大城眞徳税理士事務所Blog

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2013年08月

2013年08月30日

古典から学ぶ経営哲学【第31回】                              「人を成長させるための原理原則 ・・・ 成功体験を積まし逆境体験を味わうこと」

何事も成功させるには原理原則がある。人を成長させるにも、二つの原理原則がある。
  イ.成功体験を積ますこと
  ロ.逆境体験を味わうこと

これについて、守屋淳先生の「論語入門」から要約して紹介する。
  一.子曰く、学びて時にこれを習う。また悦(よろこ)ばしからずや。
  二.朋(とも) 遠方より来たるあり。また、楽しからずや。
  三.人知らずして慍(いきどお)らず。また、君子ならずや。

解説すると、
  一.学問したことを日常生活の中で繰り返し練習し、自分のものにし、知行が一致
    するレベルまでいくと喜ばしい事である。
  二.気心が知れた友人が遠方から訪ねて来て、切磋琢磨し、自分が学び得たものを
    更に多くの友に伝え、善を多くの人に及ぼすことができたら楽しいものであ
    る。
  三.学問をし立派になっても世間から正当に評価されないことがある。それでも、
    不満をもらしたり、恨んだりしないで、ひたすら道を楽しむことが出来るそう
    いう人を君子という。

一と二が成功体験、三は逆境体験にあたる。

 このように、学んだことが血と肉となって当り前になるまで繰り返し、又、友人たちと共に研鑚し合い成長し楽しむことが出来れば、人生はすばらしいものになる。
 人は努力すればそれに相応した結果が出るのである。しかし、努力の旨味を知らないとエンジンはかからない。
では、どうすれば良いか、論語に努力の旨味をうながす次の一節がある。

 冉求(ぜんきゅう)が孔子に語った
  「先生の教えは有難く承っているのですが、私には力が足りないせいか、ついてい
  けそうにありません。」
 それに対して孔子の答えは
  「本当に力がなかったら途中まで行って落伍するはずではないか。とにかくやって
  みることだ。お前は初めから見切りをつけている。まず行動にうつすことが大事で
  ある。」
 と言っている。

 試してみなければ自分に合うかどうかはわからない。まず行動する努力が大事である。そして、やる気のエンジンを己の精神に据え付けるにはどうすれば良いか。
 方法として、長所を活かし鍛えあげていくことからはじめる。成功体験をさせ自信をつけてから、逆境にも対応できるところまでもっていく。

 逆境対処法について、孟子の教えは
  「天がその人に重大な仕事をまかせようとする場合には、まず精神的にも肉体的に
 も苦しみを与えてどん底の生活に突き落とし、なにごとにも思い通りにならないよう
 な試練を与える」という。
 このことは、どんなことが起こっても自分の成長のために試練を与えられているとプラス思考で考えることにより、悩みや迷いもなくなり、いざというとき取り乱さない精神力が養われるのである。そうすれば、いわゆる胆力が付いてくるのである。

胆力に関しても、論語に問答がある。
 孔子の一行が陳の国で飢えに迫られた時のことである。弟子たちは病人みたいに疲れはて立ち上がることが出来ない。腹を立てた子路が孔子にくってかかった。
 「君子でも窮することがあるのですか」
孔子の答えは
 「無論、君子でも窮することがある。だが、小人は窮すると取り乱す。そこが違うと
 ころだ。」

 人生において困難なこと、問題、事故等はさけて通れない。如何なる時においても君子は心を乱さない。それは胆力の差である。

 斯様にして、うまく育てたいときは、恕(じょ)の心に反して逆境体験をさせることが大事であるが、逆境体験をさせるには、相手が壊れない限界のところを知って育てないと失敗する。
 でも、他人の限界を知るのは難しいので、孔子は相手の状態をみて小出しにプレッシャーや目標を与えた。

 このように孔子は、小出しの試練で耐性を付け部下を育成したのである。


所長 税理士 大城 眞徳

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