長野 信州 りんご狩り 梨狩り 【信州松川・フルーツガーデン北沢】

長野県下伊那郡松川町まし野フルーツガーデン農主の日記

2011年12月

一年間、お世話になりました。

いよいよ、今年も最後の日になりました。

毎年思うことですが、今年一年いろんなことがありました。

それでも、一番の記憶は 震災後 福島の友人を訪ねた時の「やるせなさ」と、 気仙沼を訪ねた時の「切なさ」 

現場の人間の方たちの、前を向いて歩かざるえない状況の中で感じた「強さ」、仮設住宅で 所在なげにされていたお年寄りから感じた「悲しさ」 自然の前に無残に破壊された街・堤防の 「弱さ」  いろんな感情が渦巻きます。

そんな中、秋には巨大台風の直撃を受け、春先からの天候不順も相まり 果樹園の経営的には大打撃も受けました。

ニュースでは世界経済の大混乱から始まり、歴史に残る天災、政治的な混乱等々が日替わりのように流れ、恐らく世界中の人間が想定外のいろんな事象に振り回された一年だったと思います。

日が変わり、新しい年になるといってもなにが変わるわけではありませんが、一つだけ言えるのは、「下を向いていてもお金も幸せも落ちてない。」て、いうことですね。

今年死んだ爺さんの口癖ですが、「なにより生きてるっていうことが大事」「下を向いたって、何もいいことはないから」 

104年間の人生で、時代の波にも、数々天災、身内の不幸にも、もまれ続けて生きてきた人間の言葉です。
その域に達するにはまだまだ修行不足ですが、肝に銘じ 新しい年を迎えたいと思います。

心から、「皆様 よいお年を。」

つかの間の休息

リンゴの収穫作業の終わった果樹園は、紅葉していた葉っぱも落ちすっかり冬の景色となりました。

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春の受粉(花粉付け)作業のころは薄ピンク色に圃場一面が染まり、幼果の間引き作業(摘果)のころには萌える若葉で覆われ、盛夏から秋にかけてはお客さんの笑い声とりんごの赤さで賑やかだった果樹園が、今はひっそりと来年へ向けての眠りについています。

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贈答用リンゴの出荷も一段落しましたが、今から来年に向けての土つくり、剪定作業とリンゴつくりはまた1からのスタートです。

今年は、天候不順で収量がだいぶ少なくなってしまいましたが、来年はきっと大勢のおPC050017客様に喜んでもらえる年になると思い頑張りましょう。

ありがとうございました。

当園の象徴でした「ひい爺ちゃん」が、104年という長い人生の幕を閉じました。

家族を養うために子供のころから働き、人一倍の苦労をして当園の礎を築いてくれました。

しかし、そんな苦労話も家族の前では一切せず、前だけを向いて生きた人生です。

100歳を過ぎても、お客さんとの会話を楽しみにしていた元気ものでした。

完全に人生を燃焼しつくした、といった感のある最後。

大事な家族の一員を失ったことは大変さみしくもありますが、爺ちゃんの新しい旅立ちを、今は応援してゆきたいと思っています。

皆様には本当に長い間お世話になり、ありがとうございました。

                                                  合掌
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