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 神戸から米子。ガソリンが少ない。警告灯が付いた。中国道勝央SA。
 勝カレーを食い、コーヒーを飲み、脱糞する。その後GS。給油が始まった。
 「カッコええなぁ~!」
 GS店内から客とおぼしきおっさんがニコニコ出てきて叫ぶ。オレもサムアップで応える。
 「ワシ、スカイラインが好きや。スカイラインずっと乗っとる。スカイライン以外クルマと思わん!」
 おぉ!熱烈スカイラインマニア現る。
 「あれっ?R!Rやッ!2千万?1千万?」
 「1千万!」
 「ワシはよう買わん!」
 スカイラインマニアのこのオッサン、GS店員に「おぅ、Rやで!」などと啓発している。かなり剽軽なヒトだ。
 「速いよ!」
 とっておきの情報を開陳しても「あそう」と聴く耳を持たない。自分の世界にどっぷり浸かっている。
 「運転手さん、写真撮ってもええ?」
 「いいよ~」
 全景から、エアダムから、リアから、横から、タイヤから、ホイールから、ブレーキキャリパーから、ローターまで、何枚も撮りまくる。
 おっさんのクセに黄緑色のスマホ。ハイカラだぜ。
 「ブレーキの穴が少ないなぁ~。日産は昔からブレーキが弱いんよ!スカイラインなんかパワーがありすぎてよう止まれへん!」
 「あ、そうですか」
 スカイライン命のおじさん。子供みたいだ。無邪気。給油完了。
 「気いつけて行ってや。フェラーリと競争せんといてや。勝つと思うけど、競争したらあかん。中国道は事故るで!」
 「わかりました」
 出発。アクセルを少し踏む。ドドドドドッ。
 「おお!カッコエエ!!!」
 GT-Rの音響に酔いしれるヒョウキンおじさん。日本一周時に和歌山で遭遇したヒトよりニコニコしてカンジ良い。ホントにGT-Rは人気者だ。

 兵庫県内第二名神本線料金所付近の広い所に駐まってた白のGT-Rのケツ。
 「カッコイイ!ド迫力!」
 オレの赤いGT-Rもあんな風に他車から見えているんだなぁ~。
 GT-Rに惚れ直した瞬間だった。

 皆生温泉。Aちゃんに再会。連絡を取っておかなかった。うんと喜ぶと思った。
 予想より、そうでもなかった。こんな風になりそうな予感はしてた。これが世の中だ。驚きはしない。オレは何事も受け入れる用意ができている。

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  米子駅。吾左衛門鮓を買うべく地下駐車場にGT-Rを持っていく。駅に地下駐車場とは洒落てる。
 「B2に行ってください。坂になっとるからチンスポイラーこすらんといてや!」
 心配してくれる駐車場係おじさん。言葉遣いに温かみがある。
 吾左衛門鮓本店。
 サバ、アジ、穴子を買おうとした。アジ品切れ。
 「じゃぁカニ」
 3本で5,650円。隣のコンビニでビールも。おっ、キリン・クラシックラガーがある。米子のコンビニは気が利いてるぜ。500cc2本。

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 米子全日空ホテル。前回は広い部屋とでかいベッドに感激。
 「おやっ?」
 ぜんぜん広くない。確か同タイプ。ダブルの部屋だ。
 あっ、あの時は酷く狭く粗末な松江エクセル東急の翌日だった。それでサイコ~に感じたのだ。
 今日は逆。広くて豪華な神戸ベイシェラトンホテル&タワーズの翌日。バスルームも狭い。
 ホテルの良し悪しを感じるのは、極めて相対的だった。人間の感覚とは所詮その程度のモノなのだ。

 熱い風呂に入る。たっぷり汗をかく。エアコンを15度にセット。風量は最強だ。
 クラシックラガーがうまい。

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 “米子の水道水は日本一おいしい水です”と豪語。
 ほぅ、飲んでみる。
 確かにうまい。ほのかに甘みがある。研ぎ澄まされてはいないけど澄んだ透明な味がする。自慢するだけのことはある。

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 まずは蟹。お茶で。
 おぉ、境港名産紅ズワイガニがびっしり鏤められている。ステキな風景。白板昆布。
 新潟グレステン・アップシェンクで8つに切る。喰らう。

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 「うまい!」
 強烈に酸っぱい酢メシ。酸っぱい酢メシは大好きだ。カニもかなり酢が効いている。
 カニと酢メシの調和は疑問だ。それぞれうまいけどお互いを高め合ってはいない。
 鮓としては鯖に敵わない。

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 次に穴子。
 「小せぇ~!」
 箱と中身が合ってない。詐欺だ。竹包みを開けるとキレイなうまそうな煮穴子。焼き穴子じゃない。

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 切る。柔らかい。穴子がずるっと滑る。穴子と酢メシの間に煮た乾し椎茸と海苔。メチャクチャに汚らしく切れた。食う。
 「うまい!」
 ほんのり味の柔らか穴子。ふっくらしている。これはイケる。
 まったく酢が効いてない酢メシ。どういうこと?
 間に挟んだ海苔が、仲良くなりたい酢メシと煮穴子を遮断している。なんたることか!
 酢メシに混ぜ込んだ茎わさび。意味がわからない。
 穴子がうまいだけで寿司としてはイマイチの吾左衛門鮓“穴子”。“鯖”に遠く及ばない。
 食べきった後にタレと山椒を発見。
 しまった!と思った。でもこれを使っても味が濃くなるだけで、酢メシの酢不足がさらに強調されることだろう。使わなくて正解さ!とミスを誤魔化した。

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 翌朝。鯖。
 「うまい!」
 これこそが吾左衛門鮓だ。真骨頂だ。まさに醍醐味と調和。
 と言いたいが、5月に食べたモノに較べ酢が弱い。デパート催事で買って群馬で食べるのと変わらない。
 前回は作ったその日。今回は3日目。酢が飛んだのだ。
 熟れたうまさはあるがあの酸っぱさが恋しい。

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 昨日の2本もそうだが、竹皮を開けると寿司がラップに包まれている。防腐効果のある竹皮を使う意味がない。単なる飾りなのか。

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 2日間にわたり押し寿司3本。酢メシばかりで飽きた。
 普通の白いご飯なら毎日毎日食べても平気だ。寿司をいっぱい食べて喜ぶべきなのに、ご飯基本形のすばらしさを再認識した。(2015.7.4)