仕事と作業の違い。

程度の悪い仕事をしてしまった際に、
上司から「仕事が作業になっている」、
「作業ではなく、しっかり仕事をするように」
といった類のお小言を頂戴することがあります。
仕事と作業の違いとは、一体何なのでしょう。
私どもでは、仕事の定義を、
「目的(期待される成果)の実現に向けて、
  最適な方法を取捨選択し、実行すること」
としています。
これに対し、作業の定義は、
「ただ言われたことを、言われた通りに行うこと」
となります。
一般的な仕事には、
それぞれ必ず目的があります。
この目的が意識されない仕事は、
仕事とは呼べず、
作業ということになります。
また、目的が意識されたとしても、
そこへのアプローチの段階で、
常に創意工夫がなされなければ、
到底“よい仕事”とはいえません。
依頼された仕事の結果に満足していただくには、
相手が何を期待しているのか(目的)を意識し、
その期待を上回るためのポイントはどこで、
どうすればそれがより短時間(低コスト)で
実現できるかを常に考えなければいけません。
そういう意識を強く持つことができれば、
その実現のために、
常にやり方を工夫するという姿勢が
身に付いてくるでしょう。
そういう姿勢がなければ、
仕事の目的はいつしか意識から遠く離れ、
これまでのやり方に何の疑問も持たず、
ただ同じことを繰り返す・・・
すなわち仕事が作業になってしまうのです。
こうなりますと、
仕事のクオリティ依頼主の信頼を得ることが
難しくなります。
相手に喜んでもらえなければ、
やっている本人のモチベーションも高まりません。
いずれ、こんなに頑張っているのに、
周りは誰も理解してくれないと、
不満を漏らすようになります。
このように、意識が自分の内側に向き始めると、
仕事は益々作業化しやすくなります。
まさしく悪循環であり、
終にはその仕事は自分に向いていないなどと、
他責で考え、いずれ職場を離れることにさえ
なりかねません。
こうなってしまっては、
本人にとってはもちろんのこと、
会社にとっても、何一つ良いことはありません。
こうした悪循環にはまらないように、
仕事にはどういう姿勢で臨むべきなのか、
を常に意識したいものです。

これからの日本は、
総人口の減少と急激な高齢化により、
猛烈な勢いで生産年齢人口が減少していきます。
これに伴い、多くの業界で市場は縮小し、
競争が激化するというプロセスを
経ずにはいられません。
そこで勝負の鍵を握るのは、
個々の企業の生産性なのです。
ご存知の通り、生産性とは、
インプットに対するアウトプットを意味しますので、
働く人、一人ひとりの仕事の効率の高さが、
そのまま組織の競争力となっていくのです。
以上のように、同じ仕事を、
“真の仕事”として改善し続けることができる組織と、
すぐに作業化してしまい改善が進まない組織とでは、
仕事の効率にどれくらいの差が生じてくるのか、
想像に難くありません。
仕事の効率が上がらない組織は、
必ず淘汰されることになります。
厳しい経営環境を勝ち抜くためにも、
いま一度、仕事への取組み姿勢を
見直したいものです。