経営コンサルティングの現場から

名南経営コンサルティング 永井晶也 公式ブログ

もはや組織的な営業力強化に、
ITツールの活用が欠かせない時代
になってきました。
資本力のある大手企業では
積極的なIT武装により、
営業力を高めると同時に
仕事の生産性を高めることにも
成果を出しています。
資本力の劣る中小企業も、
指をくわえて見ているわけにはいきません。
大手との格差が決定的になる前に、
効果的な情報化武装を
試みていく必要があります。
ITツールの進化により、
顧客情報や営業活動情報の
共有スピードが飛躍的に
早くなりました。
同時に、今までは見ることのできなかった
情報が見えるようにもなってきました。
例えば、マーケティングオートメーション
(MA)システムを導入することで、
自社のホームページの(HP)の活用度
が大きく変わります。
webトラッキングという機能がありますが、
この機能を自社のHPに埋め込むことで、
「いつ」、「誰が」、「どのページを」、
「どれくらい」閲覧したのか
を点数化することができます。
これにより、どういう会社、
あるいはどういう人が
自社に関心を持っているのかを
ランキング形式で見ることができるのです。
このような情報が入手できれば、
見込みの高い顧客に絞って営業活動
を展開することができますので、
営業活動の効率が飛躍的に高まる
可能性があります。
同時に、顧客の関心(ニーズ)を
事前に把握することができますので、
的を射た準備ができ、
受注効率の向上も期待できるでしょう。
いかがでしょう。
これだけを見ても、大きな可能性を
実感できるのではないでしょうか。
これまでの営業力の強化といえば、
段取りと優先順位、
タイムマネジメントといった
ビジネスの基本的スキルの向上を
図るものが中心でしたが、
こうしたITツールの進化により、
営業力強化の在り方も
大きく変わってきています。
もちろん、ツールが進化しても、
それを扱う人間の進化もなくては、
組織的な営業力の強化にはつながりませんが、
双方を実現できたときの威力は
相当なものになるでしょう。
このようなツールの導入には、
当然コストがかかります。
ただし、昔のIT投資とは異なり、
現在のそれは非常に安価になってきており、
資本力の劣る中小企業でも
十分取り組めるレベルのもの
になってきています。
クラウド型のシステムであれば、
イニシャルコストよりランニングコストに
重きを置いた価格設定のものも
多く存在しますので、
始めるハードルも低いといえます。
活用できそうだと考えれば、
“まずはやってみる”
というスタンスが良いでしょう。
それには、自社の営業力を強化するために、
どんな情報が必要なのかを
明らかにする必要があります。
その上で、その情報をどのような方法で
集めることができるかを検討し、
活用の方法、活用時の効果性を
検証することになりますが、
“まずはやってみよう”の精神で
深く考えずにやってみるのも一考でしょう。
その方が柔軟な発想で、
活用法を見出せるのかもしれません。


人材不足は、今に始まったことではありませんが、
年々その深刻さは増しており、
仕事はあるが人手がないために、
成長機会を逸しているというケースが
そこら中で散見されるようになりました。
こうした傾向はまだしばらく続く可能性が高いといえます。
というのも、現在の日本の人口構造を考えれば、
リタイアする世代の人口と
社会に出てくる世代の人口のギャップが、
まだしばらく続くからです。
この現象は、既に決まった未来です。
新聞報道などによりますと、
来年春の採用計画は、
今年を8%程度上回るという予測も出ています。
(2017年4月現在)
1954年生れ(65歳)の出生数が約177万人であるのに対し、
45歳下の1997年生れ(22歳)の出生数は120万人ですので、
8%で足りるのかとさえ思ってしまいます。
社員は企業にとって、
本当に「宝」といえる時代なのです。
一方で、社員の定着率は厳しいものがあります。
入社3年後に3割は退職するという離職状況
に大きな改善は見られません。
「最近の若いものは辛抱が足りない」
といった類の精神論もありますが、
働く側の選択肢が多様化する中、
採用時点でのミスマッチが解消されないこと、
採用後のキャリアパスが示されないために
将来展望が描きにくいこと、
十分な教育が施されずに成長実感が
得られにくいこと等、
理由は様々です。
しかし、多くの場合、
企業の側に制度的な欠陥があると考えるべきでしょう。
もちろん、社員の側に問題がないとは言えませんが、
それを言っても始まりません。
すべて原因は自分にあると考えて初めて、
改善の糸口が見えてきます。
今回はこうした様々な制度的な欠陥の中で、
教育制度について考えてみたいと思います。
人的、資金的に制約が大きい中小企業では、
社員教育に充分な時間と資金を投下することが
難しいのが現状です。
OJT(On-The-Job Training:職場で実務を
させることで行う職業教育)の名のもとに、
“現場で先輩の背中を見て学べ”と
ほったらかしになっているケースも散見されます。
それでもそこから積極的に何かを学び、
自らの成長に繋げていけるほど逞しい社員は、
もはや少数派です。
もちろん、現場で学ぶことは重要ですが、
現場での学びをより効果的なものとするために、
受け容れる器をつくるという観点が、
“今の若者には”欠かせません。
そのための教育の機会をつくらなければ、
仕事の習熟度も高まらず、
ゆえに“働きがい”も得にくい状況になりがちです。
そうなると徐々にモチベーションが低下し、
仕事が嫌になります。
徐々に隣の芝が青く見えるようになり、
自分に都合のよい解釈をしがちです。
トドメは、理解のある親の
「自分の信じた道を進みなさい」
という後押しです。
こうした傾向をすべて教育で片づけることは
難しいかもしれませんが、
教育をする中でものの考え方、
働くことへの動機付け、
仕事のステップアップの仕方等を
できるだけ早い段階で身に付けさせることができれば、
その後のOJTも専門的な教育も、
より効果的なものになり、
結果的に働きがいも得られやすくなります。
それは仕事へのモチベーションとなり、
自らの成長により、
更に大きな働きがいを得たいという
好循環が生まれます。
こうなればしめたものです。
あとは自律的な成長が期待できます。
ただし、どんなにキャリアを積み上げても、
やはり教育の機会は必要です。
とどまることなく成長を続けるには
常に新たな刺激が必要です。
組織として意図した人材育成を行っていくためには、
緻密に考えられた教育計画に基づき、
着実に教育の機会を提供してくことが必要なのです。

人手不足が更に深刻さを増しています。
実際、我々の仕事場である中小企業経営の現場でも、
多くの企業様において、
本当に人が取れないということで、
様々な支障が生まれています。
特に、仕事はあるのに、
人がいないために受けられないというケース
が続出しています。
残業時間や休日出勤が増えると
離職率が高まるという悪循環で、
解決の糸口が見出しにくい状況です。
短期的には、手段を選ばず人を集めることに
最大限注力することと、
生産性の改善に知恵と工夫を凝らすことしかありません。
人を集めるために、
採用条件の多様化は欠かせないでしょう。
全員一律というやり方では、
優秀な人材を多く集めることは
難しくなっています。
様々な条件に対応できる柔軟な人事制度、
既存社員に不公平感を生まない
公正な人事制度の構築が求められます。
ただ、短期的な対策では抜本的な解決には至りません。
今後、慢性化する人材不足に対応するには、
中期的な観点で人が居なくてもよい状態
を作ることと同時に、
人が本当に「働きがい」や「やりがい」を
感じられるような仕事をつくりだすことだと思います。
前者は省人化ということですが、
これからの時代、
楽しくない仕事に注力してもらうこと自体、
ナンセンスな時代となるでしょう。
どう考えても楽しくない仕事は、
極力、人の手を介することなく、
AIやロボットに置き換えてもらったほうがいいのです。
そのための投資は惜しまず、
自動化、省人化を図っていかなければなりません。
後者は「働きがい」の創出というテーマです。
「働きがい」というものは、
誰もが働くこと(仕事)に求める重要な要素の一つです。
しかし、その正体は漠然としていて、
つかみどころのないものに思えます。
その一方で、豊かになった日本では、
働くことのなかの「働きがい」の存在は、
どんどん大きなものになってきています。
もはや、「働きがい」のない職場には、
人は集まらないばかりか、
どんどん去っていくことになるでしょう。
では、改めて「働きがい」とは何か。それは、
「働くことを通じて得られる自らの存在価値」
そのものです。
そして、この自らの存在価値の高まりを体感した、
正にその瞬間、
より大きな「働きがい」を実感することができます。
こうした「働きがい」を実感しやすい仕事、
より大きな「働きがい」を予感できる仕事だけが、
限られた人材から選ばれる仕事なのです。
それならば、どういう仕事なら、
「働きがい」を感じやすいのでしょう。
実は、これは仕事の種類というより、
仕事のし方(させ方)が大きく影響しています。
できないことができるようになった
(仕事がステップアップした)とか、
少し背伸びした目標が達成できたとか、
自分の創造した以上のアウトプットが
実現できたとかいった、
特別な瞬間に、
こうした気持ちは生まれやすいものです。
よって、そういう仕事のさせ方をすることで、
「働きがい」は生まれやすくなるのです。
冒頭に述べましたように、
人手不足は今だけの問題ではありません。
今後、将来にわたって少なくとも15年は続く問題です。
(その間に外国人労働者が激増でもしない限り・・・)
こうした中で、限られた人材に
選ばれる企業になるためのイノベーション
が求められているのです。


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