というわけで、前回と同じく5月5日にシティ信金スタジアムで行われた春季大阪大会5回戦の残りの第三試合の模様をお伝えします。

第二試合まで以下のような結果に。

第一試合 大阪桐蔭 5-0 大商大堺

第二試合 寝屋川 7-0 刀根山(7回コールド)

以上の結果は下のURLへ。
http://blog.livedoor.jp/masakinokaruta_/archives/1071527433.html

残すは第三試合だけとなり、以下の組み合わせに。

第三試合 大塚×大体大浪商

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第一試合が私学同士、第二試合が公立同士の対決となった中で第三試合は公立と私学の対決になりました。ただ、この対決は南大阪大会でも実現する可能性があり、夏を占う上でどういう試合になるかが大いに気になるところ。試合はそれぞれに公立と私学の意地が見えた戦いになったかな~と。しかし、大塚と浪商の組み合わせって、4年前の秋にも同じカードがあって、その試合をきっかけに大塚見るようになったので、この対決は感慨深いですね~。

第二試合までは一塁側に陣取ってましたが、第三試合になって三塁側に移動しました。普段は位置をころころ変えたりしないんですけど、今回だけは観戦仲間の方々にも頭下げて席取りをお願いしました。非常にありがたかったのですが、第三試合になる頃には前列のスペースもガラガラになり、杞憂でした。それでは、試合に入ろう。

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今年も大体大浪商を率いるのは同校OBで住友金属で社会人のコーチ、監督も務めた四田監督だ。

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もう還暦を過ぎた年齢ではあるが、未だに7分間のシートノックをフルにこなす運動量、浪商の堅守のチームを作り上げる社会人野球仕込みの巧みなノック技術はまだまだ健在で、その体力と熱意には脱帽ものだ。

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浪商の四田監督がシートノックを終えた後は、こちらはまだまだ若手の大塚の室谷監督がバットを握る。

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選手も夏に同じ南地区で当たる可能性があるのと、現在の大阪では南地区の代表的な高校だけあって、そんなチームと対決するにあたって各選手も気合十分といった表情だ。選手の中にはこの対決が一番楽しみかもしれないといった言葉も聞かれた。

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この日はスタンドには控えの部員かな?その姿も見られ、上段には大勢の保護者の方も見られ、気合の入った元気のいい円陣は今の浪商の緻密な野球スタイルとは対照的。

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大塚はいつも通り主将の小原が中心に入って、輪を作る円陣。いつも、輪とかいって、途切れてるやんって思う人もいるかもしれないけど、この時、望遠レンズ装備してるから、構図的にこれが限界なんだよな(笑)

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こちらも先述のように気合十分。スタメン以外の控え選手、スタンドにいる部員も含めて一体となって浪商に立ち向かっていきたい。

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第三試合を戦う選手が整列!スタンドは第一試合から全体的に寂しくなってきているが、両ベンチ上の方は大所帯ならではの部員と熱心な保護者も相まって熱気に帯びている。この模様は昨秋の4回戦を思い出すな~。

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先攻・大塚、後攻・大体大浪商。先に守る浪商の先発は前日の4回戦で完投したエースの立石ではない。ショートを守る中野に背中を押されてマウンドへと向かうのは背番号10の大堀。

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右腕を振り下ろすような投球フォームから繰り出す角度のある真っ直ぐには勢いを感じる本格派といったタイプだ。

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その投球に対して打線がどう迎え撃つか。ここまで大塚の快進撃を支える1、2番を起点に得点を重ねていきたい。

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まず、打席には入るのは1番の津島。3回戦ぐらいから、やや数字を落としているのが気になるが、今大会はホームラン一本など全体的に打撃は好調。

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サイレンが鳴った直後の2球目を引っ張る!レフトの頭を越えていく!

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広いシティ信金スタのためひと伸び、ふた伸び足りなかったが、一冬で鍛えたパワーをいきなり披露。ノーアウト2塁といきなり得点圏のチャンス。

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このあと、上野はライトフライに倒れるが、3番早瀬がレフトへのヒットでチャンスを広げる。前日の4回戦の四條畷戦では右中間へホームランを叩き込むなど打撃が上向いてきた。まだ2年生ながら、飛距離はチームでもトップクラスだ。

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1アウト1・3塁と早くもピンチを迎えたところで、浪商は伝令を送り守備のタイム。四球などで崩れているわけではなく、打ち込まれて広げられたピンチだ。少々、大堀にとっては厳しいマウンドになっている。

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大塚、この先制のチャンスで打席に向かうのは主将で4番の小原。

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1ボール2ストライクからの4球目を捕手が弾いて、その間に一塁走者が二塁へと進塁。三塁走者はそのままながら、これでゴロによるダブルプレーはなくなった。

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次の投球を打ち返した打球はサードゴロもホームは無理。三塁走者の津島が帰り、まずは大塚が1点先制する。

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続いて5番久宗が打った当たりは高々とセンターと上がっていく。

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だが、この打球はセンターフライに。それでも、打球はウォーニングゾーンまで飛んでいっただけに浪商としてはヒヤリとしたか。大塚としては贅沢を言えばもう1点欲しかったか、惜しい当たりとなった。

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大塚の先発は3回戦の金光大阪戦に続き、2年生右腕の森田直樹。前日、永島が先発しているということもあり、緩急も使える森田で浪商の打線をかわしたいというのが起用の意図か。

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先制した直後の裏の守り、しっかりと守っていきたい。

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まずは浪商の1番白野をファーストゴロに打ち取り、1アウト。

587

このあと、2番中野にセンター前ヒットを許し、3番山口をフルカウントから見逃し三振に仕留める。浪商はここでランエンドヒットを仕込み、一塁走者が走り、小原が二塁へ送球!

588

ここは刺せず、中野が二盗を成功させ、2アウトながら浪商は2塁に走者を置き、4番打者を迎える。

589

4番の吉田颯汰は追い込まれた4球目の止めたバットが投球に当たり、これがセカンドゴロに。大塚は初回を0で切り抜け、森田は一つヒットを許したものの全体的に制球はまとまっており、立ち上がりとしては上々だ。

598

浪商の先発の大堀は2回表は早々に2アウトを取っていき、立ち直ったかに見えたが、8番近藤に四球を与えてしまう。

599

すると、続く9番投手の森田に三遊間を抜かれるヒットを放つ。

600

実は今大会、打撃面でも好調な森田。さらにレフトがエラーをしてしまい、その間にそれぞれ一つずつ進塁し、2アウトから2・3塁とチャンスを広げる。

602

打順は1番に帰り先ほどレフトオーバーの当たりを放っている津島。3球目を右方向へ打ち上げるが…

604

これがおもしろい当たりで風にも流されたか?ライト前へのポテンヒットに。

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2アウトでスタートを切っていた二者がぞれぞれ生還し、大塚に3点目が入る。

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続く2番上野は今度はライト前へと落としヒット。浪商のライトの作田は飛び込むも捕れず。それを見た津島が一気に三塁を回ろうとするが、浪商の守備陣の素早いリカバリーですぐに立て直して本塁突入を阻止。

610

とはいえ、2アウトながら1・3塁で先ほどヒットを放っている3番早瀬に回るが、この打席は打ち損じてしまったか、真上に打球が上がってしまう。

611

これはキャッチャーへのファウルフライに。大塚はさらなる追加点とはならなかったが、2アウト走者なしから、2点を入れれたのは上出来だ。

614

対する3点を先行された浪商は2回裏、5番芝本が四球を選び、握り拳を作って一塁へと歩くと、

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続く6番作田がライトオーバーのツーベースを放ち、ノーアウト2・3塁とチャンスを広げる。

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そして、7番谷口のレフトへのヒットで二者が生還し、浪商があっという間に2点を返し1点差にまで詰め寄る。さらに、このあと盗塁で二塁に進み、アウトを一つ挟み9番大堀にもヒットが飛び出し、1アウト1・3塁と同点の局面を作る。

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色々と作戦が考えられた場面だが、1番白野を空振り三振に仕留めて、2アウトまで漕ぎ着けたのは大塚側。

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だが、次の打者は第1打席でセンター前ヒットを放っている2番中野だが、

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ここはファーストゴロに倒れる。大塚のファースト、井上がガッチリとキャッチし自らベースを踏んでスリーアウトチェンジ。同点まではさせずにここは大塚が踏ん張る。

632

1点差に詰め寄られた大塚だが、3回表、先頭の4番小原が死球をもらい出塁。俊足というイメージはないが、走塁への意識は高そうで、隙あらば狙うという場面は散見される。少し動かしてもおもしろそうな場面ではあったが、次の5番久宗がレフトへのヒットで繋げる。

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1・2塁となったところで6番辻岡に送りバント。

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絶妙な位置に転がり、いいバントどころか辻岡の足が勝り内野安打に。ノーアウト満塁!

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この絶好のチャンス、パワーヒッターの7番井上が1ボールから打っていくが、打球は上がらずサードへのホームゲッツーに。

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さらに8番近藤は続けず、大塚はノーアウト満塁のチャンスを生かせず無得点に。逆に絶体絶命のピンチを凌いだ浪商は大きな守りに。大堀はこの試合、初めて無失点投球。

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ピンチのあとにチャンスありか。浪商の3回裏の攻撃はクリーンナップから。

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同点、一気に逆転も期待できた打順だが、3番山口、4番吉田がサードゴロ、5番芝本をショートゴロに抑えて三者凡退に大塚が抑える。大塚も今年の内野守備は軽快かつ安定感がある。

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守備からいいリズムができた大塚だが、浪商がここで動き投手交代。左腕の江畑がマウンドへ。

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その代わり端、9番の投手の森田が右中間へと運ぶシングルヒットで出塁。こんなに打撃がいい選手だったか?と錯覚してしまうが、とにかくこの日は既にマルチヒット。

663

1番津島がセカンドフライに倒れて、2番上野は逆方向へ弾き返し、サードを強襲するヒット。チャンスを広げてクリーンナップへと回していく。

669

だが、続く3番早瀬がショートゴロを放ち、ダブルプレーになるチェンジ。またしても、チャンスをダブルプレーで逃してしまう。

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攻撃では嫌な展開が続いているが、なんとか踏ん張っていきたい森田は4回裏の投球は6番、7番を打ち取り、簡単に2アウトを取っていくも8番白柳に粘られて、最後は際どいコースに投げ込むもボールの判定となり四球を与えてしまう。

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とはいえ、次の打者はこの日、初打席の9番投手の江畑だ。ここはきっちりと抑えていきたい。

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江畑が打ち返した当たりは左中間!

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同点タイムリーツーベース!ここは投手ならではの腕っぷしの強さを見せ付けたか。2アウトから追いつかれた大塚としてはバッテリーはやや不用意な1球になってしまったかもしれない。2アウトながら2塁と得点圏に走者を置いた状態で上位打線へと帰っていく。浪商はここで一気に逆転できるか。

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だが、続く1番白野はファーストゴロ。またしても、井上がガッチリと抑えて自らベースを踏んでアウトに。大塚は2アウトから失点を喫し同点とされてしまうが、逆転までは許さず。

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5回表、1アウトから5番久宗が死球で出塁、6番辻岡が初球を打つもサードゴロでまたまたダブルプレーか…

703

おーっと、これをサードがトンネル!

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レフトへボールが転々としている間に一塁走者の久宗が一気にホームイン!大塚が追いつかれた後にすぐさま勝ち越し!浪商にとってはらしくないミスがここで出て、打者走者の辻岡も三塁へと進む。今大会、辻岡は内容や数字もあまりよくないのだが、このようなエラーや先ほどのラッキーな内野安打などを呼び込む活躍を見せている。

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さらに1アウト3塁で7番の井上が打ち上げる。

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一発とはならないが、飛距離は十分。辻岡がタッチアップ!

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その辻岡がホームに帰ってきて、大塚がさらに1点追加し5点目。先ほどはチャンスでダブルプレーに倒れてチャンスを潰してしまった井上だが、今回は最低限の打撃で得点に貢献。

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5回表に2点が入り、再びリードをもらってのマウンドとなる森田。得点が入った後の投球が大事となるが、どのような投球を見せるか。

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5回裏の浪商の攻撃は2番中野からの上位打線だが、まずは2番中野を空振り三振で一つ目のアウト。

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さらに3番山口をセンターフライ、4番吉田をセカンドゴロに仕留めて、得点した後の大事な守りを三者凡退と最高の守りと投球を見せた。

これで前半5回を終了し、大塚5-3大体大浪商というスコアで折り返す。どちらももう少し点が入ってもいい攻撃があった中でもったいない失点があった浪商側。それが2点差になって表れてるといえる。大塚としては3回、4回でゲッツーで得点できなかったのは痛かったが、それでも狙い通りの試合はできているといったところか。できれば、エースの立石を投入される前に勝負を決めるような点差に持っていきたいところだ。浪商がこのままでは終わるとは思えない。

736

さらなる追加点が欲しい大塚は6回表、1アウトから2番上野がライトへのヒットで出塁すると、早瀬のサードゴロの間に二塁へ進んで、4番小原へと回っていく。先ほどは江畑の投球の前に見逃し三振に倒れているが、江畑に対して二打席目はどうか。

738

ファウルを打って、一つ声を出した小原。甘いボール、仕留め損なったか。

741

また、ファウルを打ち上げる。これは少し上がりすぎたか?

742

だが、ライトが打球を見失ってボールに追いつけない。小原としては助かった形に。

746

ファウルで粘った後にフルカウントまで持ち込んだ後の球を引っ張って、サード強襲のヒット!浪商は6回表から攻守で精彩を欠いていたスタメンの山口から辻中がサードの守備に就いてるが、ここも打球を止められず。どうも、この日は浪商にとってサードのポジションが鬼門だ。

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2アウトから1・3塁とチャンスを広げた大塚は続く5番久宗がレフト線へと運ぶ!

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これがタイムリーヒットに!まずは三塁走者の上野がホームインし、一塁走者の小原も二塁を回って、さらに三塁を蹴って、激走しホームへ!2点タイムリーヒットで大塚に欲しい追加点が入った!

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さらにこの後、辻岡が内野安打で出塁するも後続は続かず。ここで、浪商の一塁ベンチ前ではエースナンバーを付けた立石がキャッチボールを始める。大塚はこの投手を引きずり出せるか?

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6回裏の投球に入る森田。点差が広がって、少し余裕ができるところだが、不用意には行きたくないところ。一塁側の浪商ベンチからは「なんでもいいから出ろ!」という声が飛び出し、それを聞いた大塚のベンチの控え選手からは「相手、焦ってんぞ!」という声も聞こえてくる。果たして、マウンド上の森田にその様子はどう見えているか。

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1アウトから6番作田が追い込まれた後のボールを振り抜いた当たりはレフトへ高々と飛んでいく!

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そのままレフトスタンドへ!浪商がソロホームランで1点を返した。風の影響もある中で広いシティ信金スタで飛び出した一発!

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この後、7番谷口が打ち上げた打球がショートとセンターの間に落ちてポテンヒット。

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不運なヒットとはいえ、ボール先行で入っていく投球内容はこれまであまりなかった。少々、今の一発で森田が動揺したか。ここで大塚は内野陣が集まり、守備のタイム。三塁側ベンチから伝令役を出迎える。

772

ベンチから出てきたのはホーリーの愛称でおなじみの堀尾。今大会は投げられない中で裏方としてチームを支えている。

777

また、下級生時代からベンチ入りし登板もあった堀尾は投手としての経験もある、気持ちもわかる。その経験を森田に伝えてベンチへと戻っていく。

778

ただ、この後の8番白柳に与えた四球がストライクが一球も入らず、あからさまなボールが目立つ何か嫌な予感がした四球だった。すると、この後、9番江畑、1番白野に連続タイムリーヒットを浴びて、大塚7-6大体大浪商とついに1点様で詰め寄られる。さらに1アウト1・3塁と逆転の走者も残した厳しい状況が続く。

780

だが、2番中野はサードへのダブルプレー!

781

ここは大塚の内野陣がしっかりと守り同点は許さず!

785

点差を詰められた後の攻撃、7回表の大塚は先頭の8番近藤が四球で出塁すると、9番森田がきっちりと送りバントを決めて、まずは得点圏に走者を進める。

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浪商としても点差を縮めた後の守り、できれば無失点で切り抜けたいところ。ここで、捕手の谷口がマウンドの江畑のもとへと向かい、一声かけていく。

788

ここで打席に向かうは1番の津島良丞。第1打席ではレフトオーバーの当たりを放っているだけに、この後の2番上野も含めて繋がれたくないところだ。

789

引っ張った当たりはサードゴロ!走者は進めず、アウトカウントが増えただけ。津島で決めることはできなかったが、次の2番上野も本日3安打と当たっているが…

791

ここで、一塁側浪商ベンチが動く。背番号1のこの男がマウンドへと向かう。

793

前日、4回戦の東海大仰星相手に完投勝利を挙げたばかりのエースの立石健。昨年末、大阪桐蔭中心の台湾遠征の選抜メンバーに近大付・大石と共に選出された注目の右腕。大塚はついに引きずり出すことができた。三塁側の大塚ベンチからも「こいつ、待ってたでー!」という声が飛び出すが、スタンド含めて、もっと盛り上がっていい場面だと思うぞ。

797

左打者の上野に対して、左の江畑から右の立石に代えたということは右左ということではなく浪商サイドは大塚の中で一番危険な打者を一番の投手で抑えたいということだろう。ここを立石はきっちりと抑えることができるか…それとも、大塚の打線が連投明けの立石も打ち崩すことができるのか?

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2球ファウルを打たせて、早々に追い込むが4つボールを見極めて、上野がここは四球を選んで繋いでいく。

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続く3番早瀬はサードゴロに打ち取り、得点圏に走者を背負った状態での登板を無失点で切り抜ける。

805

立石が出てきた以上、守りにさらなる集中力が試される大塚は先頭の3番辻中を空振り三振、4番吉田に四球を与えるが、5番芝本に代打の高原も空振り三振に仕留める。先ほど、ちょっと危ない兆候のあった森田だが、この回は持ち直したか、変化球が低めに決まっている。

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だが、ここでホッとしてはいけない。迎えるは先ほどホームランの6番作田。

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今度も打球が上がる。だが、今度は上がっただけ。

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だが、レフトフライかと思いきや、風でレフト線寄りに流されていき、ショートの近藤が背走しながらもキャッチ!7回裏は無失点で切り抜け、1点リードを保ったままで8回の攻防へと入っていく。

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ここも、ピシャリと抑えていきたい浪商のエースナンバーの立石。

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4番小原にレフトへと運ばれるヒット。先ほどの上野の打席でもそうだったが、早々に追い込むも決め球を見極められている。どうも真っ直ぐの調子は良さそうだが、変化球の精度がよくないか。

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だが、5番久宗をサードファウルフライ、6番辻岡をサードへのダブルプレーに打ち取り、この回も無失点で切り抜ける。やはり、調子が上がっていないように見えるとはいえ、簡単には点はあげない。

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8イニング目に入る大塚の先発の森田。3回戦の金光大阪戦では完投勝利をあげているが、ボールが高くなっているのか、球威が落ちているのか、全体的にボールが甘くなっているように見える。ここを踏ん張って、9回表の攻撃へとつなぐことができるか。

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先頭の7番谷口に四球を与えると、8番白柳の送りバントの後に9番立石がヒットを放ち、1アウト1・3塁と浪商はチャンスを広げる。

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同点の走者を三塁に、逆転の走者を一塁に置いた状況となった中で浪商の上位打線へと帰っていく。ここから、森田がどれだけ自慢のマウンド度胸を貫けるか。

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1番白野は前の打席こそタイムリーヒットを放っているが、全体的に森田にはタイミングは合ってはいない。ここも空振り二つで追い込んでいく。

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ボール球を一つ挟んだ後の5球目を引っ張る!

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ライト線へのタイムリーツーベースヒット!

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ついに同点に追いつかれた森田、なおも1アウト2・3塁と一打逆転の厳しい状況が続く。ここで、大塚は伝令を使って守備のタイム。そろそろ、森田も限界が近付いてきているかもしれないが、大塚サイドはここは森田の右腕に託す。

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2番中野が打った当たりはセカンドへと転がっていく。

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球足はボテボテでこれが浪商には幸い。中野はセカンドゴロも塁上の走者はそれぞれ進塁し、立石が逆転のホームイン。ついに浪商が試合をひっくり返した。大塚は2アウトまではいったので、ここをきっちりと抑えていきたいところだが…

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3番辻中にタイムリーツーベースが出て、浪商が貴重な追加点を挙げると…

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続く4番吉田颯汰の振り抜いた当たりはレフトへ上がる!

842

打球は風をものともせずに伸びていく!

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入った!スタンドイン!浪商の、4番打者の、ダメ押しのツーランホームランで大きく突き放した!

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この一発、ダメージが大きかったか。2アウト走者なしという状況ながらも切り替えられず5番高原に四球を与えたところで、ついに大塚は投手を交代。森田はこの回を投げきることはできず、悔しい表情でマウンドを下りる。

858

マウンドに上がったのは昨秋はエースナンバーを付けていた海江田涼。昨秋の準々決勝の大阪桐蔭戦でも先発した右の変則サイドハンド。だが、そこで打ち込まれてからというもの、秋以降は調子を崩し、今大会も本人曰く「なんとか」ベンチ入り。今春もここまで登板がなかったが、この場面で出番が巡ってきた。

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一塁に走者こそいるが、全力に打者へと向かっていき、のらりくらり投げる印象だが、表情は非常に気合の入ったもので、フォームにも躍動感があり、ストライク先行で3球で追い込む。

867

4球目を6番の作田が打っていき、打球はショートへと転がる。

869

ショートの近藤が捌いて、スリーアウト!海江田が一つ声を上げてガッツポーズ!一人の打者に対して、気迫と集中を見せてベンチへと戻っていく。

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そして、ライン際で振り返って一礼してから戻るルーティンも忘れない。一人だけの投球だったが、昨秋のエースナンバーが戻ってきたような持ち味を発揮した投球だった。

875

逆転に成功し、4点のリードを得ての9回表の守りに就く浪商。

876

大塚の前に立ちはだかる浪商の背番号1、4点という差も重くのしかかってくるが、立石はリードをもらっての初めてのマウンドとなるが、その心理面はどうかといったところだが、7番井上をレフトフライに打ち取り、さすがに下級生時代から投げている経験もあるだけに慌てることはないといったところか。

878

1アウトから8番近藤のところに代打に加納を送る。昨秋は光った活躍があったものの今大会は全体的に打撃は低調でこの日もベンチスタート。

884

その加納が三遊間を抜いていくヒットで出塁。昨秋も大阪桐蔭の柿木からヒットを放ったりと、注目投手からの一打が多い。

888

ここで大塚は代打攻勢。9番海江田のところで昨秋は主に4番を務めた石橋を起用するも、ここは持ち前の選球眼と粘り強さを見せられず力が入りすぎたか空振り三振になり、2アウト。あとがなくなった。

889

一方で、浪商は残るアウトはあと一つ。ここから、大塚は打順が1番へと帰っていく。繋げられる前にきっちりと締めたい立石。

895

1番津島をセカンドフライに打ち取り、結局7回途中から毎回走者を許すも、無失点で切り抜けてゲームセット。

900

中盤までは大塚がリードも、じわじわと喰らいついた浪商が8回に一気に逆転。終盤の強さに私学と公立の差が表れたかもしれない。

903

浪商の伝統的な校歌が流れるシティ信金スタジアム。これ、今の校名になっても歌詞変わってないよね?作曲家も多忠亮氏と大正期の方だし、『玲瓏淀の水澄みて~』ってとこに創立当初は大阪市内にあった名残があるかな。

905

校歌斉唱を終えると、三塁寄りにいた選手たちが三塁側へ向かって一礼をしてからスタンドの挨拶へと向かう。

908

7回途中から無失点の投球で逆転勝利を呼び込んだエース。あまり空振りを奪えず、まだまだ調子が上がっていないかという面も見られたが、それでも相手を寄せ付けない投球は経験に裏打ちされたものと、実力の片鱗か。

909

一方で粘りきれず、最後は力尽きるように打ち込まれてしまった大塚の2年生右腕の森田直樹。その一方で3回戦は金光大阪相手に完投勝利と最後まで投げきる難しさややりがいを感じることができたのはこの夏だけでなく、夏以降の戦いにも影響を与えるほどの大きな経験となったはずだ。森田が大きな仕事を果たした一方で、信頼をつかみきれなかった3年生組の投手陣が夏は集大成とばかりの投球で支えることができれば、豊富な投手陣を武器に夏は優位に戦いを進めることができる。打者陣も昨秋の主力組だった石橋、辻岡、加納といった面子が今春は不調で、彼らの復調も選手層に厚みを持たせることができるはずだ。そうなれば、この夏は本当におもしろい存在で、どこまで本気になれるか。

最後は4点差がついたが、中盤までは大塚がリードし、6回裏に追い上げられたものの8回まではリードを守りきり、内容的には十分戦えてるように見えたが、大塚の室谷監督は浪商の選手との力量差を感じていた。特に感じていたのが、守備の差で、らしくない内野手のエラーなどもあったが、シティ信金スタのフィールドを広く使い、回転のいい正確な送球で次の塁を阻まれた外野守備を見て「別の競技をしているみたいだった」と舌を巻いた。大阪桐蔭のように派手にわかるような凄い守備ではないのだが、堅実かつ無駄のないプレーは浪商では外野守備で遠投を応用した練習をするようで、まさにその賜物(内容は言えない。っていうか忘れた笑)。この辺は全国レベルの強豪私学を相手にするには必要なものなのかなとも思う。今度、浪商を見るときにその点に着目して見てみようと思った。その機会は翌々週に訪れる。

ちなみに、室谷監督や大塚の指導者さんに挨拶してる時に浪商の指導者さんが通りがかって、この日の試合のネタばらしみたいなのをすると、前述の外野守備の差に加えて…

・浪商サイドは先発は前日に先発した背番号1の永島だと想定していた

・例年のうち(浪商)なら、あのままずるずると行っちゃうけど、今年は粘り強く喰らいついていけてる試合が多い

この2点が主な内容。あとは口外しちゃいけないことかな(笑)

大塚サイドで見ると、終盤までリードを奪っていたので勝ち試合を落としたうえに、この試合を制することができれば準決勝で大阪桐蔭との再戦も視野に入っただけにもったいないといえばもったいなかったが、エースの立石を引きずり出しただけでも夏を見据える上では大きな収穫。

・立石の球筋を見ることができた

・浪商サイドに立石を使わないと抑えられないという認識を植えつけた

この2点だけでも大塚にとっては大きな一戦だったはず。打たれたコースや球種なども大きな材料となりうる。大塚にとっては倒すべき相手は浪商だけではないが、これらを意識して取り組めれば夏の期待は膨らむ。この2校が夏にどんな戦いを見せてくれるのか。今から、楽しみでならない。


というわけで、この試合も大きく動いた一戦だったから、かなり長くなりました。ちなみに、本日、浪商の3年生の引退試合が行われるそうですね。もしかしたら、今春ベンチ入りしてた選手の中にもその試合に出場する部員がいるかもなぁ…まだ、浪商の試合を取り上げる予定はあるのですけど。それでは、今回はこんな感じで。