February 15, 2012

アヌサラヨガ:混沌の光と影


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先々週末からアメリカのアヌサラヨガのコミュニティではとてつもない嵐が起きている。わたしが調べた限り、こういったスキャンダルは日本語メディアでは扱われてないというか、日本語になっていない様子。yoggyさんとかアヌサラクラスを提供しているスタジオにとってみれば、集客ビジネスとしてマイナスになるはずだし、アヌサラインスパイアドの先生たちもいろんなしがらみがあって、あまりオープンには語れないだろうと思う。

私自身も、ここ2週間ほどずーっとFBやブログなどで、常に更新される情報を追ってきた。ことの信憑性がもう少し明らかになるまでは、無責任なことは言えないし、このブログでも書くのは待つことにしていたんだけど。週明け月曜日に、私がお世話になった先生の一人、Noahのアヌサラ脱退の手紙を見て、組織に深く携わっていた彼だけに、ことの信憑性はもう明らかなのだと感じた。アヌサラに興味があって、このブログに辿り着く人たちも少なくなく、自分のヨガの実践として、一区切りつけるためにも、そろそろ心の内や今起こっていることを語る時が来たかなと思った。

そもそもこの大騒動の発端は、アヌサラヨガの創始者ジョン・フレンドが匿名でとあるウェブサイト上で告発されたことにある。そのサイト自体は既にダウンしているけど、アメリカでは1、2に入る有名なヨガブログにその告発内容の記事が掲載されたことで、瞬く間に情報が広がった。その内容とは、端的に言えば、ジョンの女性生徒との性行為問題やアヌサラの組織としての雇用条件特に年金に関する違法行為の疑いなどが明るみになったというところ(詳細はここで告発サイトでは、wiccaとかcovenという言葉が使われていたけど、簡単に言えばアヌサラの女性指導者数人と共に魔術を使う集会を開いていて、その実践として、”霊性”を高めるためにそれら複数の女性たちと性行為をしていたというような内容があったらしい。日に日にちょっとずつ事実が明るみになってきているようで、組織の違法行為云々はともかく、問題になっていることのひとつには、昨日Noahと同じ日に脱退の意思を表明したBernadette Birneyの手紙の内容に書かれていたのだけど、ジョンのトラウマを抱えた生徒への「セックスセラピー」まがいの行動があげられるかなと思う。セックスすることで貴方を癒してあげる・・・みたいなそういうこと。Bernadette曰く、ジョンや組織からはなんの情報も入って来なくて不透明なまま、自分自身で調べた結果、実際にそういうことがあったと信じられるだけの理由がある・・と述べている。こんな渦中でも、翻弄されず勇気を持って真実を語れる彼女、ほんとうに尊敬する。ジョンや組織からはなんの情報も入って来なくて不透明なままなのは、訴訟社会のアメリカで裁判を考慮しての事かと思う。弁護士たちからは、言ってはいけない事リストがたくさん提供されているはずだから。

これを読んで、なんだか典型的なカルト集会のようねと思った。
でも、こういった“スキャンダル”はなにも、アヌサラにはじまったことではなく、90年代にクリパルヨガにだってあったようだし(その後は創始者を追放して組織再建して今に至る)、グルが女性生徒と性行為を行うこととか、よく話をきくし、(OSHOのアシュラムとか特にオープンだったりするけど)、何年か前にはパタビジョイス師がムラバンダの指導という名目で女性生徒の性器に触れている写真がネットで回り、大騒動になったこともある。私が10年以上前に、実際に滞在しヨガを学んでいたリシケシュのアシュラムでも一人のスワミジ(指導者)がある女性生徒の部屋を訪れ迫ったことが明るみになり大騒ぎになった。

私がジョン・フレンドにあったのはもう5年近く前に受けたトレーニングで、一度だけ。このブログでも書いたりしてるけど、アヌサラのUPAや指導システムはいちばん、自分に響いた。ジョンの築いたメソッドは今でももちろんアサナの練習をする上で、ヨガの実戦の経験をいちばん高めてくれるものだと思っている。とはいえ、私自身ヨガに関してはPuristというか純粋派ではなく、それぞれのスタイルに長所短所があり、吸収できることは、どんな指導者からもオープンに学ぶべきだと思っている。特にここ近年のアヌサラのビジネスとしてのスタンスは?と思うことも少なくなかった。だから、わたしが惹かれる指導者は、ジョンが言いそうなことをそのまま繰り返すような”Purist”的な人よりも、自分独自の世界観や本来の声をもっている先生たちだった。

そんな感じで、わたしはジョンに対して特に「先生」として深い感情や関わりを持っていた訳でもないので、今回の告発を知った後、確かに驚きはしたけれど、上記のように特にめずらしい事でもないので「あなたもですか・・?」みたいな冷めた残念感の方が強かった。そんな距離感があってよかったのかもしれない。感情的に深く関わっていた先生たちは、怒りや哀しみをもっともっと強く感じていることと思う。人生の多くの時間と費用、ハートを投資してきて現在に至るわけだから。そうした先生たちの痛みの方が私には強く感じられ、心配にもなった。数えきれないほどの先生たちが脱退を表明するなか、事の事態を見守る人も多く、私のように正式指導者ではないけれどずっと学んできている生徒の反応も様々。

そんななか特に目立ったのは、「he made a mistake, we are all human, sending forever compassion, love & light..etc.. (彼は確かに過ちを犯した、結局は皆人間なのだから、永遠の慈愛の念を送ります、愛と光を・・などなど)」というようなコメント。ヨギである以上、そんなとげとげしないで、みんな愛と光の中に生きましょうよ〜、だれだって過ちは犯すものなんだから〜みたいな、そんなナイーブな人が多いということ。わたしも、誰だって過ちは犯すもので、許す事も大切だとは思う。でもね、(前述のように訴訟回避などで言えない事も多くあろうが)JF本人が自らの行動の責任をきちんととり公に過ちを認めた上で、そう言うのならまだ理解できる。本人は今行っているフロリダのWSの後は、しばらく指導するのを辞め、裏舞台に入ると言っているそうだけど、結局ことの真相はいまだ不透明。he is feeling sorry and apologetic.. らしいが、それはもちろんそうなるだろうけど、でもどうやって責任をとるのだろう?真実はただ一つ。間違った行為は間違った行為。スピリチュアルリーダーとしての道徳観は?(本人は両者合意のもとと言っているようだけれど)自分の力の立場を利用して、欲望を満たしていたとしたら・・?会社組織としてのアヌサラはジョン一人が所有しており、法律上クリパルのように創設者を除籍して再建という道はないらしいが、選ばれた何人かの先生たちがリーダーシップをとって、再建のために努める方向にむかうらしい。だから、現存のビジネスモデルは変わらないだろうし、アヌサラの名の下で行われたWSやトレーニングは彼も利益を得る事になる。アヌサラヨガは会社組織としてのアヌサラよりもずっと大きい物だ、そんな議論をする人たちもいる。私としては、それよりもむしろヨガはアヌサラよりもずっと大きいと考える。

こんな混沌のなかでも、希望もある。アヌサラという組織を離れ自由になった先生たちが、流派や規則にこだわらず、今後どんなヨガを指導していくのか、私はとても楽しみ。結局のところ、どんなスタイルであれ名前であれ、ヨガのめざすところは同じなのだから。これをきっかけに、多くの人が目覚めるというか、そんなインスピレーションを受け取れればいいなと思う。ヨガの指導の基本は、結局「自身の実践するヨガを最善の方法で伝え、教えること」だと思ってるから、わたしのティーチングスタイルも、この騒動に影響される事はないし、今後も学びを続けていくだろう。

最後に、ノアの手紙の言葉から・・
I am much less interested in drawing the distinctions of yoga methods, and far more interested in the value of what every method and every teacher offers. I am interested in, and more in love than ever, with YOGA!

注:上記はあくまでも、わたしが入手できる範囲で得た情報を読み、理解し、考えを含めまとめたものです。誰かのフィルターを通した判断に頼りたくなければ、情報はネットで調べられるので、ご自分で直接読んで判断してください。また、なにか情報が更新されればここでも紹介するかもしれません。

その他の参考記事:01  02


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masalalife at 21:52│Comments(4)TrackBack(0) アヌサラ ヨガ | ヨガ

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この記事へのコメント

1. Posted by angelianCHIE   February 19, 2012 19:26
やっぱり私はバクティヨガ的ライフスタイル送りながらヨガやっていきたいなーって思ってしまいます。。。

いつかバンコクでお会いしたいです!
2. Posted by Shakie   February 22, 2012 00:53
CHIEさん
コメントありがとうございます〜
バンコクにこられるときは、声かけてくださいね
3. Posted by Ray   February 23, 2012 22:16
いつもブログ拝見しています。そしてバンコクに住んでいます。ヨガの流派ってこだわる事なのか?そこに人間の欲が現れているのか?といつも考えてしまいます。人間という知恵をもった者の過ちそして欲、それに向かいあうためにヨガするんですよね? なんて… 今度是非お会いしたいです‼
4. Posted by Shakie   February 27, 2012 22:24
Ray さん

コメントありがとうございます。
> ヨガの流派ってこだわる事なのか?そこに人間の欲が現れているのか?
ヨガはとてつもなく大きなものなのに、自分のものにしたい衝動に駆られる・・
人間ってほんとにやっかいな生きものですね。
バンコクにお住まいなのですね!後ほどメールをお送りします

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