2025年度新卒入社

2025年度が始まりました。
新卒新入社員を迎え入れた企業様も
多いことでしょう。
若年人口の減少により、
新卒採用は年々厳しさを増しています。
この先、全雇用の3割を占めるとされる
大企業が優先的に人材を
採っていくとすれば、
残り7割を占める中小企業の採用活動は
更に厳しくなると言わざるを得ません。
せっかく採用した金の卵達を、
辞めさせることなく、
無事に育て上げることが、
企業の成長にとって
ますます重要になってきます。

辞めるのが当たり前

様々な意識調査を見る
(あるいは実際に話を聞く)限り、
いまどきの新入社員の多くは、
転職することはむしろ当たり前
と考えており、
新卒で入社した会社に
骨を埋めよう等とは
まるで考えていないようです。
(全部が全部そうではないでしょうが)
それゆえ転職へのハードルは、
そもそも極めて低い
ということを認識しておく必要
があるでしょう。
それならば、
辞めないようにするには(あるいは辞める
時期を少しでも遅らせるには)、
どうすればよいのでしょう。
転職を試みる社員の心境を考えれば、
人生の中で損得(経済的な損得だけでなく、
精神的な損得も)を考えて、
より多くを得られる会社を
求めて転職を試みるわけですから、
「辞めてしまうのは勿体ない」
と思わせるしかありません。
では、どうすれば「辞めるのは勿体ない」
と思わせることができるでしょう。
最も分かりやすいのは、
賃金水準の高さでしょうか。
これだけの給与は他では絶対に貰えない
と考えれば、
転職を躊躇する可能性は高いでしょう。
ただ、中小企業にとっては
なかなかハードルが高いかもしれません。

成長実感を与え続ける

ではどうすればよいか。
昨今の社員の特徴を考えてみましょう。
ネットや新聞を見ると、
今の若い社員が会社に求めるものの
アンケート結果等をよく見かけます。
ここで毎度上位を占めるものは何か。
これは「成長」というキーワードです。
今の時代は、前述の「給料」より「成長」
の方が重要視されていると思われます。
そうだとすれば、シンプルではありますが、
できるだけ早い段階で
成長実感を得られるような工夫
をすることが効果的だと考えられます。
成長を感じているうちは、
目移りする隙はありませんし、
何より仕事が楽しくて仕方ありません。
このように常に成長を実感できる状況
というのはポイントが高いと思います。
そしてもう一つ、
その成長の先の際限がないことです。
成長の頭打ちが見えてしまうと、
成長実感は急速に衰えます。
どこまでも高く成長できる壁
があることが大事です。
それにはトップ自らが、
高邁なミッションに加え、
より大きなビジョンと
それを実現するにふさわしい社員像
を示すことです。
これらが刺されば、
自ずと「辞めるのは勿体ない」と
強く感じることでしょう。

いかがでしょう。

今後、ますます人材の獲得は難しくなります。
採る事さえ大変な時代ですので、
せっかく採れた人材を辞めさせることなく
育てるためにも、いまの若者に
寄り添ってみるのも大事かもしれません。