企業会計には、
もっぱら外部への報告を目的
とした財務会計と、
主に内部向けに
経営の意思決定をサポートする
こと等を目的とした
管理会計があります。
外部向けの財務会計は、
厳格なルールに基づいて運用
することが求められていますが、
管理会計は(その目的が内側ゆえ)
共通のルールは存在しません。
「自社の意思決定に有効であること」
という尺度で、
各社が自由に(ルールを)
決めればよいのです。
私どもでも、
多くの企業様にて、
自社独自の管理会計のフレーム作成
のお手伝いをさせていただいております。
その中での率直な感想は、
まさに千差万別。
一社として同じフレームで
やれるところは無い
といっても良いほど、
自社の個別性が
表現されるものになっています。
昨今では、
中堅中小企業においても、
この管理会計を活用し、
有効な意思決定の一助
として活用する向きが
増えてきています。
代表的な管理会計の手法として、
原価計算や予実管理などが
良く知られています。

さて、企業における会計、
すなわち売上や利益というものは、
あくまで結果であって、
目的ではありません。
しかし、ゴール(結果)としての
売上や利益への期待なくして、
効果的な企業運営は行えません。
狙うべきは本来の企業の目的
ではあるけれども、
その目的にたどり付く絶対条件として、
利益を位置付けるべきでしょう。
企業存続の絶対条件としての利益を、
自社の経営の中で、
継続的に獲得するために必要な条件
は何なのか。
そのためにはどういう意思決定
が必要なのかを
明らかにしていくのです。
そうすることで、
企業経営は自社の
目的(経営理念)追求の中で、
しっかりと利益を上げていける体質
が構築されていくのです。
もう少し具体的に
経営に役立てていくには、
予実管理という手法が有効です。
管理会計の手続きで分析された
収益構造をもとに、
単年度の計画を実行するために
どういう予算を編成するか、
新たな期がスタートする前に
計画化します。
この時のポイントは、
意志決定に役立つ計画の立て方
を心がけることです。
例えば、人件費を計画するなら、
現状の総人件費を社員総数で割り、
一人当りの平均人件費
を出したものをベースに、
計画期の昇給率等を鑑みた平均人件費と
予定人員数とを掛け合わせて算出
したものとするのです。
そして、実績と比較する際も、
先の総人員数と平均人件費で
差異分析すれば、
総労働時間のコントロールや
追加人員の必要性などが判断できます。
製造業であれば、
生産量と相関関係のある経費は、
生産単位当りで算出する
ことも有効です。
それにより、
生産効率の良し悪し、
トレンドは概ね見えてきますので、
そうした指標をもとに、
現場に指針を与えることができるのです。

以上のように、
せっかく毎月試算表を作成するのであれば、
自社にあった形で
有効に活用すべきでしょう。
ただ単に結果だけを見て、
一喜一憂するのではなく、
意思を持って
結果を作り出していきたいものです。