昨今の厳しい経営環境において、
業界間格差、企業間格差が
著しい状況になってきています。
アベノミクスで経済のインフレ(リフレ)
を目指していますが、
現実には、まだまだデフレが横行しています。
激しい競争環境における価格の低下圧力です。
例えば、ある業界では、
平均的な粗利益率が10%前後、
差別化の難しい商品を扱い、
値引き合戦で
業界全体の収益性を
低下させてきました。
こういう流れになりますと、
どんどん寡占化が進み、
いずれは業界内の再編により、
少数の大規模事業者に
絞り込まれていくことに
ならざるを得ません。
また、個別の企業で見てみても、
製品(商品)自体に
よほどの差別優位性がない限り、
かなりの確率で
利益率は下がる方向に
圧力が掛かります。
売上高のわりに
利益の出ていない企業を、
つぶさに調べてみますと、
儲かっている製品がある一方で、
儲かっていないどころか、
販売した時点で赤字
になるような製品が
あったりします。
また、儲けさせてくれる顧客と
そうでない顧客の
区別ができておらず、
営業パーソンが
売上をもらうために、
足繁く赤字顧客のものとに
向かっていくということも
頻繁に起こっています。
どうしてこのような状況
になってしまうのか。
ほとんどの場合、
自社の製品(商品)について、
どれだけの原価、
あるいは販売するコスト
が掛かるのかが、
明確になっていないことが
挙げられます。
特に製造業の場合、
原材料に様々なコストをかけて、
製品を製造しますので、
実際の製品原価を把握する
ということは、
それほど簡単ではありません。
加えて、お客様毎に
様々な取引条件がありますので、
そうしたものが
一連で管理されていなければ、
(厳しい経営環境下ゆえに)
必ず悪い方向に向かうのです。
企業にとって、
値決めは生命線です。
当然、お客様あっての商売ですから、
お客様の意向を無視した価格設定
では話になりませんが、
企業のコストと
今後の継続と発展のために
必要な利益を賄うための、
適切な販売量と販売価格
という点には明確な指針
を持っておく必要があります。
それには、まず自社の営業構造と
コスト構造をしっかり把握
しておく必要があります。
その中で最も基本的で
重要なものが原価管理でしょう。
自社で販売する製品の原価
が分かっていないようでは、
適切な販売戦略も価格戦略も
構築しようがありません。
当然、売上の欲しい営業担当者は
顧客に言われるがままの
値引きを引受け、
益々自社の収益性を
悪化させることになります。
こうした状況に陥らないためにも、
まずは個々の製品の原価を明らかにし、
そこから販売戦略、価格戦略へと
展開していかなければいけません。
また、コストリーダーシップ
という戦略は、中小企業が
採用できる戦略ではありませんが、
コストダウンをしなくて生きていけるほど、
今の環境は甘くありません。
有効な販売戦略、価格戦略と同時に、
効果的な原価低減活動を
展開していく上でも、
自社のコスト、原価の把握は
必須の課題といえます。