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 「肉丼だよ~!」
 子供の頃、母がよく作ってくれたどんぶり。肉丼と言いながら挽肉だった。
 豚の脂肉が大嫌いなマサ少年に栄養を摂らせようと挽肉を多用した。安かったのも一因だろう。舌にとろんと載る片栗粉のとろみ。これが好きだった。
 小学校の給食。酢豚の脂肉が嫌いだった。「食べなさい!」と強制する中年女先生に頑として応じない。当時から凜々しいボク。
 母流をマサ流に変える。豚を鶏に。野菜も。生姜で香りを。

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 「鶏もも3枚を挽肉にしてください!」
 いつもの店。肉売り場。馴染み若人店員。795g。今日の鶏ももは小さめだった。
 肉だけじゃなく香味野菜も。

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 おいしい大分麦焼酎オンザロックを4杯も呑みながら調理に掛かる。早くも良い気分。
 まず煮汁を調合。
 八海山4合瓶をちょっと呑む。うまい。どっくんどっくんとほぼ1瓶を24cm矢床鍋に。ミリン、三温糖、醤油、少量塩。味見。イケる。
 水もダシも一切加えない。日本酒は和食の至宝だ。

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 新玉葱1個、にんじん1本、ピーマン5個、生椎茸6個、根生姜1かけ。
 生姜も含めてみじん切り。
 挽肉を煮汁に合わせる。火を付ける前に菜箸で1粒1粒をほぐす。固まらないよう。
 野菜も。おぉ、大量。鶏ももを3枚か4枚で迷ったが3枚でよかった。でも混ぜたらちょうど良い量。
 煮る。沸騰。アクが少し。取る。浮いたゴールドの鶏脂は取らない。これがうまい。あとは弱火でひたすら煮る。
 ここでメシを仕掛ける。
 煮たら味見。うまい。甘めの煮汁がサイコ~。すばらしいぜ。甘辛バランスばっちり。
 さらに煮る。おいちぃ。
 火を消して水溶き片栗粉。とろみが足りない。追加。沸騰。OK。5分休ませる。
 炊きたて熱々2合メシを盛る。
 火を付け熱くしたあんをかける。お玉に山盛り5杯も。

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 彩りに優れる。
 にんじんとピーマンが突出。ジープラングラーのオレンジ色、緑はジャガーのブリティッシュレーシンググリーンだ。
 「うまい!」
 究極の甘辛加減。
 肉のうま味に香味野菜達の美味しさがプラス。
 特に椎茸の味が際立つ。ぷにゅんと噛むとじゅばっと旨汁が横溢。
 歯応えと香りの生姜。にんじん、新玉葱、ピーマンは弱い。

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 ご飯に染みすぎない最適とろみ。

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 昆布佃煮をオカズに。

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 佃煮を一緒に。
 どんぶりとは合わない。白いご飯がイイ。

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 うまかった。
 とろみがフタをして熱を逃がさず熱々ご飯が最後まで超熱々。口腔内火傷はお約束。
 こんな美味しいステキなどんぶり久しぶり。

 あと2日分ある。
 明日はまたご飯で、明後日は素麺とコラボ。冷たい素麺に熱いあんかけ。嗚呼~。

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 果物はアンデスメロン。青肉系。茨城産。850円。【ひぬまの恵み アンデスメロン 愛ちゃん】などと書いてある。
 最近メロンに凝っている。イエローキング、ホームランメロンに続き3種目。ノーネットからネット系。

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 切った。ほぅ、柔らかく果汁豊富でうまそうだ。

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 スプーンでえぐる。がぶりとイク。
 「うまい!」
 とろりと甘い。ものすごく甘い。砂糖をぶっかけた、ではなくそれ自体が甘みの源だ。
 とろ~んと柔らかい。イエローとホームランとは正反対の歯触り、味わい。
 これが正統派なんだろうが強すぎる。でもうまい。甲乙付けがたいぜ。
 虜になるかも。
 果物のあとは蜂蜜を舐めて食事終了だが、今日はハチミツ不要。

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 こんこんと湧いてくる汁。すごい。(2020.6.3)

 3日目。素麺の日。

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 前菜に甘えび。うまそう。北海道産。いっぱい入って350円と安い。
 「うまい!」

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 アタマの殻をパカッと外しミソをちゅーっと吸う。
 「うまい!」
 ほろ苦甘い。身より粋な味わい。
 身はもちろんとろんと甘い。「甘えび」とはドンピシャな命名だ。

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 揖保乃糸1袋300g。大量湯でかたく茹でた。ザバザバ流水洗い。
 冷たいヤツを28cm白磁深皿片側に盛り上げて。

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 熱々な鶏もも挽肉とろみを残り全部。うわっ、お玉に9杯も。大量過ぎ。

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 ぐいっと混ぜてガバッと喰らう。
 「うまい!」
 冷や麵と熱とろみがステキな邂逅。口腔内で冷、熱、混ざって温が縦横無尽に展開する。
 揖保乃糸うまい。細いのにしっかり歯触り。甘みさえある。

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 かぼす七味でアクセント。
 「うまい!」
 ピリリとしてイケる。

 うまかった。超ハラ一杯。ビール1本と乾麺300gなのになぜ?
 あっ、前菜に甘えび食べていた。あんかけも多かったし。
 マンゾク。でもしばらく麵食べたくない。挽肉も。(2020.6.5)