2009年02月17日

町会館助成金に関する監査結果出る

町会館の建設に関わる助成金の不正請求について住民監査請求をしていましたが本日(2/17)監査結果が送達されました。監査結果はここをご覧下さい(PDF)。

監査結果は請求棄却の判断です。
私たちの請求の理由を一定程度認めているものの、結果は措置の必要を認めないとの判断です。地方自治体の監査制度の限界を感じざるを得ません。必要な対応を検討したいと思います。

監査結果について以下感想を述べさせていただきます。
‖臾酊に関する件
監査結果には
「市は、まず交付決定の一部を取り消した上で、それに相当する補助金の返還を求めるという手続を踏んだ方がよかったのではないかと思料されるところであり、不正請求が発覚した後の市の対応にも疑問が残るところでもある。」
とした上で
「正当な助成金は会館の整備費に充てられており、その意味での不正はないことや、既に不正受給分が市に返還されていることから、この点において市に損害は発生していないというべきであり、全額の返還まで求める必要性は認められない。」
と述べています。
しかしこの判断は到底容認できません。
詐欺罪にも当たる水増し請求を行い、不正が発覚しなければ自らの負担なしで会館を建設しようとした市民を愚弄する悪質な事案であり、発覚した後不正分を返還すればそれで済むとは社会通念上も許されるものではありません。また不正分は返還されているので市に損害は無いと判断していますが、全額の返還が実現できればその分で新たな会館建設に補助できるわけで、損害が無いとは言えません。

∨姪鎮翊に関する件
「本助成事業の対象となった町会館出入口の段差解消工事に対して、翌年の要綱改正を待たずに助成を行ったことは、いかに緊急性が高いという認識をもっていたとはいえ、拙速にすぎるとの印象はぬぐえず、また、同要綱第4条が、一定要件を充足している場合でも5年間の空白期間をおくことを求めているのに対し、1年10ケ月の間に2度の助成を行ったことは、明らかに要綱に違反した行為であると言わざるを得ない。また、要綱違反が形式的であるとの監査対象部局の説明には首肯することができない。」とし「市の事務処理過程に重大な瑕疵があったといわざるを得ない。」
とした上で
「要綱に違反した行為の効力について、最高裁判所の判例(最高裁大法廷 昭和53年10月4日判決、昭和50年(行ツ)第120号民集32巻7号1223頁))では、「行政庁がその裁量に任された事項について裁量権行使の準則を定めることがあっても、このような準則は、本来、行政庁の処分の妥当性を確保するためのものなのであるから、処分が右準則に違背して行われたとしても、原則として当不当の問題を生ずるにとどまり、当然に違法となるものではない。処分が違法となるのは、それが法の認める裁量権の範囲をこえ又はその濫用があった場合に限られる」と判示している。ここにいう「準則」とは前段にあるとおり、行政庁にその裁量が任された事項について、裁量権行使に関して規定する内部的基準とでもいうべきものであって、「町会館等の整備費助成に関する要綱」はまさにそれに該当するものと考えられ、この最高裁判示に従えば、仮に要綱違反があってもその行政執行に合理的理由があるのであれば、直ちに違法とまではいえないということになる。」
として
「要綱の目的である「地域住民のコミュニティ活動の促進及び福祉の増進」という本事業の行政目的に沿って支出されていることなど、一定の合理的理由が認められ、市に損害が生じているということもできないことから、その返還を求めることまでは相当でないと考える。」
と述べています。
しかしこの判断についても容認できません。
ここで援用されている最高裁の判例は「マクリーン訴訟上告審判決」で、米国人の残留期間更新の申請を法務大臣が不許可としたことの取り消しを求めた事案で、行政処分の違法性を判断したもので、本件の助成金の交付決定は行政処分ではありませんので、この判決の射程外と言えます。
仮にこの判決の射程内としても、本件要綱で申請が出来る条件を明確に定めており、この事案はこれに反する事が明らかであります。補助金の交付には公平性・平等性が要求されるところ、本件町内会以外の方が助成金を受けたいと考えても、期間制限によってこれを断念する可能性も否定できず、このような期間制限に抵触する助成金の交付を認めることは、公平性・平等性の観点から補助金の公益性に反することになり裁量の範囲を超え違法となります。

若樫町、黒鳥第1町会の件
「補助金の交付には市民からの税金も原資となっており、透明性を重視した運用が期待されていることなどから、同条文は限定的に解釈すべきであると考えられる。 とすれば、同条にいう「町民の集会及び会議等に使用するための建物」という文言からは、コミュニティ活動の活発化が期待されるだんじりを収納するための施設を含むという解釈を読み取ることは困難であり、要綱第1条に規定する助成の目的の趣旨と合致することから補助対象になりうるという判断は、無理な拡大解釈であるというそしりを免れ得ないところであり」
としながら、
「しかしながら、黒鳥第一町会においては、現に町会等の集会機能も有する施設の整備に助成金が充当されていること、また、若樫町会においては、だんじりのほか、諸々の備品類が収納されている施設の整備に助成金が充当されていること、更には、いずれの町会においても、町会自身の資金も拠出しながら当該地域住民のための施設整備が行われていることが認められ、また、他の目的物への流用、私的流用等は認められないことから、交付された助成金が、地域住民のコミュニティ活動の促進及び福祉の増進に有効又は適切に使用されたということも否定し得ないものであり、これらについて、助成金を交付することも公益上の必要がないとまではいえないものである。」
と判断していますが到底認められません。
黒鳥第一町会については、この建物はまさしくダンジリ倉庫であり、3階に集会所を設けているが、到底町会館と評価される建物ではありません。町会館は町内の高齢者も含め多くの方が利用する施設であり、バリアフリー対策も含め誰でも容易に使用できるものでなければなりません。しかしこの施設は集会場は3階にあり、狭隘な階段を登ってやっとたどり着ける場所が会館に相応しい場所とは到底考えられません。事実この建物にはダンジリ倉庫の大きな看板が掲げられていますが、会館の表示はありませんし、入り口は黒の鉄製扉で開放的な会館の玄関としては全く似つかないものです。この集会場はダンジリ倉庫の付属施設として設置されたとしか考えられません。監査結果ではこの場所が従来使ってたお寺の集会所の代わりとして利用されていると認めていますが、この建物が出来た時以来本当に会館として利用されたのかどうか極めて疑わしいと思います。監査委員が何らかの証拠でこれを認定したのかどうかも疑問です。
若樫町については、諸々の備品類が収納されているとしていますが、それは同時に建設されたダンジリ倉庫横の小さい建物の事と思われ、本体はまさしくダンジリ倉庫そのものであり、補助の対象とはなり得ません。更にこの倉庫は毎日新聞の報道によれば、当初倉庫として建設したがその後ダンジリ倉庫に変更したと当時の会長が言っています。申請書類には「会館の狭隘化による備品等収納倉庫増築」となっており、これをそのまま解釈すれば途中で用途を変更したことになります。ダンジリ倉庫への用途変更は目的外使用に当たり、要綱違反は明らかであります。ダンジリ倉庫が助成の対象外であることは衆知の事実であり、そのため市内多くのダンジリ倉庫は自前の資金のみで建設されています。本件の助成金の交付はその点で公正・平等性に反し公益に反し違法と考えられます。
何れの事案にも共通することですが、公益性に反する手段で助成を受けた違法性は、これらの助成が仮に地域住民のコミュニティ活動の促進及び福祉の増進に寄与しているとしても、違法性がなくなるものではありません。

平成15年 3月24日 裁判所名 宮崎地裁 平12(行ウ)2号において、補助金の公益性について以下のように述べられています。

寄附金又は補助金の交付が税金を財源とする公金の支出であることからすれば,地方公共団体の長がする公益性の認定は,全くの自由裁量行為ではなく,考慮されるべき諸事情に照らして客観的に合理性が存在することが必要であり,
(篏事業が,行政目的に合致すること,すなわち当該地方公共団体住民の福祉の向上を目的とすること(合目的性),
∧篏事業をすることにより,当該地方公共団体住民の福祉が向上する効果が生じ,補助事業をしなければ同効果は生じないという関係にあること(有効性,必要性),
J篏事業の対象者とそうでない者との間の公平を失しないこと(公平性),
な篏事業の実施にあたり,手続的な違法がないこと(手続の適法性),
ヅ該地方公共団体の財政運営上支障がないこと(財政運営上の相当性)
等の観点から,当該寄附又は補助をめぐる諸事情に照らして,客観的に合理性が認められない場合には,当該認定は,裁量権の逸脱又は濫用として,違法となると解すべきである。

としている。ここで本件会館助成金について考えると
,砲弔い討浪燭譴眞楼茲離灰潺縫絅謄ーに寄与することから目的に合理性がある
△砲弔い討禄嗣永〇磴飽貭蠅妨果は期待できるが、補助しないと会館が建設できない事にはならないから補助しないとそのような効果が生じないという関係にはない。必要性に疑問。
については、既に縷々述べたように公平性に決定的に抵触する
い砲弔い討蓮⇒弭飽稟燭箸い手続的違法性がある
イ砲弔い討蓮⇒住擦糧楼脇發任△蠧辰北簑蠅呂覆
以上と評価でき、客観的に合理性が認められないから、何れの案件とも助成金の返還を求めないことは裁量権の逸脱又は濫用となり違法と考えるべきです。



masako_hiroba at 18:10コメント(0)トラックバック(0) 

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和泉市の環境市民派女性議員です。
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