2005年11月16日

明らかになった大阪府市町村職員互助会退会給付金の駆け込み廃止

今回互助会は退会給付金の廃止を決めました。
互助会の内部資料で廃止のいきさつが明らかになりました。今回廃止の表向きの理由は自治体職員の厚遇問題への対応を挙げていますが、事実は極めて利己的な事情によるものです。
今回退会給付金を廃止した本当の理由は以下の二つです。何れも互助会の内部資料(理事・運営協議会員合同協議会資料H17.10.19付け)によるものです。
その一つは現在の退会給付金制度は既に破綻し、今後も今までと同様の給付は不可能になっていたことです。資料よりますと、現在の制度で会員に給付しなければならない「給付支払義務総額」は約1700億円で、一方これに備える「積立資産総額」は700億円しか保有しておらず、1000億円も積立金不足で早晩退会給付金支給の財源が枯渇し、制度破綻が避けられず今回の厚遇問題を利用して制度の解消を図ったものです。
二つ目の理由は現在係争中の退会給付金の違法性が問われている最高裁の判決の影響です。
吹田市の市民から起こされた退会給付金が違法であるとした住民訴訟に対し、大阪高裁が違法との判決を下し互助会が最高裁に上告中で、この判決で違法との判決が出ると積立金の大部分は自治体に返還せねばならず、そうなると会員には掛金分も返還できないことになります。これを避けるため判決を待たずにこの制度を清算しようとしているのです。資料では会員の利益保護のため制度を清算すると記していますが、本末転倒で会員の利益では無く市民の利益を考えるのが正当です。
何れにしても状況の厳しさから駆け込み廃止を決めたもので、市民からみて極めて不当な制度廃止と言えるでしょう。

私たちオンブズ近畿ネットは今回の制度廃止に伴う清算方法は不当であるとして、昨日11月14日)互助会に要求書を提出しました。
要求の趣旨は互助会が保有する繰越金(積立金)は自治体に全額返還すべきであり、会員への返還を差し止める事です。
理由は極めて簡単で、退会時に給付される退会給付金等は地方公務員法が定めている自治体職員への福利厚生の範囲を逸脱しており、これに自治体からの公費が投入されることは違法である事。従ってもし給付するとしてもそれは全て会員の掛金で賄われねばならないということです。
制度発足以来会員の掛金は運用金利を含めて約850億円ですが、既に支給した退会給付金の総額は昨年度末までに1100億円となっており、既に掛金分は全て退会給付金の支給に使われており、積立金には会員の掛金分は全く残っていない事になります。従って積立金を会員の掛金相当分として支給することは合理的ではありません。現会員の掛金は全て既に退職した会員の退会給付金に消費された事になり、現会員にとっては到底納得できない事でしょうがこれは互助会の運営そのものに問題があったといわざるを得ません。
今回互助会に要求書を提出しましたが、これを無視し現在の積立金処分のスキームで強行した場合、本来返還を受けるべきものが不当に低く抑えられ、これを認めた市長に対し市が被った損害賠償請求の住民監査請求引き続く住民訴訟が行われることは必至です。ちなみに現在大部分が退会給付金に充てられている互助会に対する補給金を違法として起こされた住民監査請求は19自治体、このうち住民訴訟を起こしている自治体は13自治体に及んでいます。如何に退会給付金が問題であるかがこれからも明らかです。
大阪市はヤミ年金等職員厚遇に極めて厳しい対処をしていますが、大阪府市町村互助会の問題は金額的にも大阪市の問題を凌駕する市民を無視した厚遇で、今回が抜本改革の最後のチャンスです。岩室理事長の賢明な決断を期待しています。

要求書(PDF)
その他資料


 



masako_hiroba at 08:47コメント(1)トラックバック(0) 

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1. Posted by さくらんぼ   2005年11月22日 11:49
一向に進まなかった互助会改革に僅かな光が見えたと思ったら、本当の理由は制度破綻回避と会員である職員の利益を守るためだったなんて、ほんとに何をか言わんやです。平然と税金をつぎ込んで過剰な制度を続け、それが危うくなると、厚遇問題を渡りに舟とばかりに改革するといいながら、実は同じようなことを再構築しようとしているに過ぎない。退会給付金などに税金が使われていたことがおかしいのだから、積立金として残っているお金は全額市へ返還すべきだ。こんな当たり前のことが出来なくて、どうして抜本的な福利厚生制度の見直しなどが出来るのだろう。

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和泉市の環境市民派女性議員です。
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