masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

30年介護報酬改定も厳しい減額か


全国老施協が、来年度の介護報酬改定に向けた「決起セミナー」を10/5に東京都で開催した。

700人以上の会員が参集した会場では、「マイナス改定 絶対阻止」を決意として掲げたそうである。

また介護関連の12の職能団体は、介護報酬を引き上げるよう求める署名運動を展開している最中だ。

しかし情勢は厳しい。

財務省は昨年公表された一昨年度の介護経営実態調査で、訪問介護が5.5%、通所介護が6.3%という収益率が示されていることから、介護サービス事業はまだもうけ過ぎの水準にあるとして、さらなる報酬引き下げを強く求めているところである。

そんな中で、介護報酬改定議論を進める介護給付費分科会が、9/13日を最後にして審議が止まっている理由は、衆議院の解散総選挙という情勢とは直接は関係ない理由である。

次の介護給付費分科会は、昨年度の介護経営実態調査の結果が出されてから再開することが決まっていたためだ。従来ならその結果は、9月下旬〜10月初旬に公表されているので、そのことを踏まえるともう公表されて、分科会も再開されてよい時期なのに遅れている。

その理由について厚労省は、「従来は1カ月だった調査の対象期間を1年に延ばし、精査に時間がかかっているため。」と説明していたが、この理由は納得できない。調査対象期間が延びたとしても、数値が全てなのだから、出された収益率を示すだけの公表が遅れる理由にはならないからだ。

実はこの公表遅れについては、意図的に衆議院議員選挙後まで先送りしたことが明らかになっている。つまり先の厚労省の理由づけは嘘であったのだ。

毎日新聞の報道によれば、厚労省が公表を遅らせている理由は、『社会保障費抑制の観点から介護報酬は厳しい改定になる見通しで、今回の調査結果は財務当局が報酬引き下げを主張する後押しになるデータも含まれる。引き下げ論が強まれば介護事業者らの反発も予想され、同省幹部は「選挙に影響を与えないため、公表を遅らせた(報道記事より引用)』というものである。

さらに同記事には、公表を先送りしている昨年度の経営実態調査の収益率について、『今回の調査で、全体の利益率は3%強とプラス。引き下げ議論の焦点となりそうな通所サービスや訪問介護も、ともにプラスだった。』としており、通所介護や訪問介護(特に生活援助)は、さらなる報酬減額が行われる可能性が高いことを示唆している。

しかしその数値は本当に介護経営の実態を表す数字なのか実に疑わしい。過去にも意図的に操作したとしか思えない、実態とはかけ離れた数値が示されていた節があり、どのデータが正しいのか、不明瞭だからだ、

例えば前回大幅に介護報酬を削減した根拠とされた2014年介護事業経営実態調査の結果は、厚生労働省調査では全体の収益率が8.7%であったものが、全国老施協の支状況等調査では4.3%(国庫補助金等特別積立金取崩額を除けば0.0%)であり、同じく福祉医療機構では従来型で5.7%、東京都福祉保健局では4.3%と、厚労省調査の数値が他と大きくかい離しているのである。

つまりデータの読み方で、収益率などどのようにでも示すことができるということが証明されており、今回もまず報酬減額ありきで、その結果が公表されるという意味である。

民間企業は収支率が平均5%程度であるから、それ以上の収益率を公費運営している事業が挙げてはおかしいというのが国の理屈であるが、介護事業以外の民間営利企業経営者の年俸は1.000万円を超え、役員も多額の役員報酬を受けてっている上での収支率ではないか。特養の経営者は平均年俸が700万程度で、社会福祉法人の場合、役員報酬がゼロの法人が圧倒的に多く、そうした中でやっと収益を確保していることを考えれば、介護サービス事業の収益率と民間企業のそれを同じ机上で論議するのはおかしい。

そもそも介護事業以外の民間企業の利益率と、介護事業者の収益率を比較すると言っても、その分母の数字が、介護事業以外の民間企業のそれは介護事業者の数字とは比べ物にならないほど巨額ではないか。収支率が高いと言われる小規模デイサービスなどは、介護事業以外の民間営利企業の売上とは比較できない低額の収入の中から、様々な経営努力をして利益をひねり出しているものだから、その額は決して事業経営者が贅沢な暮らしを送ることができるような額ではないだろう。

しかしそういう理屈は通用せず、介護報酬の厳しい減額が介護事業経営を危機的状況にしている実態も選挙の争点にさえならない。事業所の体力を弱らせ、現場に深刻な疲弊をもたらした介護報酬の7減額が、社会保障費の自然増を本来の半分の額となる毎年5,000億円ほどしか認めないという「骨太の改革」の名のもとに続けられていく。

来年度以降の減額された介護報酬によって、累々と横たわる介護関係者の屍(しかばね)の傍らに、介護難民がさまよう姿が見え隠れするように思えてならない。

この国の介護は、安かろう悪かろうという方向に流れてしまうのではないかと危惧する。そんな中でも、介護の質を高めようと、全国をまわり歩く僕が、これから何をできるだろうかと、今一度問い直している最中である。

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介護という職業に対する誇りを護るために


先週水曜日から昨日までの東京〜九州の旅は、あまり天候に恵まれず、どんより曇った日が多かった。

そのため気温も低めで、北海道との気温差をあまり感じることなく過ごしてきたが、8日ぶりに北海道に戻ってくると、季節はさらに冬に向かって進んでおり、スーツの上着どころではなく、コートが必要なほど気温が低下していた。

今朝も我が家は暖房を入れている。北海道北部の山間部からは雪の便りも聞こえてくる。また厳しい冬が始まるのかと思うと、昨日まで滞在していた久留米にでも移住したくなる。久留米の介護事業者の皆さん、どこか就職先を紹介してください。

さて8日間の講演の旅から戻った僕ではあるが、自宅で過ごすのは明日までで、土曜日からは大阪に3日間滞在し、月曜日に一旦自宅に戻った後、その週の木曜日に再度大阪に飛び、大阪で2日間の講演を行った後、愛媛県松山市〜同県久万高原町〜仙台と講演の旅が続くので、10月中は北海道に戻ってこないという予定になっている。

そんな中、今週末にかけて大型の台風が列島を直撃しそうな様相を呈している。10月も下旬に差し掛かるこの時期に、大型の台風も珍しいのではないかと思うが、土曜日の大阪市老連主催セミナーは何とか影響なく行えるとは思うが、日曜の日総研出版主催セミナーは、大雨の影響を受けるのではないかと心配だし、翌日の北海道に帰る飛行機は飛ぶのだろうかという不安もある。何とか台風の影響を受けないことを祈っている。

さて、その日総研セミナーであるが、こては僕の最新刊・「介護の誇り」の出版記念セミナーとして行われる講演会である。

現在介護業界は大変厳しい時代を迎えようとしている。限りある財源を有効に活用するために、介護給付費はより必要性の高いところに重点的に配分されるが、全体の給付費単価は下がる傾向にある。つまり顧客単価は増えないということになり、基本サービス費の単価アップは期待できない中で、介護事業経営を安定させるためには顧客の数を増やし、加算を確実に算定していくしかない。

そうした情勢下で、介護サービスを利用する中心的な世代が、団塊の世代の人々となってくるわけであり、それらの人々は日本の経済成長を支えてきた中心的役割を担ってきた人々で、顧客としてサービスを選ぶ厳しい視点を持つ人々である。

そうした人々に求められるサービスを提供できる人材確保が、介護事業者には求められるわけであり、そうであれば介護サービスに従事する動機づけを護らないと人材は定着せず、求められるサービスは提供できず、事業経営はできなくなる。

そのため、これからの介護事業のキーワードは、サービスの品質、サービスマナー、ホスピタリティ、だと考えている。

この出版記念セミナーでは、5時間という長い時間で、これらのことを実務論として、わかりやすく、かつ熱く伝える内容となっている。

今週日曜日(10/22)の大阪セミナー(田村駒ビル)を皮切りに、東京(11/11)・名古屋(11/12)・札幌(11/18)・仙台(12/9)・福岡(2/24)・岡山(2/25)と開催予定があるので、是非お申込みいただいたうえで、当日会場にお越しいただきたい。

一緒に明日の介護を考え、新しいスタンダードを創りあげましょう。会場でお待ちしています。

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介護という職業を「生き方」として続けてほしい


先週水曜日から始まった東京〜九州北部の講演旅行も、昨晩の久留米講演を一区切りにして終了。僕は今、北海道に8日ぶりに帰るために、福岡空港のラウンジでこの記事を更新している。

何度も訪れている東京と九州であるが、今回もとても思い出に残る旅となった。あらたな出会いもたくさんあった。素敵な人々と新しいつながりができてとても幸せだ。

この旅の途中に、沖縄講演の企画がトントン拍子に進んで、年末の12/27に名護市民会館で講演をこなうことが決まった。沖縄の皆さん、今年最後の研修は介護事業のコンサルティング会社・介護サービス経営会社・フィットネスジムの経営をしている株式会社はっぴーライフの辻川泰史社長と、僕のコラボ講演で締めてください。

また昨日、僕がまだ講演を行っていない県の一つである鳥取県から講演オファーがあり、11/13に講演を行う予定を新たに立てた。これも今回の旅のおかげで、品川で行われたCmas全国大会での僕の講演を聴いてくださった方からのオファーである。

これにより僕が講演を行っていない県は、山梨県と香川県の2県だけになる。

今回の講演の旅でもたくさんの思い出ができたが、昨日の久留米講演会場では、「介護の仕事をそろそろやめようと思っていましたが、今日の講演を聴いて、もう少し頑張ってみようと思いました。」と言って、会場を後にされた方がいた。介護現場の環境もさまざまであり、辞めたいと思うのも仕方のない職場もあるのだろうが、どうか職場を変えたとしても、介護の仕事はやめないでほしい。

例えば今回の各地の講演を主催してくださっている介護事業者の方々は、素晴らしい職場環境を整え、人の暮らしを護り、人の役に立ち介護支援を実践している人々である。そうした志の高い人々により、暮らしが支えられている人々が全国にたくさんおられるので、そうした人々と、介護を職業としながら思いをつなげあっていただきたい。

そんな熱い思いを込めて各地を廻ってきたが、そのうち大分県日田市のアンケート集計用紙の一枚を紹介したい。
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今回の旅のように、こんなふうに感じてくださる仲間を全国に増やすのが、僕の願いだ。

日田駅
今回初めて訪れた大分県日田市の駅の駅名のロゴは、「HITA」というローマ字のうち、Iという文字が欠けていた。ここに人が立って、Iという文字の代わりになり、初めて「HITA」になるという意味だろう。人が愛となり、完成するものがあるのだ。

移動日を除くと6日間で8講演を行ったが、どの会場にもたくさんの受講者が来てくださった。定員を大きく超えて寿司詰めとなり、受講者の皆さんに不便をおかけした会場もあり恐縮である。でもどこも心に残る講演であった。
朝倉講演

久留米講演
久留米オフ会
僕は今日、一旦北海道に帰るが、週末は大阪講演である。月末にかけても大阪〜愛媛〜仙台と旅は続く。これからも全国各地でつながりあって、大きな愛を育てていきたい。

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矮小化された自立支援の概念


先週の木曜日に北海道を経って、東京と九州で講演の旅を続けている。

昨日は13:30〜15:30まで福岡市粕屋町で講演を行った後、同県朝倉市に移動し、19:00〜21:00まで、この日2つ目の講演を行い、終了後久留米に移動した。久留米でのオフ会については、「馬肉は、うま、いなあ」という、岡田さんからアドバイスをもらった、寒いダジャレタイトルのブログを参照していただきたい。(笑)
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今日は、午後から佐賀県白石町と福岡県久留米市で2講演を行い、いよいよ今回の旅の締めくくりとなる予定だ。

今回の旅で8つの講演を行ってきたが、その際に介護報酬改定の動向にも触れてきた。介護給付費分科会は先月行われて以来、約1月開催されておらず、報酬改定論議も止まっているが、これは衆議院の解散総選挙の影響ではなく、昨年度の介護経営実態調査の結果待ちであるということらしい。

一部の情報では、この調査結果の公表が遅れている理由について、厚労省が調査会社に再調査を命じたという噂も飛び交っており、なにやらきな臭さが漂ってくる。

それにしても今回の報酬改定・制度改正は、何度も指摘しているように大改革である。市町村への報奨金制度や、自立支援介護への加算導入によって、介護保険制度の立脚点が変わってしまうのではないだろうか?

例えば自立支援介護はどうだろう。自立支援に対して反対する理由はないし、それに対して加算をするということに対しても異を唱える必要はない。しかしその際の自立支援という言葉が何を指しているのかが問題である。

安倍首相は今年4月、成長戦略を話し合う「未来投資会議」で、「どのような状態にどのような支援をすれば自立につながるか明らかにする。効果のある自立支援の取り組みが報酬で評価される仕組みを作る」と発言したが、そのようなエビデンスが、来春の報酬改定まで明らかにできるわけがない。そもそもそんなものが存在するのかも疑わしい。

そうなると次期報酬改定では、とりあえず一定期間内の、介護サービス利用者の要介護度の軽度変更割合を加算評価の対象とするしか方法はない。しかしそれは要介護認定結果に市町村による差異があることを考えても、自立支援の概念が、ずいぶん矮小化されたとしかいいようがない。

厚労省は、今月12日に専門家会議を始動させ、十分なエビデンスを蓄積し、それを有効に活用していく方策を議論し「科学的介護」を確立させるというが、その言葉は竹内理論という洗脳介護に使われていた忌まわしい言葉であり、その忌まわしさが次の報酬改定に引き継がれるという不吉さがつきまとう。

ますます介護保険制度は複雑怪奇で、わかりづらく、我々の暮らしと遠く離れた制度になっていくような気がしてならない。

政権選択選挙がそんな情勢下で行われているのに、そのことが争点になっていないという事実は、この国に本当の意味での社会保障は存在しないという意味ではないのだろうか。

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百合さんのお酒


大分県日田市は銘水の里としても有名だ。

良き水のある所には、良き酒がある。そしてそこに良き人がいれば、日本人の心に染み入る銘酒が生まれる。

角の井という銘柄の銘酒を造っている「井上酒造」は山裾に広がる田んぼをローケーションとした場所に、歴史を感じさせる姿で建つ蔵元である。
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その蔵の専務取締役で、かつ蔵人でもある井上百合さんは、小学校1年生の時、初めてこの蔵の酒を飲んで、おいしいと感じたそうである。
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結婚されて地元を離れて、お子さんを産み、娘さんが20歳になった後に、蔵を継ぐために地元に戻ったとき、小学校1年生の時に感動した、甘く絶妙な酸味がある蔵の酒の味に、少し変化があるのを感じ、自らの手で、あの時の味を再現させたいと、修行を重ねて、百合さん独自のお酒を造っている人である。

その時に、「地酒とは何ぞや!!」と自らに問うたとき、それは地元の銘水だけではなく、自らの手で作り上げた酒米を使って造る酒のことだという信念にたどり着き、田作り・米作りから自らの手で行っている人である。

そんな百合専務が造る純米吟醸・百合仕込みは、薫り高く甘みと酸味が絶妙なバランスで、最高においしいお酒である。しかし造る量は少ないので、なかなか手に入らない幻の酒でもある。
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そんなお酒を求めて、日曜日で蔵も休みなのに、訪ねた我々を、百合さん自らが蔵案内してくれて、貴重なお酒を分けてくださった。
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蔵の扉を開けるには、コツがいるのよと、お茶目に扉を開く百合さん。

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仕込み中のお酒。普段はこの時期に造ってはいないが、あの集中豪雨被害を受けたとき、蔵人たちが、今だからこそ、おいしいお酒を造りたいという思いが湧き上がって、造りに入ったという思いれのあるお酒。ちなみに百合専務、この日、福岡に仕事で出向いていたそうであるが、このお酒の状態が気になって急いで戻ってくる途中、スピード検問に引っ掛かり赤切符を切られたそうである。スピードの出し過ぎには気をつけましょう。

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歴史ある蔵を見えていただき感激である。それにしても酒造りへの思いを語る百合さんの話は、我々介護業界の関係者にも聴いていただきたい感動あふれるお話であった。

今度日田市で講演するときは、百合専務とのコラボ講演を行いたいと本気で思った日曜日である。

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ちなみにこの日の講演では、アローチャート天領会の皆様から、こんな素敵なコスモスの造花をいただいた。白と赤が混じっているのは、誰かのあかい花になるための途中という意味だ。

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そしてこの日のオフ会では、百合さんの造ったお酒に舌鼓を打ったのは当然である。最高においしい一日でした。

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人生を彩る出会い


僕は今週水曜日から、東京の泉岳寺のホテルに滞在している。昨日は明治記念館で講演を行い、今日はコクヨホールで行われるC-MAS 介護事業経営研究会・全国大会で講演を行う予定であるが、本日用意されている250名の席はすでに満席札止めだそうである。

昨年のその大会も満員であったが、その時に僕と共に特別講演を行ったのが、株式会社はっぴーライフの辻川泰史社長であった。辻川氏と僕は、それ以前からフェイスブックを通じて知り合ってはいたが、お会いしたのは昨年のその時が初めてであった。

その辻川社長が経営するフィットネスジムが、今朝(10/13)フジテレビの、「目覚ましテレビ」で紹介されたのをご覧になった人も多いだろう。辻川社長は、介護事業のコンサルティング会社、介護サービス経営会社、フィットネスジムの経営をしている方で、フィットネスクラブとデイサービス事業を融合させた介護事業経営で着実に収益を挙げている方でもあり、今話題の「混合介護」の先駆けとなる経営モデルを確立させている凄腕経営者である。

そのことに関連しては、辻川氏のオフィシャルブログ、「毎日が一期一会」の中で、「自分自身の老後 」として考え方が示されているので、是非ご参照いただきたい。

実は、水曜日に上京した際、予定がなかったので、水曜日に更新したブログ記事や、フェイスブックで、「誰か一緒に、泉岳寺周辺で飲みにケーションに付き合ってくれないだろうか。」とつぶやいたところ、早速連絡を入れてくれたのが辻川社長であった。

そしてその夜、吉祥寺で飲みにケーションと相成ったわけである。
吉祥寺オフ会
その際に、辻川氏のお引きあわせで、AV女優のインタビュー集「名前のない女たち」を書いたベストセラー作家の中村淳彦さんにもお会いできた(写真、向かって左側)。介護関係者ならご存知だろうが、中村氏は『絶望の超高齢社会〜介護業界の生き地獄』(小学館新書)という著書もある方で、介護業界に対して厳しい意見の持ち主でもある。

そんな方を交えた呑み会では、「従業者が利用者に対して、顧客意識持つことでなんかでサービスの質は上がらない。」という厳しい意見をいただくなど、僕と中村氏の介護の仕事に対する考え方の違いはあったが、いろいろな角度から介護の職業に対する意見をいただき、大変勉強になる時間をいただいたと感謝している。

その夜のおいしい料理の数々は、「masaの血と骨と肉〜沖縄を食べながら作る、おっきな輪。」で参照いただきたい。

ところでこの呑み会で、大いに盛り上がって介護論を交わす中で、辻川氏と僕のコラボ講演が具体化した。今年年末12/27に沖縄県(浦添、宜野湾周辺)で、介護の仕事のやりがい、人材の育成も含めた内容の講演会を行うことになった。近く具体化するので、その際には改めて内容を紹介しようと思う。沖縄の皆さん、年末は辻川氏と僕のコラボセミナー会場に、ぜひおいでください。

そんな楽しい夜を過ごした翌日は、明治記念館で行われた、「内田洋行主催 IT-Fair2017 in Tokyo」で講演を行った。
明治記念館公園
午前〜午後に渡る2講演は、満員御礼の盛況ぶりだったが、受講してくれた方が、フェイスブックで次のような感想を書いてくれている。
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今日は東京でITフェア。猖務て参雜酳〇稙讃 あかい花瓩竜特浪輙了瓩旅岷蕕鯤垢ました。
やはり猖槓瓩呂垢瓦❗️説得力がある。
「地域包括ケアシステムを考える」と「激動の介護事業を生き抜くヒント」の2本。
お昼を挟んで2時間、猯て板に水瓩任靴拭
介護に対する考え方や経営対策はもちろん、狄雄爿瓩琉蘋についてものすごく犇Υ境瓩靴泙靴拭

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ありがたいご意見である。今後の介護事業経営の参考にしてもらえれば光栄である。

さてこの講演が終わった夜も、当初は予定がなかったが、港区でケアマネジャーを務める北星学園大学の先輩からお誘いいただき、港区の地域包括支援センターや介護施設に所属する方々とオフ会と相成った。
三田オフ会
講演の仕事で上京しているんだか、呑みに来ているんだかわからないと言われそうであるが、これも旅の愉しみの一つである。こうしていろいろな方々とのつながりができて、やがてそれは絆となり、その絆が様々なものを生み出していく。

今日の講演を終えた後、明日からは九州北部を廻る講演の旅が続く。そこでも様々な出会いがあることだろう。そうした出会いを大切にしながら、人の輪、人のきずなという財産を積み上げて、自らの人生に彩を与えられたらと願っている。

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法人や会社は私物ではない


僕は今、東京明治記念館(東京都港区元赤坂)の一室で、昼休みのひと時を過ごしている。

今日は11時から、ここで開催されている、「内田洋行主催 IT-Fair2017 in Tokyo」で午前と午後にかけて講演を行っているためだ。

このFairは、介護分野だけではなく、様々な分野の専門家が事業経営のヒントを得るために開催されてるもので、僕は午前と午後それぞれ50分という短い時間の講演の中で、地域包括ケアシステムにおける介護施設の役割りとか、その中での医療介護連携というテーマについてお話しした。午後からは財源論により圧縮される社会保障費という厳しい状況の中で、生き残りをかけた介護事業経営というものを、人材確保という側面を中心にしてお話しする予定になっている。

あまりに多岐にわたるテーマであり、少々時間が足りないように思え、はしょった話となり申し訳ないが、今現実に起こっていることの問題意識を持ってもらうために、テーマを広げさせていただいた。

医療・介護関係者のよくある愚痴として、「国が架けた梯子を、いきなり外された」ということが言われたりするが、それはある意味予測されることであり、どの梯子がいつ外されそうなのかという予測も、経営者としての事業戦略に入っていなければならない。

社会福祉法人であれば、非課税法人であるがゆえに、同族経営や画一サービスに対しては厳しい目が今後も向けられるのはやむを得ず、その中で個人商店的な法人が多いという批判に応えていかねばならないし、行政事務の受託的な業務だけを行って、公費や介護保険料を財源とした費用を受け取っているだけで、大きな利益を得ているのも関わらず、収益を溜め込んで社会に還元しない姿勢が問われてくることを念頭に、社会奉仕という部分にもお金と労力をかけていかねばならない。

そんな中で、介護報酬が圧縮される中、人材を集めて事業を継続するためには、事業経営者の経営能力が益々問われてくると言え、いつまでも法人運営などと言っているようではだめで、きちんと法人・事業経営をしていかねばならない。

しかし社会福祉法人の中には、経営を行っていない施設トップも多いのが現状だ。単年度赤字を複数年続けても、繰越金があるから自分がトップの間は、事業運営ができなくなることはないとうそぶいている施設長が何人もいる。しかしそれでは次世代に法人を適切に継承させることはできない。

法人や施設、サービス事業者は私物ではない。一旦経営に携わって、従業員を雇い入れたなら、それらの従業員とその家族を守る責任と義務が、経営者には生ずるのだ。そのために経営能力を磨いて、法令に精通し、法令と社会規範を遵守しながら、社会的要請にもこたえて、事業経営をしていかねばならない。その事業は、若い世代にきちんと引き継いでいかねばならない。

従業員に支払うべき対価を抑えて、経営者のみが過度な報酬を得ながら、不透明な交際費の支出が莫大な額になって経営を脅かすという事業者も少なくはないが、そうした過度な経営者の搾取などは、決して許されることではない。経営の私物化はあってはならないのである。

午後からの講演は、そこまで話の内容が及ぶものではないが、介護事業経営者として、雇用する人を大切に思い、学びの場を与え育てることの大切さを伝える必要があると思う。

経営者が従業員に媚びる必要はないが、事業経営の基盤となる人材に対しては、経営者であっても、リスペクトの思いを寄せることは必要だろうと思う。

今日は時間がないので、この辺で筆を置かせていただく。

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長い旅


僕は今、機上の人である。新千歳空港を経って、羽田空港に向かう途中の空の上で、この記事を更新している。現在飛行機は津軽海峡を越え、青森上空を通過したところである。

無料の機内Wi-Fiが当たり前に使えるようになって、今日のように機内でブログ記事を更新することも当たり前になった。それが便利なことなのか、逆に地上から遥か離れた空の上からも、あわただしくネットに書き込みするなんて、なんと余裕のない世の中になったということなのか微妙なところである。

今日のフライトは、明日12日、明治記念館(東京都港区元赤坂)で行われる内田洋行主催 IT-Fair2017 in Tokyoの中で行う講演に備えたものであり、今日は前日入りの移動日である。そしてそれは僕にとって、今日からの7泊8日の講演旅行の始まりの日という意味もある。
(※27日の大阪会場フェアーの案内はこちらをご覧ください。)

今日東京入りして泉岳寺のホテルに3泊した後、福岡に移動し、博多、大分県日田市、福岡県粕屋町、福岡県朝倉市、佐賀県白石町、福岡県久留米市で合計8講演を行い、北海道に戻るのは18日の夜になる予定である。

1週間を超える連泊講演は、僕にとっても初めての経験であるが、10月と11月は、こうした日程が目白押しで、自宅にはその合間に2泊とか3泊するだけで、次の講演地に向かうという日々が続く予定である。

そのため普段は小さなボストンバック一つで旅をする荷物の少ない僕ではあるが、今回ばかりはノートPCも持ちあるくために、あまり好みではないが小さなキャリーバッグを買った。しかしそのサイズは機内に持ち込めるSSサイズであり、ここに8日分の必要荷物を全部詰め込んでいる。それにしても大げさにバッグを引っ張って歩く旅は性に合わない。そうした贅沢を言っている場合ではないってことか・・・。

明日は午前11:00〜と午後13:00〜それぞれ50分の講演を行う以外の予定はない。誰か一緒に、泉岳寺周辺で飲みにケーションに付き合ってくれないだろうか。(と書いたところ、じゃあ一緒に飲みましょうということで、今日も明日も予定が埋まりました!!:17:00追記

翌13日(金)は、品川のコクヨホールで行われるC-MAS 介護事業経営研究会・全国大会での講演となる。僕の登壇は、15:45〜16:55までの70分間であるが、その日は午前の開会までに会場に到着するようにして、第一部のパネルディスカッションも聴講したいと思う。研修終了後は、名刺交換会も含めた懇親会に参加し、その日も東京に泊まる予定だ。

14日(土)は、午前の便で羽田空港から福岡空港に移動し、博多の電気ビル共創館で行われる、WCP(ワーコンプロジェクト)主催 セミナー「看取りと向き合う」で講演を行うが、このセミナーは、僕の他、一般社団法人・家財整理相談窓口の岩橋理事が、遺品整理の現状を講演してくれるので、それを聴くのを楽しみにして出かけてこようと思う。会場はまだ席があると思うので、お近くの方で興味のある方は、是非会場までお越しいただきたい。

そのセミナーが終了後、福岡を後にして大分県日田市に移動する。翌15日(日)14:00〜16:10まで日田商工会議所で行われるアローチャート天領会主催 講演会で、「介護に誇りを持てる実践論」をテーマにお話しする。こちらの会場はすでに定員いっぱいとなっているそうだ。ちなみに14日と15日の両日ともにオフ会の予定があり、日田市で酔いつぶれていることだろう。

そして16日(月)は再び福岡に移動して、13:30〜15:30までサンレイク粕屋(福岡県粕屋町)で行われる、粕屋町介護給付適正化事業研修会のなかで、「平成30年介護保険改正が迫る中、介護に係るすべての人々の使命と役割とは何か」をテーマに講演を行う。こちらも満員札止め状態とのこと。

その後、朝倉市に移動し、19:00〜21:00までは朝倉医師会 研修ホ−ルで行われる「退院時連携促進事業研修会」のなかで、「地域包括ケアシステムと退院時連携」をテーマに講演する。こちらも申し込みは終了し、満員御礼である。

翌17日は、午前中に佐賀県白石町に移動して、13:00〜15:00まで福富ゆうあい館で行われる「白石町地域包括支援センター主催・佐賀県介護支援専門員杵藤地区支部研修」にて、「これからのケアマネジャーに求められるもの〜報酬改定議論を見据えて」をテーマに講演を行うが、終了後あわただしく福岡県久留米市に移動し、その日の18:30〜20:30までは、えーるぴあ久留米、視聴覚ホールにて予定されている、「筑後介護事業協同組合主宰・ 介護職員合同研修 」で、「介護のプロとして護るべきもの 〜誰かの赤い花になるために」という講演で、今回の一連の講演の旅を締めくくる。なお白石・久留米、両会場とも満員札止めである。

日田市や朝倉市などは、4月の九州北部豪雨の被害を直接受けた地域で、今回の研修実施までには、関係者の方々の不断の努力があったことと思う。復興支援に尽力しながら、講演準備を行ってくれた仲間を応援する意味でも、それらの人々の心に残って、勇気につながるお話をしてきたいと思う。

それでは東京と九州北部でお会いする皆さま、会場で語り合いましょう。

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ローカルルールに物申す姿勢がなければ・・・。


介護保険制度は、介護保険法に基づいた制度ではあるが、その解釈や運用の一部については、管轄の地域行政担当課の判断によることがある。いわゆるローカルルールという問題である。

様々な地域事情があり、住民ニーズも地域によって異なるので、ある意味そうしたローカルな判断とルールは必要な場合もある。

例えば「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(平成十一年三月三十一日厚生省令第三十八号)の第13条21項で「介護支援専門員は、居宅サービス計画に短期入所生活介護又は短期入所療養介護を位置付ける場合にあっては、利用者の居宅における自立した日常生活の維持に十分に留意するものとし、利用者の心身の状況等を勘案して特に必要と認められる場合を除き、短期入所生活介護及び短期入所療養介護を利用する日数が要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにしなければならない。」とされているが、ここでいう概ねの範囲は、地域のショートステイ資源状況や、その他のサービスとの兼ね合いで、地域行政がその範囲をローカルルールとして定めおくことは有りだろう。

だからと言って地域行政のローカルルールをすべて受け入れるのではなく、地域住民のニーズに合致していないルールや、サービス事業者にとって著しく不利益をもたらすルールについては、ソーシャルアクションの一環として物申し、変える提言をしていくことが必要な時がある。

悪法にも諾々と従うだけの態度は、傲慢な行政をのさばらせるだけだ。悪法だからといって守らなくてよいということにはならないが、守ったうえで、改善のアクションを起こすのは市民の権利であり義務である。

介護保険制度上の運用ルールで言えば、その事業に携わる専門家の責任と義務において、間違ったローカルルールには物申していくのが筋である。このことを決して忘れてはならない。

表の掲示板で、居宅介護支援事業所のモニタリング減算についての質問があった。

リセットルールを使ったショートの連続利用においては、ショートステイ事業所での滞在期間が1月を超える場合がある。そのためある一定期間は自宅に利用者がいないことになるために、担当ケアマネジャーの義務として定められている月1回の自宅訪問時のモニタリングができないことになる。

運営基準減算に該当した場合、当該者の基本単位数の5割を減算し、減算状態が2か月以上継続している場合、2ヶ月目より所定単位数を 算定しないというルールになっているため、ショート利用中は、この減算に該当するのかという質問である。

しかし法令で定められたリセットルール等を使って、ショートステイを長期間利用することは認められていることであり、その期間は利用者が家にいないのであるから、利用者宅訪問による面接とモニタリングは物理的に不可能である。よってこの場合は、減算対象とされない「特段の事情」に該当するとして、通常の居宅介護支援費が算定できるという解釈がされており、ほぼその通りのルールで運用されてきている。

しかるにある関係者から、当該スレッドのコメントとして、これにもローカルルールがあって、例えば以下のようなルールで運用されているというコメントがあった。

・「緊急的に長期間の短期入所が必要となった月は減算なし、翌月以降も短期入所を継続して利用して自宅に帰れない場合は保険者に相談」
・「短期入所を1ヶ月通じて利用をした1ヶ月目は減算なし、2ヶ月目は減算が必要」
・「そのような状況になったら、保険者に申請書や届出を提出して了承をもらうようにする」


もともと法令上で認められているショートの連続利用であり、そのルールを踏襲している限りにおいて、保険者に確認も届け出も必要とされない。これに緊急も計画的な場合も扱いの違いはない。そういう意味ではずいぶん勝手なローカルルールが横行しているといえるわけであるし、そういうルールを作る保険者担当者の頭はかなりいかれているとしか思えない。

そしてこうしたルールがあるという事実があるとしても、それに諾々と従うだけで何のアクションも起こしていない当該地域の関係者は、いったい何をしているのかといいたいところだ。

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碧南市講演を終えて


愛知県と僕のかかわりは結構深いものがある。

僕の公式Webサイト「北海道介護福祉道場あかい花」を作成していただいたのは、愛知県大府市に本社がある、「アイル」という会社であり、僕が以前に総合施設長を務めていた特養のホームページを作っていただいて以来の長いお付き合いである。現在でも、僕のサイトは同社のサーバーを借りている。

そんな愛知県ではあるが、初めて講演を行ったのは、今から6年前に、ウィルあいちという場所で、有料老人ホームのオープン記念講演を行ったときが最初である。その時は「人を語らずして介護を語るな〜介護サービスの常識を問い直そう〜」というテーマで講演を行った。

それ以来、愛知県とはいろいろなご縁をいただき、毎年複数回講演を行っているが、講演を行う地域は名古屋市周辺に限られていた。

そんな中、碧南市の介護サービス機関連絡協議会という団体からご招待をいただき、初めて碧南市文化会館で講演を行う機会を得た。
碧南市文化会館
この日は碧南市の大祭が行われている日で、しかも介護関係者の方にとっては、「介護支援専門員」の試験日も重なり、受験する方や、受験する方の替わりに勤務に就かねばならない人も多く、研修会を開催する日としては、あまり良いタイミングとは言えない日であったが、たくさんの方が会場に足を運んでくださった。

碧南市文化会館ステージ
碧南市文化会館講演会場
120分の講演を熱心に聴いてくださる皆さんの熱気が、壇上の僕にも伝わってきて、本当に話しやすい講演会であった。受講して下さった皆さん、どうもありがとうございます。

今回僕を呼んでくださった碧南市介護サービス機関連絡協議会の斉藤会長(下の写真左端)は、薬剤師さんで、特別養護老人ホーム・川口結いの家の施設長さんでもある。
川口結いの家
前述した6年前の講演を、右端に映っている飯島さん(川口結いの家所属)と一緒に聴いてくださり、是非碧南市にも僕を呼びたいとずっと考え続けてくれたとのことで、6年越しにそのことが実現した。

僕に講演を依頼する人の中には、敷居を高く感じて、依頼するのも覚悟が必要と思っている方がいるが、決してそんなことはない。僕はさほどえらくもないので、どんなに小さな会場でも、どんなに受講人数が少ない研修会でも、日程と条件さえ合えば、全国どこでも駆けつける。たまたま講演のために滞在している地域であれば、「うちの事業所にも来て」と声をかけていただければ、時間が空いている際にお話に伺うことも可能である。その際は、交通費の負担もかけずに、講演をお受けできたりするので、是非気軽にご相談いただきたい。勿論、相談して条件が合わずに依頼しないというのもありなので、まずは気楽に連絡してほしい。

ところで愛知県といえば、名古屋飯をはじめとして、いろいろとユニークな食べ物が多いが、ひつまぶしも有名である。しかしそのウナギの産地は碧南市であるということで、講演後の昼食は、ひつまぶしをごちそうになった。
ひつまぶし
いついただいても、うまいものは裏切らない。至福の昼食である。前日のオフ会からおいしいものを連続して食べ過ぎて、少し太ってしまったような気がしている。今日からダイエットに努めたい。

今回の碧南市講演は、天気にも恵まれたが、気温は30度近くにも達した。北海道は日中の最高気温が20度にも満たない日が多くなっている中、この気温差に慣れるにも大変である。今週も東京〜九州の旅が続くので、体調管理には十分気をつけたいと思う。

けれどやっぱり旅は楽しい。新しい出会いは何よりの財産であり、僕の人生にとっての貴重なエッセンスである。今回の旅も、そんなことを強く感じた2日間であった。碧南市の皆さん、ありがとうございます。

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介護報酬改定は社会問題である


巷の話題はそろそろ総選挙一色となりつつあるが、その争点に介護報酬改定又は介護報酬と診療報酬のダブル改定が取り上げられないのはなぜだろう。

介護職員だけで全国に170万以上の人々が働いていることを考えると、そのほかの介護関係者を含めた数は決して日本を動かすに足りない数ではないはずだ。それなのに抑制され続ける介護報酬を引き上げる必要性を訴える政治家はほとんどいない。介護業界の発信力が問われていると思う。

そんな中で、全国老施協など7団体が、介護報酬の引き上げを求める業界の署名を内閣総理大臣や財務大臣、厚生労働大臣へ11月中旬にも提出する予定で運動を開始したとのことである。

どうせ何も変わらないと最初からあきらめて何もしないことが一番の罪だから、関係団体がこうした形でアクションを起こすことは良いことだと思う。しかしその時期はあまりに遅きに失しているのではないのだろうか。

介護報酬の諮問・答申は、来年1月中旬とすでに決まっているのだから、改定議論は年内に終了していることになる。11月中旬に署名が届けられて、改定議論にその結果が何らかの影響を与えるかどうかを考えたとき、その時期の署名結果などほとんど意味がなくなるのではないか。

しかも解散総選挙という、国民の声が直接国に届けることができる時期を失してしまえば、当選後の議員は、今後しばらくは解散の恐れはなくなり、2年以上の任期は見込めるわけで、そんな中で報酬改定が行われても、どの議員もほとんど興味を向けないのではないか。

しかし介護報酬の現状は大変な状況を生みつつある。前回の報酬引き下げで経営が苦しくなった事業者がたくさん倒産の憂き目にあっているが、それは現在介護事業に参入しているすべての事業者にとって他人ごとではない。いつ自分がのっかっている事業の梯子を外されるかわからないというのが、現在の介護報酬改定の方向性である。

来年の介護報酬改定で、給付抑制の最大のターゲットになるのは、サ高住や住宅型老人ホームの囲いこみサービスであるが、それはいったん国が架けた梯子をいきなり外すことと同じ意味だ。

なぜなら全国にたくさんサ高住を建設するように、補助金や税金を優遇したのは、サ高住が地域包括ケアシステムの基盤となる、高齢者の心身状態に応じた住み替え先と位置付けられたからである。そうであるがゆえに、住み替えは奨励され、そこに住んで外部のサービスを受けることを奨励していたわけだ。その時に国が示していたイメージ図が下記である。
サービス付き高齢者住宅と介護保険の連携イメージ
この図を見てわかるように、サ高住に診療所や介護サービス事業所を併設して、そこからサ高住を中心にしたサービス提供を奨励するかのようなイメージを示している。

つまりサ高住の収益モデルとは、高齢者の住み替えを促進して空き部屋を作らずに運営するだけではなく、そこに併設の外部サービスを張り付けて、暮らしの場と介護サービスをセットで提供しながら収益を挙げるという、「囲い込みモデル」であったはずなのに、次期報酬改定では集合住宅減算の強化など、この部分の収益モデルをぶち壊す方向が示されている。

このことに関連して、北海道では有料老人ホームなどを中心に事業展開していた、大手介護グループが事業撤退するというニュースが大きく取り上げられた。札幌地裁に自己破産を申請した介護施設運営のほくおうサービス(札幌)など、グループ5社の道内23施設を継承する予定だった福岡市の福祉施設運営会社「創生事業団」は、札幌など4市の8施設に関しては事業を継承しない方針を固めた。そのため施設は廃止となり、転居を余儀なくされる入居者は少なくとも約340人に達しているという。

現状の介護報酬で収益を挙げられず、経営が行き詰った介護事業を、別会社が買い取って再生させようとしても、次期報酬改定では有料老人ホームがさらに厳しい経営状況にさらされることが明らかなのだから、事業継承しないというのはごく当たり前の経営判断だ。こんな事業者は、来年度以降さらに増えてくるだろう。

そういう意味では、事業経営できないほどのひどい介護報酬改定が行われているという意味であり、それは行き場のない介護難民を多数生むという意味でもあって、これはもう政治問題といえるのではないだろうか。

このことが総選挙の争点として、クローズアップされないのは、やはり介護業界の発信力のなさという自己責任に帰していくのかもしれない。

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免許返納者の移動支援に保険給付


このブログでは、認知症の人の運転行為がいかに危険であるかという観点から、免許の返納や周囲の人が運転をやめさせるようにすることが必要であることを再三主張してきた。

そして「認知症でも運転動作ができないという考え方は短絡的」・「正常の運転操作ができる認知症の人もいるので、認知症という診断のみで免許を返納させるのはいかがなものか」などの意見についても、一見、認知症の人の権利を護ろうというかのような印象を与えるけれども、それは周囲に果てしなく危険なものを残存させ、尊い命を事故で奪う危険性をばらまくものでしかないとして、極めて否定的な意見を述べてきた。(参照:認知症診断で運転免許を取り消す法律について

リンクを張り付けた参照記事で、僕の次のように提言している。

・認知症の診断が、高齢者の「生活の足」を奪うことを問題視する人がいるが、そうであれば認知症診断により、運転免許が取り消された高齢者に対し、その情報を地域包括支援センターに送り、関係者が自家用車を運転士しなくなった後の、「生活課題」を話し合って対策するシステムを作ればよいではないか。それが本来の「地域包括ケアシステム」ではないだろうか。

・認知症だからと言って正常な運転ができないわけではないが、その状態ではいつ、判断の衰えで悲惨な事故を起こしかねないのだから、もう運転からは引退して、地域サービスによって生活に必要な移動手段を確保しましょう、ということでよいのではないだろうか。


この提言を受けたわけでもないが、その提言を実現する一歩になるのではないかと思われる国の新たな方針が示された。「免許返納者、買い物弱者に来年度から介護保険で送迎サービス」というものだ。

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読売新聞WEB NEWS 2017年10月02日 14:17配信記事を転載
厚生労働省と国土交通省は、交通機関の衰退した過疎地で運転免許を返納したり、買い物に困ったりしている高齢者らの交通手段を充実させるため、介護保険制度の送迎サービスを活用する方針を決めた。
今年度、介護保険法や道路運送法に基づく指針を改正し、来年度から市区町村が実施する。
送迎は、介護事業者やNPO法人などが、高齢者を自宅から病院や介護施設、スーパーなどへ車で送り迎えするサービス。介護保険制度の介護予防・日常生活支援総合事業の一つで、2015年度から一部の自治体で始まった。
現在の対象は、市区町村から「要支援」と認定された人や、認定とは別に、「一人で外出できない」などと認められた人。乗車距離や時間に応じたガソリン代などの実費相当分として、1回数百円で利用できる。
新たな指針には、これらの高齢者以外でも利用できることを明示。例えば、バスの本数が少ない地域で買い物に困る高齢者や、運転免許を返納した高齢者らを想定している。行き先もスーパーや病院だけでなく、喫茶店や集会所も巡回するなど、自治体がニーズに柔軟に対応できるようにする。利用者負担も、現在と同程度とする予定だ。
厚労省によると、送迎サービスを行っている事業者は昨年4月現在、全国で十数事業所にとどまるが、今年4月、全ての自治体で総合事業の実施が義務化されたため、多くの参入が見込まれている。日々の買い物に困る高齢者らは約700万人に上るとみられる。
また、75歳以上を対象に、免許更新時の認知機能検査を強化する改正道路交通法が今年3月に施行された。16年には75歳以上の約16万人が免許を返納し、今後も増える見通しだ。
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この送迎サービスは、介護保険を財源とするが、【介護予防・日常生活支援総合事業】として実施されるために、要介護・要支援認定を受けなくとも、運転免許証を返納した高齢者はこの事業での移動サービスを受けることができる。これは朗報である。

勿論、その事業は各市町村が独自の基準と方法で実施する地域支援事業だから、市町村間で運用の違い=格差はでてくるやもしれないが、近い将来の事故危険性を感じて運転免許を返納した人に対して、その後の移動手段は自己責任で何とかしなさいという風に放り出して終わりではなく、国として移動手段の確保のための支援策を示したことは大きな第一歩だろう。

あとは地域の事情に応じて、実効性のある高齢者の移動手段の確保、買い物支援策など様々な方策を考えて具体化していくことが必要であり、そのために保険・医療・福祉・介護関係者だけではなく、民間営利企業や地域住民をも交えた、多職種協働・多職種連携が求められている。

そして高齢者の移動手段を伴う生活支援ネットワークを構築していくのが、真に求められる地域包括ケアシステムの姿であると言えるのではないだろうか。

今回国が示した送迎サービスへの保険給付は、認知症高齢者の運転による事故防止の一助にもなるという意味で、高齢者だけではなく、地域住民全体のメリットとして考えられてよいと思う。各市町村は、そのために適切な介護予防・日常生活支援総合事業による移動サービスのシステムを構築していくべきである。

まさにこの部分は、地域行政の腕の見せ所なのである。

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介護ストレスが虐待を生むなどと言う言い訳を許すな


介護ストレスが利用者虐待の理由にされることについて、僕自身は納得がいかない。

過去に引き起こされた介護事業者における虐待事例では、その原因が介護ストレスであるかのような解説がされたり、加害者自らが介護ストレスによって虐待行為に及んだとコメントする姿が見られたりしている。

馬鹿を言うなと言いたい。介護を職業として選択するということは、介護サービスのプロとして利用者に関わるという意味だ。そこで生じたストレスを理由にして、顧客である利用者に対して虐待行為に及ぶというのは、対人援助に携わるスキルがないという意味だ。そうした人間は、介護という職業に向いていないという意味である。昨日の記事で言えば、その際の虐待要因は、「1.もともと対人援助に向いていない人によって行われる悪意がある行為」というふうに分類すべきである。

ストレスの全くない職業など存在しない。介護という職業だけがストレスと向き合っているわけではなく、職業人であれば、プロとして仕事上のストレスと向き合って、それを乗り越える努力をすべきであり、短絡的にストレスのはけ口を利用者虐待という行為で発散しようとする人間は、どこかが壊れているとしか言いようがない。

それは異常なことであり、本来それは理由として成立しないと考えるのが正常感覚である。

介護のストレスが虐待行為に直接結びつくという論調が正論化すれば、介護という職業が他の職業に比してストレスが異常に多いと思われて、そのストレスのはけ口が利用者虐待に結びつくのも仕方ないと考える風潮が生まれる危険性さえある。そのことのほうが恐ろしいと思う。

大多数の職員は、様々なストレスを抱えながらも、自らの感情をコントロールして、献身的な看護や介護を行っているのである。それはある意味、当然のことではあるが、虐待事件が起きることによって、介護サービスを十把一絡げにして、多かれ少なかれ職員が暴力行為を行っていると見られることは看過できない。

事件として表に出たような許されない行為以外にも、そうした行為が隠されているという意味では、それが氷山の一角といわれることも仕方ないのかもしれないが、そうした氷山とは無縁の介護サービス事業者の方が多数派なのである。マジョリティーは、暴力と無縁の職員であるという事実が存在するのだから、医療や介護の現場で、どうしてこのような虐待行為が発生し、場合によっては繰り返されるのかということを、様々な角度から検証して、少しでもそうした行為の芽を摘む方法を考えていくべきではないだろうか。ストレスという一言で片づけられてよい問題ではないのである。

我々は評論家ではないのだから、「ほかでもやってるのだろう。」とか、「氷山の一角だね。」という感想のみで終わるのではなく、改善の手立てを考える人でなければならないのだ。

そうした内容をメインにしているのが、介護の誇り出版記念セミナー、『感覚麻痺・不適切ケアの芽を摘む 介護施設・事業所で虐待を発生させない、介護サービス質向上の具体策〜ホスピタリティーファーストの考え方。』である。

その中で、「介護サービス従事者のストレス管理」という内容が含まれている意味は、ストレスが介護に直結するという意味ではなく、このセミナーの一番のテーマが、「介護サービスの質向上の具体策」であるからだ。虐待防止は、そのテーマを実現する一方策でしかなく、そのこと自体がメインテーマではない。それとは別個の問題としてメンタルヘルスケアを取り上げているのだ。

高品質なサービスは、サービス提供者の献身とボランティアリズムで成り立ちのではないし、従業者の犠牲の上に成り立つものでもない。そうであるがゆえに、サービスを提供する従業者の働く環境をも整えて、できる限りストレスのない状態で、肉体的にも精神的にも健康に働いてもらうことが高品質サービスを提供する重要な要素にもなる。

対人援助とは、人に向かい合うがゆえに、利用者の感情に巻き込まれやすいという特徴がある。人は人を見つめすぎると間違ってしまう。見つめた人の、いいものも、悪いものも自分に感染って(うつって)しまうからだ。その時冷静なもう一人の自分をきちんと意識して関わって行くことができるかどうかが対人援助サービスに関わる人々に問われてくる。

そういう意味で、ストレス管理も対人援助サービスの品質をあっるするための大事な要素だ。よってこのセミナーの後半部分に、ストレス管理という内容も含んでいることをご理解いただきたい。

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介護サービスの場で利用者が虐待被害を受ける原因


介護サービス事業者による、利用者に対する虐待行為が事件として報道されることがある。その中には、人として許されないような非道で卑劣な行為も含まれている。

多くの介護事業者や介護に携わる人は、そのような虐待行為とは無縁であるし、虐待行為を許されざる行為だと非難する立場の介護関係者が大部分であろうとも、決して少なくない数の虐待事件が報道されることによって、それは介護サービス事業の氷山の一角であるという見方をされている。一般市民のそうした認識自体は、事実として存在している。

そのことに目をつぶり、耳をふさいではならず、事実を事実として認識したうえで、そうした行為をなくすために何をすべきかを考えなければならない。汚いものを見ないように、聞かないようにするだけでは、汚らしい行為が皆無になることはないからである。

そのために僕の新刊本、「介護の誇り」の第1章PRIDE1は、「介護の誇りを穢す闇」として、介護事業者で行われた虐待行為を描き出し、そのことを論評した。

昨日の記事で紹介した、介護の誇り出版記念セミナーのテーマも、『感覚麻痺・不適切ケアの芽を摘む 介護施設・事業所で虐待を発生させない、介護サービス質向上の具体策〜ホスピタリティーファーストの考え方。』としているが、ここでも虐待と言う言葉をあえて使っており、セミナーでも信じがたい虐待事例のいくつかを紹介し、その行為に結びつく原因がどこにあったのかを抉り出したうえで、そうした行為を防ぐ方策を提示したい。

そもそも介護サービスの場で利用者が虐待被害を受ける原因は一つではなく様々である。虐待につながる要因をいくつか挙げるとすれば下記のようなものが考えられる。

1.もともと対人援助に向いていない人によって行われる悪意がある行為
2.感覚が麻痺して、不適切な状態に気づかないか、大した問題ではないと思い込む状態
3.知識がないことによって不適切な状態に気づかない
4.権威のある人に指導されることによって、根拠のない方法を正しいという思い込む状態(洗脳介護)
5.利用者の暮らしの豊かさより、支援者の定めた目的が達せられたかどうかしか評価しない状態
サービス提供側の価値観の押しつけを正しいと思い込む状態


4と5については、その典型例が竹内理論による強制水分摂取によって引き起こされている悲劇だろう。これは関係者が、一日も早く洗脳を解いて、普通の思考回路に戻って、まっとうなエビデンスに基づいた介護サービスの提供に努めなければなくならない悲劇だ。逆に言えば、常に根拠に基づいた介護技術の習得に努め、世間の常識感覚を失わなければ陥らないことなのに、知識と技術のない施設管理者による旗振りによって、日本中の特養で、入所者がたくさん苦しめられているという実態は恥ずかしい限りである。

残念ながら1による虐待も数多く発生している。この要因は教育では防げないことが多いのが問題である。そうであるがゆえに、職員募集の応募者選考は、人材・人員不足ではあっても慎重に、厳しく行うべきであり、試用期間中の適性の見極めにも労力を使うべきである。どうしても介護に不向きな人というのは必ずいるわけであり、そういう人には、適正ではないことをきちんと説明し、他の職業を選んでもらうように導くことも必要である。

ところで前述した虐待要因を見て、介護ストレスが入っていないのはおかしいのではないかと考える人がいるかもしれない。しかし僕は、あえて虐待要因に介護ストレスを入れてはいない。しかしながら介護の誇り出版記念セミナーでは、介護に携わる職員のメンタルヘルスケア・ストレスケアにも触れてお話しする部分がある。それはなぜで、どんな意味があるのか・・・。そのことは明日の記事で触れたい。

日総研出版社主催・「介護の誇り」出版記念セミナー・感覚麻痺・不適切ケアの芽を摘む!〜介護保険施設・事業所で虐待を発生させない〜介護サービス質向上の具体策の詳細と申し込みはこちらからダウンロードしてください。
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ホスピタリティファーストの理念で実践する高品質サービス


10月に入りました。今年も残すところあと1/4となりました。

北海道はすでに紅葉のシーズンを迎えている場所もあります。これから一気に厳しい冬に向かっていくことを考えると、なにかしら物悲しくなる今日この頃です。

そんな季節ではありますが、今月10月から、僕の最新刊、「介護の誇り」・出版記念セミナーが始まります。来年3月にかけて、全国7ケ所で行われます。

まずは今月22日(日)の大阪で幕を開け、その後11月は、11日(土:介護の日)の東京、12日(日)の名古屋、18日(土)の札幌と続きますので、是非会場までお越しください。

セミナーのテーマは、『感覚麻痺・不適切ケアの芽を摘む 介護施設・事業所で虐待を発生させない、介護サービス質向上の具体策〜ホスピタリティーファーストの考え方。』としております。

過去にひき起った虐待事例を取り上げて、そのような問題がなぜ引き起こされるのかを考えながら、そうならないための上質な介護サービスの実践ために5時間たっぷりお話しします。

今、介護事業所の置かれた状況を考えると、顧客がいるのに、介護サービスを医提供する「人」がいないことで事業経営が成り立たないという事業者がかなり増えています。そんな中で、事業継続のために誰でもよいから人をかき集めて、そこそこの仕事を覚えさせれば、あとは会社のシステムに乗って働きさえすれば事業継続できるという考えが、最も経営を危うくするものであることが明らかになりつつあります。

それを証明したのが、アミーユ川崎幸町の一連の事件だと思います。

この親会社であるメッセージという会社は、西日本を中心に有料老人ホームをたくさん経営し、その会社のCEOはサ高住の協会のトップも務め、高齢者住まい法にサ高住を位置付け、全国にたくさんサ高住を作るための補助金獲得にも尽力し、サ高住と24時間巡回サービスをセットで提供する形で、「住まいとケアを分離」することが、これからの介護のスタンダードだとして、全国にそのモデルを広めようとしていました。そのため平成24年の制度改正の直前には、東日本を中心に24時間巡回サービスを展開していた会社を子会社化したりしながら、精力的に事業拡大をしていました。

その最中、あの事件が起こったことにより、メッセージは損保会社に事業を譲渡し、介護業界から撤退せざるを得なくなりました。

それもこれも、人を機械のごとくシステムに組み込みさえすれば、業務が回るかのような考え方が根底にあったことが原因に思えてなりません。

厳しい人材難の時代であっても、きちんと適性を見極めた人材選びをしたうえで、きとんとそうした人を育てる教育を行い、根拠ある介護実践に努めて、利用者の暮らしの質の向上に寄与する喜びを感じる職員を育てていかなければなりません。介護サービスに携わるプロとしての使命と誇りを抱く必要があります。

今回のセミナーは、そのために様々な角度から我々の日常業務を見直しながら、達人技ではなく、誰にでもできる普通の介護実践の中で創りあげる高品質サービスを目指します。ホスピタリティファーストという言葉は、このセミナーに際して、僕が作り上げた造語と言ってもよいでしょう。

決してお安くない受講料で恐縮ですが、それに見合ったセミナーにしますので、是非会場までお越しいただきたくお願い申し上げます。

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新しい出発(たびだち)にエールを


僕には20代の息子が二人いる。長男と二男は、1年半離れて生まれたが、二男が早生まれのため、学年は1学年しか違わない。

そんな兄弟は、小さなころ何をするにも二人一緒だった。当時僕は特養の職員だったので、施設の行事には二人の子供を連れて行って、入所者の皆さんと交流する場面がたびたびあったが、お年寄りの皆さんからも職員からも、「まるで双子みたい」とよく言われたものだ。

そんな中で二男は、長男の言動をことごとくなぞる傾向があった。将来なりたい職業も、長男の希望をそっくりなぞっていた。その傾向は中学生になっても変わらず、部活動も長男の入部したバドミントン部に真似るように入部して、長男は少しそれを嫌がるふうなこともあった。

高校に入学する際の進路も、当然のように長男が入学した高校を選んだ。ただしこれは学力も同レベルだったという意味もあるのかもしれない。

そんな風に、自我とか個性とかいうものが、何かしら埋没しているように思える場面が多い二男に、親としては少し不安な気持ちを抱いたのも事実である。それは将来、独立心をもって社会生活を営めるのかという不安である。

しかし案ずるより産むがやすしといったところか、高校に入学したあたりから、二男の考え方が随分と変化してきて、個性が表に現れるようになった。長男は、高校入学と同時に、中学3年間頑張ったバドミントンから転向し、野球部に入部して高校球児となったが、二男はそれを真似ることなく、バドミントンを続けて、後に全道レベルの大会に出場する選手になった。

このころから将来の希望も、兄弟でまったく違う方向性を見つめるようになった。

長男は親の背中を追うように、福祉の仕事を目指して大学進学を希望し、後に進学し希望通り障害福祉の道に進んだが、二男は福祉とは全く違う電気技術の仕事に興味をもって、大学ではなく専門学校に進む道を選んだ。(僕の父親は、もともと科学技術者だったので、二男の能力は隔世遺伝かもしれない)

そして2年間の就学後、地元の企業に採用され、長男より一足先に社会人となった。その就職先も地元では結構有名な企業であったのだが、本人は電気技術者として、電力会社としては北海道で一番の企業である「北海道電力」に入社したいという希望があったようだ。そのため就職後もコツコツと勉強して様々な資格を取得していた。

その甲斐あってか、今年二男の希望がかない、北電に中途採用され来月10/1〜同社に入社することとなった。そのため6年半働いた現在の会社を明日付で退職することとなるが、すでに今月初めから有給消化期間に入り休みが続いている。

今まで地元の企業に勤めていたため、自宅から通勤していた二男であるが、今後は札幌での研修期間を終えた後、道南の勤務地に赴任し、しばらく寮生活を送ることになる。そのため現在引っ越し準備の真っ最中で、明日は僕も赴任先まで荷物を運ぶ手伝いをする予定である。

親としては二男の新たな出発(たびだち)を、期待と不安の両方の気持ちで見つめている今日この頃である。

長男も就職時は職場が地元だったため、自宅から通勤していたが、数年前に札幌の事業所に移動となり、今回、二男も家から出て、夫婦二人暮らしになる。これは子供が生まれてからは初めてのことで、妻はそのことを非常に嫌がって、寂しがっている。

そんな暮らしにも、いつしか慣れてくるのだろうが、やはり一抹の寂しさはぬぐえない。

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市町村による事業所の指定拒否の仕組の拡大について


今年5月に成立した「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」では、「自立支援介護に向けた保険者機能の強化」という内容が盛り込まれている。

その要点は次の3点である。

 〆眄的インセンティブの導入
◆ケアマネジメントのあり方の見直し
 市町村による事業所の指定拒否の仕組の拡大


,砲弔い討蓮大分県方式や和光市方式をモデルとして、要介護度を改善したり1人当たりの介護給付費を減らしたりした市町村を財政支援(支援の規模や参考指標を17年中に決め、18年度から実施する。)するとしており、市町村に要介護認定や給付費のデータに基づく目標を作るよう求めることとしている。それにより1人当たり給付費だけでなく、ケアマネジャーや看護師らが介護計画を検討する「地域ケア会議」の開催状況や介護職員への研修回数も評価対象にしたい考えで、目標を達成した市町村に自由に使える交付金を増やすなどの支援をするとしている。

具体的な内容は今後随時示されていくことになる。

△砲弔い討麓,3点が柱になる
1.居宅介護支援の指定権限を市町村に移管
2.地域包括支援センターの機能を強化
3.地域ケア会議におけるケアプラン点検の徹底などで自立支援介護を徹底


これによって市町村のケアマネジメントに対する介入が強化されることは間違いなく、居宅介護支援事業所の介護支援専門員の働き方にも影響が出てくるだろう。まさにこの改正がマイナーチェンジではない所以が、ここに存在している。

については、現在市町村の総量規制の対象となっている、認知症対応型共同生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護・地域密着型介護老人福祉施設に加え、2018年4月からは、地域密着型通所介護などが一定の要件に回答する場合(※定期巡回・随時対応型訪問介護看護などの事業者がある場合に該当し、かつ、市町村介護保険事業計画における地域密着型サービスの種類ごとの量が既に見込量に達しているなど市町村が認める場合。)市町村が指定を拒否できる総量規制の対象に加えられる。

これは28年4月から、定員18名以下の通所介護事業所が、「地域密着型通所介護」になったことで市町村協議制の対象から外れ、さらに総量規制の対象にもなっていないことで、許認可の規制が出来なくなっている事が発端である。

市町村の総量規制としては、「公募制」も存在しているが、法律では公募制の対象を、定期巡回随時対応型訪問介護看護・小規模多機能型居宅介護・看護職規模多機能型居宅介護としており、地域密着型通所介護事業所は公募制の対象外となっていたため、それをどう規制するのかが今回の制度改正では議論の一つとなっていた。

これによって地域密着型通所介護は、指定申請すれば認められるという状況にはなくなり、さらに次期報酬改定では、レスパイトケア部分の報酬削減も予測されることから、小規模通所介護事業所を主軸とするFC事業のビジネスモデルが機能しなくなる。

事業戦略の大幅な転換が求められる事業者が増えるだろうし、小規模通所介護事業者の身売り、吸収合併も増えることが予想できる。看板が変わらなくとも、いつの間にか経営者が変わり、サービス提供の方法も変わってしまうという事業者が数多く出てくるのではないだろうか。

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認知症診断で運転免許を取り消す法律について


改正道路交通法では、75歳以上の高齢者が運転免許の更新時か違反時に「認知症のおそれあり」と判定されたら、例外なく医師の診断が必要になり、認知症であると診断された場合、運転免許は失効・取り消しとなる。

このことについて診断を求められる医師の側から、様々な反対の意見が挙がっている。

「運転免許の取り消し」とは、高齢者の移動手段を奪いかねないことであり、そうした重大な問題につながる診断を、短期間で行うことは不可能だという意見。認知症だからと言って、正常な運転ができないわけではないので、認知症=免許取り消し、はあまりに短絡的で乱暴な考え方だとする意見・・・etc.

認知症の人の権利を護るという言う意味で、それらの意見も正論であるかのように聞こえる・・・。しかし認知症の人が運転ができるという意味は、認知症になってエピソード記憶や意味記憶が衰えても、それらとは回路が異なる手続き記憶が比較的最期まで残るために、運転動作は可能だという意味だ。この場合、運転ができても様々な判断能力が衰えている場合が多い。

勿論、そうでない人もいるのだろうが、運転に支障をきたす認知症か、そうでない認知症かという診断は不可能だ。そのことは実際に、日常的に運転していないと判断できない。

しかしその結果、正常な運転操作ができないことが分かった時点で、すでに事故を起こしているとしたらどうなるのだろう。その事故の結果が、尊い人命を奪ってしまっていたとしたらどうなるのだろう。

現に、毎年のように認知症のドライバーが運転する車により、引き起こされた事故で亡くなっている方がいる。

2013年6月4日、東京都狛江市の市道で、35歳の主婦が乗る自転車に軽乗用車が追突、自転車を引きずったまま100メートル先の民家の塀に衝突した事故では、自転車の後部座席に乗っていた2歳の女の子が頭を強く打って死亡している。現行犯逮捕された72歳の自営業の男性は、自転車にぶつかる200メートル前にも塀などに2回衝突していた。容疑者の親族は「認知症を患っている」と話しているというが、本人にはその自覚がなく、逮捕後も事故の記憶を失っているという。

2014年11月えびの市の県道で、76歳の男性が運転する軽トラックが路側帯に突っ込み、下校中の児童3人を次々にはねた。認知症の症状があり、医師や家族から運転をやめるよう注意されていたが、聞き入れず運転を続けていた。

2015年10月28日、73歳の男性が運転する軽乗用車が、宮崎市の歩道を約700メートルにわたって暴走。歩行中の女性2人が死亡、男女4人が重軽傷を負うという悲惨な事故が起きた。男性は数年前から認知症の症状があり、症状が出た後、複数回交通事故を起こしていた。

このような事故は、挙げればきりがない。中には自分の孫をひき殺し、その記憶がなく、入院先の精神科病棟でかわいい孫を探して徘徊を続ける認知症の人もいる。

それらのことを考え合わせると、一定年齢を超えた場合、認知症であるかないかという診断を線引きとして、運転免許を取り消すというルールは必要ではないのか。

認知症診断で免許取り消しに反対する医師の方々は、それなりの見識をお持ちの、まじめな方々だと思うが、あまりに悠長だ。認知症ドライバーにより引き起こされた事故によって、幼い子供などの肉親を失った方などからいえば、認知症とわかっている人に対し、事故リスクのある運転行為をやめさせないこと自体が罪深いということではないか・・・。

認知症の診断が、高齢者の「生活の足」を奪うことを問題視する人がいるが、そうであれば認知症診断により、運転免許が取り消された高齢者に対し、その情報を地域包括支援センターに送り、関係者が自家用車を運転士しなくなった後の、「生活課題」を話し合って対策するシステムを作ればよいではないか。それが本来の「地域包括ケアシステム」ではないだろうか。

一見、認知症の人の権利を護ろうというかのような、「認知症=正常な運転ができないわけではない」という意見は、その周囲に果てしなく危険なものを残存させ、尊い命の危険をばらまくものでしかない。

認知症だからと言って正常な運転ができないわけではないが、その状態ではいつ、判断の衰えで悲惨な事故を起こしかねないのだから、もう運転からは引退して、地域サービスによって生活に必要な移動手段を確保しましょう、ということでよいのではないだろうか。

そうすることが、超高齢社会の知恵ではないのだろうか。

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九州北部を駆け巡る


来月は7泊とか6泊の長旅が入っており、全国各地で講演を行う予定になっているが、新しいテーマの講演が多く、ここ2週間ほど講演スライドづくりで1日中PC作業が続く日々だった。

まだすべての講演スライドが完成したわけではないが、来月前半から中盤のスライドは昨日まで何とか出来上がったので、あとは推敲しながら、少し手を加えて完成のめどが立った。

10月中旬の4日間で6講演を行う九州北部の講演スライドは、テーマが似ている会場の場合、多少内容は共通する部分はあるが、基本的に6地域すべて異なるスライドを作った。その理由は複数の会場を重複して受講して下さる方もいるし、僕自身が同じ話を繰り返して惰性になるのを嫌ったためでもある。同時に、あれもこれも話したいことはあっても、1会場で話すことのできる時間が限られているので、話したいことを会場により振り分けたという意味もある。

来月は8日の碧南市文化会館での講演(碧南市介護サービス機関連絡協議会・碧南市主催、市民公開講座)が最初の講演になる。愛知県の場合、講演を行う場所は名古屋がほとんどであったので、碧南市は初訪問である。楽しみにしている。

そのあと一旦北海道に戻るが、11日に上京して、12日は明治記念館内田洋行主催 IT-Fair2017 in Tokyo福祉講演を行う。席にはまだ余裕があるので、是非参加を検討いただきたい。

翌13日は品川のコクヨホールで行われる、C-MAS 介護事業経営研究会・全国大会の午後の部で、特別講演「介護の誇り〜私たちは何をすべきか〜」を行う予定になっている。

その翌日からがまた大変で、14日に羽田から福岡空港に飛び、その日の午後に、博多の電気ビル共創館で開催される、「第3回 WCPセミナー」の中で、看取り介護講演を行う予定になっている。こちらは参加費1.000円で、一般の方も受講可能である。遺品整理のプロの方の講演とセットなので、興味ある方は是非会場にお越し願いたい。(参加希望の方は張り付いたリンク先から案内をご覧になって、同社に直接お申し込み願いたい。)

そのセミナーが終わったら、その足で大分県日田市に移動する。日田市と言えば7月の九州北部豪災害で大変な被害を受けた場所であるが、その爪痕がまだ消えない中で、被災された方を含めた皆さんが僕を待っていてくれる。135名の会場は、席が足りずに立ち見が出る予定で、申し込みは締め切っているそうだ。15日は日田商工会議所で、「介護に誇りを持てる実践論」を話す予定である。

翌16日は再び福岡に移動し2講演をおこなう。13:30〜15:30まではサンレイク粕屋(福岡県粕屋町)で粕屋町介護給付適正化事業講演として、「平成30年介護保険改正が迫る中、介護に係るすべての人々の使命と役割とは何か」をテーマにお話しする。

その後朝倉市に移動し、19:00〜21:00まで朝倉医師会・研修ホ−ルで、「地域包括ケアシステムと退院時連携」 をテーマにお話しする予定だ。どちらも会員限定の講演で、一般参加は募っていないそうである。

翌日も2講演だが、午前中に一旦佐賀に移動し、13:00〜15:00まで福富ゆうあい館(佐賀県白石町)で、佐賀県介護支援専門員杵藤地区支部研修の中で、「これからのケアマネジャーに求められるもの〜報酬改定議論を見据えて」というテーマでお話しする。今回の報酬改定では、ケアマネジメントに関連して大きな変更が行われる可能性が高く、ケアマネジャーの仕事ぶりの変更が否応なく求められる点について、33年の改定につながる大改革という側面からもお話しする必要があるだろう。

その講演を終えた足で、再び福岡に移動し、久留米にに入り18:30〜20:30まで、えーるぴあ久留米、視聴覚ホールにて、「介護のプロとして護るべきもの 〜誰かの赤い花になるために」をテーマに講演を行う。この講演は、筑後介護事業協同組合さんの職場内研修である。

そんなわけで、この旅は東京を皮切りに7泊8日となり、18日にやっと北海道に戻るが、それからさらに、21日から22日にかけて大阪2講演、23日に北海道に帰った後、さらに26日から30日まで、今度は大阪、愛媛、仙台で4講演を行う予定だ。

九州講演は11月も長崎で4日間で5講演を行う予定もあるし、それも含めて7泊とか6泊とかの連泊公演が続くので、体調を管理して、風邪などをひかないように気をつけよう。

それでは全国各地でお会いする皆さん、どうぞよろしくお願いします。

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自然死を阻害しないために


高齢者の場合、最も安楽な死に方は老衰だと言われる。枯れ行くように自然に息を止めることを自然死というなら、老衰こそが自然死であると言えよう。

老衰という文字は、老い衰えると書くために、その字面から悲惨な死に方を想像してしまう人がいるかもしれないが、決してそのようなことはない。

加齢に伴い内臓や血管などの各器官の機能が徐々に衰えていく過程で、人は少しずつ衰弱していく。そして生命の終わりに近づくにあたって、体は食物も水分も必要としなくなる。そのため死の間際の何日間は、食事も水分摂取もできなくなるが、それは決して餓死ではない。

この時期には、脳内からエンドルフィンという麻薬物質が多量に出て、お腹もすかず、のども乾かない。

それが証拠に、死の間際まで意識がある方もいるが、その方が数日食物も水分も摂取していない状態が続いても、お腹が空いたとかのどが渇いたと訴えることはない。この時期はすでに体が死の準備をしていて、ものを食べなくとも水分を摂取しなくとも体から体液が出てくる。入れていない水分が自然と排出されるのである。体が死の準備をしているとしか思えない。

その時期、死に向かってベッドに横たわる人の表情は穏やかである。苦しみもがく姿はそこには存在しない。

しかしこの時期に、食事も水分も取っていないからと、強制的に点滴で栄養剤を送り込むと何が起きるのか・・・。穏やかな表情で死の準備をしていた人が、点滴の針が刺されることに表情をゆがめ、人によってはその針を抜き取ろうとして手を縛られたりする。しかも強制的に水分を送り込まれた体は、そんなものを入れないでくれというように、手足がパンパンに腫れてくる。そこまでして苦しめてまで、数日間、生命を維持する期間を引き延ばすことに意味があるのだろうか。

経管栄養ならもっと悲惨な状態が生ずる。せっかく自然に逝ける人に、本人の意志とは関係なく胃婁を作って、強制的に栄養を送り込むことで、生命は月単位ではなく、年単位で引き延ばすことは可能だ。場合によっては胃婁を増設しなければ亡くなっていたであろう人の死を、10年引き延ばすことも可能である。

しかし本人の意思に関係なく増設された胃婁からの栄養注入によって、10年生き続ける人の暮らしとは、終日ベッドの上で横たわり、息をするだけの存在として生き続けている。それだけならまだしも、中には痰がつまらないように気管切開されチューブが入っている人がいる。そのような人は、数時間おきに気管チューブから痰の吸引を行う必要があるが、そのたびに苦しみもがく姿がそこには見られる。まるで苦しみもがくために延命されているとしか思えない。

僕達が実践する看取り介護とは、安楽な自然死を阻害しないことから始まり、最期の瞬間まで対象者の人格が尊重され、できる限り安楽な暮らしを送る先に、最期の瞬間を迎えることを支援するものだ。それは、できることをするが、同時にしてはならないことをしないという考えによって成り立っている。

勿論、自然死を阻害しないという判断は、本人の意志と切り離して考えることはできないが、その意思を確認する努力をせずして、医療者や看護者の思い込みのみで、自然死を阻害する行為は行われていないのかを今一度考えるべきである。食べることができなくなった人の終末期に、経管栄養や点滴がどれほど求められるのかを、過去の価値観を拭い去ったうえで、改めて自身の良心に問い直すべきである。

老衰で枯れるように死に向かいつつある人に何が求められているのかを、個人の単位で徹底的に考える。それがなければアセスメントは、単なる形骸化したマニュアルにしか過ぎなくなる。そんな不確かなものに頼るのは、誰かの最終ステージに寄り添う身としては許されないことだと思う。

介護を職業としている身の者が、家族以外の誰かの人生の終わりに寄り添うことは、最も厳粛な場面であると自戒して、介護のプロとしての矜持を持ちながら関わる必要があるはずだ。

その基盤が、もっともエビデンスになりにくい人間愛であるのは皮肉だが、それなしに僕たちは何をよりどころにするというのだろう。ぬくもりのないエビデンスなど、対人援助という場面で求められるものではないと思っている。

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内田洋行主催 IT Fair2017が近づいてきました。


東京と大阪で開催される内田洋行主催 IT Fair2017が近づいてきた。

このフェアは、AI/IoT、物流、食品、クラウド&ERP、働き方変革、会議&コミュニケーション、先端ICT&セキュリティ、福祉などのテーマで、多数の講演や事例セミナー、さまざまな展示などが準備されているが、僕はこのフェアの中の、福祉の分野のセミナー講師として、東京会場大阪会場で、50分の講演を2つずつ行う。

講演テーマは、
講演11:00〜11:50(50分)
「地域包括ケアシステムを考える」〜施設の役割と医療介護連携〜

講演13:00〜13:50(50分)
激動の介護事業を生き抜くヒント」〜次期報酬改定の方向と事業者の対応〜

以上である。現在、両会場とも80名以上の方の来場申し込みがあるが、まだ席に余裕がある。今後の事業運営のヒントになるセミナーですので、是非会場にお越しいただき、直接話を聴いていただきたいと思う。
IT-Fair2017tokyo
IT-Fair2017tokyo2
内田洋行が主催するIT Fair2017は、東京セミナーが29年10月12日(木)東京明治記念館で行われる。(参照:東京セミナートップ)東京会場の特別講演は、一橋大学大学院国際企業戦略研究科 教授楠木 建氏による「優れた経営者の条件」である。

IT-Fair2017osaka
IT-Fair2017osaka2
2回目となる大阪セミナーは、29年10月27日(金)大阪グランフロントで行われる。大阪会場は、有森裕子さんが特別講演が予定されている。(参照:大阪セミナートップ
会場でお会いしましょう。


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本物の特養を作ろうとしている人たちのこと


一昨日の記事昨日の記事にかけて、介護サービス事業者にとって、人材確保がいかに大きな課題であり、そのために人材を教育して定着させる取り組みや、従業員の福利厚生を充実させることが、いかに重要かを指摘した。

しかしそのような取り組みを行っている事業者がどこにあるのかという声が聞こえてきそうだ。では実際に、そんな取り組みを行っている素敵な事業者を紹介したい。そしてそんな事業者が、今新しい施設を作り、まったく新しいチャレンジを始めようとしていることも知ってほしい。

大阪に本拠を置く社会福祉法人・基弘会の川西収治施設長とは、大阪市老連さんの研修会に呼ばれるようになって以来のお付き合いである。その川西施設長からの依頼で、大阪で人材育成事業の講師としてお手伝いさせていただいた。その育成事業である「介護ビジネスアカデミー」を主催する「一般社団法人みらい福祉研究所」の代表が、株式会社オールスターLobでもある斉藤喜夫氏であること知り、以来親しくお付き合いをさせていただいている。

その川西施設長と齋藤代表が、「本物の特養をつくる」という話を当時からしていた。川西施設長は、特養の施設長なのに1級建築士の資格をお持ちで、介護ビジネスアカデミーの会場だった寺田町のおしゃれなビル(SKアカデミービル )も、自分で設計して建てちゃった人である。齋藤代表は、仙台で介護事業所リズムを運営する傍ら、日本全国だけではなく中国など外国でも介護コンサルタントを行う、介護事業経営のエキスパートである。

そのお二人がタッグを組んで特養を設置運営する。社会福祉法人・基弘会さんが運営主体であるが、同法人が拠点を置く大阪ではなく、斉藤さんの拠点である仙台に特養を建てて運営するというのだ。

この二人がタッグを組むのだから、尋常な施設ではないはずだと思ったところ、案の定、建築素材は釘1本からこだわって選び抜き、利用者にとって快適に暮らせる空間であり、かつ従業員にとって働きやすいく、働き甲斐を感じ取れる施設をつくろうと様々な工夫とアイディアと愛情が満載の施設ができる。勿論一番大事なサービスの品質については、理念を高く掲げ、その実現に向けた事前教育システムから、体制作りまで万全を期してオープンに向かっている。まさに本物の特養である。

リズムタウン仙台
その本物の特養を含めた、まったく新しい介護施設がいよいよ11月に仙台でオープンする。その名は、「リズムタウン仙台」。特養(ショートステイ併設)と小規模多機能型居宅介護の他、クリニックや一般の人も利用できるレストランや交流スペース、ウェルネス&スクールも併設した、まったく新しいコンセプトの複合施設である。高速道路のすぐわきに建ち、白い色とガラスがひときわ目立つ外観である。僕もまだ実物を見ていないので、来月訪問するのを楽しみにしている。

こちらのページをご覧いただきたい。

僕が昨日提言した福利厚生の充実という点については、「有給休暇や年金・退職金制度をはじめ、介護休暇、お誕生日休暇、親孝行休暇、資格取得支援制度などなど。使い倒すのが大変な位てんこ盛りの制度」で職員をサポートしている。

一昨日提言した教育システムについては、あの上野文則氏が監修し、「イチから学べる正しい介護技術」を学べるシステムが組み入れられている。その監修に基づいて継続的に教育に当たる、「みらい福祉研究所」は、もともと介護に特化した職業紹介と、人材教育を事業としている。そこの職員は介護経験者で構成され、介護現場で働くスタッフが自信を持ってイキイキと長く働けることができる人材育成に取り組んでいる。そこの代表を務めていた土田さんも、介護に精通した看護師さんであり、現在はオールスターLobのコンサルタントとして関わっており、その指導には定評のある方で、万全の教育システムが敷かれている。

そのため根拠にも続いた介護技術が正しく学ぶことができ、介護未経験者の方も安心して働くことができるし、いつでもその技術が確認チェックできるという、職員にとっては頼もしい学びのシステムを組み込んだ施設なのである。ちなみにこの部分では、オープン直前に僕もお手伝いする機会を持っており、オープニングスタッフに向けた、「看取り介護」の講師役を務めされていただく予定になっている。

さらに言えば、ここの教育システムは、別の事業所でも実績があり、斉藤代表の事業所で仕事をして知識と技術を磨いたたくさんの方々が、今現在、全国のいろいろな場所で、経営コンサルタントや介護技術指導者として活躍している。別なステージにはばたくことができる学びのシステムを備えているというわけである。

それだけではなく女性が長く働くためのシステムとか、おしゃれに格好よく働くことができる様々なアイテムなど、かゆいところにも手が届くようなサポートシステムを備えている。

11月のオープンに向けて、現在もスタッフ募集をしているので、正しい介護技術を学び、人を幸せにしたい人、将来独立して介護経営したい人など、志のある方は、是非応募してみてはどうだろう。

ただし、この施設は応募者は誰でも歓迎するわけではないことが募集ページに書かれている。

「自分だけ与えられた仕事をこなせば良い」とか、「ただ同じことを繰り返して時間が過ぎるのを待ってたい」という人には向いてないと思います。

そのうえで
私たちが求めているのは、百戦錬磨の介護の神のような人ではありません。正直、経験や技術はあまり重要視していません。大事なのは、『楽しく働きながら、利用者のためになる仕事を追求したい!』という想いを持っているかどうかということ

だそうである。そんな考え方に共鳴する人は、このチャンスを逃さないで、是非キャストに加わってみてはいかがだろう。詳しくは職員募集のページを、くまなく読んでいただきたい。仙台の近くに住んでいる方だけではなく、全国の様々な場所に住む人も、わざわざ仙台まで引っ越してでも勤める価値のある施設だと思うのである。

川西さん
川西さん(向かって右):伊丹空港にて。
56歳直前のmasa
右端が齋藤代表。
土田さん
オールスターLobコンサルの土田さんも素敵な笑顔で指導してくださること間違いない。こんな素敵の方々と出会えるだけではなく、一緒に仕事ができる機会なんて、そうあることではないだろう。ここにキャストとして加わることができる、このチャンスを是非多くの皆様に手に入れてもらいたい。

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福利厚生の充実は人材確保に必要な要素


我が国の現在の経済状況と雇用状況を見ると、介護サービス事業者すべてが、必要な人材と人員を確保できるわけではないことを、昨日の記事で指摘した。

そんな中で、未経験者を含めた職員を育て、それらの人々が定着する職場を作ることで、必要な人材を確保できる事業者となり得ることを指摘したが、介護業界全体のことを考えた場合、まだまだ介護を必要とする人々が増え続ける中で、介護サービスの量も増やして対応しなければならないのだから、他産業から介護の仕事に転職してくる人材がもっともっと必要になる。

来年は介護保険制度が始まって18年目になるが、制度開始当初は、他産業からの転職者も多く、介護職員の数は、介護保険以前より2倍以上増えているわけである。それは中途採用者の転職者が多かったという意味でもあり、40代や50代で介護事業に転職した人も多かったのだから、それらの人が定年退職や、体力を理由に退職する時期が近付いていることになる。そのためそれらの人々が退職した数を補いながら、さらに増えるサービス量に対応できる新たな介護の担い手を増やしていかないと、介護業界の人手不足はさらに深刻化する。

しかし日本経済は好況を維持している状態で、オリンピックに関連した需要もまだまだ伸びることが予測される中で、他産業も人手不足で待遇アップを図っている。果たしてこの状況で介護業界は人材を確保できるのだろうか。

あまり明るい見通しはないが、それでも職員募集に、コンスタントに応募があって、人員を確保しながら安定的に経営・運営している事業者も存在する。そこには他産業からの転職者の方も多く就業し、定着している傾向もみられる。そこにはどんな特徴があるのだろう。

ネガティブキャンペーン等の影響もあって、介護事業者の待遇は実際より悪くイメージされているため、他産業から介護業界に転職する人は、それによって給与が大幅に増えることを期待しているわけではないだろう。それでも介護業界に転職してくる人の話を聴くと、介護という職業の内容を知って興味を持つ人ばかりではなく、介護事業者に就職するまで仕事内容も全く知らなかったのに、介護事業という未知の分野の職業を選んだ人も多い。

例えば離職割合の高いサービス業から介護業界に転職する人の場合、介護事業者の福利厚生面に魅力を感じて転職する人がいる。

民間サービス業の場合、給与は良くてもなかなか休みが取れない職場もある。かなり大手のチェーン店であっても、労働基準法などお構いなしの勤務実態も見られ、その中には名ばかり管理者として、残業手当がつかない長時間労働と、休みがほとんどとれずに1月以上働き詰めの状態に嫌気がさして転職する人もいる。

介護事業者は、シフト勤務が多いと言っても、シフトに応じた明け休みや公休はきちんととれるし、有給休暇もごく普通に取得できる事業者も多い。福利厚生が充実した事業者では、そのほかにリフレッシュ休暇等を定期的にとれる事業者も増えており、その点に魅力を感じて転職してきたという人もいる。

先日9/9に北見工業大学で行われた、北見市福祉人材バンク主催 『福祉人材フォーラム』で、飲食業から転職したという人が登壇し、転職動機を話されていたが、「年間休日数」の多さが魅力で転職し、現在の勤務状況に満足されているという話をされていた。

常に職員募集をかけているが応募がなく、現場の人手が足りずに過重労働となっている介護事業者で、有給休暇も満足にとれず、球に有給休暇取得を申し出ると周囲から白い目で見られるような職場には人が集まらず、逆にやめていく職員が多くなり、やがて事業経営そのものが成り立たなくなるという悪循環が生じやすい。そういう職場では人間関係もぎくしゃくするだろう。

職員全員が、それぞれ休暇を取得する職員のカバーに入りながら、自分も気持ちよく休むことができるという職場に、人は張り付き、ますます休暇も取りやすくなるという好循環は期待できる。こうした職場の、人間関係は良好に保たれることが多い。

介護事業者における職員の退職理由の第一位が、「人間関係」であることを考えると、必要な従業者数を確保し、過重労働を防ぎ、みんなで協力し合いながら休みを数多くとれるという要素は重要である。

介護事業経営者は、厳しい介護報酬の中で、経営能力を高めて収益を挙げ、職員に安定した収入を手渡していくことが求められるが、それにしても給与として支払う額には上限が存在し、それは他産業に比して高額にはならないのだから、福利厚生面は他産業に負けずに整えて、それを使うことで良好な職場での人間関係を作るという努力が必要だ。

福利厚生を建前にするのではなく、実際に使えるものにし、しかも職員が公平平等に、思いやりの心をもってそれを利用する方向に導くのも、介護経営者の経営手腕である。

介護経営者は、職員に対して媚びる必要はないし、トップダウンで命令しなければならないところは毅然として命令をしなければならない。時には厳しい指導的態度で臨むことも必要だろう。同時に介護経営を支える基盤となる人材である人々への敬意の心も必要になる。従業員に対してもリスペクトする部分をしっかり持ちながら、経営努力に努め、職員の福利厚生の充実に取り組んでほしいものだ。

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経験不問は応募動機にはなるけれど・・・。


介護労働安定センターが8月4日に公表した調査結果では、介護職員が足りないと考えている介護サービス事業所が、昨年10月の時点で62.6%にのぼり、前年度より1.3ポイント増えたと報告されている。

恐らく今年の数字は、それをさらに上回り、介護事業者の人材・人員不足はさらに深刻化しているだろう。

なぜなら7月28日に公表された総務省・労働力調査(基本集計) 2017年6月分(速報)によれば、就業者数は6,583万人と、前年同月比61万人増となり、54カ月連続で増加しているにもかかわらず、産業別では医療・福祉の就業者数は836万人と9万人減となっているからだ。これは深刻な数字である。

だからと言って医療・福祉の離職者数は飛びぬけて多いということではなく、離職率は平均以下(離職率が高いのは、宿泊業・飲食サービス)である。

つまりサービス業などは、離職した数以上の新たな就業者を確保しているのに、医療・福祉分野では、離職した数に満たない人しか、新たに就業してくれないという傾向が見てとれる。

そんな中で国の人材確保策とは、新たに入門資格制度を作るだとか、外国人技能実習生を、実習開始から半年後に配置人員としてカウントできるようにするだとか、的外れでなんの役にも立たない対策しか立てられていないのだから、そこに期待しても無理である。

さらに言えば、これだけ人材が枯渇する中では、地域全体で何かに取り組んだところで、介護職員の絶対数を確保できるというのは幻想でしかなく、地域の介護事業者の中で、職員確保という部分で勝ち組と負け組に分かれるのは必然ということにもなる。

そしてそれは事業経営の、勝ち組と負け組に直結する問題である。

その時、勝ち組になるためには、職員募集に応募は少ないということを現実として受け止めたうえで、少ない中でも応募してもらえる事業体制を作り、少ない応募者だからと言って介護の職業に不向きな人を採用しないという覚悟を持ちながら、経験や技術や知識がなくとも、頑張ってスキルを伸ばす可能性を持つ人材を見つけ、育て、そうした職員が定着する組織作りをすることだ。

そう書くと、そんなこと誰でもわかっているという声が聞こえてきそうだが、わかっていてなぜしないのだろうか?それはそのことが掛け声になっていて、具体策を伴わないからだ。その中には、経験のない応募者を不安にさせるだけの事業者も多い。そんな事業者に未経験者が定着するわけもなく、人材が定着するわけもない。結果的に、人材とは言えない人員配置だけがやっとできる結果に終わり、安かろう悪かろうサービスを創るだけの結果に陥ってしまっている事業者は実に多い。

経験不問という募集に応募する人達の気持ちを考えてほしい。経験不問とか、未経験者優遇という言葉に、応募のハードルは下がるかもしれない。しかしそこには同時に、未経験で知識も技術もない私でも続けることができる仕事なの?だとしたらどういうふうに仕事を教えてくれるのという疑問と、不安を抱えている人が応募してくるという意味である。

それに対して事業者は、「経験がなくても、しっかり先輩方が仕事を教えてくれます。」と答えたとしても、実際にはその事業者の仕事の教え方とか、その教育とは、現場の介護職員に丸投げして、就業初日から、OJTと称して先輩職員に金魚の糞のように張り付いて、仕事を手伝いながら、先輩職員の仕事のやり方を覚えるだけの方法であることが多い。

時にそれは根拠のないやり方であり、「今までこうしていたけど何の問題もない」という方法でしかなかったりする。別の先輩についた日には、それとは全く別な方法で指導されて混乱するということもある。これでは職員は育たない。未経験者が安心して働き続けられない。

経験のない応募者の教育システムがない職場からは離職者がなくならないのである。未経験者が安心して働くことができ、定着する職場とは、根拠のある介護指導ができるシステムを持つ事業所である。

就業初日からいきなり介護業務をこなすのではなく、実務に入る前の基礎研修システムをしっかり作り、一定期間は指導者が固定化されて根拠あるOJTが行われ、振り返りの相談指導や座学指導がきちんと組み込まれている事業者であれば、職員の定着率も高くなるだろうし、それはやがて募集の応募者の増加にもつながるだろう。

そのためにはコーチング(相手に考えさせる・気づかせる)ができる現場指導者を育てる職場でなければならず、職場内にこうした職員がいない時期は、そうした職員を育てるために、外部の教育システムを取り入れることも必要だ。経営コンサル以前に、介護技術の指導コンサルを受ける必要性は極めて高い。なぜなら介護事業にとって、サービスを提供する人がいなくなることが最大の経営リスクだからである。

離職率が高い職場は、人材育成に費用をかけていないという特徴が見て取れるが、この部分にお金をかけることは、必要経費というよりも、事業経営に必要な投資であることを忘れてはならないのである。

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多様化する看取り介護の場所と方法


わが国では、現在死者の8割以上が医療機関で「死の瞬間」を迎えているが、多死社会を迎えた中で、医療機関のベッド数が減る状況を鑑みると、この割合は減らざるを得ない。

しかも2030年には約160万人の死亡者のうち、47万人ほどが、死に場所の定まらない「みとり難民」になる恐れがある。

そのため社会の様々な場所で、看取り介護・ターミナルケアを行うことができる体制を整えねばならず、そのためにも地域包括ケアシステムをしっかり地域ごとに創り、様々な場所で所属機関の異なる多職種が連携して、協働することができる体制づくりが急がれている。

つまり地域包括ケアシステムは、そのシステムを作ることが目的ではなく、そのシステムによって、入院しても、円滑に退院が可能となるようにすることで、医療が必要な高齢者や重度の要介護高齢者についても、可能な限り地域(住まい)で生活できるようにすることであり、一人暮らし高齢者や、虚弱な長寿高齢者を地域(すまい)で支えることができるようにすることであり、増加が見込まれる「認知症高齢者」が地域(住まい)で生活できるように支えることを目的としているのである。

その先に、暮らしの場で看取り介護ができるようにすることを目的ともしている。つまり死ぬためだけに医療機関に入院しなくてよい社会を作るために、地域包括ケアシステムが求められているともいえるわけである。

このように、地域包括ケアシステムと看取り介護・ターミナルケアが密接に関連しているのである。このことについては、平成25年3月に地域包括ケアシステム研究会が作成した「地域包括ケアシステムの構築における 今後の検討のための論点」の中でも、次のような内容として記されている。

・毎日、誰かが訪問してきて様子は見ているが、翌日になったら一人で亡くなっていたといった最期も珍しいことではなくなるだろう。
・常に「家族に見守られながら自宅で亡くなる」わけではないことを、それぞれの住民が理解した上で在宅生活を選択する必要がある。


つまり報告書では、国民に対して在宅でサービスを受けながら死を迎えることについて、死の瞬間に誰かが側にいて看取った状態で、その瞬間を迎えられないことの覚悟を促したうえで、それは孤独死ではなく、「在宅ひとり死」であるとして、不適切な状態ではないという理屈を創りあげているわけである。

それが正しい理屈であるのか、その方向性が良いのかどうかはわからない。少なくともそうした「在宅ひとり死」を望まない国民もいるだろうとも思う。こういう社会情勢であったとしても最後まで傍らで寄り添う看取り介護の取り組みも必要だとは思う。しかしながらすべての国民が、最後の瞬間まで誰かが側について看取ることができないのも事実であり、その際は、誰かの死に気が付かずに、死後遺体が長期間放置される状態となることだけは避けたい。隣人の存在を、死臭によってはじめて知るような社会になっては困るわけである。

そのための看取り介護の取り組みの中で、おもしろい(と言ったら語弊があるか・・・。)機器を紹介していただいた。

在宅の看取りに取り組んでおられるWCP(ワーコンプロジェクト)の青木代表から、在宅看取り介護を支援する非接触バイタル生体センサー(見守りセンサー)の存在を教えてもらった。

これは在宅療養中の利用者の生態データを、24時間リアルタイムでモニタリングできるもので、その情報をもとに離れた場所から医療チームが即座に訪問して対応できるというものだ。離れた場所にいる在宅療養者の、「現在の状況」がわかるだけではなく、蓄積されたデータから解析して、今の生態データと比べることにより、センサ―使用者の、「看取りの段階」を知ることもできるとされ、例えば逝く日や時間を予測して対応できるそうである。

既にいくつかのケースで実用されているそうで、今後、こうしたセンサーなど様々な機器を使って、日本社会の様々な場所で、様々な形の看取り介護が行われていくことになるのだろう。

介護施設でもこうしたセンサーは利用できるだろう。毎日のバイタルチェックなどの業務の省力化にも結び付くかもしれないし、看取り介護対象者の、最期の瞬間を見逃さない対策の一助にもなり得るだろう。次期介護報酬改定で取り入れられる可能性のある、介護ロボット導入加算の対象になるやもしれない。

そういう意味では、これからの介護事業者は、常に情報のアンテナを張りながら、新たな機器をサービス資源に変えていく、「学びの機会」も大事にしていかねばならないと思うのである。

ただし大事なことは、そういう便利な機器に囲まれる社会になったとしても、介護サービスに携わる我々は、そこで機器に頼り切るのではなく、使いこなしながら、看取り介護対象者に向ける愛情を忘れてはならないし、そこで持つべき使命感も失ってはならないということだ。

そんな意味を含めて、これからも全国各地で、「看取り介護講演」は続けていく予定である。

ちなみに10月14日(土)、福岡市の電気ビル共創館で、WCP(ワーコンプロジェクト)主催 セミナーが行われるが、僕も講師として15:30〜「生きるを支える看取り介護」という50分の講演を行うので、お近くの方は是非、会場までお越し願いたい。

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