どうも、こんばんは。かるたーさんです。さて、高校野球も対外試合が解禁されまして長い冬が終わりましたね。僕としては春季府大会の抽選結果の方が気になるのですが、まもなくセンバツの抽選が始まり、先にセンバツ大会の方が始まりますので、大多数の高校野球ファンはそちらの方が楽しみなことでしょう。

そこで、今年は暇つぶし用に調べてた出場校のデータとかをまとめたものを書きたいと思います。ちなみに、これらのデータは報知高校野球3月号を参照いたしました。



全ては昨秋までの成績なので、今では参考にならない数字かもしれませんが、秋まではどういう戦い方をしていたのかは見えてくることと思います。

では、まずはわかりやすくチーム打率から。ちなみに、これは秋の公式戦においての数字。


・チーム打率

①智辯学園    .422

②東邦      .397

③日大三      .391

④聖光学院    .389

⑤東海大相模   .388

⑥おかやま山陽 .383

⑦日本航空石川  .382

⑧駒大苫小牧   .372

⑨智弁和歌山   .371

⑩延岡学園    .361

東海大会準優勝ながら、非常に強いと評判のある東邦や強打の日大三、東海大相模を凌いで1位となったのが奈良の智辯学園。県大会では全試合10得点以上を挙げる猛攻で勝ち進んだが、試合数が少ないのでその分、跳ね上がったという可能性はある。また、聖光学院がわずかに東海大相模を上回っているところを見ても、今年の世代のチームに斎藤監督が手応えを持っているのも頷ける。意外なことに大阪桐蔭が10位以内に入っていないのは気になる点。また、今大会の出場校で最低打率は膳所の.231で四球も絡めた計算式だと2割切るか切らないかだった。ちなみに打率ワーストを21世紀枠3つが独占したため、一般枠では日大山形の.275が最も低く、ここぞの爆発力のある印象があっただけに意外な数字だった。


・チームOPS


では、次は出塁率と長打率を足した指標であるOPS。打率は単打、ホームランもひっくるめるけど、OPSは四球、単打、二塁打の数によって数字が上がるので打者の実力がより適切に判断できる指標と言われている(無論、走塁能力などが考慮されてないなど問題点はある)。プロ野球やメジャーなどにおいては.9000以上あれば優秀という。

①東海大相模  1.151

②東邦     1.098

③智辯学園   1.068

④日大三    1.0598

聖光学院   1.01

⑥智弁和歌山  1.0077

⑦日本航空石川 0.9865

⑧おかやま山陽 0.9777

⑨延岡学園   0.9726

⑩大阪桐蔭   0.955


顔ぶれとしては駒大苫小牧の代わりに大阪桐蔭が10位に滑り込んだ。大阪桐蔭のチーム打率は.351で全体でも14番目。では、OPSになると、なぜここまで順位を上げたか。これはチーム本塁打と四死球の差がある。駒大苫小牧は本塁打1、四死球40なのに対し、大阪桐蔭は本塁打11、四死球70と大きく差が開いた。特に大阪桐蔭は根尾や藤原といった注目の好打者がいることもあって、四死球が多くなったのではないかと思う。加えて、この二人は打てば長打もあるので、それらがOPSを引き上げた要因だろう。あと、道大会7試合を勝ち抜けば神宮だった駒大苫小牧に対し、大阪桐蔭は府大会7試合に加えて近畿大会4試合をこなすなど試合数の違いが打率の上昇の違いを生んだに違いない。当然ながら打数が少ない方が打率は上がりやすい。

その中で打率1位だった智辯学園はOPSでも高い数値をマークしており、攻撃陣の能力は今大会でも屈指なのではないかと思う。そして、前評判の高い東海大相模、東邦が1番、2番に並んだ。この2校のOPSを見るに評判通りの能力の高い攻撃陣なのが見て取れる。特に東海大相模のOPSは昨年のチームOPS1位だった早稲田実業の1.085を上回る。他に1.000を上回っている日大三、聖光学院、智弁和歌山も大会屈指の強打のチームと見ていいだろう。神宮大会にも出場した日本航空石川とおかやま山陽、延岡学園もチーム打率に準じた順位で打率の数字そのままに得点能力の高いチームと見て取れる。特に延岡学園は九州大会準決勝で創成館に完封負けしたもののチーム打率、OPSとも出場校中でも高い数値なので、この攻撃力に磨きがかかればおもしろい存在だ。

このOPSで興味深いのがチーム打率最低の3つを独占した21世紀枠。ここでも下から由利工の0.650、伊万里の0.668と続いていくが、膳所はチーム打率が最低だったがOPSは0.724と大きく数値と順位を上げた。これは話題のデータ班を中心に出塁率を重視した選手起用や打順決めが功を奏したものなのだろう。出場校中では唯一の県大会止まりで4試合だけながら、四死球の数は32で、東北大会出場の由利工の29、九州大会出場の伊万里の16を上回る。ネットでは高野連の役員による贔屓選出や最弱候補との呼び声もある膳所だが、是非ともこれまでの取り組みの成果を出して、これらの声を黙らせて欲しいものだ。

・チーム防御率

続いては投手成績。まずは防御率から。

①聖光学院  0.73

②東海大相模 0.77

③大阪桐蔭  0.99

④明徳義塾  1.35

⑤創成館   1.43

⑥国学院栃木 1.50

⑦東筑    1.52

⑧近江    1.55

⑨松山聖陵  1.71

⑩富山商   1.80


チーム打率、チームOPSとは顔ぶれががらりと変わった。その中で聖光学院、東海大相模はここでも上位に顔を出した。大阪桐蔭もチーム防御率1点台を切っており、柿木、横川、根尾を中心とした投手陣で安定して勝ちあがってきたことがわかる。チーム打率は彦根東よりも低かった近江、チームOPSは一般枠の中で最低だった国学院栃木などが顔を出してきたことからも、明徳義塾や創成館などが代表されるようにこの上位10校は投手を中心とした守備力で勝ちあがってきたチームといえるだろう。

・チームWHIP

続いて、チームWHIP。WHIPという数字は投手が1イニング当たり何人の走者を出したかを表す数値だ。OPSとは違い、単打、長打、四球も一人の走者としてひっくるめるため適切な指標ではないという批判もあるが、少ない投球回だと防御率が爆上げすることもあるので、ショートリリーフの評価に適しているという評価もあり、短期決戦となる高校野球では参考になるかと。

東海大相模 0.871

富山商   0.929

明徳義塾  0.938

乙訓    0.987

聖光学院  1.000

国学院栃木 1.000

由利工   1.042

智辯学園  1.052

東邦    1.080

創成館   1.084

打率とOPSはあまり顔ぶれが変わらなかったが、こちらは上位10校の顔ぶれはそこそこ変わった。興味深いのが東邦、智辯学園でWHIPは1.0台で比較的優秀な数字でありながら、防御率は智辯学園2.68、東邦2.07とやや高い。智辯学園は近畿大会の乙訓戦、東邦は東海大会の三重戦で防御率がかなり上がったのではないかと思う。由利工は防御率2.03とまずまずで最多の失点は県大会の準決勝の5失点で東北大会はそれぞれ4失点で納めている。これらのチームは安定感ある投球をしながらも、ここぞで踏ん張りきれないという試合があったのではないかと思う。特に21世紀枠の由利工は打撃面のチーム成績が出場校中でも最低クラスなので、いかにエースの佐藤が数字通りの投球ができるかどうかにかかっているだろう。一方で防御率、WHIPともに10番以内に入った東海大相模、聖光学院、明徳義塾、創成館、国学院栃木、富山商の投手陣はかなり安定しており、失点はもとより走者を出すのも難しい試合を作る能力に長けた布陣といったところだろう。WHIPでは4番目に入った乙訓もチーム防御率は1.94で11番目と優秀だ。逆にチーム防御率で10番以内に入りながらWHIPで10番以内から漏れた大阪桐蔭、東筑、近江、松山聖陵は走者を出しながらも要所を締めている投球ができていたのだろう。特に松山聖陵のWHIPは1.27で評価基準としては平均よりもややいいというぐらいで防御率の割に安定感には欠けるといったところだ。

ここまで数字と指標などを見てもらったが、4つの部門で全てにおいて入っているのは東海大相模と聖光学院。この2校はどの分野でも高い位置に入ってきており出場校の中でも投打において総合力の高いチームと見て取れるだろう。逆に史上最強との呼び声高い大阪桐蔭はOPSと防御率の二つだけでそれも傑出した数字ではない。こういう面でも西谷監督や一部のファンが史上最強世代の声に疑問を思い浮かべるところなのかもしれない(僕は全くそうは思わないが)。しかし、指標の数値を見ても、東海大相模は圧倒的なのだが、この数値を知ってしまったらセイバーメトリクスなどを用いて解析するという膳所は調べれば調べるほどかなわないと思うのではないだろうか…

続いてはその他のデータなどを。

・チーム盗塁数

続いては盗塁数。とはいえ、地区や高校によって試合数が異なるので、あまり意味のある数字とは言えない。本来は一試合当たりの盗塁数の数値でも出す方がいいのだが、ある程度は参考になるのではと思う(計算するのが面倒だっただけとは言わない笑)。

①東邦     53

②中央学院   31

③創成館    26

④おかやま山陽 25

⑤東海大相模  23

⑥下関国際   21

⑦大阪桐蔭   20

⑧慶応     20

⑨星稜     19

⑩明徳義塾   18

今大会、攻撃力の高さはトップクラスの東邦だが、機動力もその攻撃力に一役買っておりチーム盗塁数は断トツだ。相手校のバッテリーも警戒を強めることだろう。2位以下には中央学院、東海大相模、慶応と関東のチームが名を連ねる。関東は健大高崎の影響か近年は機動力を持ち味としたチームが多い印象がある。創成館、おかやま山陽、下関国際といった中国、九州のチームも顔を出し、大阪桐蔭、星稜、明徳義塾も10番以内に入ったが、大阪桐蔭などは単独スチールではなく、東海大相模同様、エンドランやランエンドを絡めた攻撃を得意としているのでランエンドを仕掛けた際に記録された盗塁も多いのだろうと思う。

・チーム失策数

次に見てもらいたいのが、チーム失策数。本来なら、これだけでは守備力がわかるわけでもないが、やはり一桁を切りながらも地区大会上位に進んだチームはハイレベルと見ていいだろう。

①智辯学園  1

②高知     3

③智弁和歌山  4

③彦根東    4

⑤駒大苫小牧  5

⑤日大三    5

⑧大阪桐蔭  6

⑧明秀日立  6

⑧日大山形  6

⑩星稜     7


⑩瀬戸内    

失策数は少ない順に上から並べたものだが、10番目が2校で並んだため11校まで選出。攻撃面で優秀だった智辯学園だが、失策の少なさは1という数字も驚異的で優秀だ。智弁和歌山、彦根東の4、大阪桐蔭の6と近畿のチームが目立つ。堅守のイメージのある明徳義塾が漏れて、代わりに上がってきたのが高知で3とこれまた少ない。チーム防御率も1.98と低い数字で攻撃面は平均的といったところを投手を中心とした粘りの野球を発揮できれば逆転選考もなんのその、甲子園でも勝ち進めるだろう。また、強打の印象の強い日大三も実は毎年、失策数は少なく昨年の選抜も出場校中で最も少なかった。駒大苫小牧、日大三、大阪桐蔭は神宮大会まで進出しながらで、智弁和歌山、明秀日立、瀬戸内は10試合以上戦いながらのこの数字だ。甲子園の土のグラウンド、独特の浜風の環境下でもこの守備が発揮できれば、よりチームの強みを生かした戦いができそうだ。

・チーム犠打数

次は年々減らしている犠打数。ただ、この数字はバントだけではなく、犠牲フライなども含まれていると思うので、もうちょっと少ない可能性はある。

由利工    41

花巻東    40

中央学院   35

瀬戸内    31

東筑     31

創成館    31

おかやま山陽 31

明徳義塾   29

静岡     29

聖光学院   27


ここまで名前のなかった花巻東がこの分野でランクイン。投手陣にやや不安の残る数字が残っているが、打率は18番目とちょうど真ん中といったところ。OPSも8.079と上位のチームに比べるとややパワー不足といった印象を受ける。それを送りバントなどでチャンスを広げて確実に得点を積み重ねていく緻密かつ試合巧者らしい花巻東ならではの数字だ。爆発力のある攻撃で勝ちあがり、打撃戦が得意な印象のある瀬戸内、おかやま山陽は本来は小技を駆使した攻撃が得意なのかもしれない。春になって強行スタイルになるのか、その戦いぶりにも注目だ。由利工、東筑、創成館、明徳義塾は計算できる投手がいるので、打ち勝つ野球よりも1点を積み重ねて守り抜く戦いをしてきたことが見て取れる。これらのチームにとっては先制点は何より重要になる。中央学院は好投手の集まる千葉にあって機動力と小技を駆使して得点パターンを増やすといった地域事情も見える。その中でエースで主砲の大谷の打撃と脇を固める打者が鍵か。静岡は投打の成績において出場校の中では目立った数字ではない。それでも東海大会制覇、神宮大会でも1勝を挙げたのは要所で決まった犠打による攻撃か。ただ、静岡が目指すのは6得点取る攻撃的な野球でバントの機会も減っていくか。甲子園ではその戦い方の変化にも注目したい。

というわけで、以上のように自分なりに数字をまとめて、秋をどんな風に戦ったのかを推測してみた。これらの数字をまとめてる間に今大会の本命、注目校をピックアップしてみたい。

まず、本命に上がるのは東海大相模、聖光学院、東邦、明徳義塾、大阪桐蔭ではないかと思う。特に指標面で見れば東海大相模と聖光学院のチーム力は圧倒的だ。神宮大会優勝の安定感、選手層の厚さという点で明徳義塾、大阪桐蔭も本命だろうが、成績面ではそれほど傑出した数字は残せていないところを見るに意外と序盤でコロッと負ける可能性もありそうだ。東邦は今のところ、東海大会決勝以外は対外試合は負けてはいない。爆発力の高い攻撃陣に加え、投手が要所で抑えられるようになる粘り強さが出てくれば春の東邦復活だろう。

他に十分、優勝してもおかしくないチームとしては、智辯学園、智弁和歌山、乙訓、日大三、日本航空、創成館、延岡学園あたりと見る。春も打撃が重要となった昨今において、投手力が安定すれば本命候補にひけを取らない投打に力のあるチームへと変貌する可能性が高い。特に智辯学園は打撃、守備面において過小評価されてるぐらいに優秀な数字を残しており、エース左腕の伊原が一皮剥けるかどうかが鍵だ。2年時まではボールが高めに浮くことが多く、そこを見極められると厳しい投球になるパターンが多かった。どれだけ低目への投球の精度を高めて臨めるか。

他に気になるチームは投手力の高い富山商だ。エースの沢田にかかっているチームではあるが、秋までは防御率、WHIPとも安定した数字を残しており、序盤で当たれば本命候補の足元が掬われるような投球が期待できそうだ。そして、初の3校選出となった滋賀もおもしろい。私立の近江が打率.306、OPS.7876、公立の彦根東が打率.360、OPS.9217と攻撃面では公立の彦根東の方が優秀で打率に至っては大阪桐蔭よりも上なのである。しかし、投手成績では近江が防御率1.55、彦根東が2.70と今度は近江が上回る。近江が少ない点数を守りきるのに対し、彦根東は取られたら取り返すというスタイルの野球をしていることになる。この辺は最近の公立の戦い方の事情が反映されているのかもしれない。これが甲子園ではどう出るか?先述したように21世紀枠の膳所は打率も出場校中最低だが、犠打の数も下から2番目で盗塁も少ない。とにかく四死球の数が多く出塁率が高い。長打も少なくどのように得点していくのか、気になるところだ。逆に相手にするチームは無駄な四死球を出さないことが重要だろう。

逆に心配という意味で気になるのは21世紀枠の伊万里、四国大会準優勝の英明、国学院栃木。伊万里は攻撃面、守備面においても特筆する数字が見られず、得点期待値で見るならチーム打率ワーストの膳所よりも悪く、チーム防御率も3点と決していい数字とはいえない。伊万里よりも防御率の低いチームは他にもあるが、それらはチーム打率も高いチームばかりだ。英明、国学院栃木は防御率は優れているが、チーム打率は3割を切り、OPSに至っては膳所よりも数値が悪く得点期待値が低いので、富山商同様、投手への比重が大きい。国学院栃木には絶対的なエースの存在はおらず、英明も新2年生で未知数な面があり、その点が富山商よりも厳しい戦いを強いられそうだ。課題は言うまでもなく得点力アップだろうし、英明に関しては経験豊富な香川監督の手腕にも期待したいところだ。

まだまだ、考察したい出場校はあるのだが、これ以上は長くなるので、これまで。今年もセンバツの勝敗予想はやると思うので、その時にでも語れたらいいなと思う。あくまでも、秋までの数字なので、春になってスタイルが大きく変化しているチームもあると思うので、それらは波乱を起こす存在になるだろうと思う。実際に生のプレーを見るのが一番手っ取り早いのだが、こういった指標や数字だけでもどういう戦いをするのかをイメージできるし、考えたりするのも楽しい。府大会でもこういったことできるといいな~