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お探し物は図書室まで/青山美智子 著

お探し物は、本ですか?仕事ですか?人生ですか?

仕事や人生に行き詰まりを感じている5人がふとしたきっかけで訪れた、町の小さな図書室。「本を探している」と申し出ると「レファレンスは司書さんにどうぞ」と案内してくれます。
狭いレファレンスカウンターの中に体を埋めこみ、ちまちまと毛糸に針を刺して何かを作っている司書さん。本の相談をすると司書さんはレファレンスを始めます。不愛想なのにどうしてだか聞き上手。相談者は誰にも言えなかった本音や願望を司書さんに話してしまいます。
話を聞いた司書さんは、一風変わった選書をしてくれます。図鑑、絵本、詩集...。 そして選書が終わると、カウンターの下にたくさんある引き出しの中から、小さな毛糸玉のようなものをひとつだけ取り出します。本のリストを印刷した紙と一緒に渡されたのは、羊毛フェルト。「これはなんですか」と相談者が訊ねると、司書さんはぶっきらぼうに答えます。「本の付録」と──。

自分が本当に「探している物」に気がつき、 明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。

以前読んだ《人魚が逃げた》があまりにもワタシ好みで 好きになった作家さん。他の作品が読みたくなり借りてきました(^^)

5つの短編に登場する人物たちは 他の章でも繋がりがあり、過去から現在までの1つの大きな物語を成しています。人と人とが関わり、接点を持つことによって起こる何か。不透明だけれど ワクワクする未来に向かって 足を踏み出す力になってくれる何か。その一つ一つが とても優しくて愛おしくて心地よかったです。

登場人物たちが 新たな幸せに向かって歩き始める結末はどれもほっこり。読者が温かな気持ちでその先を想像したくなる物語です。

『ハートウォーミングと言えば 青山美智子さん』
ワタシの中に刻み込まれました(笑)