それこそ昔であれば、
「経営者や管理者の教育を怠れば会社は潰れるけれど、
  新入社員の教育を怠っても潰れることはない」
等と言われたものですが、
昨今はそうともいえない状況となってきました。
人手不足が甚だしい状況で、
いかに優秀な人材を確保するか、
確保した人材を
優秀なビジネスパーソンに育てられるかどうかは、
企業の将来を占う上で
非常に重要なテーマとなってきております。
“AIの発展により人は不要となる”
等とまことしやかに言われておりますが、
ビジネスにおいて人が不要になることはありません。
(間に合わない人が多数生まれることは
  間違いありませんが・・・)
“企業は人なり”なのです。
人が能力を発揮し続けるには、
ただ漫然と経験を積めばよいというものではありません。
経験し、そこから学び、学びを活かし、
新たな見地で更なる経験を得る・・・。
これらを効果的に繰り返すことで、
スパイラル(螺旋)に成長することができます。
しかし、最近の傾向として、
この経験から学べない、
あるいは学びを活かせない新入社員の
いかに多いことか。
多くの企業様からそうしたお悩みの声
をいただきます。
これらは個々人の資質の問題ではなく、
育つプロセスの中で受ける
社会の風潮のようなものの影響
と考えられます。
すなわち、成長しない時代
(全員が勝ち組になることができない時代)となり、
競争ではなく自分らしさを求めることがよい
という価値観が多くを占めたことで、
無理に他人に合わせるよりも、
ありのままの自分でいることを
よしとする空気があったように思います。
本来、体験から多くを学ぶには、
高い志(目標)が必要です。
しかし、成長しない時代の空気は、
次元の低いレベルでの自己肯定感を生みだすこととなり、
結果、より高いレベルを目指し、
自己を否定するという思考を
低下させてしまったように思います。
個々人に資質がないのではなく、
資質を能力として発揮するプロセスが、
昔と大きく違ってしまったのです。
このように考えるなら、
多くの可能性を秘めた新入社員の
本当の能力を発揮するには、
徹底的に教育するほかありません。
その観点から、
教育の対象はスキルよりマインドです。
まずは、社会人としての正しい心構え、
モノの考え方を身に付けさせなければいけません。
ただし、それはかなり根気のいる仕事
だと心得る必要があります。
入社当初の新入社員研修程度では、
そうしたマインドを醸成することは不十分です。
定期的に自身の言動を振り返り、
そこにある考え方や感情をも考察し、学び、
活かしていくというプロセスが欠かせません。
こうしたサイクルをできれば三年間、
しつこく行うことです。
このような取り組みを通じて、
好ましいマインドが醸成されれば、
スキルは自ずと
好ましいものとなってくるでしょう。
仕事のスキルとは、
それを実行する者のマインドの在り様
に大きな影響を受けるのです。
いかがでしょうか。
改めて、新入社員の育て方、教育の仕方
を見直す機会としてはどうでしょう。
新たな気づきや発見が得られるかもしれません。