持続的成長とは
組織を持続的に成長させようとした場合、
何から手を付けるべきでしょう。
今と同じ体制で同じことを
やっているだけでは、
現状を維持することはできても、
成長させることは難しいかもしれません。
「持続的な成長」となると、
なお難しいと言わざるを得ません。
どんなビジネスでも、
商売の単位は数量と単価です。
一般的には、数量を増やすために、
どういう価格政策(単価)を取るのかを
検討することになりますので、
数量の持続的拡大こそ、
持続的成長の本質的な課題と言えます。
持続的に販売量を拡大するための条件を
整えることこそ、
持続的に成長させるために必要なこと
と言えそうです。
常に先行投資が必要
販売量の拡大をするための条件
とは何でしょう。
営業担当者を増やすことでしょうか。
あるいは、生産体制を拡充すること
でしょうか。
どちらも正解です。
もちろんビジネスモデルによって、
必要なものは異なるかもしれませんが、
ほとんどの場合、
何らかの先行投資(営業担当者の採用や
生産拡大のための設備導入等)
なくしては、
これらを実現することは
難しいといえるでしょう。
常に成長に見合うだけの投資を、
先行的に行っていかない限り、
持続的に販売量を増やしていくことは
難しいのです。
利益による先行投資
では、そうした投資の原資は
どこから調達するのでしょう。
短期的には金融機関等からの借入れ
によって賄うケースが多いのでしょうが、
これはあくまで一時的な話です。
本質的には、企業の利益
(営業キャッシュフロー)から
賄わなければいけません。
もちろん、大きな設備投資の全額を
当期の利益だけで賄うことは
現実的ではありません。
過去の利益の蓄積と投資で得られる
将来の利益によって賄われる
ことになるのです。
そのように考えると、
企業は常に十分な利益を
捻出できるように
しておかなければいけません。
足元でしっかり利益が出せるからこそ、
先の投資ができるのです。
もちろん、足元が赤字であっても、
資金を提供してくれる投資家
がいれば話は別ですが、
それにしても将来の利益構想が
よほどしっかりしたもので、
投資家がそれだけのリスクを
背負ってでも大金を投資してくれる
というケースに限定されます。
よって、まずは足元の収益力を
高める必要があります。
いまが厳しい状況であれば、
一旦は縮小均衡を図ってでも、
利益を出せる体質に
転換することです。
その上で、その利益から持続的な
先行投資ができるように
することです。
そうした積み重ねが実現できれば、
いずれ大きな投資が必要な場合でも、
将来の利益を見越した投資が
可能になるでしょう。
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