近畿大会が終わりましたね~。優勝は大阪桐蔭という結果になりました。大阪桐蔭が優勝したことはともかく、3年連続で大阪代表が神宮大会に行くのは大阪の高校野球ファンとしては嬉しいですね。僕は天候不良や週末のイベント、自身の体調不良も相まって、あまり近畿大会が見に行けませんでした。そんな感じで、府大会のレポも遅れています。

さて、そんな僕が今回、紹介する記事は秋季大阪大会3回戦(!)の試合です。

第一試合 三島×大阪桐蔭

第二試合 豊中×東淀川(2回戦)

第三試合 大冠×大商大堺

第二試合だけ降雨ノーゲームとなった2回戦の試合となります。僕はこの日が新チームになって初めての大阪桐蔭の観戦となりました。もう、だいぶ時間経った今更な記事になるので、あっさり目に書くと思いますが、けっこう内容のある三試合だったんじゃないかなーと。

例によって、選手名などは一部以外は背番号やポジションなどで表記しますので、ご了承ください。

9月23日だっけな?この日は比較的アクセスのいい豊中ローズでの試合で、大阪桐蔭が登場ということもあって朝からけっこう並んでました。それでも、三塁側を中心にけっこう空きはありましたけど。

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笑顔を見せる横川凱。初戦となる2回戦が柿木が先発だったのでこの日、横川の先発ではないかと予想された。あるいは1年生の森本、根尾の先発の声もファンの間では上がっていたが…?

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対する三島。初戦は28得点の圧勝。2回戦も打ち勝っての勝利と例年、打線が活発なチームを形成してくる。

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そして、珍しい西谷監督の外野手へのノック。

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投手、内野手、外野手の三刀流の活躍を下級生時代から見せる根尾昴。まだまだ、中学時代の期待値からして器用貧乏な印象を受けず伸び悩んでるというのが当時の印象。新チームになって、どのような姿を見せるのか?ショート守備の成長にも注目が集まる。

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大阪桐蔭の一塁側ブルペンには横川と柿木の左右二枚看板の姿。この二人が並ぶだけで壮観だ。大阪桐蔭は常に先発予定の投手にトラブルがあった場合に備えて二人肩を作る場面が見られる。

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一方の三島のブルペンには先発が予定されているエース右腕の長尾。

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そして、センターでノックを受ける野村祐斗。確か夏はレフトでの外野手登録で、僕の記憶が確かなら昨秋は背番号1を着けていたはず。その時に左腕からドロンとくるスローカーブを駆使して桜宮の打線を中盤まで苦しめた。今年の三島は長尾と野村の継投と打線で勝ち上がるチームと認識しており、この継投が決まるかどうか。僕はこの野村が先発でもいいんじゃないかなと思っていたが。

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結局、この日の先発マウンドに上がったのは横川凱。僕が大阪桐蔭見に来た時の先発・横川の確率高すぎるんですけど…

実は大阪桐蔭内での紅白戦では柿木よりも横川の方が打者は苦労しているようで、メンタル的な部分が解決されれば、今の2年生主体のチームならばどこもそうは打てない、自信を持って投げて欲しいとは大阪桐蔭ファンの方が言ってた。ただ、これまで見た限りは要所や立ち上がりの不安定さが見られる。ここを三島の打線が突けるかどうか。

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すると、三島が1番片平のヒットで出塁。横川の立ち上がりを突く、先制攻撃の足がかりとなるか。

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この後、2アウト3塁の場面を作るが、4番野村はサードフライに倒れて先制とはならず。

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一方、その裏の大阪桐蔭はU-18遠征から帰ってきて、まだ間もない不動の1番藤原がライトオーバーのツーベースで出塁すると、根尾のヒットと5番山田健太の犠牲フライで先制のホームを踏む。

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ただ、三島も初回はその1点だけで凌ぎ、2回裏は大阪桐蔭の盗塁死などもあり3人で切り抜け、ベンチのムードも一気に盛り上がる。なんとか、相手先発の横川の投球が乗ってくる前に反撃したいところだが、2回表、3回表とチャンスの糸口すら作れない。

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すると、3回裏、大阪桐蔭はまたも1番藤原からの攻撃で四球で出塁。打てば長打、際どいところで勝負すると四球を選び、塁上ではスランプなしの足がある。相手守備にとって、これほど嫌な選手はいないだろう。この後、2番宮崎のレフト線へのツーベースで三塁ランコーの制止を振り切って一塁からホームへ帰ってきた。1回戦ではランニングホームランも記録し、この走塁も余裕のセーフ判定で、その走塁技術と判断は三塁ランコーの判断の方が甘かったと思わせるほど。

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長尾は右腕からなかなかの真っ直ぐとこちらもドロンと来るようなスローボールもあり緩急を駆使して大阪桐蔭の打線に挑む。できればアウトカウントを重ねて、この藤原の生還による最少失点で凌ぎたいところ。

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だが、ここで出たのが根尾のツーランホームラン!もともと、一発のある選手だったが、夏にかけて打撃フォームにも安定感が出てきて、4番打者としても頼もしさが増してきた。この後、青地のタイムリーヒットなどが出て、大阪桐蔭は3回裏に4点を入れて突き放す。

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先発の長尾が捉えられ始めた以上、そろそろ三島は継投のタイミングを考えたい。ただ、野村が定位置よりも前で守るセンター守備で三島の外野守備を支えているだけにそれを前半で代えるには難しいという状況。

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5点という大きなリードをもっら横川はここから、さらに投球を乗せていきたいところ。

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やはり、投球に余裕が出てきたか。4回表はクリーンナップへと入っていく打順の巡りだったが、相手打線を寄せ付けず二つの三振を含む三者凡退の圧巻の投球。横川の長い手から繰り出される投球の前に三島の打者陣は手が出ない。

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相手先発の横川から、いよいよ点の取れる気配がなくなってきた三島はこれ以上の失点はまずいとエースの長尾を諦めて、ついに継投に入るが、野村には直接繋がず、右サイドハンドの森を投入。

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だが、その森も大阪桐蔭の打線は止められない。4回裏は1点で抑えるものの、2イニング目につかまり5回裏に2失点を喫する。ただ、左打者が多くを占める今年の大阪桐蔭打線相手ならば、よく抑えたといったところか。10点目まではいかずに試合は5回を終えて後半へと入っていく。

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6回表、9番打者のところで代打の選手がヒットで出塁。チームとしては初回以来のヒットと同時に走者となる。ここから、意地を見せて得点の足がかりとしたいが…

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ここは横川の巧みな牽制で挟殺プレーに追い込みアウト。せっかくの走者も生かすことができない。ただでさえ、難しい左投手の牽制に対し、相手投手は下級生時代から牽制の上手さに定評のある横川だ。代打で出た控えの選手には厳しい状況だったかもしれない。

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三島は後半に入って、ついにこの背番号8、野村がセンターからマウンドへとやってきた。

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投球練習でも時折投げていたスローボールを見せて、おーっという声を漏らさせるが、肝心の投球は全体的にボールが高めに浮くことが多く、3つの四球で満塁のピンチを作り、一打でコールドサヨナラの場面だ。

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7番青地の犠牲フライで9点目、8番小泉が初球を振り抜いた当たりはレフト線へと運ぶツーベース!

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これで、二塁走者がホームイン。野村が大阪桐蔭に初めて許したヒットが痛恨のサヨナラタイムリー。4番根尾はフライに打ち取っただけに3つの四球が悔やまれる投球に。

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今大会初先発で無四球2安打の投球を見せた横川凱。今春の選抜で見せた乱調や制球難が見られず、いい感じで力が抜けて、点差が開いた影響もあってか中盤は余裕のある投球を見せた。まだまだ、ポテンシャルを秘めたままといった感じだが、現時点でも公立校であれば長い手から繰り出される大型左腕の投球はなかなか打ち崩すのは困難だろう(5回戦で香里丘が得点はしてるが)。柿木と背番号1を争うが、まずは選抜出場を果たし、ベンチ入りメンバーにしっかりと入り、この春の雪辱を果たしたい。横川には未だに今春の選抜のイメージが強く残る者も多く、それらを見返す投球を甲子園で披露したいところだ。彼にはそれほどの力がある。

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一方の敗れた三島高校は初回のチャンスで得点できず、攻撃で波に乗れず、後は大阪桐蔭にいいようにやられた。だが、先発したエースの長尾はまだ1年生で緩急を駆使した投球は一冬越えれば化ける可能性もある。しかし、抽選は夏の甲子園が始まる直前あたりで、3回戦で大阪桐蔭と当たるだろうというのはわかっていたはず。僕はその対策のためにも、野村を3回戦の先発に照準を合わせることができなかったのだろうか?と疑問に思う。野村は大阪桐蔭が苦手とする、「左腕」「緩急」という二つの要素が揃った投手で、先発とはいかなくても彼が試合の大勢が決まった展開で登板したのはもったいなかったと思う。ただ、野村のセンター守備を見ていると、旧チームでセンターを守っていた快速を誇った島津の穴を埋めるためにも致し方ないのかという気がしなくもないので難しいところだが…今回は大阪桐蔭を前に見せ場がなかったが、もし、大阪桐蔭と当たらなければ、もう少し、いいところまで勝ちあがれたかもしれない。この冬は横川クラスの直球を打ち返すスイングを身に付けて、自慢の攻撃力を磨いて春を迎えたい。

というわけで、第二試合いきます。東淀川と豊中の組み合わせ。この試合、前週に行われて2回までに豊中が8点リードする中で降雨ノーゲームとなったわけですが、雨に笑い、泣くのはどちらになってしまうのか…

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地元の豊校こと、豊中はアップのランニングは全員でなんかの歌を歌いながら走る。

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選手数に難のある東淀川は指導者陣も手薄で控え選手が外野守備のノッカーも務める。

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内野のノッカーを務めるのは今春、高津から転任してきた犬山亮監督。豊島で最後まで監督を務め、21世紀枠にも推薦されるほどの実績を残した犬山博氏の息子さん。高津では鋭いスイングの打撃のチームを作り上げてきた。今年の春はいきなり3回戦まで進出、徐々に監督のイズムが浸透しつつあるか。

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豊中の選手はグラウンド整備時、腰を深く沈めて丁寧にトンボを引いてるなって印象があった。横浜隼人のような極端なものではないけど、何かグラウンド整備時の取り組みやこだわりがあるのだろうか?

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地の利も兼ねての二度目の2回戦の試合前円陣で一本指を掲げる。後攻だが、もう一度、相手に主導権を渡さない試合運びを展開していきたい。

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一方の人数で劣る東淀川だが、2回で8点ビハインドがノーゲームになったことは救い以外の何者でもない。開き直っていくしかない。

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豊中の先発投手はエース右腕の吉村優希。オーソドックスな右のオーバーハンドで、勢いのある真っ直ぐを軸に1回表の東淀川の攻撃を三者凡退にねじ伏せる。素晴らしい立ち上がりを見せる。

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東淀川の先発もエース右腕の大井崇寛。タメを作りながらテークバックの小さい投法で、全体的にコンパクトなフォームの印象だ。その右腕から繰り出される真っ直ぐには伸びがある。1回裏は四球で一人走者を出してしまうが…

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セカンドがセンターへと抜けていく打球を横っ飛びでキャッチ!そのまま一塁へ送球し、アウト。

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セカンドの好守備もあって、問題の立ち上がりを無失点で切り抜ける。この日はグラウンドコンディションも良好だ。投手も野手も地に足ついているか。

1回、2回と互いに無得点。早くに豊中が大量リードで優位に進めた一週間前の試合とは一転して締まった展開の序盤だ。両投手の立ち上がりの印象はどちらも伸びのある真っ直ぐを軸にそれが全体的に低めに決まっており、各打者はそれに手を焼いて打ちあぐねているといったところか。ただ、時折、高く浮くボールが見られることがある。そこを各打者が突けるかどうかが僕の見立てだった。

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先にチャンスを作ったのは東淀川だ。3回表に8番打者が四球で出塁し、この試合、初めて塁上に走者を出す。

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2アウト覚悟で送りバントを敢行するが、これがエラーを誘い、チャンスが広がる。

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2アウトながら2・3塁という先制のチャンスができあがるが、2番打者は初球を打ち上げてしまい、センターへのフライになる。

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これをセンターがガッチリとキャッチし、豊中がピンチを凌ぐ。

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そして、ピンチの後にチャンスあり。その裏の豊中の攻撃で、先頭打者がショートへの内野安打で出塁すると、次打者への送りバントの際にエラーが絡み、一気にそれぞれ二つの進塁を許し、ノーアウト2・3塁と豊中は先制の絶好のチャンスができあがり、1番打者のショートへの内野安打で1点を先制した。

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その後、1アウト満塁となって4番打者の紀の当たりはファーストゴロ。ただ、ゲッツーとはならず三塁走者がホームへと帰り2点目が入る。

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なんとか2アウトまで漕ぎ着け、2・3塁と走者を背負ったものの、後続はしっかりと抑えて2点だけで抑えた。今度は豊中にビッグイニングは作らせない。

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ただ、豊中の攻めは止まらない。4回裏も先頭の6番打者がヒットで出塁。先ほどは簡単に送りバントを選択した豊中だが、7番投手の吉村にはあえて打たせてセンターフライに。そこを不気味に思ったか、次の8番打者にはエンドランや盗塁を警戒したか東淀川のバッテリーは多くの牽制球を投げる。ただ、あまりに多いと、先ほどは内野陣の守備の乱れがあっただけに内野の足の動きが心配になってくる。すると、投球のリズムを崩したか、8番打者に四球を与えてしまう。

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9番打者送りバントの後に打順は1番に帰り、今度はレフトへのクリーンヒットを放つ。

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これで、二者が帰り豊中が4点目。さらに、この後、ワイルドピッチなどもあり1点を追加。この試合も豊中のペースで進んでいくか。

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点差は5点になったが、東淀川も反撃に出る。1アウトから8番打者が四球で出塁した後に次の9番のところで出た代打の選手がフルカウントで粘った末にセンターへポテンヒットでチャンスが広がる。

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ここで、打順は1番に帰り、3球目を振り抜いた当たりは痛烈!

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しかし、これがサードライナーでゲッツーに。東淀川、これは不運。

この試合も豊中のペースで試合が進んで、前半終了時点で東淀川0-5豊中。ただ、攻略の糸口は掴みつつある東淀川といったところ。

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グラウンド整備明けの6回表、東淀川は先頭の2番打者がヒットで出塁。

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さらに、この後、二つの四球でノーアウト満塁のチャンスを作る。

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5番打者の大井がレフトへフライを放つ。

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距離は十分。犠牲フライで東淀川が1点を返す。ただ、牽制アウトもあり、このチャンスで1点止まりは痛かったか。

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後半になって東淀川の守備陣も動きが軽やかになってきた。

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6回裏に吉村のところで代走が出た関係で豊中は投手を河村に交代。小柄ながら、投げっぷりのいいフォームの左腕だ。

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東淀川はその代わり端を攻めたいところで、豊中にエラーが二つ続きチャンスを作る。

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苦しい場面ではあったが、ここは河村が抑えて、立ち上がりを無失点に抑えて、東淀川の反撃ムードを断ち切り、8回表、9回表と快投を見せる。

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あと一人で試合終了というところで豊中は右腕の福永に交代。四球を一つ出してしまうが…

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最後の打者は見逃し三振に仕留めてゲームセット。後半、東淀川にやや傾いたかと思われたが、左腕の河村がそれを止めた形となり、落ち着いた試合展開で進んでいった。

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最後、四球が一つあったが、3人の投手のリレーで豊中が勝利。実は公式戦の勝利は去年の春以来、もしかしたら、雨でその勝利が消えていた可能性があった中でしっかりと再試合でも勝てたこの1勝は大きな意味を持つ。

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敗れた東淀川、前回降雨ノーゲームとなった試合は5回コールドペースだったが、逆に開き直って試合ができたか。また、いいグラウンドコンディションでできたことも大きかっただろう。この試合も、攻守でもったいない場面はあったが、それでも後半はエースの大井や守備陣がしっかりと守り無失点。後半勝負への布石を打つことができた。守備面が課題ではあるが、犬山監督は高津で指導した際には打撃が売りのチームを作り上げてきただけに一冬越えた打撃力アップの期待がかかる。少人数をプラスに捉えて、全員が成長できる冬を過ごせれば、来年の春にはおもしろいチームができあがりそうだ。

第三試合はこの夏、準優勝校の大冠と強豪私立の一角・大商大堺の3回戦屈指の好カード。両校の印象を考えると、打撃や攻撃のチームという印象がある。そのため、ある程度の点の取り合いが予想されたが、試合は予想外の展開でもつれていくことになる。

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この夏、公立校ながら準優勝の大冠の戦いには俄然、注目が集まる。スタンドには多くの部員がおり、おそらく、来年の春も入部者が多数来ると予想される。この波に乗りたいところだ。

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一方の大商大堺はこの夏は5回戦で春日丘に敗退。夏のベンチ入りメンバーもほとんど3年生で実戦経験も不安な面だ。ただ、夏はここぞでの敗退が続いているが、秋は近年は結果を出し続けている。この相性のいい秋で上位へ進出するためにも相手が大冠とはいえ、ここでは終われない。

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大商大堺の先発は田中心平。この秋のエースナンバーを背負う。常時、セットからテークバック小さ目の角度のあるフォームから投げ込む右腕だ。横から見ると、真っ直ぐ中心で攻めているように見えるが、打者の反応を見ると、どうもツーシーム系のボールを駆使しているように見える技巧派。この辺は前エースの西本直伝の投球か?

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一方の大冠の先発はこの夏の決勝戦でも登板した村上遼成。ノーワインドアップからクセのないフォームの右腕で、いい腕の振りから伸びのある真っ直ぐを投げ込む。この投手は春、夏と見させてもらったが、立ち上がりに難があり、尻上がりに上げていくという印象がある。初回はボール先行する場面やセンターが後方で追いかけてのダイビングキャッチの好プレーに助けられたものの三者凡退と結果だけ見れば最高の立ち上がりだ。逆にこの立ち上がりを突けなかった大商大堺としては苦しい序盤になりそうか。

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立ち上がりを突きたいのは大冠も同様。お互いに走者を出し、得点圏に進めるまではいくが、あと一本が出ないという場面が序盤は続く。

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大冠は1回裏に続き、3回裏にもセンターがダイビングキャッチを見せる。大商大堺としては、序盤3回だけでこのセンターに長打を2本消されているようなものだ。打撃に力強さがあり、守備面に難のある印象がある大冠だが、やはり、球際の守りに関しては鍛えられている。

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だが、大商大堺も守備面に関しては負けていない。エース田中のストライク先行のテンポのよい打たせて取る投球が野手陣にリズムを与えて、それに野手が応えて着実にアウトを取っていく。

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また、ファーストも3回表に一二塁間を抜けようかという打球を横っ飛びで好捕し、アウトにして先制点は許さない場面も。

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大商大堺は四球で出した走者を動かして、少ないチャンスから打開策を見出そうとする。

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鋭い眼光で捕手のサインを見て、打者と対峙する村上。エースとしての自覚が芽生えたか、静かな闘志を燃やしつつも走者を得点圏に置いても冷静なマウンド捌きで後続を抑えていく。

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大冠は5回表に1アウトから7番打者がセンター前ヒットを放つとセンターのエラーで二塁まで進む。

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次打者のファーストゴロの間に三塁へ進塁。この試合、両チーム、初めて三塁に走者が進んだ。

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ここで9番打者の打った打球は右方向へ転がるが…

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セカンドゴロに倒れて得点はならず。依然として両チーム、ホームが遠い!

両投手のテンポのよい投球に加え、野手陣の好守備などもあり、締まった試合展開。予想とは反して、両チーム、5回までをお互い無得点の投手戦に。グラウンド整備を挟んでどうなるか?というところだが…

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先攻の利点を活かし、先に仕掛けたのは大冠。1番打者がヒットで出塁。ノーアウトの走者は両チーム、これが初めてか?ここで試合が動きそうな予感がするが…

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後続の送りバントの失敗もあり、上位打線とはいえ繋がらない。ノーアウトからの走者を出しても大商大堺のエース・田中が失点を許さない。

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先制点はどちらに入るか?6回裏、大商大堺は2アウトから2番打者がヒットで出塁、3番打者も四球を選んで続く。この試合、得点圏は何度かあるが、二人以上出塁して塁上を賑わすのはこの試合初めてに。4番打者の一打で決めたい場面だが…

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その初球を打ち上げキャッチャーファウルフライ!後半に入ってもお互いホームが遠い展開が終わらない。

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息を呑むというか、息詰まるような投手戦は終盤に入っても続く。走者が出ないことはないのだが、とにかく、ここぞのあと一本が両チーム出ず、両エースが変わらず淡々と投げ込んで抑え込んでいる。

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この終盤勝負においては選手はもちろん、監督の精神力も試される。ベテランの東山監督としても厳しい試合展開といったところ。

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ただ、8回表は2アウトながら三塁のチャンスを作る。両チームで数えると何度目かわからない先制のチャンスになるが。

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ここで打席に入るは途中から捕手の守備に就いている大橋。バットを短く持って好球必打の心構えを見せる。内野安打はもちろん、バッテリーミス、ボークでも1点が入る場面だ。その1点は相手にとっては1以上の大きな数字となるだけに相手バッテリーにプレッシャーをかける打席にしたい。

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しかし、ここはサードゴロに倒れる。大冠打線、この場面も田中心平の術中にはまって得点は入らず!

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1点が重たいのは大冠も同じ。立ち上がりから、鋭い眼光を捕手のミットに向けて冷静な投球を続け、こちらも失点を許さない。

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8回裏も3人目を空振り三振に仕留め三者凡退に抑える。ただ、1番、2番のところで球が上ずってボールが先行する場面が見られた。全体的にこの日はいい感じで力が抜けていたのだが、上位打線から中軸へと向かう中で、ややギアを上げたのか腕の振りも強く、球速が上がったような感じがした。これが9回の攻防でどう出るのか、それが気がかりであった。

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そして、ついに0-0のまま9回の攻防までやってきた。息詰まる、痺れる投手戦、どちらが均衡を破るか。

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ここで大冠は4番打者のところで代打の背番号9の選手が送られる。初球を振り抜いた当たりはサード強襲!

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これがヒットになり、先頭打者が出塁する。

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送りバントの後、6番打者の村上はショートゴロに倒れて2アウトに。ただ、走者は三塁へと進み、7番のところで大冠はまたも代打を出す。

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ここで、捕手がマウンドの田中心平のもとへ駆け寄る。実は捕手の名前も田中。

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お互い一呼吸置いた後、空振り三振に仕留めて、この勝負に勝ったのは大商大堺の田中心平!9回無失点の投球で裏の攻撃でサヨナラを決めれるか?

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もう1点失えば試合が終わってしまう状況のマウンドとなる村上。さらに集中力を研ぎ澄ませた投球をしていきたい。

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1ボールから振り抜いた3番杉村の当たりはセンターオーバーのツーベース!この試合、両チーム、初めての長打がこの場面で出た。大商大堺はノーアウトからサヨナラのランナーが二塁へ!

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続く4番打者のところで手堅く送りバントを仕掛けるが、これがフライになり進められず。この試合を象徴しているかのようなプレーだ。

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このまま、後続を抑えて延長戦に入っていくのか…

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迎えるは5番のエース・田中心平。2ボールからの3球目を振り抜いた!

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打球は右中間を抜ける!!

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二塁走者の杉村がホームインで大商大堺、サヨナラ!!

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ヒーロー独り占め!息詰まる投手戦に終止符を打ったのは、投手戦を演じたエースの田中心平のバットだった!

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一方の敗れた大冠は最後にエースの村上遼成が崩れた。マウンド上では鋭い眼光を見せていた目は空を虚ろに見上げていた。夏の大阪桐蔭戦で見せた投球とは見違えるようなマウンド捌きと球の力強さはエースとしての自覚の表れに見えた。しかし、最後に力加減のバランスが崩れてしまったか。ここまで浴びなかった長打を9回だけで2本浴びてしまい力尽きた格好に。実際はどうだったかわからないが、やはり、8回に力を入れた投球が9回裏の投球に響いたのではないかと思う。真のエースへ、どんな相手でも一試合を任される投球ができるスタミナと投球の引き出しを。あとは、一冬の成果でアップするであろう打者陣の活躍がきっとカバーしてくれる。

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途切れた集中力の大冠に対し、途切れぬ集中力を見せたのが大商大堺。以前ほどの力強いチームの印象は薄れているが、ここぞのしたたかな攻撃は静監督ならではの大商大堺の新たな持ち味だ。実は僕は静監督が指揮する大商大堺は密かに好きなチームだ。夏の早期敗退があるので、やや悪評が広まっているが個人的にはおもしろい野球をしているなと感じる。監督の意識と選手の意識が一致した時、二強も脅かす存在になるのではと思っている。この世代のチームがどんな成長を見せてくれるのか、その期待通りになった時、悲願の甲子園も手に届くはずだ。



というわけで、今回の試合レポは以上です。いかがだったでしょうか?三試合にしては、けっこう早く終わったんですよね。特に第三試合がテンポよかったものですから。この試合は今年のベストゲームのTOP5には入るね。もう、神宮大会も始まってますけど、大阪桐蔭は近畿に2年連続で神宮枠を持って帰れるかね?

ようやく、この秋の折り返し地点ですかね?今年中に終わらせることができるのだろうか。作業ペースをもうちょっと上げていきたいところ。