インフレと値上げ交渉

前回のメルマガでは、
世界的なインフレ傾向とそれに伴う
賃金上昇のトレンドにどう対応すべきか
ということをお話ししました。
一方で、資源価格の高騰、円安による
調達コストの上昇により、
企業の収益構造は悪化しており、
大企業を中心に積極的な値上げ交渉が
行われています。
新聞報道等によりますと、
大企業の値上げはオイルショック以来の
42年ぶりの高水準とか。
反面、中小企業の価格転嫁は
遅れているという報道もありました。
バブル崩壊以来、実に30年以上の期間、
日本は常にデフレでした。
よってほとんどの現役営業パーソンは
値上げ交渉をしたことがありません。
それが突如の値上げ攻勢で
誰もが大きな戸惑いの中、
遅れてなるものかと
急ぎ交渉を進めています。
いま値上げをせずにいつするのか。
根拠なく我慢するのではなく、
明確な理由を示し、
強い意志を持って値上げ交渉を
すべきでしょう。

収益構造改善のための営業構造転換

こうした社会構造の大きな転換期には、
いっそ自社の営業(取引)構造を
思い切って見直す機会
と考えることもできます。
もちろん、現時点で収益的な余力
がないとなると、
それもなかなか大変なこと
ではありますが、
余力のあるうちに
不採算な取引を解消する
ということも重要な意思決定
であると思います。
不採算な取引を解消するには、
いくつかの考え方があります。
一つは自助努力により収益向上を
図ることです。原価低減活動により、
生産コストを低減することで
採算が取れるなら
それに越したことはありません。
次に、値上げの交渉です。
そもそも採算が取れていないのですから、
ダメ元で交渉ができます。
最後の手段は、潔く撤退することです。
取引を中止することで
採算が改善するなら、
いっそそういう手段もありでしょう。
供給責任の名のもと、
いつまでも不採算な取引を強いられる
ケースも少なくありません。
双方にウィンウィンの考え方が
持てないのなら、
取引は解消した方がむしろ
建設的ではないでしょうか。

環境変化に積極的に立ち向かう

これまで長らくお世話になったお客様に
不義理をするということは、
あまり気持ちの良いものではありません。
後ろめたい気持ちになりますが、
それはそれとして
割り切ることも大事です。
収益構造を改善できれば、
社員の待遇も改善できますし、
次の成長のための投資にも
資金を回すことができます。
それにはまず現状の営業(取引)構造
を変革することです。
値上げ交渉もそうした位置付けで
考えることができれば、
様々な打ち手が考えられる
のではないでしょうか。
環境変化への積極的な対応が
望まれています。