大城眞徳税理士事務所Blog

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2013年02月

2013年02月28日

古典から学ぶ経営哲学【第25回】                                 「人つき合いの為の処世上、大事なこと ・・・ 敬意を忘れない」

 人との長いつき合いや友情を保つには、信頼し合うことが大事である。信頼の根底には、お互いに尊敬し合う気持ちが必要である。敬意をもって長い付き合いをした人や古典の教えの例を紹介する。

 江戸時代の実業界の大御所渋沢(しぶさわ)栄一と大隅重信は実に五十二年間の変わりない友情を保ったのは、お互いに不行き届きや宜しくないこともあったが、馴れ親しい間にもお互いに敬意を欠く事がなかったからである。又、渋沢は第一銀行を設立した方で、同行の経理担当であった佐々木勇之助という人を自分の後任の頭取に抜擢し、その後も変わることなく、これまた四十余年の長い付き合いをされている。その要因は、お互い尊敬し合い礼儀を守ったからである。

敬に関して論語にも良い例がある。

 「子曰く、晏(あん)平仲(ぺいちゅう)、善く人と交わり、久しうしてこれ敬す。」

 訳は、孔子いわく晏平仲(斉の国の賢者。宰相)は人との付き合いが大変良く、長く付き合いしても馴れ親しむことなく、他人に対し常に謹み敬う気持ちを失わなかったからである。

言志四録にも次の例がある。

 「己を修むるに敬を以(も)ってして、以って人を安んじ、以って百姓を安んず。壱(いつ)に是れ天心の流注なり。」

 訳は、自分を修めるのに敬を以ってすれば、人を安んずることができ、人民を安心させることができる。これは天の心が流れ込んだものである。

 斯様にして、敬の心があれば心は常に穏やかで明るく多くの人望を得ることができる。上に立つ者が下を思いやり尊敬し合うようになれば、能力を発揮し業績の向上にもつながる。優秀な人は地位や身分の上下に関係なく、他の人格を尊重し敬の念がある。そして、お互いの立場を理解してあげるので能力が発揮される。

 アメリカの偉大な経営学者ドラッカーは「部下に命令することは簡単である。しかし部下が心の底から従ったかは別である。」といい、いくら命令しても自分の意図することや目的に合った行動がされなければ命令の価値はない。やはり人を動かすにも、恭敬の念が大事であることを物語っている。

 お互いが信頼し合い長い付き合いをする。あるいは、多くの人の協力を得て組織の発展に寄与するためには、お互い尊敬し合うことが非常に大事なことである。多くの人は知識や技能技術だけに多くの時間を費やしているが、心を豊かにし、幸せの人生を送るには、人に対して敬を以ってあたることが出来るよう、人間性を高めることにもっと時間をかけることが大事である。
 論語は、二五〇〇年前のものであるが大昔も今も人間性の大事さは変わらないということは、永遠不変のものである。

 「敬」が人つき合いの為に大事な事であることを今一度、真剣になって心に留めて修養に務めたいものである。

所長 税理士 大城 眞徳


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