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猫のお告げは樹の下で/青山美智子 著

失恋した相手を忘れたい美容師見習い、中学生の娘と仲良くなりたい父親、なりたいものが分からぬまま就活に励む大学生、家族をないがしろにしたと後悔する頑固じいさん、転校したばかりでクラスに馴染めない小学生、夢を諦めるべきか迷う主婦、自分のしたいことに臆病になった人気占い師。
ふらっと神社にやってきた迷える7人は、不思議な猫《ミクジ》と出会い、神社にあるタラヨウの葉っぱを授かります。そこには 本人にしか見えない言葉が書かれていて、それが「お告げ」だと気づいたとき、思い悩む人たちの世界は温かく変わっていきます。
心がふわっとあたたまる連作短編集。

えーワタシは 声を大にして言いたい!(突然なんや!?)
『青山さんの作品はハズレがない!』とw
すっかりハマってしまった青山美智子さん(何回か言うてるw)
寄り道をしても また必ずここに戻ってきたくなる魅力があります。お慕いする川上弘美さんに続く記念すべきお二人目(^^)

物語で興味深いのは、7人の主人公が 次のお話の登場人物とさりげなく出会うシーンが 必ず出てくること(《人魚が逃げた》もそうでした♪)青山さんならではです(^^)

そして、決まってその人物を羨ましく思ってしまうこと。羨ましがられてるとも知らず、主人公たちは自分を “ツイてない” と思い込んでいる設定。
現実社会でありがちな心情は とてもリアルで、虚構の物語であることを忘れさせてしまうほどでした。

“隣の芝生は青い症候群”から救い出すべく、ミクジの授ける何でもない言葉(お告げ)が 徐々に力を発揮していく展開や、お告げの意味に気づき つまづきながらも7人それぞれが 前を向いて歩き出すという結末に 今回も心ゆくまであたためてもらいました♪(特に好きなのは、中学生の娘と一緒に推し活する悩めるお父さん。笑ったし泣かされた〜!)

そして、この物語の仕掛けにも触れますと、他の作品の登場人物が キーパーソンとして顔を出しています。

たとえば、夢を諦めきれない主婦の章で登場する輝也パパは『木曜日にはココアを』で、絵の才能が開花する頃の彼の未来の姿であるし、

馴染めない転校生の章で登場する養護の姫野さゆり先生は『お探し物は図書室まで』の司書、小町さゆりさんの独身時代という貴重な過去であるし、

他の作品とも繋がりを持たせています。
青山さん大好きマンなら気づいてニンマリするところです(^^)

ラストで宮司さんがほのぼの語る《ここだけの話》は、7人の気になるその後が紹介され、その活躍にじんわりと優しい気持ちで本を閉じることができます。

読めば読むほど優しくて心あたたまる物語でした。
もうホンマ大好きです(〃ω〃)

お気に入りの一冊がまた増えました♪