
久しぶりに見たよ、自分のブログ・・・・って

半年以上、更新していないにも関わらず、結構、訪ねてくれる人がいて、大変申し訳ない思い。
また滞るかもしれないが、再開してみました。
先日、客さんがこんな事を言っていた。
「あるテーラーでジャケットを注文したけど、イマイチだった。
とても忙しくいらしく、あまり話を聞いてもらえなかった。」
このお客さんは、腕の上げ下げに敏感な方で、ウチでも、袖付け部分の補正を念入りに行っている。
テーラーは、「大丈夫ですよ」と言ってたらしいが、きちんと把握出来なかったようだ。
まあ、テーラーによって考え方、アプローチ方法は違うので、たまたま合わなかっただけかもしれないが、
気になるのは、お客さんが、ちゃんと聞いてもらえなかった、と感じていること。
他人の商売に口を挟む気も、権利もないけど、テーラーとして、これはあまりいただけない。
”BESPOKE”と謳うように、テーラーの仕事の第一は、顧客の話を聞くこと。
”在るモノ”を売っているのではなく、”これから作る”仕事においては、
これがスタートであり、また全てといっても過言ではない。
入念に打ち合わせをして、最善を尽くしても、満足して頂けないこともある。
それを考えると、お客さんに、聞いてもらえなかったと感じさせるのは、テーラーの責任だろう。
商売である以上、多くのお客さんに来てもらって、忙しい方がいいのは当たり前。
ただ、本来、時間と手間がかかるオーダーは、キャパを超えると仕事が雑になる。
幸い(?)なことに、今のところウチは、キャパを超えてはいないので、
お客さんの話を、十分に聞くことは出来ていると思う。
(理解できてるかどうかは、また別の話)
この先、キャパを超えるほど忙しくなった時(なるのか?)、この話を思い出そう。
写真は、帽子マニアのお客さんから頂いたボルサリーノ。
とても気に入ってるのだが、なかなか合わせるのが難しく、コーディネートを思案中。
こんなことを楽しみながら、仕事が出来る位のペースが良いな・・・・
Bespoke Tailor Since1993 WILBEE