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 パナソニックのエアコンを買った。

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 13年愛用した富士通エアコン。
 故障もなくよく働いてくれた。
 だが細かい綿埃が飛散するようになった。
 風呂上がりのオレのボディにたくさん降り注ぐ。悲惨だ。再度入浴。
 クリーニングでカネを使うより新しいのを買おう。最近の製品は省エネが徹底してるらしい。クルマはエコ運転しないがエアコンの省エネは嬉しい。
 カカクコムで調査。
 売れ筋ナンバーワンのパナソニックCS-224CF。32,500円と安い。
 飛びついた。三菱が唯一の国内製。パナソニックは海外生産品だが問題ないだろう。

 友人に知り合いの専門業者を紹介してもらい設置。費用2万円。
 冷房の試運転。快調。
 10月の寒い日。暖房を入れる。
 「なんだこの音は!」
 室内機の前面パネルがビリビリ振動する。とても平静でいられない。

 設置業者に連絡。室内機を外し、方法を変更し壁にピッタリ付け、配管も変更してもらう。
 翌日。振動騒音が治ってない。
 「コンプレッサーが悪いみたいですよ」
 室外機の振動が配管を通して室内機に伝わっているようだ。
 「私は何年もこの仕事してますがこんなこと初めてです」

 パナソニック群馬に電話。後日、修理部門の人がやって来た。
 「作りが薄くなってるんですね~。室外機の振動する箇所に吸振材を貼って収まればいいんですけど・・・」
 「このエアコンは素性が悪いんだからそこが治ってもまた別の箇所が悪くなる虞があるよ。交換しなきゃダメだね」
 「事業部門に言ってみます」
 「外国製だから良くないの?」
 「はい~。一応検査はしてるんですが・・・輸送の途中で衝撃を受けたりもあるかもしれません」
 パナソニックの人間が海外生産自社製品のお粗末さを認めている。驚きの発言。
 「客が強く交換を望んでるって事業部門に言っといてください!」
 「はい、わかりました」

 パナ群馬内部で協議。初期不良により交換してくれることになった。
 交換。同一専門業者。
 「おぅ、今度は静かだ!」
 そんな思いは1時間も続かなかった。びびびび、ビリビリ。同じ振動騒音発生。
 「なんじゃこのエアコンは!アタマ来た!!」
 新品2台が立て続けにこのテイタラク。これはもう製造工程や海外生産ゆえでなく、設計自体が劣悪に違いない。

 ネットショップ“住の森/ライフワン”にメール。
   もうパナソニックはこりごりです。国内生産品の三菱霧ヶ峰に交換してください。
   モノがなければ返品するのでかかった費用すべて返金してください。
   買って40日間使えず、支払ったカネが40日間死んでいるのです。
   設置業者が5回来てパナソニックが1回、電話を数回。手間暇は大変なものです。
   手間暇の対価をいただきたいくらいですが、私はクレーマーではないのでそうは言いません。
   普通の物を普通に使いたいだけです。

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 結局、パナソニック群馬が買い取ってくれることになった。後日、回収と支払いに来た。
 「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。何度もすいません」
 「いえ、その後きちんと対応してもらってヨカッタです」
 「本当に申し訳ありません」
 本当に辟易したが、その後の対応は評価すべきだ。
 「風量最少でビリビリ音が出るんですよ。中風は大丈夫なんですが。どこが悪いんですかね?」
 「まだ新しいのでご指摘はあまりなかったのですが・・・専門部署で研究します」

 収支決算は以下の通り。
 買って40日間使えず、支払ったカネは40日間死んだまま。手間暇かかった【私】は損した。
 【設置業者】は無料の付け替えはあったものの2度仕事ができ、3台目も請け負えば3度仕事で得。
 2台返品の【パナソニック群馬】は売り物にならなくて損。
 売ればあとはメーカー任せのネットショップ【住の森】は利益を得た。

 子供の頃、オレの家の電気製品はみんなナショナル(松下電器産業)だった。
 「ナショナルがイチバンだ!」とナショナル好きの父親。
 オレも子供時代はナショナル以外考えられなかった。
 今はテレビは日立、冷蔵庫はナショナル、洗濯機は富士通、炊飯器も餅つき器も象印・・・モノが良ければブランドは気にしない。

 ナショナル。
 あの頃の栄光はどこに行ったんだろう?
 本来の名前を棄て、パナソニックなどと洒落こけた社名になっちゃったからか?
 日産自動車が伝統あるセドリックやグロリアってステキな車名を没にしてフーガなどという中途半端な名前を出現させたのに似ている。
 創始者松下幸之助の威光は消えてしまったのか?
 松下氏の神通力はもう発揮されないのだろうか?

 「パナソニックはもう買わねぇ!!!」
 固く心に誓ったオレだった。(2014.11.24)