肘内障1





肘内障


原因
形態的に未完成な幼児の橈骨頭を固定している薄弱で弛緩的な輪状靭帯から橈骨頭が部分的に逸脱したもの


好発年齢
学齢前の特に1〜6歳くらいまで。
6歳くらいから輪状靭帯、橈骨頭頚部、骨膜付着部は強固となり脱臼しにくくなる。


発生機序
肘関節伸展位前腕回内位前腕を強く引っ張った際発生


症状
1)受傷後突然泣き出す。
2)上肢使用不能(手を使わなくなる)。
3)肢位 …上肢下垂位、肘関節軽度屈曲位、前腕回内位
4)運動制限 …前腕回旋・特に回外不能(制限だが疼痛により不能)。
5)腫脹・熱感ほとんどなし(ある場合は靱帯断裂の可能性もあり、整復後も疼痛残存)。
6)手首や肩を痛がることも時々ある。


整復前の確認
鎖骨から前腕まで他の骨折の診察が必要である
上腕骨顆上骨折との鑑別診断が重要!)


整復法
1)患者 …坐位(もしくは親の膝の上)
2)術者…患者の前方に位置し、一手で肘関節部を持ち、母指腹を橈骨頭にあて、他手で手関節部を把持
3)患肢前腕を回内または回外しつつ、母指で橈骨頭を後内方に圧迫してクリック音とともに整復
※上記法で整復不可の場合
1)2)は同じ
3)患肢前腕を回外位、肘関節を完全屈曲させ、その状態で前腕を回内・回外。
※整復後は握力を確認!


固定
冷シップ固定をし1〜2日の安静を指示する。


指導管理・予後
1)小児の前腕を引っ張らないように注意する。
2)再発しても成長に伴って自然に発生しなくなる。
3)自然整復されるものもある。


小児の肘内障については、もう既にまさる的健康法で述べたもんだとばかり思っていたのですが忘れていたようです・・・(失礼・・・思いこみはいけません・・・反省)
取り急ぎで申し訳ないですが、学生時代のノートをそのままここに書いてみました(苦笑)


小児肘内障は橈骨頭輪状靭帯外亜脱臼とも呼ばれ、保険請求上は肘関節脱臼として扱います。
整形外科でのレントゲン画像ではわかりませんし、親が見ていないところでの寝返りくらいのことで発生することもあります。
親御さんの話を聞きますと、ほとんどは「突然(大泣きし)腕を動かさなくなった〜」と言われます。
ごく稀に、毎日のように肘内障になってしまうようなクセになることもあるようですが当院では経験はございません。
10歳の女の子が当院での最高齢です。
整復自体も我々柔道整復師からすればさほど難しくないのですが、素人の方が見よう見まねで整復の真似事をされて余計に悪化させた症例を何度も経験していますので、やはり整復は近所の接骨院・整骨院に任せた方がいいかと思います。

肘内障2