2005年05月25日

互助会住民監査請求の意見陳述をしました

本日互助会の退会給付金が違法として起こしています住民監査請求の意見陳述を行いました。

今回陳述では次の7点から支出の違法性について意見陳述しました。

・互助会の実態

・退会給付金の違法性

・退会餞別金への移行後も違法性は解消されないこと

・多くの自治体で廃止や見直し

・大阪府市長会も見直しを要請

厳しい財政にあってこのような支出は到底容認出来ないこと

・支出の手続き的問題

 

監査委員からは事実証明について質問がありましたが、本質的な質問はありませんでした。私の方からの一方的な陳述に終わりました。

 

6月1日に市当局からの意見陳述があります。

当初は当局からの意見陳述は無いと聞いていましたが、こちらからの要請もあって設けることになったものと思われます。

市当局の考え方を聞く絶好のチャンスですので私は立ち会いを致します。

傍聴も可能と聞いていますので、関心のおありの方は傍聴してください。

6月1日 10時30分から コミセン大会議室であります。(本日と同じ場所です)

 

意見陳述の詳細は続きをお読み下さい。

 


[はじめに]
こんにちは。
私は、和泉市緑ヶ丘2−13−10に住まいする和泉市市議会議員の小林昌子と申します。
本日は、私が去る4月22日に提出いたしました住民監査請求書につきまして、意見を述べる機会をお与えいただきありがとうございます。
本件住民監査請求につきまして、その趣旨を述べた後、補足の説明をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

[請求の趣旨]
最初に請求の趣旨について述べさせていただきます。
大阪府市町村職員互助会が退会者に給付している退会給付金(現在退会餞別金)は、会員の福利厚生の為の給付の趣旨を逸脱しており実質第2の退職金であります。地方自治体の常勤職員に対して支給する給料、手当の額及び支給方法は条例で定めなければならない(地方自治法204条3項)ものであり、また法律又は条例に基づかない限り、常勤職員に給与を支給することができない(地方自治法204条の2)に違反するもので、和泉市長、助役及びこれに関連した職員に対し、大阪府市町村職員互助会に対する退会給付金(現退会餞別金)に相当する支出の当市への補填又は大阪府市町村職員互助会への返還請求措置並びに同会からの脱退を請求するものです。

[違法の理由]
次に支出の違法の理由について次の7点から述べさせていただきます。
・互助会の実態
・退会給付金の違法性
・退会餞別金への移行後も違法性は解消されないこと
・多くの自治体で廃止や見直し
・大阪府市長会も見直しを要請
・厳しい財政にあってこのような支出は到底容認出来ないこと
・支出の手続き的問題

まず最初に互助会の実態についてであります。
和泉市は大阪府市町村職員互助会(以下互助会)に福利厚生事業を委託し、委託料として毎年億単位のお金を税金から支出しています。補助率の見直し等でその額は下がっていますが17年度予算でも1億3681万円の支出が予定されています。
互助会の収入はこの市からの委託料すなわち補給金と会員の掛金からなっています。会員の掛金は同じく17年度予算で8327万円となっています。
この市からの補給金と職員の掛金の比率は平成17年度は1.5倍となっていますが、古くは生業資金として給付していた昭和53年以前は実に掛金の4倍の補給金を支出していました。それが自治体財政の逼迫や職員厚遇の市民の批判を受けて、現在の1.5倍まで低下した経緯があります。
過去からの負担率を考慮すると、互助会運営の財源の大部分は自治体が担っていると言っても過言ではありません。
一方互助会の定款によりますと第1条この会の目的でこう言っています。
この会は、互助共済の精神に基づき、会員の共助制度を確立し実施することにより、会員の福利増進、生活の向上を期し、もって執務の公正、能率化を増進し、進んで地方自治の本旨の実現の協力することを目的とする。
と述べられています。まさしく互助共済の精神が基本であり、従って互助会運営の財源は会員の掛金が主となるべきで、税金を原資とする自治体からの補給金はこれを側面から支える程度のものでなくてはなりません。
しかしながらその実態は既に述べましたように自治体の補給金と会員の掛金の負担が完全に逆転し、そもそも互助会の精神から大きく逸脱した運営がなされています。
互助会とは名ばかりで、かつて公務員の給与が民間に比べて相対的に低かった時代の給与の一部補填の機能を果たしていると言っても過言ではありません。現在は公務員の給与は民間と比べて遜色ありません。それどころかリストラと無縁な事もあわせ考えると寧ろ上回っていると言えます。時代が変わっているにも関わらず互助会の改革は今まで何らなされていなかったといえます。

続いて退会給付金支出の違法性について述べさせていただきます。
互助会の目玉事業は退会時に給付される退会給付金であります。最近の実績では互助会の給付実績の約80%を退会給付金が占めています。目玉事業と言われるゆえんであります。
この退会給付金は平成17年度の和泉市の給付見込みで最高で846万円、平均で498万円となっています。これには生業資金も含まれています。生業資金も退会給付金と同じ性格のものであり、平成17年第1回定例会予算委員会で私の質問に理事者が答弁したものです。
互助会のしおりをみますと4ページに会費及び補給金(市町村負担金)の説明イラストで
会費(掛金)は退会給付金に補給金はそれ以外の給付や事務費等に当てられるとあります。
80%にものぼる退会給付金が納付金の1/2にも満たない会費でまかなえるはずがありません。自分たちの掛金で退会給付金がまかなえておれば何の問題もありませんが、実態は退会給付金の財源は大きく市町村からの納付金に依存しているのであります。
和泉市より入手した退会給付金等『現行と改正』の受給額比較表をみますと、制度改変前の退会給付金等の受給額は会費累計額の4.6倍から2.6倍となっており給付の財源の大部分は自治体からの補給金であることが明らかであります。 
又同表から退会餞別金移行後の60才退職時の給付倍率を推計しますと、制度改変の効果で3.6倍から1.5倍に減少していますが、何れにしても多額の公費が投入されているのは変わりがありません。
又先般の退会給付金制度を問題にした住民訴訟で大阪高裁の判決は大阪府市町村職員互助会の会計を詳細に分析した結果、加入自治体が96年に支出した負担金の約80%は退会給付金に回っていると指摘しています。まさしく裁判所がこれを認定しています。
この自治体からの補給金を主な財源とする多額の退会給付金は退職時の退職金にあわせて支給されるもので、職員の元気回復の目的から大きく逸脱しているのは明らかであります。
既に大阪高等裁判所第13民事部、平成16年2月24日判決において、同互助会に対する補助金支出は違法であるとする裁判例が存在し、直近の大阪国税庁の税務調査でも大阪市のヤミ年金・退職金を実質給与とみなし源泉徴収の対象となるとの判断が出ていることからも実質給与であることは疑問の余地がありません。
つい最近は大阪市の監査委員会は退会給付金と同じヤミ退職金は違法であるとの監査結果を出しました。この様に退会給付金は給与条例主義(地方自治法第204条の2)に違反する違法な公金支出であることは明らかであります。

引き続き退会餞別金への移行後も違法性は解消ないことについて述べさせていただきます。
自治体の補給金を主な財源とした退会給付金は「ヤミ退職金」との批判と、高裁の判決を受けて互助会は金額を抑えた「退会餞別金」に制度を変え、会費の合計と同等かやや上回る程度に給付を押さえる制度の改変を行いました。
今後新たに入会する職員に対する退会餞別金は主に掛金を財源に対応可能との考えで、事実私の計算でもH16年以降の会費累計額と退会餞別金がほぼ同じで、これが裏付けられています。
しかし、既に会員となっている大部分の人については従来の退会給付金を減額しているものの給付は引き続き行われます。
果たして今後も引き続き支給される退会給付金は職員の掛金だけでまかなえるのでしょうか。
これからの掛金は退会餞別金に充当されるのでありますから、この退会給付金は互助会の蓄えから出さざるを得ません。互助会決算書にある責任準備金がこの蓄えにあたると思います。これしか財源はありません。
和泉市から入手した互助会の会員構成を基にし、給与は高卒即入庁を前提に経過措置の終わる5年後の退会給付金を概算したところ、退会給付金の給付に必要な財源は842億円となりました。いろんな前提をおいた計算でありますので多少の誤差はあるとは思いますが、一つの推計と成りうると思います。
監査委員にお願いしますがこの推計については別途互助会に精査を行うよう要求していただきますようお願いいたします。
一方責任準備金は互助会の決算書及び予算書によりますと
平成15年度決算 519億円、平成16年度予算450億円、平成17年度予算350億円 となっています。
この責任準備金は平成16年から5年経過措置後の平成21年には団塊の世代の退職があり更に大幅に減少することは明らかであります。そうなると、先程の退会給付金に必要な財源800億円には全く対応が出来ないこととなります。
この不足を解消するには自治体からの補給金を退会給付金の財源に充当せざるを得なくなりますので、これからも退会給付金の支給に公費が投入される構造は全く変わらないことになります。
即ち今回の退会餞別金制度に移行しても公費の投入が必要な構造は何ら変わってはいません。
これからも違法状態が継続すると言うことであります。

引き続き多くの自治体で廃止や見直しが進んでいることについて述べさせていただきます。
このような職員厚遇の典型である退会給付金に市民の批判は大きく高まっています。これらの批判を受けて、この退会給付金を廃止する自治体や互助会が続出しています。
この近辺では、お隣の兵庫県の町村職員互助会は大阪高裁の判決を受け退会給付金にあたる生業資金の廃止を決めました。
更に姫路市、京都市、宇治市でも 「ヤミ退職金」の一時凍結や廃止を決める等
多くの自治体で廃止や見直しの動きが出ています。

更に大阪府市長会も見直しを要請しました。
先般、私たち公金の投入を見直しを求める議員の会は大阪府市長会並びに大阪府町村長会あてに互助会への公金投入を見直すよう要望書を提出しました。
これに対応し、大阪府市長会は互助会に「ヤミ退職金」等の見直しを要請しました。大阪府市長会の会長の中司宏・枚方市長は「世間の常識や財政難を踏まえて見直すべきだ。改革できなければ、互助会を解散するぐらいの気持ちが必要」としています。単なる負担の見直しではなく根本的な改革を迫っています。このことは退会給付金の見直しに他なりません。

続いて、厳しい財政にあってこのような支出は到底容認出来ません。
現在和泉市は財政再建団体への転落を避けるため、財政再建計画に則って財政再建中であります。
今年度はその初年度にあたり、これに伴い使用料や手数料の値上げ等市民への負担増が現実のものとなっています。このような市民に対する負担増は財政支出の徹底的な削減があって初めて市民の理解を得られるものであり、かかるときに互助会への職員厚遇の違法支出は到底容認されるべきものではありません。

最後に支出の手続き的な問題について述べさせていただきます。
まず第一に本件の互助会への支出を規定した条例が存在しないことであります。
地方自治法において地方公共団体は、行政上の義務を課したり、権利を制限しようとするときは、原則として条例を制定してその内容を定めなければならないことになっています(地方自治法第14条第2項)。
近隣各市を確認した範囲では何れも条例にて互助会の支出を規定しており、多くの市はS28年に条例を制定しています。互助会に委託した時期に合わせて条例が制定されたものと思われます。それが和泉市ではなされていないのです。条例に基づかない違法な支出であります。
第二に市はこれに代わるものとして互助会との委託契約を結んでいると主張しています。しかしながらこの契約は議会にも諮らず市長決裁のみで処理され、さらに平成13年4月1日に初めて締結されたものです。
それ以前は条例も委託契約も存在しない全く法的根拠のない状態で数十年間も互助会へ支出していたことになるのです。
互助会への支出は手続き的にも極めて問題が多いものです。


[措置請求の内容]
措置請求の内容について述べさせていただきます。
縷々述べましたように違法性が明らかであり、自治体財政の逼迫を受けて互助会への給付金の削減が続く中でこの制度そのものの存続も危ぶまれる今日、
支出命令権者和泉市長およびその支出の適法性を審査しなければならない収入役及びこれらの手続に関与した職員に対し
・市に平成16年度損害額を補填するか,補給を受けた互助会から返還させる事。
・平成17年度の関連支出を凍結すること。
・将来の事態発生を防止するため互助会との委託契約を解消し、同会から退会すること。
を要求します。

ここで退会について一言付け加えさせていただきます。
互助会の入会は法律的に義務づけられていません。互助会との委託契約で成り立っておりそれを破棄すれば脱会は可能です。脱会後の福利厚生は現在の厚生会と再編成し和泉市独自の互助組織を作り運営にあたることが望ましいと考えています。
互助会の定款によれば個人の退会は認めていませんが、第40条の(全会員退会の場合の生業資金の給付)で「市町村の廃置分合その他の場合において、その市町村等の全会員が脱会する場合の・・・」のその他の場合に当てはまると考えます。
前記第40条には退会時の生業資金の分配を定めていますが、退会給付金については定めていません。退会給付金については和泉市は互助会に対し退会給付金の支給に備えた責任準備金から相当部分の返還を求めるべきであります。

[監査委員への要請]
最後に監査委員の皆様にお願いします。
現在この問題は最高裁で係争中であり、かつ互助会でも制度の見直しを検討中でありますが、このことを理由に判断を回避するようなことのない様強く要請します。
今回の大阪市の監査委員の判断は影響の大きさを考えても極めて画期的な監査であったと考えます。
本件においても大阪市の監査同様十分な検討を行い勇気ある監査を期待します。
互助会を巡る住民監査請求は多くの自治体で起こされており、貴委員の監査結果を多くの市民が注視しています。明快な監査を重ねてお願いします。

以上で陳述を終わります。ありがとうございました。


masako_hiroba at 19:43コメント(0)トラックバック(0) 

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和泉市の環境市民派女性議員です。
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