経営コンサルティングの現場から

名南経営コンサルティング 永井晶也 公式ブログ

選択と集中-
GE(ゼネラルエレクトリック)の元社長である
ジャック・ウェルチ氏が
GEで進めた有名な経営戦略です。
限りある経営資源を
野放図に散らばらせるのではなく、
集中すべき事業領域に
集中させるというものです。
GEではナンバー1かナンバー2
になれる事業のみを残し、
その他の事業は売却等により
切り離すことで、
業績を飛躍的に高めることに成功したのです。
こうした選択と集中は、
事業ポートフォリオの適正化
を図ることのみならず、
資源の最適配分という観点から、
直接業務と間接業務においても
有効な戦略であります。
それは、いわゆる間接業務の
アウトソーシング活用です。
社内の間接業務の多くを、
外部の業者にアウトソーシングし、
自社の人的資源は
極力直接業務に投入する
というやり方です。
人材の確保が難しい中小企業では、
非常に有効な戦略といえます。
間接業務の品質に労力を取られるより、
その部分は専門家に任せ、
本業の業績向上に注力できれば、
人的資源の有効活用が図れます。
この場合、何を直接業務とし、
何を間接業務とするのか
という点において、
個々の企業で独自性が出そうです。
例えば、経理や総務、人事
といった事務系の業務は、
恐らくどの会社にもあるでしょうが、
ほぼ全てが間接業務と言ってよいでしょう。
これらの間接業務は、
すべてアウトソーシングが可能です。
更に、営業機能を保有する製造業
で考えてみましょう。
製造部門を直接業務と考え、
営業機能はあくまで製造に付帯する
間接業務と考えて、
営業機能をアウトソーシングする
ことも一考でしょう。
このようにアウトソーシングを
活用した経営資源の
選択と集中を行う場合、
まず着手すべきは、
自社の強みと弱みの分析をすることです。
この点を誤ると、
とんでもないことになってしまう
こともありますので、
十分慎重に分析をする必要があります。
その上で、強みに資源を集中する、
弱みは外部に委託することを検討します。
先の製造業の例で見ると、
実際にモノを作ることに
強みがあるのであれば、
不得手な営業を外に出す
というやり方もあるでしょうし、
反対に営業側に強力な企画力がある反面、
製造側に難ありということであれば、
製造することを外部に委託し、
ファブレス企業としてやっていく
という手もあります。
後半はやや極端な事例をお話ししましたが、
あり得ない話ではありませんし、
既にそうした外部資源の活用を
積極的に行っている企業は、
ますます増加しているのです。
このように、
これまでの常識に捕らわれず、
自社の強みを活かすために、
何を残し、何を捨て去るべきかを
真剣に考えることは、
業績を高めるうえで
大きな意味があるのです。
まずは、身近な間接業務である、
経理系や人事系の業務において、
こうしたアウトソーシングを
検討してみてはいかがでしょうか。
これから、ますます人材の確保が
難しくなってきます。
現有の人材の力を有効に活用する
という観点からも、
積極的な活用策を
見出していきたいものです。


組織の生産性向上は、
今や日本の全ての企業の課題
と言っても過言ではありません。
市場が成長しない時代において、
とりわけ中小企業の
生産性向上は急務です。
あらゆる手段によって
着実な生産性向上を
実現していかなければいけません。
組織の生産性を向上させるために、
仕事の優先順位付けは
非常に重要なキーワードといえます。
一般的に仕事の優先順位とは、
重要性と緊急性によって評価
されることになります。
以下のように、
重要性の高低、緊急性の高低による、
4つの組み合わせによって
分類されます。

重要性:高い-緊急性:高い
重要性:高い-緊急性:低い
重要性:低い-緊急性:高い
重要性:低い-緊急性:低い

お分かりの通り、
(重要性:高い-緊急性:高い)仕事
は、当然最優先で取組まれますので、
ここで差が生まれることはありません。
問題は
(重要性:低い-緊急性:高い)仕事
に多くの時間が取られ、
(重要性:高い-緊急性:低い)仕事
に十分な時間が投下できないケースです。
これは多くの業種・職種で共通する課題
でありますが、
十分な成果を上げられない人の多くは、この
(重要性:低い-緊急性:高い)仕事か、
(重要性:低い-緊急性:低い)仕事
に忙殺されて、
(重要性:高い-緊急性:低い)仕事
に十分な時間が投下できなくなっている
ということが常態化しています。
(重要性:高い-緊急性:低い)仕事
とは、今、そこに手を付ければ、
今より必ずよくなるが、
手を付けなくても、
今より悪くなることはないという
類の仕事です。
手をつけなくても、
特段の問題にならない仕事であるため、
どうしても目先の仕事の犠牲になります。
そういう類の仕事に
多くの時間を投下できる人材は、
緊急性の高い仕事を
マネジメントできている証拠であり、
結果的に、仕事ができる人であります。
緊急性をできるだけ低減させることは、
重要性の高い仕事に注力する上で
重要なテーマなのです。
もうひとつ重要なことは、
(重要性:低い-緊急性:低い)仕事
の存在です。
(重要性:低い-緊急性:高い)仕事
に振り回されることは、
分かりやすいですが、
(重要性:低い-緊急性:低い)仕事
というは案外気付きにくく、
無意識のうちに時間を
浪費しているものです。
そういう仕事というのは、
案外、自分が好きな仕事に
多く潜んでいます。
その仕事自体が好きだと、
重要性という認識を
過大に評価するケースがあります。
それゆえ、本来は
(重要性:低い-緊急性:低い)仕事
であるにも関わらず、
自分の認識では
(重要性:高い-緊急性:低い)仕事
となってしまい、
そこに多くの時間を
投下してしまうのです。
そうならないために、
常に目的意識を持ち、
仕事の価値判断を
正しくできるようにすること
が大事です。


経営計画の実行性
を高めたいという課題は、
ほとんどすべての経営者が
持っているのではないでしょうか。
とりわけ、高いレベルで
成長・発展を求める経営者は、
常にこの課題の解決に向けて、
様々な手段を講じていらっしゃいます。
経営計画の実行性は、
どうして高まらないのか。
そこには、いくつもの共通する事情、
個別の事情が存在しています。
こうした事情を取り払わない限り、
経営計画の実行性は高まらないのです。
ここでは、一般的にありがちな問題と、
そこへの対処法について
考えてみたいと思います。
一般的に多いと思われる問題を
列挙してみます。

□そもそも方針(及び計画)が明確でない
 (フォーカスすべき事項が明確でない)
□難解な文章による表現で、
 ただ伝えているだけ(伝達レベル)
□各組織に与えられた方針が大事なこと
 はわかるが、事業経営にどのように
 貢献できるのかが分からない
 (理解できるが納得できないレベル)
□方針(及び計画)に基づくコミュニケーション
 が成り立っていないため、
 効果的な行動に結びつかない
 (納得しているが、行動に至らないレベル)
□自分の努力がどのように評価されるか分からない
 (モチベーションが高まらない)

こうした問題を排除するために、
方針・計画に求められる基本的な考えは、
「出来る限り定量化すること」と、
「結果(指標)でなく先行(指標)を管理すること」
の二点に尽きます。
定量化するとは、
数字に置き換えるということですが、
例えば「顧客満足向上」という方針には、
「顧客リピート率80%以上」、
「顧客単価○○万円以上」というように、
具体的に満足していると思われる状態を数値化し、
達成するための目標として示すことができます。
また、先行(指標)を管理するとは、
単に売上高や利益の目標を定めるのではなく、
売上高を構成する複数の要素、
例えば、顧客数と顧客単価、
見込件数と受注率、
といったように、
売上高や利益の先行指標となる
具体的な項目を見つけ出し、
その改善に向けた
具体的な取組みを展開していくことです。
このように計画の個々の項目を、
できるだけ定量的かつ先行的に明示できれば、
自分達の日常のアクションと(業績)の
紐付けが非常にやりやすくなるでしょう。
そして、計画の全体像の理解を高めるには、
誰から見ても分かりやすいように、
全体像が1枚のペーパーで
ビジュアル的に表現できるとなおよいでしょう。
例えば漫画のようなものでもいいと思います。
要は、社員一人ひとりの腹に落ち、
達成すべき有効な目標とすることが肝心なのです。
こうして、方針・計画の意図するところ、
プロセス、期待される成果が明確に腹に落ちれば、
実行される可能性は格段に改善することでしょう。
方針・計画は、実行に移されて初めて
成果が期待できるのです。
実行性を意識した方針・計画作りが肝要です。


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