2019年11月13日

新国立劇場 「くるみ割り人形」

立派な劇場ができて1年とひと月。

先の「トゥーランドット」に続いて、
良いものを見せてもらいました。

いろいろ思ったことはありますが、
以下はいつものコンサート風に、
バレエについては素人なので、簡単に済ませます。(探求はどうした?)

11月9日、10日 札幌文化芸術劇場 hitaru
新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」
クララ/こんぺい糖の精:小野絢子、米沢 唯
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:福岡雄大、井澤 駿
ドロッセルマイヤー:中家正博、貝川鐵夫
ねずみの王様:奥村康祐(両日とも)
ルイーズ(クララの姉):奥田花純、池田理沙子
新国立劇場バレエ団
冨田実里指揮札幌交響楽団
札幌北野少年少女合唱団

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バレエというのはやはり大変な肉体労働なのだろう。
新国立のHPではこの出し物で4組のチームが組まれている。
今日の公演も休憩時間は30分と、
通常のコンサートから考えると、長くとられている。

2017年プレミエで、演出面でいろいろ言われつつも、
キャストの優秀さが評判のうちに、3年目と定着した出し物となっているようだが、
始めてのこちらは、いろいろと想定外のことに出くわす。

まず、ねずみが第1幕で退治されない。
なんと!クララはスリッパを投げないのである。
むしろ戦いはねずみ優勢で終わるかのように見えた。

その戦争のシーンで、オーケストラが昔風に言うなら、
エレクトリック・キャノンを採用していたのも想定外であった。

生き延びた?ねずみは、第1幕ラストでクララたちの乗る気球にねずみがぶら下がり、
第2幕の途中までクララたちにまとわりつく、というのも想定外の演出。
このあたりのしつこさ、くるみ割り人形とドロッセルマイヤーの甥の
頻繁な入れ替わりと合わせて、少々うざったい。

ねずみがいなくなってからは、ややバックが寂しいが、
ほぼほぼ想定内のくるみ割り人形がラストぎりぎりまで続く。

そのラスト、盛り上がって終わる音楽が、静かに終息する。
これが最大の「想定外」。
第1幕のパーティーの後の音楽を持ってきているようだ。
演出としては見た目、洒落ているかもしれないが、
音楽の改変、それもカットというのはいかがなものか・・・。

web上で少し調べてみたが、
違いや異論を唱える書き込みも見当たらない。
以前からこの形での上演もあったようで、
バレエの世界では定着した形なのだろうか。

バレエは初めてだが、総じてこの演出、
舞台の切り替え方がちょっと強引というか、
流れの不自然さを感じる部分が多々あったように思う。
それこそ3年通えば慣れるのだろうが・・・。

「想定内、想定外」というが、さすが!新国立劇場である。
実際に見る舞台、衣装の美しさ、
キャストのレベルの高さこそ、一番の「想定外」である。

舞台に近い(2列目上手寄り)席で見た二日目のインパクトが強いのだが、
洗練された細部の完成度では一日目のほうが上のような印象を受けた。
とはいえ、子供たちを含め、美男美女の集団である。
天は彼らに二物以上のものを与えたか・・・

二日目はくるみ割り人形の首が抜けないハプニングがあったが、
ドロッセルマイヤー、クララの子役は動じることなく過ごしたのはさすが。

指揮の冨田はイギリスでの指揮経験も豊富な座付きということで、
メルヘンチックな部分とダイナミックな部分の振り分けが見事。
トスカニーニの組曲を知る身には、
音楽だけを聴くと細部が甘く、
また、ステージに合わせるためか、
遅めの杓子定規なテンポで気の抜けたように感じることがあるが、
舞台に集中すると全く気にならない。

札響は、初日の立ち上がりあたり、
ノリのよろしくない雰囲気を感じたが、
次第にエンジンが暖まったようで、
第1幕の戦いの場の迫力は、「マンフレッド」かという勢いも感じられた。
それでも、総じて定期でのパフォーマンスより詰めが甘い感があるのは少々残念。
もちろんそれは指揮者の責となる部分が大きいか・・・

二日目の席から演奏ぶりが伺えたハープ2台は迫力満点。

消え入るように音楽が終わったせいではないだろうが、
もう少し終演後は盛り上がっても良いのかなと思わせる客席であった。

両日とも終演は16:20を少し過ぎた頃。

終演後、見かけた3枚のサイン入りのポスター。
なぜか1枚しか撮ってない・・・

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massa_3 at 09:49|PermalinkComments(0) hitaru詣で | 頑張れ!札響!!

2019年11月11日

「くるみ割り人形」探求?

えー、その昔?
「地下鉄はどこから地下に入れる?」
「考えたら夜も眠れなくなっちゃいませんか?」
なんて、漫才がありましたが、

一昨日からの私は、

「『くるみ割り人形』って、、静かに終わるんだっけ?」
「考えたら・・・」
でありました。

今日はさきほどまで、
YouTubeでくるみ割り人形の音源や映像をあれこれと調べていました。
いくつものソースをたどりましたが、
見つからず、あきらめかけたところに、
なんと2時間半ほどの長さの音源を発見。
しかし、その終盤は第1幕のもの。

なにか上演までのドキュメンタリーかと、
半ばまでボタンを戻しますと、
終幕近くの音楽、さらには、あれ?と思うほど見覚えのある構図。

やがて、子供たちの姿と共に音楽は静かに終息・・・。
「これでしょ!」

引き続きクレジットが出まして、
なんのことはない、
"choreography Toer van Schayk and Wayne Eagling"
とありまして、今回の振り付け担当の名前が見当たりました。
2011年のオランダでのプロダクションです。

YouTubeの投稿は、
なぜか第1幕を重複してアップしたために、
2時間半のものになったようです。

Piotr Tchaikovsky: The Nutcracker - Ballet in two acts (HD 1080p)


1:12:05 花のワルツ
1:19:20 パ・ド・ドゥ
1:33:20 終幕

てな感じです。

しかし、花のワルツの直前、
葦笛の踊りなど、また別のコンセプトのように見えたり・・・。
ステージ中央の丸いスクリーンは、
かのイオン・プロダクションの名作シリーズのオープニングを思わせたり・・・。

「また眠れなくなっちゃう・・・」

日付も変わりますので、
この辺で、今日の「くるみ割り人形」探求は終わりにします。

massa_3 at 23:52|PermalinkComments(0) クラシック音楽一般(^^) | 頑張れ!札響!!

2019年11月10日

続、念願、50年?にして・・・夢の2日間・・・

新国立歌劇場バレエ団「くるみ割り人形」
良いものを見せていただきました。

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二日目はオーケストラ・ボックスから2列目、
上手ということで、
目前でクララの寝室のシーンが展開、
オーケストラは金管、打楽器、チェロが直近ということで、
チャイコフスキーらしいダイナミックな音楽も楽しめました。

初日より冷静?
いや〜
第1幕終盤でウルウルしてました・・・。

感想は改めて、
バレエの評価はできませんので、そこそこに・・・。

ただ、音楽面ではひっかかることがありましたので、
そこはなんとか・・・

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2019年11月09日

念願、50年?にして・・・

コンサートに通いつつも、
月末、月初の仕事の波にもまれておりました。

そんな中、新たな体調の不調・・・。
病院で原因は「老化」と言われてしまいました(^^;
薬がひとつ増えましたが、
これが実に眠気を催す・・・。
仕事に支障が出てきそうな状況であります(^^;

帰宅しては、あれも、これもと思いつつ、
みんな中途半端です。
お世話になっている方へのごあいさつさえまともに出来ていません。

そんな中、今日と明日はHitaruへ詣でます。

新国立歌劇場バレエ団「くるみ割り人形」

小学校の高学年の頃にアーサー・フィードラー指揮の抜粋盤に接しまして、
組曲よりいい曲があるじゃないかと気づき、
いつかは舞台に接したいと思ったものです。

成人して、何度か機会はあったはずですが、
今日まで伸び伸びになっていました。

今日は念願かない、時にうるうるとしながらも、
演出に、あれ?というシーンもありまして、
明日はちょっと冷静に舞台に接することができたらと思います。

探したら出てきました。
50年としましたが、
1972年の新譜です。
四捨五入したら50年ですね・・・

RGC-1018


すぐにアナログを聴ける環境にないのが残念・・・。

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2019年10月28日

クリスチャン・ヤルヴィ指揮 MDRライプツィヒ放送交響楽団

土曜日に続いてのKitara詣で
札響以上の「名曲コンサート」であります。
それぞれのジャンルの横綱?4番バッター?という2曲を聴きました。

来月のヤノフスキ指揮フランクフルト放送響とセットのチケットです。
車が壊れて、買い替える直前に購入してしまいました(^^;

ソリストには10年ほど前のPMF、
オケには、25年以上前の「ミサ・ソレムニス」と、
それぞれ記憶に残る演奏者たちであります。
もちろんオケには、当時のメンバーがいると思えませんが・・・。

10月27日
札幌コンサートホールKitara
<Kitaraワールドオーケストラシリーズ>
クリスチャン・ヤルヴィ指揮MDRライプツィヒ放送交響楽団

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バッハ〜メンデルスゾーン:管弦楽組曲 第3番〜「序曲」
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
ソリストアンコール
滝廉太郎:荒城の月
ヴァイオリン/アン・アキコ・マイヤース
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調
アンコール
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番〜第5楽章「カヴァティーナ」

席はCBブロック2列目ほぼセンターという上席。
来月のヤノフスキが楽しみである。

クリスチャンは意外に小柄。
ノー・タクトで登場。

で、指揮台上でやたら動く。
コバケン(このところご無沙汰だ)や、
札響で聴いたウルバンスキの何倍も動く。
ただ彼らのように「踊る」のではなく、
間違いなく「指揮」をしている点が異なる。

バッハはメンデルスゾーン編曲というが、
編成はオリジナルのままで、
どこがメンデルスゾーン?というといまひとつ不明。
確かにクレシェンドを伴うダイナミクスの扱いなど、
ちょっと違うバッハではあるが、
今や多様なスタイルを聴ける中では、特徴に欠ける演奏。

メンデルスゾーンのソリストはブルーの衣装。
なにより、膝上はどこまで見せるんだ?
というスリットのドレス。
最前列の聴き手は目のやりどころに困ったことだろう。
そういえばPMFでも「なかなか」だったかしら・・・。

音楽はいわゆる「メンコン」のイメージとは異なり、やや硬派なもの。
大変アグレッシブな第1楽章、研ぎ澄まされた第2楽章が見事。
フィナーレはちょっと小手先の軽業になってしまったか・・・。
しかしオケの手厚い追い込みは見事。

アンコールには、
「おばあちゃまの一番好きな曲を弾きます」と、
「荒城の月」
本格クラシックを期待する向きには残念だろうが、
これはこれで、思いのこもった、濃厚な味わいの音楽。

休憩20分。
やはり15分休憩よりゆとりがある。

後半は「運命」。
来年のHitaruで尾高&札響で取り上げるとか・・・。


管楽器は指定通りの人数。
ホルンもサポート無しのふたりである。
弦楽器もコントラバス7本と、
札響とそう変わらない人数と思われた。

第1楽章
ふたつめのフェルマータは短めで。
たたみ込むようにフォルテシモを先へ先へと走っていく。
そこでのアクセントも独特なものを聴かせる。
そのせいか、第2主題などの弱音部の印象が薄くなり、
オーボエのカデンツァなど影が薄くなってしまった。

第2楽章
心持速めのテンポで、ヴァリエーションが美しく進む。
強奏部分の音の扱い、息が短いのはどうか?
ティンパニのトレモロがだめを押すように叩かれる。

第3楽章へは、ほぼアタッカで進む。
ホルンは意外とあっさりと、
トリオの低音弦もほぼ無策?
総じて流れの良いスケルツォ。

フィナーレは第1ヴァイオリンがぐいぐいと引っ張っていく。
そこにティンパニと金管が力強いアクセントを加えていく、
終盤は通常より早い部分でテンポを上げてきたのには、
驚いた方も少なくなかったのではないか?
まさしく怒涛の進撃である。

大いに沸いた大ホールだが、
実際、アンサンブルの精度は完璧ではなく、
独自なアーティキュレーションに、
首を振る方もいたかもしれない。

自分としては「なんとなく」なワーグナーよりはよほど面白い、
大変興味深くエキサイティングな「運命」であった。

アンコールは、弦楽合奏。
意外ではあったが、
災害に戸惑うわが国へのいたわりのメッセージか?と思うと、
その美しくも重い音楽は心に深く染み渡る。

終演17:51

終演後、チャイコフスキーの「雪娘」のCDにサインを頂いて・・・。

20191027d

ん?
KとJの雰囲気があるからいいか・・・。

massa_3 at 23:57|PermalinkComments(0) kitara詣で