テレワーク廃止の潮流?

コロナ禍以来、広範囲で拡がった
テレワーク(在宅勤務)の
雲行きが怪しくなってきています。
先日の新聞報道では、
「米企業での働き方が『原則、出社』へと
変わりつつある」といった記事
がありました。その少し前には、
アマゾン・ドット・コムが、
153万人いる世界の社員に対して、
原則週5日出社するように求めた
というニュースもありました。
テレワークにより、アマゾンの企業文化
に緩みが出てきているというのが理由
だそうです。
最近のKPMGインターナショナルによる
調査では、3年以内に「従業員がオフィス
勤務に完全復帰する」と答えた経営者が
8割強に達したとのニュースもありました。
コロナ禍で広まったテレワークの
メリットをデメリットが上回るという
判断をする企業が増えてきたようです。

メリットとデメリット

では、改めてテレワークのメリットと
デメリットを考えてみましょう。
テレワークのメリットは、
感染症の感染リスクが下がる
という当初のメリットの他、
通勤時間が不要になる、
通勤に係るコストが下がる、
柔軟な働き方により生産性が向上する、
人材活用の幅が広がる(遠方人材の採用
や子育て中の人の採用)といったこと
が想定されます。
また、(柔軟な働き方を求める)
優秀な若手人材を獲得しやすい
といったこともメリットに
なるかもしれません。
一方でデメリットはと言えば、
物理的接触が無くなることによる
コミュニケーションの不足や、
セキュリティリスク、
自己管理が難しいため
生産性が低下する等が上げられます。
コミュニケーション不足は、
先のアマゾンの事例のように
組織風土の形成にも
影響することになります。

結局どうなの?

様々なメリット、デメリットが
考えられますが、
結局どうなのかと言えば、
コミュニケーション悪化と
生産性の低下に帰着する
のではないでしょうか。
コミュニケーションで言えば、
多くの企業で問題視されてきた経緯
がありますが、
コミュニケーション不足による
情報共有の遅れや漏れ、
誤解等による機会損失が増加
しているほか、
先にも述べたように組織風土、
企業文化への悪影響ともなれば、
企業にとって致命傷にすら
なりかねません。
生産性の観点から言えば、
(よい、悪い)どちらの意見も
あろうかと思います。
ただ、クオリティの高い仕事
をする上では一定の緊張感が必要
という前提に立てば、
テレワークでそうした緊張感を
維持することは、凡人にはなかなか
難しいのではないでしょうか。
リラックスできるというメリット
はあれども、緊張感の低下によって
仕事のクオリティが犠牲
になってしまっては本末転倒です。
一部の優秀な人材の生産性が
向上したとしても、
多くの凡人たちの生産性が
低下したとなれば、全体としての
損失は大きなものとなるでしょう。
最後に人手不足な昨今、
優秀な人材確保のほか、
柔軟な働き方による労働力の確保
という点のメリットは見逃せませんが、
そこを犠牲にしてでも、
コミュニケーションロスと
生産性の低下を回避すべき
と考える経営者が多い
ということでしょう。