DSC06274

 白菜ベーコンクリームシチューの大成功に気を良くしたオレ。
 カレーに流用するのは当然の帰結だ。
 だがクリームシチューがうまくてもカレーはうまくなかったり、カレーは良くてもクリームシチューはダメだったりする。
 ベーコン&白菜のカレーはどっちに転ぶか?

DSC06266

 材料はベーコンと白菜だけ。

DSC06267

 ベーコンブロック559gを拍子木切り。この切り方は本体もスープもうまい。

DSC06268

 ざくざく切った白菜1個。大量だ。

DSC06269

 湯を500cc沸かす。ルーの能書きは800ccだが大量白菜の水分横溢を考慮。
 ベーコンを煮る。すばらしい芳香。クラクラする。

DSC06270

 白菜投入。直径24cm半寸胴鍋に山盛り。煮れば水分が出てガサが減るから心配ない。

DSC06271

 煮えた。ガサが減って汁が増えた。呑む。
 うまい。くたっと煮えた白菜の甘み、旨味じゅうぶん柔らかベーコン。完成されたスープと言っても過言ではない。

DSC06272

 火を消し、コスモ直火焼きカレールー辛口をザザッ。
 よく混ぜ、弱火でとろみが付くまで煮る。

DSC06273

 できた。

DSC06275

 直径28cm白磁深皿に炊きたてコシヒカリ2合。ベーコン白菜カレーをたっぷりかける。やや濃度が弱い。
 喰らう。
 「うまい!!」
 辛さがステキ。
 白菜の甘みに対抗心を燃やしたのか、ルーがいつもよりピリッと辛い。今まで感じたことのない辛さだ。新鮮な驚き。
 甘~い白菜。これを加工して砂糖が作れそうだ。
 舌に染み入る絶妙ベーコン。良い歯触り。
 「熱っちぃ!」
 などと言いながらぐんぐん食べる。どんどん喰らう。
 口腔内の熱さに耐えかねてゴックンと呑み込む。今度は胃の熱さに苛まれる。
 “臓器の悲鳴”より“舌の歓喜”を優先。倒錯した優先順位。
 アタマから汗。拭いても拭いても発汗。
 うまいから途中でハラ一杯にもならずイッキに食べきった。大満足。
 うまいと感じて食べると胃液の分泌が旺盛で消化は早い。

DSC06276

 ベーコン白菜カレー、大成功。
 白菜とベーコンだけの超シンプル作品。
 ルーと水だけ。ホールトマト缶も、プレーンヨーグルトも、ケチャップも、ウスターソースも、醤油も、砂糖も、S&Bカレー粉も、コショーも、バターも加えなかった。
 潔いカレーと言える。

DSC06277

 食後の果物は愛媛産はるみ。
 強烈に甘い。酸味はわずか。かたく、果汁は少ない。
 少ない果汁がうまさをぎゅっと凝縮させ、甘さをことさら強調する。(2014.3.16)

DSC06278

 2日目。
 「うまい!」
 だが昨日と同等。2日目なのに1日目より熟成した!って感が弱い。
 白菜は早く熟れる。オマセなのだ。
 クリームシチューでもそうだった。
 玉葱、人参、じゃが芋達と違って第一日目から旨味横溢の白菜。
 根菜類と葉物の違いか。
 クリームシチューとカレーをやることで白菜の魅力が際立った。個性的だ。

 「辛い!」
 辛さの理由がわかった。
 今までホールトマト缶やプレーンヨーグルトなどを入れて複雑にし、辛さを隠してしまっていた。
 水だけだから邪魔するモノがなく、辛さが前面に出てきたのだろう。(2014.3.17)

DSC06279

 3日目。
 チンして強烈に熱くしたご飯にカレーをかける。

DSC06281

 混ぜた。食った。
 「うまい!!!!!」
 烈しいうまさ。初日を陵駕。
 白菜もベーコンも限りなく柔らかくルーと一体化。すばらしい。
 「う~~~ん、うまい!」
 何度も何度も言いながら一口ごとに感動して食べた。
 アタマは滝の汗。ナイアガラほどではなく、群馬の名瀑“船尾瀧”クラスだ。

 「まぁちゃん、カレーは書いてある通りに作ると美味しいよ~」
 昔、年上の群馬Yが優しく教えてくれた。
 「書いてある通りじゃダメだよ。自分で調整するんさぁ」
 料理に自信のあるオレは聴く耳を持たなかった。
 今日初めてYの正しさが解った。信用しなくてゴメンなちゃい!Yちゃん。

 食品メーカーは研究開発部門の精鋭達が日々切磋琢磨して味を決めている。それを仕事にしている。
 だからいくらオレが調整しても敵うワケがない。
 いかに独りよがりかを痛感した。
 悪いトコはちゃんと認めるのがオレの美点だ。あっそ。(2014.3.18)

DSC06282DSC06283

 4日目。
 一昨日4合炊いて3日間で食う。オレもなかなか計画的だ。
  「うまい!」
 が、電話をしていてカレーが煮詰まりややしょっぱい。

 ベーコン白菜カレー、もの凄くうまかった。(2014.3.19)