2006年03月02日

風の耳たぶ

とは灰谷健次郎の本の題名
この前大学の友達まゆに借りて最近読みました
そのストーリーがどうこうというのはあまりないですが
(強いて言えばホリエモンに読んでほしいくらい)
その中に初めて知った沖縄の話があった

沖縄には今無人島になっているけど、戦争当時270人ほどの人が住んでいた前島という島があるらしい
悲惨といわれる沖縄の戦争下に於いて
その島だけは集団自決はおろか誰一人戦争犠牲者が出なかったらしい
その島にいた一人の校長先生が兵がいなければ敵は攻撃しないという体験に基づき
前線基地になるのを必死に食い止めたそうだ
アメリカ兵もこの島へ上陸したけれど軍事施設がないことを知り
攻撃しないと宣告して去っていった

そんなことで村民の命を救った校長はその事実を何十年もずっと口にしなかった
島民もまたそうした それは何故か

他の島の人たちが死んでいく阿鼻叫喚の地獄を見て
みんな傷つき殺されていったのに
自分たちだけが平和に暮らしているという思いが痛手になり
彼らのその気持ちが癒されることはなかった
生き残ったことを恥じた

悲しすぎると思った
その島だけじゃない
前線に行って目の前で友人が死ぬのを見て
自分が生きて帰ってきた事を悔いた人だってたくさんいたはずだ
生きて帰ってくることが幸せになりえない
それが分かっているのにやめられない戦争
平和になってもそれになじめないベトナム戦争後遺症の人もいるし
平和になることはできないけど近づくことはできる
っていうけどどうやって近づいていけばいいのか
最近どんどん分からなくなる

関係ないけど灰谷健次郎、いいです
太陽の子読んだことない人 ぜひ読んでみてください

mashu1224 at 00:10│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by ハム   2006年03月03日 08:50
ふぅちゃんだっけ?いい話だよね。いい話だったから、何度も読み直したよ。
生きるのを恥じる、これほど苦痛なことはないね。。。戦争を無くす、国家・民族といった集団と個人の考え方の矛盾。解決方法は闇の中だね・・・
とまじめにコメントしてみたり
2. Posted by まっしゅ   2006年03月04日 21:59
>ハム
まじめにありがと☆
どうすればいいかわからなくて
多分自分の考えを伝えていくことしかできないけど
それが一番地道で確実で近道かもしれないとか思う
誰かに聞いてもらわなきゃ始まらないよね

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