インフレ経済と値上げ交渉
今年度も残すところ一月とちょっと
になりました。
3月決算法人は、
今期の業績確定に向け、
周到に準備をされていることでしょう。
デフレ経済からインフレ経済への移行
が徐々に進んでいますが、
資源高を背景に様々なコストが
上昇しています。
そうした中、値上げ交渉も
比較的受け入れられやすくなっており、
広く各業界において
値上げの恩恵を享受できる状況
になってきているように思います。
顧客満足は販売数量に表れる
一方、売上高の動向については、
注意深く見ておく必要があります。
売価と数量の関係です。
値上げ交渉が比較的順調に
進んでいることにより、
販売単価は上昇傾向にありますが、
(その反動も含めて)販売数量は
どのように推移しているでしょうか。
もし、総売上高が前年同月より増加
していたとしても、
販売数量が減少しているのであれば
注意が必要です。
現段階では、販売数量の減少分を
値上げ分で賄えていますが、
この先、継続的に数量が
減少してしまえば、
いずれ単価の上昇分を
数量の減少分が上回り、
総売上高は減少局面に入ります。
自社の売上が増加している
というだけで底を脱した
と考えるのは危険です。
あくまで数量がどうなっているか
が肝心であり、販売数量が
減り続けていれば、
その要因を明らかにし、
直ちに対策を講じる必要があります。
QCDで顧客満足を高める
販売数量は顧客満足と同義
と考えてよいでしょう。
顧客は、商品やサービスの
品質(Q)と価格(C)、納期(D)
の3つのバランスで
その良し悪しを判断します。
値上げということは、
価格(C)において魅力が低下する
要因になります。
本来、ここで低下した分を、
品質(Q)か納期(D)の改善で
カバーできれば、
商品やサービスの総合的な競争力は
維持できますが、
何も変わらないのであれば、
競争力は確実に低下している
と考えるべきです。
顧客満足は低下し、
代替手段(競合への乗り換え)を
考え始める可能性が高まります。
代替手段が見つからない場合、
顧客側は甘んじて受け入れる他ありませんが、
競合が多い状況であれば、
代替手段は比較的簡単に見つかります。
代替手段が見つかったとしても、
取引先の変更には手間もかかります
(スイッチング・コスト)ので、
直ちに変更とはならないかもしれませんが、
時間の経過とともにそのリスクは高まります。
その間に、値上げで落としてしまった
競争力を維持・向上
させるための対策が必要です。
いかがでしょうか。
売上が伸びている時期こそ、油断をせず、
商品・サービスの販売動向を
つぶさに観察し、顧客満足が
どのように変化しているか、
何か対策を打つべきかを考え、
必要に応じて手を打つ必要があるのです。
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