大城眞徳税理士事務所Blog

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2011年01月

2011年01月21日

古典から学ぶ経営哲学【第1回】                                      「長所を活かそう」

 わが国でも最大級の経営コンサルタント会社船井総研の会長船井幸雄先生のコンサル方法の大きな考え方の一つに「長所伸展法」というのがある。人間誰にも必ず長所があり、企業にも得意とするものや良く売れている商品がある。それぞれの長所を伸ばし、最大に活用することにより企業の発展に寄与する方法である。短所を是正するより、長所を伸ばすのがはるかにエネルギーを要しない。

 江戸末期の大儒学者の佐藤一斎先生の言志四録や孔子の論語にも同じ教えがある。江戸時代や二千五百年前の孔子が生存されていた時代も変わりはない。すなわち長所を伸ばすやり方は、人材育成及び組織の活性化において永久不変の原則であるといえる。
 言志四録に「我れは当(まさ)に人の長所を視(み)るべし、人の短所を視ること勿(なか)れ。短所を視れば、即ち我れ彼れに勝り、我れに於いて益無し、長所を視れば、即ち彼れ我れに勝り、我れに於いて益あり。」訳すると、人を見る場合はその人の長所を見るべきで短所を見るべきでない。短所を見ると、自分がその人に勝っているので自分には何の役にも立たない。長所を見るようにすれば、相手が自分よりも秀れているので自分にとっては得ることがある。
 同じく言志四録に「人おのおの長ずる所あり、短なる所あり、人を用うるには宜しく長を取りて短を舎(す)つべし。自ら処するには当(まさ)に長を忘れて以って短を勉むべし。」とある。訳すると、人間には長所短所がある。人を用いる時はその人の長所を見て短所を見ないようにするが良い。しかし、自分が世渡りするときの考えは当然に自分の長所を忘れて短所を改め補うように努力すべきである。自分に対してはきびしく、謙虚で常に自己改革しようという考え方である。
 更に論語にも同じような教えがある。「子曰く君子は人の美を成す。人の悪を成さず。小人(しょうじん)は是に反す。」訳すると、孔子が言われた。君子(人格者)は他人のいいところを褒めたたえ、長所を伸ばしてやり他人の欠点を注意して改めさせる。小人(小人物)はこの反対のことをするのである。

 一つ注意しなければならないのは、長所を伸ばしつつも短所をほっておくことではない。欠点は注意して気付かせて改めさせることも大切である。広く社会を見ると、伸びている企業は人の活かし方が上手であることに気付く。それは取りも直さず長所を活かしているのである。

 人間性のレベルが高い人程、人の長所が多く見えるようになる。短所しか見えない者は、人間的にまだ低いからである。人間性の高い人は尊敬され、そういう人のところには良い人材が集まってくる。一般的には、短所は気付きやすいが長所を探すには意識しないと見えにくい。人間性を高める必要性が存在する。人間性を高めるには、修養が必要である。その方法はいくつもある。人間性を高め、夫々(それぞれ)の長所を活かし組織を活性化し、発展させることを祈念する。


所長 税理士 大城 眞徳

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