経営コンサルティングの現場から

名南経営コンサルティング 永井晶也 公式ブログ

利益を上げることが、
経営の唯一の目的ではありませんが、
事業を長期的により安定的に運営
していこうと考えるならば、
それに足る利益が計上できる収益構造
が求められます。
また、時に様々な要因で赤字を余儀なくされる
こともあるでしょう。
そうした場合でも、十分に耐えうる財務体質
を持っていなければ、
たちどころに資金に窮し、
経営が立ち行かなくなる
ということにもなりかねません。
それゆえ、経営者は自社の財務状況について、
常に注意を払う必要があります。
また、中長期における財務体質強化の目標
を持つべきでしょう。
「ローマは一日にして成らず」というように、
ちょっとやそっとでは
びくともしない強い財務体質を構築するには、
長い年月がかかるからです。
一般的に企業の財務を把握するための手段として、
財務分析というアプローチがあります。
収益性、安全性、生産性、成長性といった分類で、
様々な観点から企業財務がどういう状況なのか
を指標で示します。
経済新聞などで、ROE(株主資本利益率)、
ROA(総資本利益率)といった記号を
ご覧になったこともあると思いますが、
これなども代表的な財務分析の指標なのです。

さて、経営者はこの財務分析を
どのように活用すればよいでしょうか。
経営者の様々な経営判断(意思決定)は、
すべて企業財務に影響を及ぼします。
値引きを決めれば、
売上高は増える可能性がありますが、
(コスト削減のための何かがされない限り)
利益率は低下するでしょう。
人員を採用すれば、即戦力でない限り、
全体の労働分配率は上昇し、
利益が出にくい体質となるかもしれません。
これほど単純ではありませんが、
あらゆる経営判断が企業財務に影響しますので、
経営者は常に、自身の経営判断が収益構造、
財務構造にどう影響するかを念頭に
おいておく必要があります。
ただし、それには少し訓練が必要に
なるかもしれません。
少なくとも、財務諸表の基本的な見方、
一通りの分析指標の意味と算式を知らなければ、
正しい判断ができません。
経理畑出身の経営者であれば問題ありませんが、
営業、製造等、経理とは無関係の分野が専門ですと、
改めて習得する必要があるでしょう。
そういうことは、税理士に聞けばいい
とお考えの向きもあるかもしれません。
しかし、大きな投資判断等ならいざ知らず、
日々の判断をいちいち税理士に確認
するわけにもいきませんので、
やはり経営者自身が財務の知識を
しっかり身に付けることが大事でしょう。
我々コンサルタントも、まずは財務を学びます。
数字のわからないコンサルタントでは、
正しい経営支援はできないからです。
経営者に財務の知識は必須と考えるべきでしょう。
今からでも遅くはありません。
しっかりと基礎から学び、
ご自身の経営判断に役立てて
いただきたいと思います。

企業間の格差は年々顕著になるという印象があります。
良い企業はますます良い状態に、
良くない企業はますます良くない状態に
という具合です。
そこには様々な要因が考えられますが、
組織の営業力もその一つの要素
であることは間違いありません。
いくら優れた商品を持っていても、
その商品を購入するベネフィットを
しっかり訴求できる営業パーソンがいなければ、
決して効果的な企業運営にはなりません。
まして、商品やサービスそのものの差が
どんどん無くなっている昨今、
具体的なソリューションを提案できる営業パーソン
の存在価値は高まる一方でしょう。
これはすべての産業においていえることです。
下請け型の製造業であっても、
いまや営業パーソンなくして
安定的な成長は望めません。
その一方、人材不足の影響で、
新卒、中途とも営業職の採用は難しくなるばかりです。
この傾向は今後とも継続することは間違いありません。
優秀な人材を確保することは、
非常に難しい時代という認識が必要です。
それならば、既存の社員を
優れた営業パーソンに育て上げ、
より質の高い仕事をしてもらうほかありません。
それができなければ、
企業の存続は中期的に非常に厳しいもの
となってしまいます。
では、優れた営業パーソンとは
どういう人物をいうのでしょう。
ひらたく言えば、
継続的に成果を上げることができる営業パーソン
といえるでしょう。
継続的に成果を上げるということは、
口で言うほどたやすくありません。
成果を上げる行動・思考習慣が
身についていなければいけないからです。
そうした習慣により、量と質の両面において
高いレベルの営業活動が継続できる人材こそ、
優れた営業パーソンといえるでしょう。
そうした行動・思考習慣を持つ営業パーソンは、


・成果を上げるための時間を、十分確保できている
・お客様のニーズを正しく把握し、課題解決のための
  アプローチを論理的に構築できる
・その上で、自社と他社の違い(自社がいかに優位なのか)
 を明確に説明できる


といった特徴を持っています。
同時に、優れた営業パーソンを多く輩出する組織には、
こうした好ましい習慣を持つ
営業パーソンが生み出されやすい
“管理の仕組み”があります。
例えば、営業管理者は、
成果を出すための営業標準モデルを作成し、
営業パーソンに対して、
モデルに沿った行動パターンが習慣化するまで
チェック・フォローすることができます。
これにより、普通の営業パーソンを
優秀な営業パーソンへと仕立てていきます。
いかがでしょう。
こうした仕組みが構築され、
課題解決に向けた取り組みが
日常的に行われている組織の営業力が
強くならないはずがありません。
この観点から、自社の課題を明確にし、
不足する機能を補っていく必要があります。

中堅中小企業の採用状況は、
非常に厳しいものとなっています。
いまだ内定ゼロという企業も少なくありません。
こうした状況は一時的なものではありません。
社会の構造上の問題であり、
どこからか人材が入ってこない限り、
企業側の需要を満たせる状況ではないのです。
こうした中、人材の育成は
非常に重要なテーマとなってきています。
人が採用できない時代ですから、
採用した人材をいかに辞めさせないか、
いかに育て上げていくかがポイントになります。
この点を十分に理解し、
取り組んでいる企業とそうでない企業とでは、
中長期的に大きな差となってくることでしょう。
そう考えると、
「イマドキの若者はこれだから困る・・・」等と、
他人事のようには言っていられません。
「金の卵」と考え、
大切に育てていくという認識が大切です。
さて、では一般的に認識されている、
最近の若者の特徴とは、
どういったものでしょうか。


・性格はおおらかで素直
・何事に対しても基本は受け身
・指示されたことはやれるが、
  指示されないとやらない
・厳しく叱られると、(反発ではなく)
  めげてしまう
・目標達成に向けて奮起するなど、
  必死になることが少ない(必死はダサい)
・対人関係には希薄で控えめ
・競争意識が弱い
・基本的な読み書きがやや弱い
・できないことが多いわりに、
  自信は強く持っている(自信過剰型)
・人は人、自分は自分
・ナンバーワンよりオンリーワン
・出世意欲(稼ぐ意欲)が乏しい


すべてが当てはまるということはありませんが、
こうした傾向が強いという特徴はあるように思います。
では、こうした世代に対して、
我々はどのように対応すべきでしょうか。
反発計数が期待できない彼らに、
我々の価値観を無理やり押し付ける
「北風政策」は効果的ではありません。
自ら行動を起こさせるように仕向ける
「太陽政策」が肝要でしょう。
それには、まず彼らの価値観を理解し、
そうした価値観を生みだした背景を
理解することです。
そして、彼ら一人ひとりに深く・温かい関心を持ち、
彼らが本当に素晴らしい人生を送れることを願い、
日々指導していくという姿勢が欠かせません。
「そんなことまでしなければいけないのか・・・」
という声が聞こえてきそうですが、
「金の卵」と考えるなら、
大切に育てていくということも
理解できるのではないでしょうか。

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