April 18, 2005

ふじいあきらのカードマジック事典アンソロジー

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 本格的にマジックを学びたい人に!!
 
 
ふじいあきらさんのマジックが学べるレクチャーDVDです。
コンセプトとしては『カードマジック事典』と言う本にリンクして事典の中に載っているマジックを映像として解説してくれるDVDです。
 
 コンセプトは素晴らしい!!
 
 と、言うのもこの『カードマジック事典』文章で読むとかなり難儀します。マジックを本で学ぶ事自体、忍耐力がいるのですが、この本は表現があっさりしているので活字で読んでもいまいち現象がイメージできなかったりするのが欠点だったからです。
 
それを映像として見れるのですから狙いはすばらしいと思います。実際、DVDに収録されているマジックを見て『こんな面白いの、本に載ってたか?』と思うマジックばかりです。
 
 が!! いろんな意味で苦言を呈したくなる内容も含んでます。
まず、演技編ですが・・・・
 
 『ふじいさん、観客には敬語つかってよ・・・・』
 
気にならない人は気にならないかも知れませんが、このDVDの演技ではふじいさんは観客の女性に向かって常に『タメ口』です。
まるで合コンかスナックでの演技を見せられているようでどうにも違和感を感じてしまいます。
 
やはり、人にパフォーマンスを見てもらう以上、ましてや演技を参考にしてもらうレクチャーDVDだからこそ、敬語でしっかりとしたショーをして欲しかったです。
 
 それから、レクチャー編・・・・
 
『もうちょっと、ちゃんと解説してよ・・・』
 
 レクチャー部分はかなりいい加減です、肝心の技法も細かいところは『説明してると日が暮れるから、詳しくは本を見てください』の連発。
これじゃあ、なんの為のレクチャーか分かりません。
 
大体においてレクチャーの最初の技法が『クラシックパス』って・・・・
 
 私としては例えばシャッフルとかカットとかの基本技法もちゃんとレクチャーして欲しかったのですが、いきなり『パス』です。
まず、ココでつまずく人も多いでしょう。 要するにかなり中途半端なレクチャーDVDです。 全くの初心者にはおすすめできません。むしろ、ある程度マジックをやっていて、当然カードマジック事典も持っていて、演技の再参考にしようと思っている人向けでしょう。
 
 と、言うわけで総合評価は辛めですが、自分としては比較的低価格で本格的な日本語のレクチャーDVDをマジックショップ限定では無く、一般の市場にも販売してくれた事は非常に高く評価しています。
 
よく、『こんなに本格的なマジックのDVDが一般人の人にも売られては困る!』と言う意見も耳にするのですが。
 
『こんなもん、マジックに興味ない奴は買わない!!』と思います。
 
 たとえ、マジックに興味の無い人間が買ったとしてもそれがきっかけでマジックを演じる事になるほうが良い事だと思ってます。 マジシャンが思っているほど、普通の人はマジックに興味が無いと個人的には思ってますので、もっと、もっと良質のレクチャーDVDが市場に出回ればよいと思っています。
 
 総合評価 ☆☆☆ (最高は5つ星)


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