経営コンサルティングの現場から

名南経営コンサルティング 永井晶也 公式ブログ

「もう少し経営感覚を持って
    仕事をしてくれたら・・・」

こういう愚痴をこぼす経営者は、
決して少なくありません。
変化し続ける厳しい経営環境の中で、
会社の運営に全責任を負っている経営者は、
常にリスクと向き合い、
採り得るいくつもの手段を考え、
そこから最良の手段を選択し、
実行しているのです。
一方で、そこで働く社員達は、
そんな経営者の苦労も露知らず、
ただ漫然と出社し、
就業までの時間をただ過ごす、
といった暢気な働き方をしている人達も
少なくありません。
そういう状況を見るにつけ、
経営者はつい冒頭のような愚痴を
こぼすことになります。

社員に経営者の感覚を持ってもらう。
多くの経営者達が
チャレンジしてきた課題であります。
社員一人ひとりが自分と同様の
問題意識を持ち、
会社のために好ましい意思決定を
積極的に行い、
組織を引っ張っていこうと
奮起してくれたなら、
どんなに素晴らしい会社
になれることでしょう。
そういう感覚を醸成しようと考えるなら、
実際にそういう(経営者に近い)状況に
置かれることが
一番効果的であるといえます。

例えば、京セラという会社は、
アメーバ経営という手法を用い、
社員があたかも町の工場の経営を
行っているような感覚を醸成することに
成功しています。
あるいは、かのソフトバンクでは、
マネジメントゲームを取り入れ、
ゲームを通じて経営感覚を醸成しようと
試みています。
これらに通じることは、
いずれも社員に経営者の
疑似体験をさせるということです。

経営者の感覚を身に付けさせるには、
実際にやらせてみることが一番
ということです。
例えば、マネジメントゲームでは
5~6人の競合が存在する市場で、
自らの意思決定により、
工場をつくり、社員を雇い、
製品を製造し、販売まで行います。
その一連の取引を、
帳簿に記録していきます。
そして一定の区切りで、
帳簿を元に決算まで行います。
自分の判断が、数字(会社の業績)に
どのような影響を与え、
それが決算によってどう表現されるのか
を実際に体験するのです。
儲かっていると思っていたのに、
(決算したら)赤字になっていた。
投資をしようと思ったら、
手元にキャッシュがなかった。
といった具合に、
実際の経営と同じ状況を
ゲームの中で体験するのです。
こうした体験をすれば、
すべての人が経営者感覚を持つ
とは言い切れませんが、
回数を重ねるうちに、
徐々に経営者の感覚が
身に付いてくるのです。

もちろん実際の経験に優るもの
はありませんが、
こうした取組みを通じて、
経営者感覚を醸成することができれば、
組織の推進力が格段に高まることが
期待できそうです。



新年、あけましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりました。
誠にありがとうございます。

本年も、中小企業経営のご支援に、
邁進して参る所存です。

引き続き、ご愛顧いただきますよう、
よろしくお願い申し上げます。

会社の管理レベルを
推し量る物指しとして、
“5Sの実践度合い”
がそのバロメーター
になるといわれます。
5Sとは、
「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」
の5つのSでありますが、
例えば会社の事務所内において、
様々な資料が、
何のルールも無く勝手に保管され、
そのありかは、
特定の個人にしか分からない。
机の周りも共有スペースも、
色々なモノであふれかえり、
何が問題なのかも分からない・・・。
こういう状態を、
よしとしてしまう
会社の組織運営が、
経営的に適切に行えているとは
到底思えません。
こうした会社では、
おそらく多大なる機会損失
が生まれており、
業務の推進は、
あらゆる要因に阻害され、
極めて非効率な経営を
余儀なくされている
可能性が高いといえます。

会社の経営を、
より経営的に行おうとすれば、
中長期的な目標に向けて、
会社を取り巻く課題を整理し、
取組みの優先順位を決めます。
そして、目標に向けての行動を
効果的に管理
(PDCAサイクルを効果的に回す)
することで、
最短距離での目標達成を
志向するのです。
冒頭の話に戻りますが、
こうした管理サイクルが
しっかりできている会社では、
図らずともこの5Sが、
ある程度しっかりできている
ことが多いようです。
それは、整理整頓が
できていないことが、
組織の生産性に
どれほどの影響を与えるか、
あるいは清掃や清潔の不徹底が
社員の問題意識に
どういう影響を及ぼすか、
といったことを
よく理解しているから
だと思われます。
そして、企業経営の根幹は人であり、
優秀な人材を育てるために
「しつけ」が欠かせない要素
であることを、
強く認識しているからなのです。
管理がしっかりできている会社ほど、
こうした5Sを(無意識にでも)
重視しているものです。

このような観点から、
自社の管理レベルを
この5Sの切り口でチェック
してみることは有効でしょう。
また、5S活動を通じて、
組織全体の管理レベルを
向上させることも可能でしょう。
では、5Sを通じて実現すべきは、
どういう成果でしょうか。
5S運動が単なるお掃除運動となるか、
経営に直結する運動となるかは、
こうした明確な目的意識
を持てるかどうかにかかってきます。
5Sの具体的成果として期待すべきは、
組織の生産性
(労働生産性・人時生産性)
の向上です。
いくら5Sで事務所がキレイになっても、
組織全体の生産性が
低下したのでは、
意味がありません。
組織の生産性の向上を
狙った運動として展開することで、
先の管理レベルの向上にも、
よりシビアな目を向けることが
できるはずです。
そして、その目標を達成するために、
具体的に何を、いつまでに、
どのように、実行するかを計画化し、
実行、統制していくことで、
組織の管理レベルは
強化されていくことになります。

経営改善を実現する5S。
そういう観点で5S活動を
見直してみてはどうでしょう。

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