人は進化する

俺も同様に進化する

今となっては”ガラケー”を使っていた日々が懐かしい・・・・・

指でなぞる!なぞる!なぞる!!!

必要以上になぞる!!!

なぞってはページを戻す為になぞり、ページをめくり過ぎてはまた戻す為になぞる

なぞり過ぎる

演奏者を操るコンダクターの様に、それはもうしなやかな手つきで・・・・・

次は試しに二本指でなぞり

俺の”スマ子”を困らせる

少々なぞり過ぎの為、充電の切れた”スマ子”はぐったりと横たわっている

これからもよろしく・・・・・スマ子

前の”ガラ子”の様にボロボロにしてあげるね・・・・・



「何ですか?その携帯???ボロボロやないですか!」
「自分のガラケーも人前に出すの恥ずかしいけど、マサさんの携帯見るとまだ勇気でますね」
「もはや代えないで欲しいです」
「電話番号交換したくないです!」

俺はボロボロのガラ子を見つめた

試しに画面をなぞってもみた

もう俺達終わりだよ・・・・・・

俺今日ドコモショップ行くよ・・・・・


店員「いらっしゃいませ〜」

俺「何がおかしい?機種変更に来たんだ・・・・・笑いたくば笑え!」

店員「機種はお決まりでしょうか?スマホでしょうか?」

俺「スマホ?スマートフォンだろ?だったらスマフォじゃないのかね?」

店員「こちらが当店にありますスマフォでございます」

俺「これが噂のスマホか!!!むむ・・・・・なぞっても画面が変わらないじゃないかね!!!店長を出せ!!!」

店員「こちらは見本でございます」

俺「ふん!冗談も通じぬわ!」

店員「こちらが最新機種でこちらが一つ古い奴で価格もお安くございます」

俺「俺はこいつとずっと戦ってきたんだ・・・・・一つ古かろうが俺は三段跳びで今まさに進化しようとしている。そしてお前が・・・・・その証人だ!!!

店員「それではプランのご説明致します」

俺「ふん!手短かにかつ!俺に最も適したプランを弾き出してくれたまへ!」

店員「お客様は以前まで◯◯◯プランでしたが、あまりパケットなども使われてない為、少々お値段的にもったいないプランだと思われます」

俺「貴様・・・・・俺が使いこなせていない・・・・もしくは、スマホの意味あるんだろうか?と思ったな?」

店員「スマホになってからパケットの使用も増えるお客様も多くございます」

俺「ふん・・・・上手く逃れおって!!!まあ・・・・しかしだ!俺はスマホになってもパケットなぞを使おうとはこれっぽっちも思うとらん!仮にパケットプラン上限を超えたとしても、俺はパケットを使った意識は無く、たまたま見た画像、Twitter、Facebookなんぞがたまたまパケットを使っていた・・・・・それだけの事だ!己がパケットを使用している意識があるか否か!俺はパケットを使うつもりでスマホにしたのではない!以上!」

店員「では◯◯プランで」

俺「話にならんね」

店員「では前の機種のデータを新しいスマホに移送させまよね?」

俺「新しい外観にこそなれど、魂は存続す・・・・・って事だな?ハッハッハ愉快!愉快!さあ!どーんとやってくれい!」

店員「では前の携帯お預かり致します。・・・・・・・あ、これカバーもないんですね(笑)では少々お待ち下さい」

俺「ちょっ!・・・・・・待て!貴様!おい!待て!」


こうして俺の手元に新しいスマフォ・・・・”スマ子”がやってきた

俺は優しい風に吹かれ

秋色の街並に揺れる人並みの中、堂々とスマ子を取り出し

なぞる!

なぞる所を世間に見せつける!

熱い羨望の眼差し

必要もないのになぞる

なぞる!

使いこなしてる様に自分でも思う

俺の意のままになぞられ

ページをあらわにし

そしてまたページを戻す為になぞる!

クックック・・・・はっははははははh!!!

全ては俺の意のままだ!!!

知らないあいつと!あいつも!あいつも!あいつもーーー!!!

なぞっている

そして全く同じ動作を俺もやってのけている

はっはははははは!!!

もう背伸びして前の”ガラケー”をなぞって「これガラケーだけど、タッチパネルなんですよー」なんて見栄を張らなくていい!!!

この世は俺を中心に回っている!!!

見ろ!

俺もなぞっているだろう?

はっはははははは!!!

でもまあ・・・・・・しかしなんだな・・・・・・




やる事なんもなし!!!





PS

BROZER復活ライブ三本決まりました