2005年05月16日

住民監査請求の補充書を提出

互助会の退会給付金に関する住民監査請求をしていますが、今回監査の理由を補充するため補充書を提出しました。
 
私の意見陳述は5月25日午前10時30分から和泉市役所監査事務局(別館1階)で行われます。
傍聴も可能ですので、関心のある方はお越し下さい。但し10名迄です。
 
補充書の全文は続きをお読み下さい。


平成17年5月18日
大阪府市町村職員互助会への支出に関する住民監査請求 補充書

和泉市監査委員 殿
請求者住所 和泉市緑ヶ丘2丁目13番地の10号
職業 和泉市市議会議員
氏名 小林昌子


請求人は、平成17年4月22日行った和泉市職員措置請求について、事実証明書を追加提出するとともに、請求書の請求の要旨について内容を明確にするために一部補充する。

その1.互助会の実態について
和泉市は大阪府市町村職員互助会(以下互助会)に福利厚生事業を委託し、委託料として毎年億単位のお金を税金から支出している。補助率の見直し等でその額は下がっているが17年度予算でも1億3681万円の支出が予定されている。
互助会の収入はこの市からの委託料すなわち補給金と会員の掛金からなっている。会員の掛金は同じく17年度予算で8327万円となっている。
この市からの補給金と職員の掛金の比率は平成17年度は1.5倍となっているが、古くは生業資金として給付していた昭和53年以前は実に掛金の4倍の補給金を支出していた。それが自治体財政の逼迫や職員厚遇の市民の批判を受けて、現在の1.5倍まで低下した経緯がある。
過去からの負担率を考慮すると、互助会運営の財源の大部分は自治体が担っていたと言っても過言ではない。
一方互助会の定款によると第1条この会の目的でこう言っている。
この会は、互助共済の精神に基づき、会員の共助制度を確立し実施することにより、会員の福利増進、生活の向上を期し、もって執務の公正、能率化を増進し、進んで地方自治の本旨の実現の協力することを目的とする。
と述べられている。まさしく互助共済の精神が基本であり、従って互助会運営の財源は会員の掛金が主となるべきで、自治体からの税金からの補給金はこれを側面から支える程度のものでなくてはならない。
しかしながらその実態は前述のように自治体の補給金と会員の掛金の負担が完全に逆転し、そもそも互助会の精神から大きく逸脱した運営がなされている。
互助会とは名ばかりで、かつて公務員の給与が民間に比べて相対的に低かった時代の給与の一部補填の機能を果たしていたと言っても過言ではない。現在は公務員の給与は民間と比べて遜色ないどころかリストラと無縁な事もあわせ考えると寧ろ上回っていると言える。時代が変わっているにも関わらず互助会の改革は今まで何らなされていなかったといえる。

その2.退会給付金支出の違法性
互助会の目玉事業は退会時に給付される退会給付金である。最近の実績では互助会の給付実績の約80%を退会給付金が占めている。目玉事業と言われるゆえんである。
この退会給付金は平成17年度の和泉市の給付見込みで最高で846万円、平均で498万円となっている。これには生業資金も含まれている。生業資金も退会給付金と同じ性格のものである。平成17年第1回定例会予算委員会で私の質問に理事者が答弁したものである。
互助会のしおりをみると4ページに会費及び補給金(市町村負担金)の説明イラストで(別紙事実証明第一号 互助会しおり4頁から)
会費(掛金)は退会給付金に補給金はそれ以外の給付や事務費等に当てられるとある。80%にものぼる退会給付金が納付金の1/2にも満たない会費でまかなえるはずがない。自分たちの掛金で退会給付金がまかなえておれば何の問題もないが、実態は退会給付金の財源は大きく市町村からの納付金に依存しているのである。
和泉市より入手した退会給付金等『現行と改正』の受給額比較表をみると、制度改変前の退会給付金等の受給額は会費累計額の4.6倍から2.6倍となっており給付の財源の大部分は自治体からの補給金であることが明らかである。 (別紙事実証明第二号 退会給付金等『現行と改正』の受給額比較表)
又同表から退会餞別金移行後の60才退職時の給付倍率を推計すると、制度改変の効果で3.6倍から1.5倍に減少しているが、何れにしても多額の公費が投入されているのは変わりがない。(別紙事実証明第三号 会費累計と給付)
又先般の退会給付金制度を問題にした住民訴訟で大阪高裁の判決は大阪府市町村職員互助会の会計を詳細に分析した結果、加入自治体が96年に支出した負担金の約80%は退会給付金に回っていたと指摘している。まさしく裁判所がこれを認定している。(別紙事実証明第三号 2004年12月20日 毎日新聞報道)

この自治体からの補給金を主な財源とする多額の退会給付金は退職時の退職金にあわせて支給されるもので、職員の元気回復の目的から大きく逸脱しているのは明らかである。
既に大阪高等裁判所第13民事部、平成16年2月24日判決において、同互助会に対する補助金支出は違法であるとする裁判例が存在し、直近の大阪国税庁の税務調査でも大阪市のヤミ年金・退職金を実質給与とみなし源泉徴収の対象となるとの判断が出ていることからも実質給与であることは疑問の余地がない。(別紙事実証明第四号 2004年2月25日 毎日新聞より)
以上から、この退会給付金は給与条例主義(地方自治法第204条の2)に違反する違法な公金支出である。

・その3 退会餞別金への移行後も違法性は解消されない
一方互助会は自治体の補給金を主な財源とした退会給付金は「ヤミ退職金」との批判と、高裁の判決を受けて金額を抑えた「退会餞別金」に制度を変え、会費の合計と同等かやや上回る程度に給付を押さえる制度の改変を行った。(別紙事実証明第四号 大阪府市町村職員互助会が「ヤミ退職金」を廃止 「違法」判決など受け 2004年3月5日 毎日新聞より 別紙事実証明第五号 現行退会給付金等見直しに係わる経過措置及び新制度)
今後新たに入会する職員に対する退会餞別金は主に掛金を財源に対応可能との考えであろう。事実先ほどの別紙事実証明第三号 会費累計と給付 のH16年以降の会費累計額と退会餞別金がほぼ同値であり、これが裏付けられている。
しかし、既に会員となっている大部分の人については従来の退会給付金を減額しているものの給付は引き続き行われる。果たしてこの退会給付金は職員の掛金だけでまかなえるのであろうか。前述したようにこれからの掛金は退会餞別金に充当されるのであるから、この退会給付金は互助会の蓄えから出さざるを得ない。互助会決算書にある責任準備金がこの蓄えにあたる。これしか財源はない。
和泉市から入手した互助会の会員構成を基にし、給与は高卒即入庁を前提に経過措置の終わる5年後の退会給付金を概算したところ、退会給付金の給付に必要な財源は842億円となった。いろんな前提をおいた計算であるので多少の誤差はあるとは思うが、一つの推計とはなりうる。(別紙事実証明第六号 入会年度別会員構成 別紙資質証明第七号 退会給付金計算−5年後モデル−)
監査委員から互助会に精査を要求していただきたい。
一方責任準備金は互助会の決算書及び予算書によると
平成15年度決算 519億円、平成16年度予算450億円、平成17年度予算350億円 となっている。
(別紙事実証明第八号 平成15年度一般経理決算書 貸借対照表 別紙事実証明第九号 平成17年度一般経理予算 資金計画)
この責任準備金は平成16年から5年経過措置後の平成21年には団塊の世代の退職があり更に大幅に減少することは明らかである。そうなると、先程の退会給付金に必要な財源842億円には全く対応が出来ないこととなる。
この不足を解消するには自治体からの補給金を退会給付金の財源に充当せざるを得なくなり、これからも退会給付金の支給に公費が投入される構造は全く変わらないことになる。
即ち今回の退会餞別金制度に移行しても公費の投入が必要な構造は何ら変わってはいない。これからも違法状態が継続すると言うことである。

・その4 多くの自治体で廃止や見直し
このような職員厚遇の典型である退会給付金に市民の批判は大きく高まっている。これらの批判を受けて、この退会給付金を廃止する自治体や互助会が続出している。
この近辺では、お隣の兵庫県の町村職員互助会は「大阪府市町村職員互助会」が支給していた生業資金と同種の「退会給付金」をめぐる訴訟の控訴審判決で大阪高裁が昨年2月、「退職金の上乗せにあたり、公費の支出は違法」との判断を示したことを受け退会給付金にあたる生業資金の廃止を決めた。
(別紙事実証明第十号 「退職生業資金」廃止を正式決定 2005年5月13日 読売新聞から)
(事実証明第十一号 「退職生業資金」廃止を正式決定 2005年5月13日 読売新聞から)
更に姫路市、京都市、宇治市でも 「ヤミ退職金」の一時凍結や廃止を決めた。
(別紙事実証明第十二号 姫路市職員互助会:「ヤミ退職金」一時凍結 2005年3月29日 毎日新聞から)
(別紙事実証明第十三号 京都市:互助組織への補助を削減 2005年3月25日 毎日新聞から)
(別紙事実証明第十四号 宇治市:互助年金への拠出廃止 2005年2月16日 毎日新聞から) 
その他多くの自治体で廃止や見直しの動きがある。
(別紙事実証明第十五号 市町村職員互助会の「ヤミ退職金」、見直し急速に−−公金投入
「違法」判決受け 2004年12月20日 毎日新聞より)

・その5 大阪府市長会も見直しを要請
私たち公金の投入を見直しを求める議員の会は大阪府市長会並びに大阪府町村長会あてに互助会への公金投入を見直すよう要望書を提出した。
(別紙事実証明第十六号 公金投入の見直しを求める要望書)
これに対応し、大阪府市長会は互助会に「ヤミ退職金」等の見直しを要請した。大阪府市長会の会長の中司宏・枚方市長は「世間の常識や財政難を踏まえて見直すべきだ。改革できなければ、互助会を解散するぐらいの気持ちが必要」としている。単なる負担の見直しではなく根本的な改革を迫っている。このことは退会給付金の見直しに他ならない。
(別紙事実証明第十七号 ヤミ退職金 大阪府市長会、公費削減前倒しを 職員互助会に要請方針 2005年4月23日 読売新聞)

・その6 措置請求の内容
縷々述べたように違法性が明らかであり、自治体財政の逼迫を受けて互助会への給付金の削減が続く中でこの制度そのものの存続も危ぶまれる今日、
支出命令権者和泉市長およびその支出の適法性を審査しなければならない(地方自治法第232条の4第2項)収入役及びこれらの手続に関与した職員は
・市に平成16年度上記損害額を補填するか,補給を受けた互助会から返還させる事。
・平成17年度の関連支出を凍結すること。
・将来の事態発生を防止するため互助会との委託契約を解消し、同会から退会すること。
を要求する。
互助会の入会は法律的に義務づけられていない。契約で成り立っておりそれを破棄すれば脱会は可能である。脱会後の福利厚生は現在の厚生会と再編成し和泉市独自の互助組織を作り運営にあたることが望ましい。
互助会の定款によれば個人の退会は認めていないが、第40条の(全会員退会の場合の生業資金の給付)で「市町村の廃置分合その他の場合において、その市町村等の全会員が脱会する場合の・・・」のその他の場合に当てはまると考える。
前記第40条には退会時の生業資金の分配を定めているが、退会給付金については定めていない。退会給付金については和泉市は互助会に対し退会給付金の支給に備えた責任準備金から相当部分の返還を求めるべきである。

・その7 和泉市監査委員への要請
現在この問題は最高裁で係争中であり、かつ互助会でも制度の見直しを検討中であるが、このことを理由に貴委員が判断を回避するようなことのない様強く要請する。
互助会を巡る住民監査請求は多くの自治体で起こされており、貴委員の監査結果を多くの市民が注視している。明快な監査を重ねてお願いする。

以上

別添事実証明
事実証明第一号 互助会しおり
事実証明第二号 退会給付金等『現行と改正』の受給額比較表
事実証明第三号 会費累計と給付
事実証明第四号 大阪府市町村職員互助会が「ヤミ退職金」を廃止  2004年3月5日 毎日新聞より
事実証明第五号 現行退会給付金等見直しに係わる経過措置及び新制度
事実証明第六号 入会年度別会員構成
事実証明第七号 退会給付金計算−5年後モデル−
事実証明第八号 平成15年度一般経理決算書 貸借対照表
事実証明第九号 平成17年度一般経理予算 資金計画
事実証明第十号 兵庫県町村職員互助会「ヤミ退職金」廃止へ 2005年4月23日 読売新聞から
事実証明第十一号 「退職生業資金」廃止を正式決定 2005年5月13日 読売新聞から
事実証明第十二号 姫路市職員互助会:「ヤミ退職金」一時凍結 2005年3月29日 毎日新聞から
事実証明第十三号 京都市:互助組織への補助を削減 2005年3月25日 毎日新聞から
事実証明第十四号 宇治市:互助年金への拠出廃止 2005年2月16日 毎日新聞から
事実証明第十五号 市町村職員互助会の「ヤミ退職金」、見直し急速に 2004年12月20日 毎日新聞より
事実証明第十六号 公金投入の見直しを求める要望書
事実証明第十七号 ヤミ退職金 大阪府市長会、公費削減前倒しを 職員互助会に要請方針 2005年4月23日 読売新聞


masako_hiroba at 13:42コメント(0)トラックバック(0) 

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