味を出してくれたグラマーなあぶらげの功績も大だ。こりゃうまい。春を満喫させるに充分な季節料理。
 春には春に食うべきモノがある。人間は自然の生物。季節をちゃんと感じよう。次はウドか。
 強烈なほろ苦さを満喫するには調理時間は短いほど良い。

 テレビの通りやったら凄くうまい。さすがプロ。
 添加物満載のめんつゆを多用するグッチ裕三の中途半端な料理と違い、料亭主人はイイ物を教えてくれるぜ。
 (2008.4.5)

バー・ゴンドリーナ(ホテルイタリア軒) ~新潟~

db

 4,000円 / カクテル4つ / 2人

 老舗ホテル新潟イタリア軒。
 むか~し昔、イタリア人が始めたイタリア料理店が発祥。万代橋のほとりに建つオークラ新潟に対し、繁華街古町にある。料理屋でも鮨屋でも本町市場でも三越でも大和でも、どこでも歩いて行ける。サイコーの立地条件だ。
 ニューオータニ系列として料理にも定評がある。
 新潟一の高級店と言われるフランス料理“ローザ”、イタリアンカジュアル“ピッコロ”、中華“大観苑”、そして最上階の“ゴンドリーナ”。
 広いレストランの一角にバーカウンターがある。十数年前に呑んだダイキリがうまかった。ライムジュースを使う店が多い中で、フレッシュライムを搾っていた。キュンとくる酸っぱさ、バカルディ・ラムの豊潤、絶妙なサジ加減の砂糖。見事なバランスを構築していた。
 昼に本町市場で魚を食い、20時から鮨屋をハシゴし、エレベーターに乗り12階。
 恰幅のいい支配人らしき黒服がにこやかに迎えてくれる。
 「二人です。カウンターに」
 「かしこまりました。どうぞこちらへ」
 ていねいな言葉遣いの応酬。威風堂々の客を、フンワリしっかり受け止める黒服の包容力。互いに男っぷりと貫禄を競っているようだ。素晴らしき光景。バータイムはもう始まっているのだ。席についてからが時間の始まりと思うヤツは軽んじられる。エレベーターの扉が開く1秒前から客と店との闘い(?)は開始されているのだ。
 長い距離を悠然と歩く。もちろんオンナを先に歩かせる。マナーだ。若いネーチャンがひょこんとカウンターに入った。本職が来るまでのつなぎ?
 この推定年齢22歳Sちゃんがバーテンダーだった。
 「ダイキリとギムレット」初っ端の注文はいつもこれ。
 「かしこまりました」
 「おーっゴードン!ワタシの好きなジン。ビーフィーターよりイイね」
 「あ~っそうですか!」
 話が弾みだした。味は普通。グラスのフチすれすれまで注ぐテクニックもない。
 港、丸伊、よしの、天狗等鮨屋。郷土料理田舎家。新潟の料理のっぺ。たれカツ丼、イタリアン。日本各地のうまいもの、料理テクニック、お約束のコルベットスピード自慢、調理道具自慢…話は弾みに弾んだ。
 マタドールとマルガリータを追加。味は普通。さらに弾むハナシ。初の女バーテンダーだから楽しくて仕方ない。走り幅跳びイケクミに似た調理師免許を持つこの女、仕草がひょうきんだ。
 「いつもは男のバーテンダーだから今日は楽しかった。良い夢がみられそうだよ」
 「真剣な目で言われると動揺しちゃいますぅ~~~~~
 エレベーターから投げキッス。マジメな“Sリン”また来るよ。 (2008.9.16)

ヘンな新幹線(シャバで気になる事)

250px-P14_Max_Toki_321_Takasaki_20060115

 群馬に住んでるから上越新幹線によく乗る。
 大宮や東京に行ったり、訪福の際羽田へ東京駅まで乗ったり。
 新潟からでなく越後湯沢から来るヤツは空いている。
 帰りももちろん越後湯沢行きだ。
 「停まります駅は上野、大宮、熊谷、本庄早稲田、高崎、上毛高原、越後湯沢です」
 この後がふるっている。英語のアナウンスだ。
 「ウエ~ノ」から始まり極め附きが「イェチゴユザ~ワ
 普通にエチゴユザワでいいだろぅ。日本固有の地名まで何故ガイジン用の発音にするのだ。
 俺が外国に行って列車で日本語のアナウンスがあった場合、その国のヒトがたどたどしい日本語を話した方が好ましい。嗚呼、外国に来ているって思うハズだ。旅の情緒もかき立てるぜ。
 日本の「越後」を「イェチゴ」などと国籍不明にしないでもらいたい。

 旅とは何か?外国とは何だ!をJRは謙虚にお洒落に考える必要がある。(2011.5.24)

海老ケチャップ炒め(マサ料理)

DSC00551

 最近、近所のスーパーでブラックタイガーを見ない。“天然えび”と称するワケの分からない冷凍エビ。天ぷらをやったらエビ自体に味がなくイマイチだった。
 前日からエビフライを計画していた。2パック買った。14尾×2=28尾。600g。小さい。これじゃエビフライには力不足だ。
 よく「役不足」と間違って使うヤツがいる。恥ずかしいことだ。
 ケチャップ炒めに変更。パン粉、卵、粉、中濃ソース、ウスターソースを買ったが仕方ない。これらは次回のヒレカツに流用しよう。
 サラダ油で新玉葱1個を炒め背わたを取ったエビ28尾投入。砂糖、塩コショー、デルモンテ有機ケチャップ。味見。醤油。もう完成。
 2本目のビール。食った。

DSC00552

 うまい。ケチャップ味は良いけどエビに味が付いていない。周りから浮いてエビだけが「ボクは冷凍エビですぅ」と肩身の狭い思いをしている。
 急遽変更した思いつき料理。エビに塩と卵の白身を揉み込むチャンや、片栗粉をまぶしたりの下ごしらえをしなかった。
 シロート料理の思慮のなさを露呈した。会心の出来には「プロを凌駕したぞ!」などとジマンするのだが …。

DSC00553

 それでも全部食べた。
 イマイチの時は短い文章。
 会心の出来はイヤってほど長いのにねぇ~。(2011.5.7)

寿司栄 ~富山~ 8点

  9,000円  / 44貫(酒は出さないから呑めず) /  2人

  まずは甘エビ。その甘さと濃い目の酢メシが舌を刺激し、脳から指令が出る。
  口から出た言葉は、
 「うまいッ!」
  カニ軍艦を食べたら予期せぬ味がジュワッ。カニと酢メシの間にカニミソが温存してあったのだ。
 「それがミソです。」
  板前がつまらんシャレを飛ばす。
  シャコはオスメス1貫ずつ。オレンジ色の卵のネットリとした旨さよ。
  バイ貝。まだウネウネと動いている奴を握る。
  富山特産の白エビは珍しい。
 2センチくらいの白いエビが軍艦にたくさん載っていて、プチュンプチュンとあちらこちらで口内発射。
  この店の弱点。
  それはコハダ、アナゴ、玉子焼。
  コハダは〆が強すぎて濃くて美味しい酢メシと競合してしまう。
  網で温めてから使うアナゴはいただけない。
 やわらかく煮てそのまま使うのが一番。どうしても炙るのなら、焦げ目がつくまでやるべきだ。
  玉子焼。食べるといきなり腹が一杯になる。
  でもそれらは贅沢な注文というべきで、キトキト(富山弁で新鮮)の魚と絶妙な酢メシのハーモニーが素晴らしく、カマロ(やその前のホンダCRX)で群馬から日帰りで何度も行っているお店なのでした~。(1988.10)

    *以後30回以上、最近はご無沙汰。
    本マグロ赤身を粗塩で!はうまい。塩がマグロの甘みを誘き出していた。                                   

ベーコン・キャベツ炒め(マサ料理)

DSC00474

 焼きそばに使って残ったキャベツがある。ベーコンもある。新玉葱も。
 北京鍋で強火でスパッと炒めよう。
 直径36cmなのにでかく感じない。馬鹿でかい45cmのフライパンで焼きそばをやったからだ。常軌を逸した大きさ。荒唐無稽にも程があるぜ。
 ベーコンを焼く。スモークの素敵な香り。つまみ食い。うまい。
 キャベツ、新玉葱、塩コショー。強火でガンガン炒める。出来た。
 うまい。
 良いカンジにしっとりしたキャベツ。新玉葱は“新”のクセに匂いが強く頑固モノだ。ヤワなタマネギを想像したが違った。
 味も香りもすばらしいベーコン。ベーコンの旨味がキャベツと新玉葱に乗り移った。

DSC00475

 「うめぇ!うまい!おいちぃ!」どんどん食べる。
 焼いたベーコンは歯応えじゅうぶん。キャベツの芯も。後半からアゴが痛くなり良い運動になった。
 ベーコンは何をやってもうまい。主役も脇役もバッチリこなす。尊敬するぜ。(2011.4.19)

ベンツE350ステーションワゴン・アヴァンギャルドS(2007年型)

800px-Mercedes-Benz_-W211-_E320_ja-1

  Oh!AMGルックEクラスワゴン。相当な迫力(写真は普通のEクラスセダン)。
  ヤナセのSさんがコルベットの代車に良いのを持ってきてくれた。1万kmだがイリジウムシルバーのボディは眩く輝いている。
 キャディより軽いハンドル。富山寿司栄遠征E240の四年前とは隔世の感。ヒトに優しくなった。スーッと静かに気持ちよく加速。速い。運転する喜びは少ない。安心して距離を乗るクルマだ。
 俺には物足りない。ちょっとカッコつけ野郎が満足するクルマ?
  前245-40-18、後265-35-18とコルベット並みのタイヤは荒れた通勤路でゴツゴツドシンドシン!
 一車種で色んな扁平率のタイヤを履きこなすのは無理がある。昨日感じた静粛性は、迫力コルベット直後のためだった。ティップシフトの操作性悪い。
  銀色のAMGルックEクラスワゴン。アヴァンギャルドS仕様だから3500ccのEクラスなのに9,140千円。高い。二日目にしてカネ持ちになった気分。このクルマを好むヒトの気持ち、分からなくもない。
 “滑らか、しっとり、ガッシリ”。冴える高速安定性。助手席は退屈だ。殺風景だし狭い。
 そこそこのスピードを維持し少ない疲労で長距離を!がこのクルマの生きる道だろう。
 長岡JCT急カーブ。しなやかに曲がる。ハンドルが不必要に重くならない。98年型S320もそうだった。ベンツの美点だ。
 誰でも知ってる迫力のフロントグリル。頼みもしないのにヒョイヒョイ追越車線から皆居なくなる。蜘蛛の子を散らすように。ベンツ最大の魅力。これだけで9百万のうち4百万の価値がある!?
  コルベット納車。デフオイルのせい。ハンドル切ってガガガもアクセルちょっとでカックンも治った。
 S氏は早期退職募集でヤナセを辞める。50歳。クルマとは関係ない仕事に。世の中は流動的だ。(2007.10.25 4日間420km)

山田鮮魚店③ ~新潟本町市場~

472

 5,000円 / 本ズワイガニ、刺身 / 1人

 南蛮エビが来た。
 「わぁ~おいしそォ~
 長テーブル隣のネーチャン2人がヨダレを垂らす。
 ガイドブック片手に新潟を観光し市場にも寄ったってカンジだ。
 質素なモノを食っている。
 俺の元に次々と運ばれる豪儀な魚たちに目を見張っていたが、ついに南蛮エビ(甘えび)の登場に興奮を抑えられなかったようだ。
 「どうぞ」2尾のツノ持ちネーチャン達に。
 「いいんですかァ~~~?」思わぬプレゼントに嬉しそうだ。
 「こうやってツノを持ってパカッと外してチューッと味噌を吸うとほろ苦くて甘くて美味しいよ。ここが一番うまい。そしたら卵を食べて、そして身」
 「あ、ここ(味噌)も食べるんですかァ? あっ、美味しい~~~ッ!」
 オレは群馬県人だが、他県のヒトが新潟の良さを一つでも味わってくれて嬉しい。よく旅をするからこその感想だ。

505

 「はいこれ食べて~」魚屋美人三姉妹中一番の美人が刺身を持ってきた。
 「?」
 「さっきあのコ達に南蛮エビあげたでしょう~。美味しいって言って送ってくれたからお駄賃!」
 「お~ありがとう。オレもたまには店に貢献するんだね」
 「そうよ、大いに貢献してるよ」
 この気さくな雰囲気がイイねえ~。(年月日は忘れた)

540F1000182

 最近、活ズワイガニを茹でてもらうと味が薄い。
 「あれ、塩が弱いねぇ~」
 「この頃は薄味が好まれてるから塩少なくしてるんですよォ、流石マサさんよくわかるね」
 「塩をビシッと効かすからカニの甘みも旨味も出るんだよ。ただ減塩にすりゃイイってもんじゃないぜ。今度オレのを茹でる時は塩を強くしてくれ!」
 「ハイ」

506F1000183

 次の回。
 「この活ズワイを茹でてくれ。塩強くしてね」
 「はいよ、塩強くネ」
 クラシックが売ってないからキリンラガーを呑んでノドグロ、イワシ、〆鯖、南蛮エビを食って待つ。きれいな色に茹だったヤツがやって来た。喰らう。
 「うまい! やっぱり塩はこのくらい効いてなきゃ」
 「ホントは塩強くした方が美味しいんだよね」

600319

 海に囲まれた日本、サイコーだ。(2010.2.27)

山田鮮魚店② ~新潟本町市場~

602

 5,000円 / 本ズワイガニ、刺身 / 1人

 最近じゃ新潟に行くと必ず寄る店。
 店と言っても市内の本町市場にある魚屋。7店舗が軒を連ねる。
 きれいなネーチャン(30代?)に吸い寄せられ、他店の魚は見向きもせずこの店に決定した。
 それが2年前。活ズワイガニ、新潟の顔ノドグロ、南蛮海老(甘えび)、ボタンエビ、ヒラメ、鯛、サヨリ、〆鯖、スルメイカ、イワシ、アジ…新潟のうまい物目白押しだ。
 一角にある粗末なテーブルにビールを持ち込み、刺身を作ってもらい、活ガニを茹でてもらう。
 味にボリュームに大満足。5千円という安さ。
 「こうやって食べると他じゃ食べられないでしょう」
 他の魚屋のねぇさん(オバサン)が通りすがりに声をかける。
 「うん、うまいねぇ~」
 午前中は飲食店の連中が仕入れに来る。繁盛の市場。地元の素人衆も大いに利用。
 料理屋に行けば同じ物が何倍もする。ここで食うのがイチバンだ。
 新幹線ならこの場で鯨飲馬食するが、世界の高級車キャデラックや第一級スポーツカーコルベットではそうはいかない。保冷剤と発泡スチロールを持参し持ち帰る。
 帰宅するやいなや高速走行で渇いた喉をキリンクラシックラガーで潤す。
 家で食べる時はカニやエビだ。
 ゆでたてズワイガニが1,500円~2,000円。活は3,000円。ボタンエビが200g500円。
 8月に買ったカニはまぁ旨かった。

539

 最高なのはボタンエビ。
 ツノをパカッと外してエビ味噌をちゅ~っと吸う。ほろ苦甘旨い。
 ゴールドの卵が歯をプチプチと愛撫する。
 とろ~り甘く意外にしっかりした身。サイコーだ。
 10尾1,000円。5,000円の価値がある!?
 今日もボタンエビを狙った。
 新潟では10月解禁のズワイガニも狙い目。
 “ゆでたて”の嬉しい文字が躍る。きれいなネーサンに3つのうちから選んでもらう。
 「これでしょう」
 脚を押したり持って重量感を確かめる。
 胴体に黒い付着物が幾つか。脱皮後の期間が長い証拠。身入りがいいのだ。
 今日のボタンエビは1尾380円。高いから止め。

584

 おっ、旨そうな南蛮エビ。佐渡産が100g380円と400円。でかい方を200gだ。ハカリの上で10尾。
 「おまけ!」1尾をポンと載せてくれる。
 いかにも観光客然とした冴えない40代夫婦が
 「わぁ毛ガニ~!」と歓声を上げる。新潟はズワイ!を知らない奴等。
 「ねえさんいつも美人だねぇ」
 「わぁオマケしなきゃ。若い頃はいっぱい言われたけど最近全然言われない。嬉しいヨ」
 俺とねえさんのやり取りにビビる冴えないさっきの妻。
 そんなやり取りは一生しないであろうダサい夫。

601

 水っぽさは一切なく凝縮の極みカニ脚。身はびっしり詰まり塩加減バッチリ。
 濃厚さを画に描いたカニ味噌。
 胴体の肉まで旨い。
 エビ味噌、身、卵。完璧な南蛮エビ。
 近年サイコーのカニ&エビ。この衝撃から立ち直るのはいつだ!?(2009.10.17)

山田鮮魚店 ~新潟本町市場~

585

 3,150円(初日) 3,450円(2日目)  /  刺身  /  2人

 新幹線に乗るやいなやスペインのシャンパンと言われるカヴァ“フレシネ・コルドン・ネグロ”を開ける。
 直接較べなければ本場シャンパンにヒケを取らないうまさだ。1,575円と安いのが魅力。長岡付近で瓶はカラ。
 新潟駅からタクシーで三越に向かう。コシヒカリビールを調達し、いざ本町市場へ。
 一度行って気に入り三度目の訪店だ。
 市場というより商店街の一角に数店の魚屋、練り物屋、持ち帰り寿司屋、惣菜屋等が入る空間がある。
 初回、きれいなネーチャンに吸い寄せられた山田鮮魚店。「美人三姉妹が待ってますよ~」などとお茶目なホームページ。
 粗末なテーブルが2つあり、魚屋で作ってもらった刺身を持込ビールでガンガン喰らう。こんな気取らないスタイルは大好きだ。
 12時到着。
 「こんちわぁ今日で3回目なんだけど」最年長の美人に自信を持って言う。
 「3回目かい?」
 「!」俺の顔を忘れたな! どこに行っても存在感抜群のこのツラを憶えてないとは無茶苦茶な奴だ。刺身をリクエスト。
 「料理屋用の魚が終わったばかりだから1時間待っとくれ」
 「群馬からここを目指して来たんだからよろしく頼むぜ」
 「はいよ」

318640

 ゆで活ズワイガニ、ヒラメ、ノドグロ、南蛮海老、スルメイカ、アジ。
 コシヒカリビールを呑みつつ待っていると長~いゴムの前掛けをしたオバサンがヒラメと南蛮とイカを持って来てくれた。

471F1000181

 甘くてうまい南蛮海老。新潟モノはサイコーだ。ヒラメは歯ざわり良いが旨味はイマイチ。普通のイカ。
 「カニが来るまでゆ~っくり食べてネ」
 「は~い」
 アジがうまい。歯応え良く、ギュッと詰まった美味しさだ。まぁまぁのノドグロ。
 メインのズワイガニ登場。
 「茹でたら身入りが悪かったんで半額でいいよ」
 「おぅ、そりゃ悪いねぇ」良心的で正直な魚屋だ。
 身入りは悪くとも味は良い。久しぶりのカニだ。グイグイ食って堪能した。(2008.9.16)
 昨晩、鮨屋をハシゴしホテルバーでカクテルをたしなむ。朝、ビールと酒を鱈腹呑む。電話してから出かける。久しぶりにきれいなネーチャンが居た。
 若いイイ女が魚をさばく姿はカッコ良い。
 「ボクもさばいてぇ~」などとバカげな事は露ほども思わない!?
 身のびっしり入ったズワイガニ、脂のりのりサンマ、舌に喜びを与える〆鯖、さっぱりフナベタ。
 いくらうまい魚でも二日連続ハラ一杯はしつこく、飽きる。(2008.9.17)

究極釜飯(マサ料理)

DSC00564

 俺にとって究極の釜飯は“乾物コンビ”。

DSC00554DSC00556

 干し貝柱&乾し椎茸だ。ギュッと味の凝縮されたヤツを水に解き放つ。得も言われぬ旨味が際限なく溢れる。無尽蔵だ。その戻し汁と醤油と酒で炊く。
 旨味満開のカキ釜飯、香りと歯触りの松茸釜飯、濃厚なアユ釜飯、オツなホタルイカ釜飯もこれには敵わない。
 貝柱椎茸釜飯の原点は、小学生の頃よく泊まりに行った叔母さんの料理。あまりモノのない田舎。貝柱缶詰と乾し椎茸で作る炊き込みご飯はサイコーに美味しかった。
 缶詰より干し貝柱の方が強烈に味が出る。だがかたいホタテの繊維が歯に挟まるのが困る。歯間ブラシでもなかなか取れないのだ。
 「後の苦労より今の喜びを!」などと干し貝柱を多く使う。

DSC00558DSC00557

 前日から1日かけて冷蔵庫で戻す。5度の水でゆっくり戻すのがイイらしい。
 炊き方はいつも通り。
 ダッチオーブン(新潟ユニフレーム・スーパーディープ10インチ)にといでザルにあけて水を含ませ水を切った米3合を入れ、醤油、酒、ホタテと椎茸の戻し汁を2合分。

DSC00560

 具を載せ強火。沸騰したら弱火で15分。なぜか中華料理の香り。乾し椎茸の芳香だ。

DSC00561

 最後に強火でお焦げ造り。42秒でパチパチ音。直後無音。結局70秒。5分蒸らして完成。とっても簡単だ。
 厚さ4.5mmの黒皮鉄板だからビシッと炊ける。

DSC00563

 フタを開けた。湯気の先には貝柱と椎茸がパッと花開いている。
 フチが茶色い。焦げすぎだ。全くお焦げが取れない。食う。

DSC00565

「うまい」けど100%じゃない。醤油が少ない。乾し椎茸も干し貝柱もあまり味を出していない。ご飯もかたすぎる。

DSC00566

 2杯目。ジャキジャキとやっとのことでお焦げが取れた。バリバリかたすぎる。42秒で火を止めるべきだった。70秒は長かった。

 「いつかやろう」と長い間構想を練っていた乾物釜飯。
 こんな結末は意外だった。
 最近、憑かれたように炊いた釜飯。しばらくイイや。憑き物が落ちた。

 数時間後、冷めたのを食べたら味が馴染んでいた。(2011.5.8)

ゼロ・ハリバートン(アタッシェケース)

DSC00584

 アポロ11号で月の石を持ち帰った“月面採取標本格納器”を作ったことで知られる。
 アルミ合金のタフなケースだ。密閉性が素晴らしい。
 『世界の一流品大図鑑』って本で見て欲しくなった。『男の一流品大図鑑』と合わせ何年も何十年も本を買った。あるとき買うのを止めた。なくても不都合のないことが分かった。
 ゼロ。一度欲しくなると実現するまで気持ちが収まらない。20数年前のアメリカ旅行。サンフランシスコの小さな店で買った。日本では64,000円がちょうど半分の32,000円。
 嬉しくて嬉しくて、入れる書類はわずかしかないのに東京出張にいつも持っていった。用事を済ませ、アソビに行った時もゼロを自慢した。
 ネーサンは「カッコイイですねぇ~」と言ってくれた。
 1泊の出張にはお泊まりセットも入れていった。2~3泊の旅行にさえお供させた。

DSC00585

 ドン・ジョンソン主演のテレビドラマ“刑事ナッシュ”やアメリカ映画によくあるヤクの取引場面。必ず登場するのがゼロ・ハリバートンだ。シルバーや艶消しブラック。表面がボコボコにへっこんでいたりする。
 ダークブルーのキャデラック・フリートウッド・ブロアム・セダンやシルバーのベンツSクラスやブラックメタリックのリンカーン・タウンカーのでかいボンネットにゼロを無造作にドンッと置き、ガチャンと一気に開け、カネやヤクを確認し、バタンッと乱暴に閉める。
 その傍若無人な所作がとてもカッコ良い。

DSC00586

 アルミ合金とはいえ、このケースは重い。キャデラックやコルベットでの移動はいいのだが、飛行機や新幹線の携帯には難儀する。
 でっかいアメリカ人と中肉中背日本人(俺のこと)じゃ腕力に差があるってことか。
 以前、香港で31万(日本価格99万円)のローレックス・デイトジャスト(18金&ステンレスコンビ)もオレの華奢な左手首にはデカかった。
 このローレックスは最初のカマロを買う時に少しでもカネが必要なため、わずか2年使っただけで新潟のスナック店長に25万で群馬の割烹のオヤッさんに売ってきてもらった。値落ちが少なく流石ローレックスだ!と感心したものだ。
 昔、大学を卒業した春休みに1ヶ月半単身ヨーロッパを旅したが、使うのは日本語でなく英語。
 シャバはことごとく白人(特にアメリカ人)用に出来ている。言語もモノも。
 当のアメリカ人は恵まれていると感じることなく普通だと思っている。アメリカ基準を世界基準としてどこにでも持ち込む(ちょっとニュアンス違う?)。だからアラブでもアジアでも反発を喰らうのだ。

 あっ、横道に逸れた。
 ゼロは重いけどカッコイイ。機能に裏打ちされたモノが好きだ。
 軽くて機能的で格好いいドイツのリモワにご執心になるまで、ゼロ・ハリバートンへの情熱は続いた。
 (2011.5.1)

フィアット500ツインエア(2011年型)

F1000174

 粋なクルマだ。
 素晴らしいインテリアの色使い。
 ダッシュボードに水色とアイボリーの邂逅。お洒落極まりない。ハンドルもアイボリー。
  シートの色も良い。ベージュ地にネイビーの千鳥格子。
 流石イタリア、美に対する意識の高さが違う。ちっちゃい大衆車なのに手抜きをしていない。
 そんなステキな印象を受けた。

F1000173

 V8-6000cc404馬力のコルベットでフィアット高前(ユーロブレッツア)を訪れる。
 直2-900cc85馬力のフィアット500ツインエア。2011年の現代に2気筒エンジンが出るとは青天の霹靂だ。ターボ付き。
 「フィアット500の試乗を予約した青木ですが」
 「はい、青木様。ではこれを書きながらそちらでお待ちください。今スタッフが参ります」
 氏名等を書いていると、スーツ姿の受付男とは違ってシャツとチノパンのカジュアル野郎登場。

F1000172

 水色のフィアット500が待っていた。ブルーヴォラーレ。ステキな色だ。可愛い。ちびっこいのに存在感がある。
 「おぉイイねぇ~」
 「…」
 「水色とアイボリーの色合いがイイねぇ」
 「はい、ボディと同色ですから」
 愛想悪いなァ~。
 走り出す。スッと出る。
 「おっ、速いねぇ」俊足と言ってもいいほど速い。
 「はい、決して遅くはありません。875ccですがターボが付いてますので」
 いちいち引っかかるヤツだ。
 2気筒だからうるさいと思われたエンジン音。全く嫌なカンジはしない。元気一杯なサウンドだ。好ましいぜ。
 「元気ある音だねぇ。加速もこれなら全く問題ないよ。2気筒の先入観とは違ってイイぜ」
 「もっとしょぼいと思ってました? レトロでも新しいクルマですから。このクラスじゃ一番故障しないんじゃないですか。言っちゃ悪いですが、ヨーロッパの北の方のプロテスタントの国のクルマより故障しないと思いますよ」
 イヤミでまわりクドくてつまらないオトコだ。こんな輩とは一緒に呑みたくない。

 外車のセールスはピシッと背広を着て、にこやかで、ていねいで、客のジマンには大袈裟に応じ、自尊心をくすぐりながらフトコロに入り込む。良い気分になって契約書にサインする。それが高級外車の営業マンだぜ。
 コルベットのスピード自慢をしても「あ、そうですか」じゃジマンした甲斐がない。オレの立場はどうなるんだ。
 キャデラックやコルベットやベンツSクラスやアウディA8やBMW740iやジャガーXJ。それらとはセイカクの違う大衆車のフィアットだから営業方針が異なるのか。
 いくら安いクルマでも外車に乗ろうとする奴は洒落心、演出、目立ちたいって気持ちがある。セールスマンの態度や表情やトークでクルマに対する憧憬を台無しにしないでくれ。コーヒーも出さないとは印象さらに悪化。
 “12年以上乗っていたキャデラック廃車 → 冬までにFF車必要”。食いつくはずの撒き餌をしてもノリが悪い。名刺も寄こさない。名前さえも名乗らない。

 高い方の“ラウンジ”に付いてくるサンルーフは薄い幕1枚で暑い。“ポップ”を選ぶとシート地が粋じゃなくなる。
 シフトアップや止まる時にカックンとなるが、ハンドルはスッと切れるし乗り心地も悪くない。加速だってまずまずだ。インテリアの色使いはサイコ~。
 かなり気に入ったクルマ。
 でも買いたくなったら誰に電話すればいいんだろう。ボクは途方に暮れた。(2011.5.15)

極附弁当 ~東京駅~

  3,800円  /  1個  / 2人

  駅弁の幕の内の老舗「日本レストランエンタプライズ」が、いわゆる幕間の幕の内弁当の老舗「日本橋大増」の協力のもと、究極の駅弁を目指し東京駅の“幕の内弁当”に挑戦。
 極附とは、歌舞伎の世界で究極の意味。
  中身は高品質食材の連続。特に米にはこだわったという。
  サービスもふるっていて、新幹線指定席まで届けるそうだ。
  さぁて、どんなモンかいってみよう!

  壱の重。煮物はゴボウ(青森)、人参(宮崎)、里芋(千葉)。花人参(千葉)、花蓮根(茨城)、日向鶏の柚香焼き、ごまゆべし(東京)、こんにゃく煮(群馬)、フカヒレ入り天然岩海苔煮(三重)、本ズワイガニの菊花和え、カキ旨煮、車海老艶煮(九州)、黒豚の味噌漬け(九州)、木の葉南瓜、穴子八幡巻、烏賊呂焼き。

  弐の重。ご飯(宮城)。全国食味分析認定コンクール総合部門連続金賞受賞。25年間有機栽培にこだわり続けている宮城県登米の「石井稔さん」の金賞受賞米「極献上」を使用。美味しさはもちろん、活性酸素も少なくカラダにも優しいお米。相性が良いといわれる富士山麓の天然水で炊き上げ、最高の美味しさに仕上げた。
  地尤卵使用玉子焼き(茨城)、しめじ旨煮(長野)、梅干し(和歌山)、瀬戸内床節旨煮(瀬戸内)、秋あじの若狭焼き(北海道)、竹の子土佐煮、白舞茸の天ぷら、蒲鉾、初地神酢漬。
  弁当箱は経木。宮内庁御用達「箸勝本店」国産吉野杉の箸。
  かけ紙、箸袋の文様、風呂敷 … 。                      ~by弁当屋能書き~

 鶯谷のラブホテル。密のように甘い時間を過ごした後、二人で食った。
 能書きオンパレードだ。
 車海老艶煮、黒豚味噌漬け、天然岩海苔煮、カキ旨煮はうまい。
  あとは素材自体の存在感が弱く味つけもボケて論外。全国各地からただ集めりゃイイってもんじゃないぜ。参勤交代じゃないぞ。これ見よがしの虚しき羅列に過ぎない。
 「素材にこだわった!」と吹聴することで客に満足感を与え、自慢出来ない味への批判をかわす魂胆なのか?
 時々職場で食う390円の仕出し弁当の方がうまい。極附弁当の10.26%の価格でも見劣りしない。
 ご飯も自慢しすぎだ。
 マサ御用達南魚沼郡石打M.T.さん生産コシヒカリが日本一だぜ。石打関山地区はサイコ~のコシヒカリを産する地区として知られている。

 3,800円はいかにも高い。1,800円が許容の限界か。
 期待はずれも極め附き!(2005.1)

椿とコルベット

DSC00590DSC00593

 この家に移ってからかなり長い年月が経つ。最初からあった椿の木。
 うまいモンや歓楽街には重大な関心を寄せるオレだが、風景や花にはまったく興味がない。旅行をしても名所旧跡とは無縁だ。11年間60回以上の訪福でも太宰府は一度も訪れない。
 そんなオレでも春になると毎年花を咲かせる庭の椿を知っている。住んでいるヒトが無関心なのに毎年よく咲くぜ。健気だ。植物ってエライ。
 ゴールデンウィークに満開となるこの花も、今年は寒くかなり遅れた。
 2月から居なくなったキャデラック・コンコース。

080076

 “椿とコルベット”より“椿とキャディとコルベット”の方が賑々しいぜ。(2011.5.15)

081
   (ステキな椿の絨毯とキャディのケツ)

づけ丼(マサ料理)

DSC00580

 久々づけ丼。刺身をオカズにメシは食ったがヅケは久しぶり。
 いつもの魚屋。太平洋産解凍メバチマグロ赤身。生じゃないけどこの店の鮪は凄くうまい。中トロは脂が際立つ。赤身で十分うまく、赤身の方がうまいくらいだ。
 料理屋のオヤジ、小料理屋女将、スナックママ等が常連だから1柵がでかい。350~400gもある。ビールのツマミならそれでいいがメシのオカズにはデカ過ぎる。今日は281gとちょうど良い。インドネシア産ボイル海老もうまそうだ。
 グレステン包丁でそぎ切り。九重ミリン、ヤマサ特選有機丸大豆吟選しょうゆ、付録の練りわさびにメバチを揉み込み30分。ボイル海老の殻を剥いてスタンバイ。

DSC00583

 コシヒカリ2合が炊けた。金沢のデパートで買ってもらった古九谷焼ご飯茶碗で軽く卵かけご飯。前菜としてサイコーだ。
 若いネーチャン鶏が産むMサイズ卵。年寄り雌鳥はLサイズ。黄身の大きさは同じだから小さい方がコクのある味となる。
 よくテレビで「黄身の色がオレンジ色で凄い!味が濃厚!他の卵とは全然違いますッッッ!」とわめくヤツがいる。餌にパプリカを混ぜれば濃い色の黄身ができる。色が付いただけ。味も濃くはならない。インチキ情報ばかり垂れ流しているのがテレビジョンだ。

DSC00581

 どんぶりにご飯を2合弱。いい色に漬かった“メバチづけ”を並べ、ボイル海老もトッピング。激写。うまそうだ。食った。
 うまい!
 水分がちょっと排出され良い具合に熟成されたメバチ鮪赤身。高校生から30分で年増女になったみたいだ。驚異的な成長ぶり。まさに驚きを禁じ得ない(くどい!ただ「驚いた」でよかばい)。
 ご飯のオカズには味が薄い海老。ヅケ汁をからませて食う。ツマミに本領発揮のボイル海老だがオカズでもイケる。
 「あっ!」と言う間に食べちゃった。3合だとハラ一杯で苦しい時もあるが2合は快適だ。
 「もっと食えるぞ!」ってカンジ。
 おっ、これが腹八分目か。

 何十年も生きてきて“腹八分目”の良さにようやく気付いたお馬鹿なワタシ。(2011.5.14)

ジャック・ダニエル(テネシーウイスキー)

DSC00523

 サイコーにうまいスコッチ、バランタイン30年は25,000円と高く頻繁には呑めない。そこで1,000円前後のバランタイン・ファイネストをよく呑む。昨日呑み終えた。
 たまには毛色の変わったモノにしよう。酒屋の棚を物色する。
 ジャックダニエル。スコッチではなくアメリカのウイスキー、テネシーウイスキーだ。約2,000円。アメ車好きの俺はスッと手が伸びた。かなり人気は高く昔何本か呑んだ。味は忘れてしまった。
  最初はピリッとした香り。味が心配になる。舌に載せた。
 「おっ!」うまいぞ。甘みがある。舌触りもベルベットのように濃密だ。優しく色っぽく舌を愛撫する。気に入ったぜ。明日はオンザロックにしよう。
 数分空気に触れたら香りもセクシーになった。

 侮れないぜアメリカ物。(2011.4.29)

DSC00526

 翌日、オンザロック。
 オールドファッショングラスはフランスのバカラ。
 唇に触れる部分が薄いから呑む寸前に冷たさが伝わる。呑む0.5秒前からうまさが分かるのだ。
 香りは弱まった。甘みは増しベルベットは厚くなる。一瞬、キャラメル味。
 一時期、森永キャラメルドリンクってのがあった。あの懐かしいキャラメルパッケージ。うまさに驚き、次に買いに行ったらもうなかった。人気薄のため廃盤になったらしい。世の中の変遷、無常を痛感した。
  時間を置いたら気にならない程度に埃っぽい匂い。贔屓になったから、これとても悪くない。

 またひとつ、好きな飲物が増えたぜ。(2011.4.30)

ソウルのマサ(黒木正臣シリーズ2)

487

  ジャンボジェットを降り、空港ビルに入った瞬間ニンニクの匂いが鼻孔を突き刺した。外国を訪問すると先ず匂いが歓迎してくれる。
 パブロフの犬ではないが、勃起中枢を刺激された思いがして股間が熱くなった。黒木にとってニンニクはスタミナの元なのだ。ニンニク1房6個を皮ごとオーブンで焼いて味噌をつけて一度に食う。匂いは弱まりホクホクとサツマイモのように甘くてうまい。

  ソウルの冬は寒い。マイナス10度はザラだ。
 成田から日航機で飛来した世界有数の金満家黒木正臣は、金浦空港を出たところで軽く身震いした。
  ラ・コステの真っ赤な半袖ポロシャツに、アメ横で買った裏ボア付き焦げ茶色革ジャン(ダニ喰いの革といってダニの喰った珍しい素材を使ったモノ)、スリムなGパンにエトニックのジョギングシューズというイデタチだ。
 一般人の身なりをしているのは、金持ちと悟られて狙撃されるのを防ぐ意味がある。
  日本の新興財閥「グロリアグループ」の総帥である黒木は、韓国の子会社「古代自動車(株)」を視察にやってきたのだ。                         
  今では、世界の名車のコピーを密造する古代自動車が黒木の最も有力な資金源となっている。
 黒木は、総帥の身分を隠すため空港からわざと初乗り600ウォン(約120円)の小型タクシー(ヒュンダイ・ポニー・エクセル)を使う。

  やがて秘密工場に到着した。
  そこの女達は黒木のタイプが揃っている。小柄な女、大柄な女、華奢な女、グラマーな女という具合に(それなら全てのタイプじゃないか!)。
 しかし仕事優先の彼は女達には目もくれず(ウソつけ)、完成車デポーへと急いだ。
  金色に塗装されたキャデラック・エルドラド・ビアリッツが気に入り、さっそくソウルの街に乗り出す。        
 4.5リッターV8エンジンはキャデラックらしからぬ騒音を生じパワーも物足りない。
 「これなら半値のシボレー・カマロの方がいいや!」などと喚きながら焼肉屋にキャデラックを突っ込む。
  女秘書と、ぐるぐる巻きにされた骨付きカルビを5人前平らげる。
 ちょうど良い加減に肉が熟成され、噛むと旨みが肉汁となって口の中を暴れまわる。
 華奢な秘書兼愛人の金南順(キム・ナンスン)はビールばかり呑んでいるので、1kgの肉の大半を黒木が喰った。やや食い過ぎたのでトイレで腹を軽くする。

  秘密工場にキャデラック・エルドラドで戻った黒木はさっそく役員を召集し、重大発表を行った。
  既に日本市場を席巻してしまったイミテーションカーを今度はいよいよヨーロッパへ輸出する!と。
  その際にはロールス・ロイスやマゼラーティのボディに、アミやアルトなど日本の軽自動車のエンジンを組み付けるのだ!
 締まり屋のヨーロッパ人には受けるに違いない。

  しかし現実には黒木の存在を快く思わない韓国財閥の反撃を受け、秘密工場はKCIAの工作員によって攻撃、爆破され、ヨーロッパはおろか日本への供給ルートも絶たれてしまったのだ。(1988年)

でかいオムライス(マサ料理)

DSC00576-2

 初料理。かすかに緊張が走る。
 直近オムライス体験は大井町“ブルドック”。ご飯は3合近くあった。ドでかいオムライス。雑な店と思われたが、なかなかどうしてうまかった。自分でも3合メシで作りたくなった。
 昨日4合炊いた。2合を納豆で食べた。新潟石打の親戚から買った自家用コシヒカリの玄米。食べる都度、家庭用精米機で搗いて炊く。
 400回混ぜた納豆。トロトロだ。醤油、ネギ、かいて5分置いたS&B粉芥子、パックのにんべん鰹節。炊きたてご飯&納豆。サイコ~にうまいぜ。
 カニ缶チャーハンを目論んでいた。
 だが昨夜、突然オムライスがアタマに浮かび変更したのだ。カニ缶は缶詰だから、いつまでも新鮮なまま待っていてくれるだろう。

DSC00574DSC00575

 鶏モモ1枚264gを小さめにカット。新玉葱1個は粗みじん切り。マッシュルーム1パック10個をスライス。包丁はグレステン・アップシェンク14cm。

DSC00572

 ご飯をチンする6分間強火で焼いた36cm北京鍋。サラダ油とバター。鶏を入れたらすぐ塩コショー。鶏は火が入るのに時間がかかる。タマネギ、マッシュルームも。ここでケチャップをドバドバッ。具によく味を纏わせる。熱々ご飯2合。
 ひたすら炒める。チャーハンのように卵のコーティングがないからパラパラにはならない。良く言えばしっとり、本当はベットリ。
 このグチャグチャ感が昔、食堂で食ったうまいヤツを思い出させる。ご飯の上からさらにケチャップ。
 北京鍋を横に避け、フライパンにバター。ギンギンに熱くせず、よく溶いた塩コショー、砂糖、ジャックダニエル入り卵5個投入。
 じゃじゃじゃ。ぎんぎんじゃないから音は控えめだ。
 菜箸で焼けた外側を中にもってくる。スッスッスッとどんどん持ってくる。数回したら火を止める。表面はほとんど生だ。チキンライスを卵焼きに載せる。
 「!」メシが多い! 30cmフライパンにいっぱいだ!
 左手でフライパンを持ち、右手で左手首をポンポンと叩きながら卵とチキンライスを向こうに寄せる!つもりだったが、こんなに多くては寄せる余地がないし重くて出来ない。途方に暮れた数秒間。 
 皿をかぶせてひっくり返そうとした。重すぎる。ぶちまけそうだ。
 だから皿は置いたままフライパンを「ヨッ」と傾け皿にあけた。
 「うわっ!」卵が破けた!
 亀裂を隠すため、これでもかコレでもか!とケチャップをピューピューぶっかける。結局300gのケチャップ1本使った。何とか撮影に耐えうる姿になった。激写。

 喰らう。うまい。鶏がスジっぽい。唐揚げや蒸し煮はあんなに美味しいのにどうしたワケだ。マッシュルームはうまい。目立たないタマネギ。
 ぐいぐい食べる。バターが効いてうまい。ケチャップが多すぎる。ケチャップの海を泳いでいるようだ。
 途方に暮れた数秒間により、あれほど柔らかかった卵に火が入ってしまった。肝心のトロトロ卵ではなくなった。
 ご飯2合、鶏モモ264g、新玉葱1個、マッシュルーム10個、卵5個、ケチャップ300g。でっかいオムライスができるハズだ。大井町よりデカかった。

 「カニ缶チャーハンにすればヨカッタ~」などと真のオトコは言わない。
 やはりプロの料理人は巧い!尊敬の念を抱くに至った。(2011.5.10)

グリュック(神戸牛ステーキ) ~神戸~

  29,000円位  / 肉+グラスワイン /  2人

  1階が肉屋で2階がステーキ屋。こういう店が旨いんだ!と思う。
 一番高いサーロインステーキを注文。200グラム12,000円。
  すると、電話で下の肉屋から持ってこさせた。
  なんてことだ

  焼き方はもちろんミディアムレア。一番好きな焼き方だ。
  注文どおりに焼いてある。流石プロ。さすが神戸牛ステーキ専門店。
 ステーキ屋でもホテルのメインダイニングでも焼きすぎることが多い。焼きすぎを懸念してレアでオーダーすることもある。ここは流石だぜ。
 「ギャ~~~ うまいッッッ
  こころの中で叫んだ。口にも出した。
  絶妙な軽さの脂が肉汁と共にピューッピューッと迸るではないか。

  「そんなに高いのもったいないよ」と、連れのオンナは8千円の安いステーキ。
  「おぅ、ちょっと食わせろよ」試した。
  まずい。
  本当はまずくはないんだが、最高級の後では何をもってしてもダメだ。脂の甘みも、肉汁の艶やかさも、味蕾への入り具合もまったく違う。
 男は、驚きを隠しきれない様子だった(←ただ「驚いた」でイイだろう。よくテレビで遭遇するくどい表現)。また「天皇皇后両陛下が被災地を見舞われました」じゃ不自然だ。「お見舞いになりました」の方が良いぜ。
 味とは、絶対的であり相対的でもある。

  帰りに階下の肉屋を覗いてみる。100グラム4,000円が最高。
  手間が100グラム2,000円ってことだ。

  とっても美味しかったです。(1994.12)

ベンツS320(1998年型)

260px-Mercedes-Benz_W140_sedan

  閉所感に苛まれつつ、ボンネット先端のスリーポインテッドスターを眺め、人から見られてもいいようにカッコつけながらステアリングを握る。
 鎧を装着し、なおかつ核シェルターに入ったようだ。
 それ程の絶大な安心感に包まれる。

  アクセルペダルは弾き返されるほど重い。
 ブレーキペダルのストロークも非常に長い。 
 2トン以上の重いボディにたったの235馬力3200cc6気筒。
 それにしては出足が良い。

  高速道路に入ると印象は一変。
 市街地での無粋なゴツゴツ感はなくなり俄然本領を発揮。かなり速い。
  キャディ・コンコースほど華やかでなく、色気もなくパッと明るくもなく、どこか田舎臭いが迫力だけはピカ一のSクラスベンツ。
  芸術家ではなく、ただただ優秀な機械を正しい手順で操作している技術者のようだ。 無言で速い。
 「どうだ速いだろう。凄いだろう。もっとアクセル踏めよ」
  カマロZ28はいつもこう言っていた。

  あっ!Sクラスが来た、ヤバイ。
 追越車線のクルマがお願いする前からどんどん走行車線によける。
  まさにヤクザカーだ。
  この上をいくのがポルシェ911。
 “ポルシェは速い”伝説で追い越し車線にクルマは1台もいなくなる。
  ポルシェ911が一番強い。
 次がSクラス、キャディ、カマロZ28の順。

  新潟米山鮨健帰りの湯沢登りコーナー。
  S320はよく走る。カマロZ28やキャディではハンドルが異様に重いこのコーナーもS320は全く問題にしない。
 性能が良いじゃないか

  でかいキャディ・コンコースから乗り換えた当初に遊園地の豆自動車を彷彿させたこのクルマの、機械であり続ける姿勢の徹底ぶりには流石のキャディのマサも共感せざるを得なくなった。(1998.3 代車で5日間 1,000km)

挽肉カレー、ベーコン入り(マサ料理)

DSC00541

 ここ数回イマイチのカレー。名誉挽回を期して挽肉カレーだ。

  「今日はカレーですか?」
 「おっ、よくわかるねぇ」
 「カレールーがあるもん、わかりやすいですよ」
 「あっはっはっ」
 「挽肉でするんですか。どうやって?」
 「水分少なくしてかためにやるんだよ」
 「ふ~ん、でも挽肉だからバラバラにならないですか?」
 「なるよ」
 的外れな質問が可愛いレジのネーチャン。いつもの店だ。

DSC00531DSC00533

 挽いてもらった鶏モモ5枚(1,386g)。新玉葱4個、ニンジン3本、セロリ3本をみじん切り。洋食煮込み三種の神器だ。
 今回はこれにベーコンを加える。最近、ベーコンにハマッちゃっているのだ。だから色んな料理にベーコンを使いたい。形がわかるよう適度な大きさ。350g。
 道具はユニフレーム・ダッチパンハーフ12インチ。底厚4.5mm黒皮鉄板のダッチオーブン浅型だ。

DSC00534

 野菜を刻むのに難儀した。
 サラダ油で新玉葱、ニンジン、セロリをよく炒める。あっ、ベーコン焼くのを忘れた。後から入れる。

DSC00535

 挽きたて鶏モモ挽肉をドサッと投入。すぐにニンニクとショウガのみじん切り、カレー粉。かぐわしい銀座ナイルレストランのカレー粉“インデラカレー”が終わったからS&Bだ。

DSC00536

 1,386gの肉はなかなか火が入らない。ようやく炒まった。
 新潟県産米100%吟醸吉乃川をドクドク注ぐ。ハインツ・ドミグラソース缶、デルモンテ・トマト水煮缶をドバッとあける。
 よ~く煮込む。コスモ直火焼きカレールー中辛。味見。砂糖、塩コショー、醤油、ミリン。うまい。

DSC00538

 そうだ、バターも入れよう。残ってた1/3個投入。
 バターを入れて味がボケた。醤油追加。キリッとした。
 もっとピリッとさせたい。さらにS&Bカレー粉。結局1缶の半分以上も。完成。

DSC00540

 ビール中瓶(500cc)をグビッとやって始めた料理。作りながら日本酒も呑んだ。所要時間90分。ずいぶんかかっちゃった。
 火を止めて馴染ませる間にご飯を炊く。
 34cm青磁皿に炊きたて南魚沼コシヒカリ2合。いつもかためだが今日は特にかためだ。メシを炊く時、俺は水を7割しか入れない。3合なら2.1合分の水。2合は1.4の目盛だ。今日は65%、1.3にした。そのうちコメをバリバリ食うようになるかもしれない(?)

DSC00542

 ご飯に挽肉カレーをかける。たっぷりと。喰らう。
 うまい! すでにまとまり感がある。野菜の旨味、ベーコンの力、挽きたて挽肉のすばらしさ。
 トマト缶、ドミグラソース、日本酒がいい具合にまとめ上げている。追加のカレー粉もイイぜ。
 コク、爽やか、甘み、辛さ…色んな要素を包含している。とってもうまい。明日以降“熟成”も加わるだろう。
 特にベーコンとドミグラ缶の功績が大きい。

 会心の出来。名誉挽回できてヨカッタ。
 調子づいて食い過ぎた。ご飯2合にカレーたっぷりは腹が一杯すぎる。
 夕飯はカレーだけをビールのツマミにした。馴染んでとってもうまい。野菜の旨味が強く主張。
 俄然、明日が楽しみになった。
 「あっ、以前よく入れた明治ブルガリアヨーグルト1箱(500g)忘れた」と深夜12時に風呂の中で思い出した。
 「入れなくてもこんなにうまいからイイや」そう思い直した。(2011.5.1)

DSC00543

 2日目。うまい。だが昨日とあまり変わらない。ゆっくり食べたら胃に負担がかからなかった。

DSC00544

 3日目。おいちぃ。初日とあまり味が違わない。最初からうまかったのだ。






末廣鮨 ~清水~ 5点

  29,700円  / 38貫+ビール、酒各1本 /  2人

 “日本一のマグロの店!”を豪語する。結論的に言えば、そんなことはない。
  ビールを頼むと生シラス、アンキモ、子持ち昆布の付出しがでた。鮨が食いたいのに前菜の量が多すぎるぜ。
  それらを超スピードで腹に収める。
 「握ってください。マグロをひととおり1貫ずつ」言い放つ。
 「ひととおり?」怪訝な顔で反芻する板前。
  背トロから付けてきた。
  解凍したばかりで冷っこいぞ。
  次はカマ。かたいがこれは旨かった。
 三崎港の鮮魚センターで買った1袋1,300円の冷凍カマといい勝負だけれど。
  あとは中トロ、腹側の大トロとまずまず。
  インドマグロの大基地・清水港という土地柄、最高の冷凍モノを一本買いしている、とこの店は自慢する。
 でも、生の本マグロの良いところだけを入れている世田谷奥沢“入船”のほうが格段に旨い!
  それよりも駿河湾のアジがすごくおいしい。旨みタップリで歯ざわりも素晴らしい。 
 マダイもいい。ギョロッとするほどの歯応えとほのかな甘み。
  だがしかし、酢メシの味が弱すぎる。
 かたさはなかなかで感心できるが、ほんとに味が弱い。
 もっとしっかり味をつけたほうが自慢の冷凍インドマグロにも合うと思う。
  コハダも締め方がだらしなく、カンピョウも平凡。
  玉子焼はいい。
  大トロの鉄火巻とカンピョウ巻を、確かめもせず手巻で出してきた。
  ちゃんと巻簾で巻いて、ピシッとした切り口を鑑賞し、包丁の冴え具合を舌で感じたかった。目と舌で包丁使いを味わえない手巻はいかにも残念。

  やはり冷凍インドマグロより生の本マグロ!だ。(1995.11)

鶏釜飯(マサ料理)

DSC00516

 「鶏釜飯が食いたい!」
 切実に思っても夏はアユ、秋は松茸やサンマ、冬はカキ、春にはホタルイカ等の季節モノの台頭により、通年モノの鶏はナイガシロにされる。
 今は4月末。こないだホタルイカ釜飯をやった。鮎のお出ましまで時間がある。ようやく鶏が陽の目を見ることができた。

DSC00509

 鶏モモ2枚464g、ゴボウ半本。

DSC00510

 ユニフレームにといでザルに空けたコメ3合、醤油と日本酒(尾瀬の地酒)と水で2合。

DSC00511

 鶏は2枚で29片に切った。唐揚げの半分の小ささだ。包丁は新潟グレステン14cmアップシェンク。敷き詰める。

DSC00512

 強い香りを感じたいため、ゴボウは水にさらさず直接ダッチオーブンに笹がきする。最初は分厚く笹がきとは程遠かったが、後半は薄くできた。
 重いフタをし強火。フチから湯気が上がった。沸騰だ。素晴らしいゴボウの香り。弱火。15分。
 お焦げ作りに強火。左耳を鍋に寄せる。1秒2秒3秒…今日は61秒でパチパチ音が最高潮。

DSC00514

 蒸らし5分。終始ゴボウのステキな香り。鶏の香りは?

DSC00515

 フタを開ける。鶏とゴボウ。グレーのような茶色のような地味な色。この釜飯は視覚に訴えない。混ぜる。鶏のカットは丁度良い大きさだ。

DSC00517

 喰らう。うまい。鶏に味があまりついてない。次回は醤油洗いしよう。鶏の脂が回ってご飯がピカピカだ。香りに威力を発揮したゴボウだが味の主張は弱い。
 脂が凄くてお焦げがよく取れない。バリッと良い歯触りがしない。脂っこいお焦げだ。

DSC00518

 2杯目は蒸れてお焦げがよく取れた。
 夕飯に残りを食べる。ゴボウが存在感を増していた。

 何度も出番を後回しにされた鶏。完璧じゃない味は、ニワトリちゃんの怒りかもしれない。(2011.4.29)

ベンツ300SE(1990年型)

220px-Mercedes-Benz_500_SE,_1987

  言わずと知れたコワモテで迫れば、こうだ。 
 「雀の子、そこ退け、そこ退け、ベンツが通る」
  他のチャチなクルマは全てSクラスベンツに一目置く。
 割り込み、急な右折などやり放題だ。   
 操縦席からの丸みを帯びたボンネットと、鼻先に起立するベンツマークを眺め、鎧のようなボディに囲まれて爆走する。
  ナボナがお菓子のホームラン王(古い!)なら、Sクラスベンツは路上のキングだぜ!
  ちょっと踏んだくらいでは飛び出さない偽善的やさしさは好きになれない。

  歴代ベンツの中でも一番ヤクザっぽいSクラス。(1990.10 15分)

割烹旅館 福助(鰻) ~埼玉県小川町~

  12,695円  / うなぎ、ビール2 /  2人

  名物“女郎うなぎ”で有名な割烹旅館「福助」は、150年の歴史を誇る老舗。秩父と江戸を結ぶ運送業を営んでいた初代善兵衛が、由あって吉原の花魁の世話をし、その恩返しに“かま焼き”の秘法を教えてもらったという。安政2年開業、現在六代目。
  花魁好きの俺は、そんな由来に興味をそそられキャデラックを飛ばした。
  古い旅館の歴史ある(正確に言うと汚い)部屋に。二階なのにちょっとした専用の庭がついている。
 壁はシミだらけで今にも崩れそうだ。まさかこの部屋にヒトを泊めるんじゃあるまい? 素泊まり5,500円とある。カネをもらっても遠慮するぜ。
 「今日は良い天気ですね」お約束のお愛想を言っても口べた大女はノリが悪い。
  肝焼き(693円)。
 熱々に焼かれた肝焼き2本。甘さを抑えたタレがほろ苦い肝の味をぐんと引き立てる。うまい。
  骨焼き(346円)。
 骨揚げ。カリッと噛むとジュワッと美味しい脂が染み出る。だが塩の振り方にムラがあり、しょっぱかったり塩味が全くしなかったり。雑だ。
  兜焼き(346円)。
 アタマをたたいて柔らかくしタレ焼き。骨の一部が硬く違和感がある。プロの仕事ではない。
  白焼き(2,541円)。
 やや冷め加減。ワサビを載せて醤油を少しつけ口にポンと放り込む。素敵な肉汁と濃厚な脂にワサビが絶妙なアクセントをつける。ポン酢でやる方法もあるがオレは絶対ワサビ醤油派だ。
  蒲焼き(2,541円)。
 タレが鰻に合わない。甘みの欠如。鋭い味ならしょっぱいタレも又さっぱりといいものだが、濁った味だ。もっとミリンを入れろ。
  特製うな重(3,456円)。
 でっかい重箱の底にも蒲焼き。でっかいけどかなり上げ底。マズイ。ご飯も不味い。強烈に不味い。前に炊いたのを蒸かしたような味。ご飯モノはご飯が命だろう。米の質を上げろ。炊き方を考えろ。炊きたてを出せ。ダメだこりゃ(先月他界のいかりや長介風に)!

  女郎に誘(いざな)われて赴いた。オンナの快気祝いを兼ねて。わざわざ群馬からキャディを駆るほどの店じゃなかった。 (2004.4)

スーパーフルーツトマト

DSC00477

 「こないだのキュウリうまかったよ。花の付いてる奴。他のと全然違うね」
 「ありがとうございます。全然違いますよね。今日はフルーツトマトありますよ」
 以前「かたくて甘酸っぱいトマトが食いてぇなあ」と言ったのを憶えていた。
 いつもの食料品店。顔馴染みの野菜売場担当者だ。
 「スーパーフルーツトマト。糖度9度です。美味しいと思いますよ」
 「おぅ、凄いね。そりゃ楽しみだ」

 ホタルイカとしそわかめと生卵でご飯を2合食べた。
 食後の果物代わりにスーパーフルーツトマト。放射線状にスジが入ってるのがうまいトマトだ。凄いスジ。フルーツトマトにありがちな小粒ではない。ちゃんとした大きさだ。
 ガブリ。うまい。
 甘い、酸っぱい、甘酸っぱ~い。ホッペがキュンとする。
 もっとかたい方がイイ。ガリガリするほどかたいトマトを食いたい。
 野菜と果物を同時に味わったような得した気分。驚愕のうまさ。甘くて酸っぱくて、俺の理想のトマトだ。

 すばらしきもの、スーパーフルーツトマト。(2011.4.20)

きゅうり with花

DSC00464

 花が付いてるキュウリは初めてだ。新鮮の証。トゲもちくちくする。アリに噛まれたくらい痛い(?)
 数年前の夏、テレビを観るため全裸で夏用ゴザ風カーペットにアグラをかいた。
 「痛ぇ~~~っ!」陰嚢に激痛が走る。慌てて見ると小さい茶色のアリが一匹蠢いているではないか。いきなり陰嚢がかぶさってきたので苦しまぎれに噛んだに違いない。お互い災難だったと言える。
 1本売り。袋売りより高い。食った。
 うまい。軽く噛んで手首をひねる。
 「ポクッ」かたい良い音。甘く皮は柔らかい。素晴らしい歯触りだ。
 塩をすり込むとまた格別。台所に立ったまま立て続けに3本食べた。
 水っぽかったり、皮がかたかったり、甘みがなかったり。そんなキュウリとは一線を画す。
 キュウリという地味な野菜。これだけの違いがあったのか。
 感慨深いぜ! 青天の霹靂だ。(2011.4.14)

大〆(大阪寿司) ~神楽坂~

  9,250円  /  大阪寿司、モーゼルワイン1本  /  2人

  艶っぽい街神楽坂で古くから営む大阪寿司専門店。
 大阪でさえ人気は“握り”なのに東京で大阪寿司専門とは要注目。皇室献上もしたらしい。十年前から気になっていた。
 冷たい雨の中、ミスタージュンコ超ショート黒レザーダウンジャケットを濡らしながら見つけだす。寿司屋には見えない洋館だ。
 エドウィン太めのブルージーンに黒コンバースローカット。トランクスは縞々のポールスミス(外からは見えないけど)というイデタチ。
 “ようこそ空気のいいレストランへ”そんな嬉しい貼り紙。
  全席禁煙だ。33歳でタバコを止めてから紫煙を憎む。喫煙者は禁煙者の迷惑に無頓着。俺もイヤな思いをさせていた。止めてみて分かる喫わないヒトの気持。NYなんか市内の飲食店すべて禁煙。バーもだ。喫煙を巡って殺人事件も起きたらしい。
  よく冷えたモーゼルワイン(白3,000円)を飲みつつ寿司を待つ。
 やや甘いが後から酸味が訪れる。フランス高級ワインしか眼中になかったボク。ドイツも棄てたモンじゃないぞとの新鮮な思い。
  茶巾寿司(2,500円)。
 椎茸やでんぶを混ぜ込んだ強烈に甘くやわらかい酢メシ。ガッツ石松伝家の宝刀“幻の右ストレート”をいきなり喰らったような驚愕のうまさ。
  にしき大阪(2,500円)。
 玉子焼きと酢〆の鯛がきれいに配された正方形の押し寿司と箱寿司三切れのコンビ。鯛の〆加減が素敵だ。酢メシは普通になっちゃった。慣れたせい?
  メインの蒸し寿司(2,500円)。
 登場した小っちゃな丼に旺盛な食欲がしゅるしゅるとしぼむ。
 甘辛く煮た椎茸を混ぜた酢メシにアナゴと錦糸玉子。アツアツに蒸してある。茶巾で感じた強烈な酢メシのうまさはますます薄れ、ただの小さい酢の効いた暖かいご飯に成り下がった。穴子も特筆すべきものじゃない。残念だ。
  店員の小太り中年女はお上品でノリが悪い。正午過ぎても客は無し。大阪寿司はジミで人気薄? それをいいことに店員同士べちゃくちゃ喋り通しだ。つまり下品。           
 あるじの監督不行届。老舗の風格崩壊。
 大阪寿司って今や高級品? 年寄りがじっくり味わいながら少量をいただくモノか。
 再訪はないだろう憧れの店であった~。(2005.1)

桜えび炒飯(マサ料理)

DSC00479

 チャーハンの基本は卵とネギ。
 ギンギンに焼いた北京鍋に卵を入れたらすぐチンしたご飯。1粒1粒に卵と油をまとわせるのが肝心だ。
 それだけでうまい。だが色々入れたくなったりする。
 焼き豚、ハム、コンビーフ、ベーコン、甘塩鮭、アジ干物、カニ缶、ホタテ缶 …。
 定番を忘れていた。干し桜エビだ。バリエーションを拡大する前、主にこれを入れていた。殻ごと乾したモノだから味がギュッと凝縮されている。すばらしい味を出す。
 袋を破っただけで台所は物凄い干し桜エビの香り。期待大だ。
 手順は同じ。卵の強い香りがプ~ンとしたら鍋肌にネギ。塩コショー。そして桜エビ。
 バラバラッと入れた。もう少し入れよう。1袋全部。入れすぎだ。鍋肌で焼いてから混ぜようと思った。入れすぎた後ろめたさとバツの悪さですぐに混ぜてしまった。煽る。醤油をちょろり。

DSC00480

 うまい。一口目はうまかった。桜エビが多すぎる。半分食べた。桜エビの歯応えでアゴが痛い。早食いの俺が時間を要した。食べ切る頃には一口目のうまさはどこかへ消え、アゴの疲れだけが残った。
 会心の出来じゃないと心は晴れない。(2011.4.21)
記事検索
プロフィール

マサ

タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ