企業における社員教育の位置づけは、
年々その重要性を増してきています。
マーケットが成長する時代においては、
常に供給を上回る需要が存在したため、
そういったものは、
それほど重要ではなかったかもしれません。
しかし、昨今のような
厳しい競争環境においては、
社員一人ひとりの言動が
組織の業績に色濃く影響
することになります。
それゆえ、社員教育は必須であり、
同じポテンシャルを持った社員
を抱える二つの企業があるとすれば、
定期的に教育を行い、
社員の潜在能力の発揮に重きを置く企業が、
ほぼ十中八九勝つことになると思います。
誰でも売れる時代ではない今だからこそ、
売る人や売る企業の考え等が、
商売に大きな影響を及ぼすのです。

では社員教育とは、何を、どうのように
教育すべきなのでしょうか。
こちらも昔ほどシンプルなもの
ではなくなってきています。
当然、職種や階層、年齢や経験等により、
必要な教育は全く異なってきます。
また、一度やれば良いというものでもなく、
継続的に行われ、
社員の能力が継続的に
向上していくような仕組み
が必要になってきています。
それゆえ、現代における組織内の教育は、
行き当たりばったりの計画では
話になりません。
まずは、職種・階層毎に、
必要とされる「スキル」と
それらを遂行する上で
持っておきたい「マインド」
といったものが目標として明確に
示されていなければいけません。
目標が明確になれば、現状との比較で、
不足するものが明らかになりますので、
それらを(組織構成員が)確実に
身に付けていけるように、
具体的な計画へと展開していくのです。
目標と計画の無い教育は、
だいたいにおいて「思い付き」ですので、
効果的・効率的にスキルアップを
図っていくことは
難しいと言わざるを得ません。
教育計画が明確になっていれば、
いつまでにどの程度のレベルアップ
が図れていなければいけないか、
現状の到達点も明らかにできます。
それらを明確にするのも
計画の機能でしょう。
計画があって初めて、
教育がどれだけ順調に推移しているか
が明確になってくるはずです。
計画通りに進めては見たものの、
思い通りの成果が上がっていないとすれば、
計画を修正する必要があります。
それにより、教育の成果は
格段に向上するはずです。
教育の計画がなければ、
こうした途中の修正も難しくなるでしょう。

個人の能力開発等は、
社員一人ひとりが自分の責任で行うもの、
そこまで会社が介入する必要は
ないのではないかと考える向きもあります。
しかしながら、個人任せ故に
(個人の)能力が高まらず、
結果として組織の競争力が弱まり、
市場での競争力を失っていくことに
なるとすれば、もはや組織が存続すること
は不可能です。
社員の教育に組織の生き死にが
掛かっているとすれば、
もはや個人の責任等とは
言ってはいられないでしょう。
社員を教育し、能力を高め、
市場で勝ち抜ける集団を創り上げることは、
組織側の責任であると
認識する必要があるでしょう。

企業は人なり。

本当にそのように考えるのであれば、
社員一人ひとりの能力開発に、
組織として積極的に関わっていく
必要があると言えます。